中国の人権問題
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中国の人権問題(ちゅうごくのじんけんもんだい)では、中華人民共和国における人権問題について説明する。
中華人民共和国は中国共産党による一党独裁国家であり、人民解放軍も党の軍隊である。そのため党にとって好ましくない人物の人権は、軍隊まで動員されて蹂躙されている。特に近年は、中国の急速な経済発展とともに人権の保護を求める国民と政府との間の紛争が各地で急増している(以下、特記なき場合は「中国」とは中華人民共和国を指す)。
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[編集] 言論の自由、報道の自由
中国の報道機関としては、新華社通信、『人民日報』、中国中央電視台などが世界的に知られているが、改革開放以後、新聞はタブロイド紙が爆発的に増え、テレビは地方局が多数開設された(キー局は中央電視台だけである)。そのため、御用報道機関である上記の3大報道機関の影響力は相対的に低下している。しかし、新興報道機関は中小多数で熾烈な報道合戦を展開しているため大衆の好奇心を刺激するような論評で大衆の関心の高い事柄を報道するが、そのうち政府への批判的な報道は当局から「整頓」と呼ばれる修正を命じられることが多い。このため、「上と下を見つつ報道」しているといわれている[要出典]。また、体制批判ができないためその矛先を日本を始めとする外国に対する批判に向けているともいわれている[要出典]。
中国政府は検閲による情報操作(香港・マカオは除く)を行っており、政府にとって不利益があると認識した報道を規制している。検閲システム(金盾)を利用しウェブページで、反政府や同盟国の朝鮮民主主義人民共和国を中傷するページを閉鎖、または回線を切断させたりしていることがある。
2004年11月には検閲されていない違法なインターネットカフェ1600店あまりを摘発し、更にはネット上で政府を非難する自国人を逮捕しメールの文章も検閲内容として規制されている。GoogleやYahoo!、Microsoftなどの企業も政府の検閲に協力している。こうした企業に対しては、人権団体や国際的に多くの人々が、中国国内での言論の自由を奪っていると非難している。[1]
こうしたネット文化の進展にともない、中国政府はネット規制システム金盾をバージョンアップさせた。非常に巧妙化されたシステムであり、一見、巧妙に規制されているとは考えづらい構成となっている。その一方で、そうした検閲、規制を回避するためのシステムも一部で配布されているとみられ、傲游などがその典型である。
そのことがあってか、中国の農村の民衆は、諸外国が政府に対してどのような見解を持っているか把握出来ない状況となっている。しかし、ネットやメディアが発展した都会では、諸外国からの批判を見ることがある程度できるようになっている。2006年6月、中国のインターネット人口は1億2300万人に達した。諸外国からの批判に接した都会の人々の反応は様々である。諸外国の批判に同調するケースもあれば、逆に「愛国主義」に火をつけられるケースもある。
2004年には韓国人の議員らが脱北者に関する記者会見を中国国内で行おうとした際、中国政府により強引に記者会見を解散させられることがあった。諸外国の報道機関は、中国政府に対して「報道の自由が保証されていない」として非難しているが、中国政府は「これが中国の文化である」と主張している。しかし現在は中華民国においてはこの様な言論、報道弾圧は行われていないことから、この様な姿勢については世界各国から非難が寄せられている。[要出典]
反日活動における中国政府の関与については見解が別れる。西側諸国においては中国政府が情報操作、もしくは一時的に故意に報道管制や言論の自由を緩めることで「反日活動を事実上行わせている」との見解が多い[要出典]。こうした中国政府による検閲での情報操作は日中間の「歴史教育問題」にも大きな影響を与えていると言われる。この見解とは逆に、中国政府が日中関係への影響や国際的イメージの悪化を懸念し、反日活動の過激化を扱いかねているとの見解もある。そういった意味では、民間における反日活動は、社会に不満があっても政府を公然と批判できない民衆の不満が溜まっているところに、過剰な反日的報道が日本に不満を向けさせている結果であり、中国政府はその暴発については懸念を抱いていると言える。
現在においても中国政府は取り締まりを日々強化しており、毛沢東や鄧小平の時代のような報道規制・情報規制、言論統制を目指していると見られている。
[編集] 表現の自由
「表現の自由」も参照
中国政府批判や北朝鮮批判の本も取り締まりの対象となる。(ユンチアンの書籍(ワイルドスワン、マオ)が発売されていないのはそのため)さらにオカルトも日本の作品(例:DEATH NOTE)も含めて規制の対象となっている。
[編集] 信仰の自由
「信仰の自由」も参照
憲法には「公民は宗教信仰の自由を持つ」と規定されている。ただし、共産党の指導に従わないものは邪教となり当局に弾圧される上、未成年者への宗教教育は禁止されており、チベット仏教、キリスト教やその「地下教会」、新興気功集団「法輪功」などの弾圧事件はよく報道されている。 特に文化大革命の時期には宗教が徹底的に否定され、教会や寺院・宗教的な文化財が破壊された。チベットでは仏像が溶かされたり僧侶が投獄・殺害されたりしたと言われる。
中国共産党は「三自愛国委員会」を通じて全国の宗教団体を統制し、これらの宗教団体の「長」の任命は党の認可が必要であり、現在多くの宗教団体のトップが党員である。
[編集] チベット仏教
チベット仏教は文化大革命の時期に徹底的な弾圧を受けた。現在ではかなり復興したとはいえ、まだ最盛期の頃の状態にはほど遠い。
また、現在も中国政府の抑圧は続いている。僧院には中華人民共和国当局の「工作隊」が駐在し、強制的に僧や尼僧に政治的・宗教的信念の「愛国再教育」を行っている。1996年から1998年の間に、中華人民共和国当局による「厳打」キャンペーンにより約500名の僧尼が逮捕され、約1万人が僧籍を剥奪されたと言われる。[2]
2008年には、中国チベット自治区のラサにて、抑圧されている怒りからチベット人の暴動が起きたが、中国政府によって弾圧された。チベット亡命政府によると確認されただけで死者は少なくとも80人はいると発表された。それと同時に世界各国の中国大使館前では中国政府への抗議活動が繰り広げられた。[3]
[編集] キリスト教
キリスト教の内、カトリック系の中国天主教愛国会は、1958年からは本来ローマ教皇だけに認められている司教ら聖職者任命を独自に行っている。信徒は350万人。 聖職者が4000人、教会・礼拝堂が4600余カ所といわれる。プロテスタントは、信徒は約1000万人、聖職者が1万8000人おり、教会堂が1万2000カ所、簡素な宗教活動の場所(会所)が2万5000カ所ある。[要出典]
上記は中国政府の統制下にある教会で登録しているキリスト教徒であるが、その他に中華人民共和国政府に統制されていない、未登録の「地下教会」(「家庭教会」ともいう)のメンバー数は8千万から1億人に上るとも言われる。中国共産党の支配を拒否する地下教会は共産党によって、教会の破壊、信者や聖職者の投獄・処刑などの迫害を受けている。[要出典]
[編集] 法輪功
1999年7月、新興気功集団「法輪功」に対し、中華人民共和国政府は「迷信や邪説を流布して民衆をだまし、騒ぎを起こして社会の安定を破壊した」と断定、違法組織と認定し、一切の活動を事実上禁止した。
明慧ネット(中国語版)によると、法輪功は仏教的要素を取り入れた新興気功集団で、創始者の李洪志が1992年から活動を始め、日本など約20か国に組織がある。会員数は数千万と称しているが、中国政府は200万人と発表している。中国内の法輪功学習者の迫害による死者は2005年末現在、3千人近くに達していると見られる。現在でも日本の秋葉原の街頭で抗議する中国人をよく見かけることがある。
情報統制がいままで行われてきたが、ネット時代で新たな情報を手に入れられる中国の民衆で事情を知っている人たちからは、日本でいうオウム真理教のような存在から、単なる一新興宗教、または新興気功集団まで、様々な見方がある。
[編集] 居住移転の自由
「居住移転の自由」も参照
原則として中国では戸籍のある場所にしか住めず、移動の自由は存在しない。これは1958年にできた中華人民共和国戸口登記条例による中国の戸籍(戸口)制度の根幹である。元々配給制なども存在した計画経済時代に確立した制度である。21世紀に入ってから戸籍にまつわる制限は緩和されたが、現在も全人口の3/4である農村戸籍と、1/4を占める都市戸籍との間での移行は極めて困難である。
これら2つの戸籍の間では今でも教育・就職・医療・社会保障などの条件が異なり、都市戸籍の人が優遇されている。近年、都市部と農村との経済格差が顕著となると共に、都市部への人口流入が問題となっている。合法的な出稼ぎにおいても、農村戸籍の人間が出稼ぎに行く時には暫定居住証を発行してもらい、外来人口管理費などを納めなければならないといった制約が存在する。したがって違法な人口流入も相当数に上ると考えられている。
これとは逆に大規模開発においては、不十分な移転補償の下で農民などが強制的に移動させられる場合も多い。
[編集] 裁判を受ける権利
「裁判を受ける権利」も参照
中国の司法に関してはいくつかの問題が内外から指摘されている。中国の警察などでは中国政府(または中国共産党)を非難する者に対しては速やかに逮捕し、密かに拷問での自白強要を行っているとも言われている。司法も裁判所の制度も日欧米の諸外国と大きく異なっている。死刑の場合は判決後数日以内と、迅速に決行されるケースが多い。控訴する権利は与えられてはいるものの実際に控訴で逆転できる例はわずかである。
反政府運動の首謀者から汚職といった他人に暴力を振るったり生命の危機に直面させない罪などでも、死刑判決即決行に該当する。人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルの報告によると、2004年で全世界で執行された死刑囚の数の9割以上(約3400人)が中国で行われており、同団体に非難されている。また現在もほんの一部ではあるが、凶悪犯の処刑を一般人に公開したり政府のテレビ番組内で生中継などをしていることがある(公開処刑)。また、チベット解放運動家はしばしば処刑されていた。同団体の報告によると、パンチェン・ラマの生まれ変わりとされた少年(当時6歳)を、政治犯として逮捕している。
処刑方法はほとんどが銃殺刑であるが、遺体の臓器移植がよく行われるため、器官に傷つけない程度で銃殺されることが多い。最近は中華民国の死刑施行方法を取り入れて、薬物で麻酔した上で銃殺するケースも増えてきた。
[編集] 強制収容・労働問題
詳細は「強制労働#中国の強制労働」を参照
[編集] 他国の人権問題への悪影響
中華人民共和国政府は、スーダン・ミャンマー・ジンバブエ・イラン・北朝鮮などの国々との関係を深めている。欧米諸国はこれらの国々を人権やその他の問題で非難することがある。中華人民共和国政府の動きは、欧米諸国がこれらの国々に制裁を加え、関係が凍結している隙をついたものと指摘されている。これら5カ国と中国の指導者は、米紙ワシントンポスト、週末マガジン・パレードの『世界最悪の独裁者ランキング』に含まれている[4]。
中華人民共和国政府はスーダンとイランとの関係強化はエネルギー供給を目的とし、ミャンマーとの関係強化はインド洋への足がかりを目的としている。北朝鮮の脱北者を強制送還に積極的である。中華人民共和国はこうした問題とされる国家との関係を維持するため、例えばスーダンのダルフール紛争の大量虐殺に対する国際介入に反対する動きをとっている。こうしたことから欧米諸国の知識人やマスコミは、中華人民共和国政府を「自由と人権の敵」として批判することが多い。[要出典]
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 興梠一郎 『中国激流―13億のゆくえ』 岩波書店、2005年7月。ISBN 9784004309598
[編集] 外部リンク
- MacLeod, Calum, China reviews 'apartheid' for 900m peasants, Jun 10, 2001, The Independent, London
- Better World Links on Human Rights in China and Tibet
- White Papers of the Chinese Government on Human Rights in China and own assessments in progress.
- Human rights can be manifested differently
- UN Human Development Report 2003 on China
- US State Department's 2004 Human Rights Report on China
- JURIST China - Chinese law, legal research, human rights
- Olympic Watch: Human Rights in China and Beijing 2008 - Campaign for human rights improvements in China before the 2008 Olympic Games
- Human Rights In China - International NGO based in New York and Hong Kong
- Human Rights Watch: China and Tibet
- International Freedom of Expression eXchange - monitors freedom of expression in China
- The China Support Network
- The Progress of Human Rights in China - Statement by PRC Ministry of Foreign Affairs
- Who shows more respect for human rights? - Editorial published by the People's Daily
- Tiananmen Vigil - Remember the victims of the June 4 1989 massacre by lighting a candle in your window on June 3
- Asia Death Penalty blog focuses on the death penalty in Asia, including the People's Republic of China
- Free China 2008 campaign to encourage human rights in China by having foreign visitors and athletes wear a symbol to the 2008 Beijing Summer Olympics
[編集] 動画
- The Tank Man - 2006 PBS documentary on the Tiananmen Square protests of 1989 as well as other human rights issues in China
- China land grab - A Sky News report on abuses of eminent domain powers in China

