通訳案内士

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通訳案内士
英名 Licensed guide
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 通訳
試験形式 筆記・口述
認定団体 国土交通省
等級・称号 通訳案内士
根拠法令 通訳案内士法
公式サイト http://www.jnto.go.jp/info/guide_shiken/index.html
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通訳案内士(つうやくあんないし。英語 Licenced guide)とは、観光庁長官が実施する国家試験「通訳案内士試験」に合格して、通訳案内士として登録した者のみが従事でき、観光客に対して外国語通訳及び観光案内を行って報酬を得る職業。外国観光客相手のプロの観光ガイドのこと。

概要[編集]

報酬を得て外国人に付き添い外国語を用い旅行案内をすることは、通訳案内士法により、資格を得た上で、都道府県に登録する事が義務付けられている。違反すれば通訳案内士法の規定により罰せられる。たとえ時給によるアルバイトであっても、無資格者が報酬を得て外国人の観光案内業務を行うことは出来ない。通訳案内士となるためには後述の資格試験に合格したのち、都道府県に登録する必要がある。資格試験には学歴、年齢性別国籍が問われない。特に国籍不問であるため、外国人の通訳案内士も存在する。外国人の添乗員であっても日本で案内行為をすると違法となる。ただし無償で行うボランティアガイドは、違法とはならない。

従来は、通訳案内業法により、通訳案内業としての免許を申請し、取得する制度であったが、2005年6月の法改正により、2006年4月よりは通訳案内士と名称を変え、資格者の登録制度に変わった。また、従来は日本全国で業務ができる免許しかなかったが、新制度では、都道府県単位で地域限定の通訳案内士の登録が行えるようになった。

使用する外国語別に、英語フランス語スペイン語ドイツ語、中国語、イタリア語ポルトガル語ロシア語韓国語タイ語に分かれている。

2011年に国会で審議されている総合特区法案では、有名無実化した法制度を改める動きの一環として、特区指定地域では通訳案内士以外の者でも外国人を有償ガイドできる特例措置が盛り込まれている[1]

資格試験[編集]

概要[編集]

独立行政法人国際観光振興会が試験事務を代行。そのためか、国際観光振興会が実施する試験との誤った情報を流すサイトを見かけることがあるが、国土交通省主管の国家試験である。

各言語とも筆記(第1次)試験と口述(第2次)試験がある。筆記試験は、8月下旬~9月上旬に札幌市仙台市東京都名古屋市京都市広島市福岡市那覇市のほか、ソウル(韓国語のみ)、北京台北香港(以上、中国語のみ)で行われる。口述試験は11月下旬~12月上旬にかけて、英語と中国語は東京都、京都市、福岡市で、それ以外は東京都でのみ行われる。口述試験は「英語」と「英語以外の外国語」が別の日に行われる。

以上は2007年の例であるが、今後国際化の動向や受験者数などに応じて変更される可能性もある。

試験科目[編集]

筆記試験
  • 外国語についての筆記試験(記述式。受験する1ヶ国語を選択)
    英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語、タイ語
    中国語は繁体字簡体字から選択。ただし北京では簡体字、台北と香港では繁体字のみ。
  • 日本語による筆記試験(マークシート方式)
  1. 日本地理
  2. 日本歴史
  3. 産業、経済、政治及び文化に関する一般常識
口述試験
筆記試験で選択した外国語を用いての面接試験。外国語能力はもちろん、ガイドとして知っておくべき日本文化や社会に関する知識も問われる。また同時に人物考査も行われ、通訳案内士としての適性が判断される。

一部科目免除[編集]

以下の条件に当てはまる受験者は所定の通りに申請すれば一部科目が免除になる。詳しくは募集要項を参照。

  • 前年の筆記試験を合格し口述試験を不合格または欠席した受験者は、筆記試験が免除になる。前年の筆記試験で一部科目だけ合格点に達している受験者は、筆記試験でその科目が免除になる。
  • 過去に他の言語で通訳案内士として合格した受験者は、筆記試験で外国語以外が免除になる。
  • 実用英語技能検定1級合格者もしくは、TOEICスコア840以上、TOEICスピーキングスコア150以上、TOEICライティングスコア160以上のいずれかの提示で筆記試験の外国語(ただし英語のみ)が免除になる[2]
  • 総合または国内旅行業務取扱管理者合格者もしくは、地理能力検定2級日本地理以上の合格者は日本地理が、歴史能力検定日本史2級以上合格者は日本歴史が免除になる。
  • 地域限定通訳案内士試験合格者が当該外国語による通訳案内士試験を受けるときは、当該外国語の筆記試験が免除になる。

脚注[編集]

  1. ^ 内閣官房地域活性化統合事務局 「総合特区制度」の概要 参考資料1 (2011年5月7日閲覧)
  2. ^ 通訳案内士試験概要|日本政府観光局(JNTO)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]