双六岳

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双六岳
Mt.Sugorokudake from Enzansou.jpg
燕岳付近より望む双六岳(2007年8月撮影)
標高 2,860.29[1] m
所在地 長野県大町市岐阜県高山市
位置 北緯36度22分19秒
東経137度35分14秒
[2]
山系 飛騨山脈
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ウオッちず Google Map 双六岳の位置

双六岳(すごろくだけ)は、長野県大町市岐阜県高山市にまたがる飛騨山脈裏銀座の主稜線に位置する標高2,860 mである。山域は中部山岳国立公園に指定されている[3]花の百名山に選定されている[4]

目次

[編集] 概要

北側には飛騨山脈の主稜線が延び、三俣蓮華岳立山連峰後立山連峰へと延びる主稜線から分岐する。この山頂で稜線は東南東に向きを変えて槍ヶ岳穂高岳へと主稜線が続き、東南東の隣のピークの樅沢岳から南西に分岐した稜線が弓折岳を経て笠ヶ岳へと続く。また、新穂高温泉からの1955年昭和30年)に開設された小池新道の先には、双六岳と樅沢岳との鞍部がある。各方面からの登山道が交差する要所にあり、双六小屋がある[5]。小屋周辺などの山の上部は、森林限界ハイマツ帯でライチョウの生息地となっている。

双六岳はお椀を伏せたような緩やかな山体で、山頂は砂礫の台地となっていて周氷河地形の線状構造土が見られ[6]、その上に浮かぶ槍ヶ岳と穂高岳の展望地である[7][8]。山頂には二等三角点が設置されている。点名は「中俣岳」、所在地は岐阜県高山市大字金木戸字中俣岳695番地[1]。双六岳の中道には圏谷地形(カール)があり、その登山道周辺には大規模な高山植物の群生地が広がっている。

[編集] 山名の由来

神通川水系最上流部の双六谷にすごろく碁盤に似た盤の石があることが、山名の由来であるとする説がある。また「四五六谷」が転化して双六谷になったとする説もある[6]

[編集] 歴史

[編集] 登山

[編集] 登山ルート

双六岳への最短のルートは、新穂高温泉からの小池新道である。小池新道開設以前は、金木戸川沿いを遡る難ルートが利用されていた[11]。各方面から多数の登頂ルートがあり、以下がその一例である[12][13]。双六小屋から三俣蓮華岳方面へは、双六岳の山頂を経由する稜線ルート及び東斜面には中道と巻道がある[14]。残雪期のゴールデンウィークの双六岳周辺は、山スキーに適した斜面が広がる[15]

[編集] 周辺の山小屋

周辺の登山道上には、登山者用の山小屋キャンプ指定地がある[12][13]。最寄りの山小屋は、1935年(昭和10年)に開業し1950年(昭和25年)に小池義清が再建した双六小屋であり、登山シーズン中は小屋の前に給水施設が設置される[6]。北アルプス縦走の際に利用されることがあり、富山大学医学部による双六小屋夏山診療所が併設されている。

画家写真家作家などが多く訪れる山小屋でもある。画家の中村清太郎が常駐していたことがあり、田淵行男新田次郎らも宿泊した。2009年には、NHK名古屋放送局金とく」のテレビ番組「北アルプス大縦走(前編)あぁ絶景!雲上の楽園」(2009年9月4日放送)と「北アルプス大縦走(後編)ついに来た!夢の頂」(9月18日放送)[16]で、登山家田部井淳子とアナウンサーの内多勝康立山から穂高岳へのジャンダルム縦走登山を行い、8月6日と7日に双六小屋に宿泊した[17]

名称 所在地 双六岳からの
方角と距離 (km)
標高
(m)
収容
人数
キャンプ
指定地
双六小屋 双六岳と樅沢岳との鞍部・双六池畔 東 1.3 2,550 200 60張
三俣山荘 鷲羽岳と三俣蓮華岳との鞍部 南東 2.7 2,550 70 70張
鏡平山荘 弓折岳南東下・鏡池 南東 3.3 2,300 100 なし
槍ヶ岳山荘 槍ヶ岳山頂直下南側の肩 南東 6.3 3,060 650 30張
笠ヶ岳山荘 笠ヶ岳山頂直下北側の肩 南西 6.8 2,820 100 25張
わさび平小屋 蒲田川左俣谷右岸・わさび平 南 6.9 1,402 60 30張

[編集] 周辺の高山植物

花の百名山に選定されている双六岳周辺では、多くの高山植物が自生している[4][18]。7月の雪解けから8月末頃までが開花時期である。小池新道の弓折岳と双六小屋の中間点付近には大規模なお花畑があり、「花見平」と呼ばれている[19]NHK衛星第2テレビジョン1995年10月10日放送の番組『花の百名山・双六岳』で、代表する花としてトウヤクリンドウなどが紹介された[20]。秋には、なだらかな山頂の高山植物が草紅葉となる[21]

[編集] 地理

[編集] 周辺の山

三俣蓮華岳と双六岳の中間には、丸山 (2,854 m) のピークがある。南側には双六南峰 (2,819 m) がある。

槍ヶ岳から望む双六岳周辺の山(春)
山容 名称 標高
(m)
三角点
等級
双六岳
との距離
(km)
備考
Kurobegoroudake from suisyoudake 1994-8-13.jpg 黒部五郎岳 2,839.58 三等 4.8 別名は中ノ俣岳
日本百名山
Mount Washibadake from Huts Mitsumata 2004-8-13.jpg 鷲羽岳 2,924.19 三等 3.8 日本百名山
Mount Mitsumatarenge from Mount Washiba 1999-08-09.jpg 三俣蓮華岳 2,841.23 三等 2.0 三県境(富山・岐阜・長野)
日本三百名山
Sugorokudake from yumioridake 2004-8-12.jpg 双六岳 2,860.29 二等[1]  0 双六小屋
花の百名山
Momisawadake from yumioridake 2004 08 12.jpg 樅沢岳 2,755 1.9 西鎌尾根
Mount Sugoroku and Mount Yumiori from Mount Karasawa 2002-08-31.jpg 弓折岳 2,592 (三等)
2,588.37
2.6 花の百名山
05 Yarigatake from Higashikamaone 2000-8-16.jpg 槍ヶ岳 3,180 6.4 日本百名山
Mount kasa from North 1996-7-28.jpg 笠ヶ岳 2,897.48 二等  7.1 日本百名山

[編集] 源流の河川

以下の源流となる河川日本海へ流れる[13]。双六小屋のある鞍部は、湯俣川のモミ沢と双六谷との分水嶺となっている。西側の山麓の高原川支流である双六川には北陸電力の双六ダムがある。かつてはその下流で、双六・金木戸森林鉄道が運行されていた。

  • 湯俣川(高瀬川の支流)
  • 金木戸川の双六谷と蓮華谷(高原川の支流)

[編集] 双六岳の風景

[編集] 脚注

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  1. ^ a b c 基準点成果等閲覧サービス・三俣蓮華岳(高山) 国土地理院、2011年1月6日閲覧。
  2. ^ 日本の主な山岳標高(岐阜県の山) 国土地理院、2011年1月6日閲覧。
  3. ^ a b 中部山岳国立公園区域の概要 環境省、2011年1月6日閲覧。
  4. ^ a b 『花の百名山』田中澄江(著)、文春文庫、1995年、ISBN 4-16-352790-7, pp. 232-2234, 代表する高山植物としてコバイケイソウなどを紹介した。
  5. ^ a b 『北アルプス山小屋物語』東京新聞出版局、ISBN 4-8083-0374-4, 1995年、pp. 188-195
  6. ^ a b c d e 『新日本山岳誌』日本山岳会(編)、ナカニシヤ出版、2005年、ISBN 4-779-50000-1, pp. 925-927
  7. ^ 『飛騨の山』ナカニシヤ出版、2010年、ISBN-978-4-779-50504-1, pp. 14-15
  8. ^ 2010年(平成22年)9月29日、NHK総合テレビジョンNHKニュースおはよう日本』の特集「天空の尾根から中継・絶景広がる北アルプス」内の双六岳からの中継 おはよう日本の2010年 9月29日(水)の放送内容 NHK, 2011年1月6日閲覧。
  9. ^ 『わが山旅五十年』田部重治(著)、平凡社、1996年、ISBN 4-582-76134-8
  10. ^ 『日本の山1000』山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-09025-6, p.408
  11. ^ 『北アルプス山小屋案内』山と渓谷社、1987年、ISBN 4-635-17022-5, pp. 118-121
  12. ^ a b 『上高地・槍・穂高 (ヤマケイアルペンガイド)』山と渓谷社、2000年、ISBN 4-635-01319-7
  13. ^ a b c 『槍ヶ岳・穂高岳(山と高原地図37)』昭文社、2010年、ISBN 978-4-398-75717-3
  14. ^ 『改訂版 岐阜県の山』山と渓谷社、2009年、ISBN 978-4-635-02370-2, pp. 54-57
  15. ^ 『新日本百名山分県ガイド 岐阜県の山』山と渓谷社、1998年、ISBN 4-635-02180-7, pp. 90-93
  16. ^ 金とく・これまでの放送 NHK名古屋放送局、2011年1月7日閲覧。
  17. ^ 北アルプス縦走 NHK名古屋放送局の金とく、2011年1月7日閲覧
  18. ^ 『花の山旅⑥ 槍ヶ岳・雲ノ平』山と渓谷社、2000年、ISBN 4-635-01406-1, pp. 86-89
  19. ^ 『花の百名山地図帳』山と渓谷社、2007年、ISBN 978-4-635-62246-3, p. 159
  20. ^ NHKアーカイブス保存番組紹介 NHK, 2010年1月7日
  21. ^ 『槍・燕岳を歩く』山と渓谷社、1992年、ISBN 4-635-17047-0, pp. 96-100

[編集] 関連項目