パッケージツアー

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パッケージツアー(Package tour)、パックツアー(Pack tour)は、旅行会社が出発地(集合場所)から帰着地(解散場所)までの全旅程を管理する形態の旅行商品。単にツアーと呼ぶ場合も多い。

概要[編集]

日本の旅行業法上では「募集型企画旅行」と呼び、旅行契約書などで用いられる。基本的にはパンフレットやインターネットサイト等で宣伝して旅行者を募集し、旅行代理店で旅行契約を締結し代金の収受を行う。行程表(スケジュール)に従った団体行動で集合場所から解散場所まで全行程に添乗員が同行する形態が基本であるが、1990年代からは添乗員が同行せずに所定の往復の交通と宿泊(+オプショナルツアー)だけで構成されるフリープランが台頭しており、旅行者のニーズに合わせて選択できるようになっている。

高級志向の添乗員同行ツアー[編集]

新聞広告クレジットカード銀行証券会社の情報誌などで、予算に余裕のある団塊の世代層や高齢者を主な対象にした、高級志向のホテル・旅館や豪華客船を利用する添乗員同行で価格が高めのパッケージツアーを募集している事もある。

海外旅行での現地係員[編集]

近年の海外旅行では、人件費・コスト面の観点から添乗員(日本人・日本語を話せる外国人)は現地国に駐在して、現地国内のみ添乗案内するケースが非常に多くなっている。この場合は旅行行程表などに「添乗員は同行しませんが現地係員がお世話します」などと記載されている。例えば、行程表に書かれている日本~海外の往復空路の航空券の手配は旅行会社が行い参加者に引き渡すが、現地到着と現地から帰国(解散)するまでは旅行者単独で行動することになる。
海外旅行のフリープランでも、現地空港から宿泊施設までは犯罪やコミュニケーション上のトラブル回避のため、現地係員が専用車などで案内し、チェックイン手続を代行するようになっているプランもある。

特徴[編集]

利点[編集]

  • 添乗員が同行するパッケージツアーでは、現地での不安感が少ない。
  • 比較的多くの観光名所を観光バスなどで短時間に効率よく周遊出来る。
  • 現地の情報の事前収集が少なくて済む。
  • 団体料金(企画旅行会社との契約料金)が適用されるため、自由旅行手配旅行より旅行費用が割安なケースが多い。
  • 旅行業者は三つの責任(旅程管理責任、旅程保証責任、特別保障責任)を負うため、手配旅行に比べて安心できる。

欠点[編集]

  • 観光ルートが時系列で細かく設定されており、せわしなく感じる場合がある。また、自由時間が少ないため観光内容に物足りなさを感じることもある。
  • 行動の大半を他の参加者と共にするため、煩わしく感じる場合がある。
  • 近年、格安航空券やホテル代の割引が個人客にも開放されており、自由旅行や手配旅行のほうが安くなることも少なくない。特に一人参加で一人部屋追加料金を支払う場合はかなり高くつく(相部屋を受け付けるプランもある)。また、辺境地をチャーター便や貸切バスで周遊するツアーも高額になりやすい。
  • 土産物店や免税店に何回も立ち寄らされることがある。現地での観光を放棄する方法もあるが、ツアーによっては認めないものもある(その土産物店等が旅行会社と契約しておりそのマージンを旅行会社に払っている為)。
  • 列車や飛行機等、便指定が多く、変更が出来ない場合が多い。キャンセル料も通常の鉄道会社(JR乗車券は210円)や航空会社設定のキャンセル料ではなく、取消日により、異なり、全体の料金からの割合になる。

免責事項[編集]

パッケージツアーのパンフレットには免責事項として注意書きが設けられていることが多い(以下は例)。

  • 気象条件・交通渋滞・路面凍結・遊歩道の状態等により行程や日程が変更となる場合あるいは催行そのものが中止になる場合があることの説明。
  • ツアープランあるいは発着地により途中の観光地が異なることの説明。
  • 添乗員・ガイドが同行しない区間あるいはプランの説明。
  • 当日の状況により途中立ち寄る観光地において案内人・ガイドが付かない場合のあることの説明。
  • 途中の徒歩区間につき足場が悪い場所があることの説明。
  • 他社のパッケージツアーと混乗となる場合があることの説明。
  • 行程中の一部(他社の交通機関を利用する区間など)に募集型企画旅行に含まれない区間があること(保険適用外)の説明。
  • 特定期間・特定曜日のツアーでは別プランとなる場合があることの説明。
  • 一部有料施設の入場料につき自己負担となる場合があることの説明。
  • 宿泊先から食事箇所まで各自移動の場合があることの説明。
  • 宿泊先のプランによって交通機関が別設定(タクシーあるいは徒歩移動)となる場合があることの説明。
  • 途中の交通機関(フェリー等)のダイヤ改正により宿泊先への到着・出発、行程(観光時間の短縮)、食事箇所が変更(弁当への変更)になる場合があることの説明。
  • 気象条件によってプランが中止・変更(雨天・雪解けの状況による散策の中止、悪天候による遊覧船の欠航)があることの説明。
  • 自然条件によって目的を達しない場合(山の観望、御来光、日没、花の開花、サケの遡上など)があることの説明。
  • 気象状況に関係なく雨天決行となるため雨具の携行が必要であることの説明。
  • 工場稼働日でない場合には工場見学が無くショッピングのみとなることの説明。

関連項目[編集]