郵便貯金・簡易生命保険管理機構

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郵便貯金・簡易生命保険管理機構
正式名称 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構
日本語名称 郵便貯金・簡易生命保険管理機構
英語名称 Management Organization for Postal Savings and Postal Life Insurance
組織形態 独立行政法人
所在地 日本の旗 日本
〒105-0001
東京都港区虎ノ門4-1-8
虎ノ門4丁目MTビル5階
北緯35度39分51.9秒
東経139度44分43.4秒
座標: 北緯35度39分51.9秒 東経139度44分43.4秒
理事長 浦野道郎
設立年月日 2007年10月1日
所管 総務省
ウェブサイト http://www.yuchokampo.go.jp/
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独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(ゆうびんちょきん・かんいせいめいほけんかんりきこう)は、日本郵政公社が解散時点で行っていた郵便貯金および簡易生命保険の業務を承継し、管理することを業務とする独立行政法人である。

独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構は、日本郵政公社から承継した郵便貯金及び簡易生命保険を適正かつ確実に管理し、これらに係る債務を確実に履行し、もって郵政民営化に資することを目的とする。(独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法第三条)

概要[編集]

郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の規定によりなお効力を有するとされる旧郵便貯金法及び旧簡易生命保険法の規定によって、郵便貯金及び簡易生命保険の業務を行う。これらの郵便貯金及び簡易生命保険の業務は、日本郵政公社が解散時点で行っていたものの一部であり、その債務については引き続き政府が保証することとされている。なお、実務的な運用・管理業務は株式会社ゆうちょ銀行及び株式会社かんぽ生命保険に委託している。なお、いわゆる流動性貯金である通常郵便貯金についてはゆうちょ銀行に承継され(ただし、民営化前に預入された定期性の郵便貯金が満期となったものも通常郵便貯金であるが、これについては旧郵便貯金法の規定が適用され、ゆうちょ銀行には承継されていない。)、預金保険機構による保護対象となり、政府保証の対象からは外された。

民営化前の郵便貯金及び簡易生命保険と民営化後のゆうちょ銀行及びかんぽ生命保険の契約とでは政府による債務の保証の有無等の相違があるため、それぞれを別の勘定で管理するために考案された組織で、民営化後の組織体制についての制度設計が行われていた段階では「公社承継法人」と呼ばれていた[1]

なお、初代理事長になるべき者として、総務大臣から元総務省総務審議官日本データ通信協会理事長の平井正夫が指名された。

郵便貯金管理業務[編集]

民営化前に預入された定期性の郵便貯金(積立郵便貯金・定額郵便貯金・定期郵便貯金・住宅積立郵便貯金・教育積立郵便貯金。これらが満期となり通常郵便貯金となったものを含む。)並びに軍事郵便貯金・外地郵便貯金の業務を承継し、管理している。民営化以降に新規預入をすることはできず、自動継続扱いで預入した定期郵便貯金については、民営化以降は自動継続は行われない。ただし、民営化前に最初の預入のあった積立郵便貯金・住宅積立郵便貯金・教育積立郵便貯金については、民営化後も委託を受けたゆうちょ銀行及び郵便局が集金・預入の業務を行った。

通常郵便貯金[編集]

いわゆる流動性貯金である通常郵便貯金については民営化と同時にゆうちょ銀行に承継されたが、民営化前に預入された定期性の郵便貯金が満期となったものについては旧郵便貯金法の規定が適用される通常郵便貯金となるので、民営化後も独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が管理する通常郵便貯金が存在する。

いわゆる総合口座通帳に担保定額郵便貯金・担保定期郵便貯金として預入した場合や、あらかじめ定期性の郵便貯金の満期時に振替預入をする通常貯金口座を指定している場合は、民営化後に満期となるまで独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構において管理され、満期後は自動的にゆうちょ銀行の通常貯金への入金が行われる。しかし、これらの場合以外は、満期後は払戻しの手続きを行うまで旧郵便貯金法の規定が適用される通常郵便貯金となる。また、担保定額郵便貯金・担保定期郵便貯金であっても、満期となる前に自動貸付けの取扱いの廃止の手続きをした場合は、改めて貯金証書が郵便で交付され、満期後は払戻しの手続きを行うまで旧郵便貯金法の規定が適用される通常郵便貯金となる。

これらの通常郵便貯金は、いわゆる流動性貯金である通常郵便貯金とは異なり、預入や一部払戻しをすることはできず、公共料金の支払い等の口座として指定することもできない。可能な取引は、住所変更等の手続きのほかは全部払戻しのみである。また、旧郵便貯金法及び通常郵便貯金規定の規定に基づき、10年間払戻しも住所変更等の手続きもない口座は睡眠貯金として取り扱うこととされ、睡眠貯金となった場合には、全部払戻しのみの取扱いとなり、その後さらに10年間経過した場合には、預金者に対し貯金の処分をすべき旨の催告を発した日から2か月間が経過すると、預金者の権利が消滅する。なお、軍事郵便貯金及び外地郵便貯金については、預金者に対する催告ができないことから、預金者の権利が消滅したとはされていないものが未だ残存している。

2008年9月末時点で払戻しのされていない通常郵便貯金残高は6兆4,880億円で、2009年3月末時点では5兆8,145億円あり、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構は早期の受け取りを呼び掛けている。

貯金通帳・証書[編集]

旧郵便貯金法の規定が適用される郵便貯金について、民営化後に通帳や証書が発行される場合には、「ゆうちょ銀行」の通帳・証書ではなく、「独立行政法人 郵便貯金・簡易生命保険管理機構」名の通帳・証書が発行される。通帳は、日本郵政公社時代の通帳デザインとほぼ同じである。

貯金担保貸付について[編集]

旧郵便貯金法の規定が適用される定額郵便貯金・定期郵便貯金を担保に現金又は総合通帳の通常貯金へ当座貸越形式で融資する「貯金担保貸付(ゆうゆうローン)」の債権に係る業務についても、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に引き継がれた。貸付金の弁済期限までに貸付金の弁済がされない場合は、貸付金及びその利息と貯金の現在高とが相殺される。

国際ボランティア貯金について[編集]

国際ボランティア貯金で預託された寄附金についての業務は、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構に引き継がれた。なお、2008年10月1日より新規預入開始のゆうちょ銀行の「ゆうちょボランティア貯金」については、国際ボランティア貯金と類似する商品であるが、民営化後にゆうちょ銀行により発売された新商品であり、国際ボランティア貯金との直接の関連はない。

簡易生命保険管理業務[編集]

民営化までに加入のあった簡易生命保険の業務を承継し、管理している。民営化以降に新規契約や特約等を加える契約をすることはできない。民営化前に契約がなされた簡易生命保険については、民営化後も委託を受けたかんぽ生命保険及び郵便局が業務を取り扱っている。

保険証書[編集]

旧簡易生命保険法の規定が適用される簡易生命保険について、民営化後に証書が発行される場合には、「かんぽ生命」の証書ではなく、「独立行政法人 郵便貯金・簡易生命保険管理機構理事長」名の証書が発行される。証書は、日本郵政公社時代の証書デザインとほぼ同じである。

沿革[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 当初は「公社清算法人」という呼称が使用されていたが、国鉄清算事業団のマイナスイメージを連想させるなどの理由で変更された。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]