マスカット
| マスカット مسقط Masqaṭ Muscat |
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|---|---|---|---|
アラム宮殿 |
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| 位置 | |||
マスカットの位置 |
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| 座標 : 北緯23度36分31秒 東経58度35分31秒 / 北緯23.60861度 東経58.59194度 | |||
| 行政 | |||
| 国 | |||
| 行政区画 | マスカット特別行政区 | ||
| 市 | マスカット | ||
| 地理 | |||
| 面積 | |||
| 市域 | 3,500km2 | ||
| 人口 | |||
| 人口 | (2012年現在) | ||
| 市域 | 851,692人 | ||
| その他 | |||
| 等時帯 | Oman standard time (UTC+4) | ||
| 夏時間 | なし | ||
| 公式ウェブサイト : http://www.omanet.om/ | |||
マスカット(亜: مسقط、英: Muscat)は、西アジア、オマーンにある都市で、同国の首都。オマーン湾にのぞむオマーン最大の港湾都市で、政治、経済、文化、教育の中心。人口は851,692人(2012年)[1]。
目次 |
地名の由来 [編集]
古代ローマ時代の学者プトレマイオス(83年頃 - 168年頃)が記した"Map of Arabia"にはCryptus Portus[2]とMoscha Portus[3]の2つの地域が定義されているが、2つのうちどちらが現在のマスカットと関連があるかについて研究者の意見は分かれている。
2世紀に活躍したローマの歴史家アッリアノス(86年 - 160年)の著書にはOmanaとMoschaという地名が見られる。アッリアノスの著書の翻訳を行ったウィリアム・ヴィンセントとJean Baptiste Bourguignon d'Anville(en:Jean Baptiste Bourguignon d'Anville)は、Omanaはオマーン、Moschaはマスカットを示していると結論付けた[4]。博物誌の著者である大プリニウス(22 / 23年 - 79年)が言及したAmithoscutaという地名も、現在のマスカットを示していると考えられている[2]。
マスカットの語源については、諸説分かれている。
- アラビア語のmoscha(膨れ上がった皮)[5]
- 「停泊地」もしくは「錨を下ろす場所」[6]
- 古代ペルシア語のmuscat(強い香り)[7]
- アラビア語の「落ちる場所」[8][9]「山が海に落ちるところ」[10] - オールド・マスカットの背後にある岩山が海に面していることに由来する[8]。
- アラビア語の「隠れる」[11]
歴史 [編集]
マスカットは中東でも最も古い都市の一つである。その存在は西暦2世紀にはすでに知られており、アラビアとギリシャやローマを繋ぐ貿易都市であった。
オマーンに上陸した初期の外国人としては、ポルトガルの探検家ヴァスコ・ダ・ガマがいる。ポルトガルの軍人アフォンソ・デ・アルブケルケがマスカットに上陸したときには、すでにアラビア半島沿岸部の中心的な港湾都市の一つになっていた[12]。1507年にポルトガルはオマーンを征服した。1649年、ヤアーリバ朝のイマーム、スルタン・ビン・サーイフがポルトガル勢を打ち負かし、マスカットを奪回。その後、ヤアーリバ朝はマスカットを拠点に東アフリカをはじめとするインド洋全域に進出し、マスカットはオマーン海上帝国の要として繁栄する。
1786年、ブーサイード朝は内陸部より首都をマスカットへ移転。インド洋交易の中心となるが、サイイド・サイードが首都をザンジバルへと移転し、さらに彼の死後、1856年にオマーンとザンジバルに国土が分割されるに及んで、マスカットは急速に衰えた。
その後、石油の発見ならびにオマーンの成長に伴い、1970年のカーブース・ビン=サイードの即位後から再び首都として発展している[13]。 石油の収入によって再開発が行われたが、土地が狭く発展の余地が無いオールド・マスカットとマトラ地域に代えて、バーティナ平原方面の開発が進められた[14]。バーティナ平原には、マスカット国際空港、ルサイル工業団地、スルターン・カーブース大学などの施設が建設された。
小マスカット [編集]
マスカットには「小マスカット」と呼ばれる、マスカット(オールド・マスカット、Old Muscat)、ムトラ(Muttrah)、ルイ(Ruwi)の3つの市街地がある。
オールド・マスカット [編集]
マスカットというと本来ここを指す[12]。王宮が佇む静かな官庁街である。オールド・マスカットの港は現在は使用されていない[14]。
ムトラ [編集]
マトラ、マトラフともいう。オマーン最大の港であるスルタン・カーブース港がある港湾地区[14]。オールド・マスカットの北西部に隣接する港町として形成され、かつては小規模ながらオールド・マスカットの積み荷を国内に向けて出荷する商人で賑わっていた[12]。オマーン最古のスークの一つであるマトラ・スークや[15]、コルニーシュの美しい夜景が有名。
ルイ [編集]
内陸にある、マスカット随一の商業地区。中央郵便局やONTCバスターミナルなどがある。
経済 [編集]
気候 [編集]
マスカットは砂漠気候に属し、長い酷暑に襲われる夏と温暖な「冬」の2つの季節がある。4月から10月にかけての気温は非常に高く、平均気温は40度に達し、最高気温が50度を超えることもある[16]。また、海に面しているため湿度も高い[12]。一方、11月から3月にかけての平均気温は20度前後と過ごしやすい[16]。
| マスカットの気候 | |||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
| 平均最高気温 °C (°F) | 25.1 (77.2) |
26.4 (79.5) |
29.5 (85.1) |
34.7 (94.5) |
39.6 (103.3) |
40.0 (104) |
38.0 (100.4) |
35.6 (96.1) |
35.6 (96.1) |
34.6 (94.3) |
30.3 (86.5) |
26.8 (80.2) |
33.02 (91.43) |
| 平均最低気温 °C (°F) | 16.7 (62.1) |
17.8 (64) |
20.3 (68.5) |
24.2 (75.6) |
28.7 (83.7) |
30.3 (86.5) |
30.1 (86.2) |
28.2 (82.8) |
26.8 (80.2) |
24.2 (75.6) |
20.8 (69.4) |
18.3 (64.9) |
23.87 (74.96) |
| 降水量 mm (inch) | 13.2 (0.52) |
14.0 (0.551) |
16.4 (0.646) |
11.3 (0.445) |
0.0 (0) |
10.9 (0.429) |
3.4 (0.134) |
1.6 (0.063) |
0.0 (0) |
0.8 (0.031) |
1.6 (0.063) |
16.5 (0.65) |
89.7 (3.532) |
| 平均降雨日数 | 3.2 | 2.7 | 1.9 | 1.4 | 0.1 | 0.1 | 0.3 | 0.6 | 0.0 | 0.2 | 0.7 | 1.4 | 12.6 |
| 出典: World Weather Information Service -Muscat (Seeb)[17] | |||||||||||||
文化 [編集]
スポーツ [編集]
2010年アジアビーチ競技大会開催のため、アル・ムサナ・スポーツシティーを建設。
施設 [編集]
2001年5月にオマーン最大のモスクであるカーブース王大モスク(Sultan Qaboos Grand Mosque)が建立された[18]。マスカットにはモスク以外にキリスト教徒の寺院も存在する[18]。
交通 [編集]
主な空港として、マスカット国際空港(旧名:シーブ国際空港)(Muscat International Airport (ex.Seeb International Airport))が都市から25kmほど離れたところにある。オマーン・エアをはじめとして、多くの国際便が就役している。この他に、港湾があり、高速道路も発達している。
市内の公共交通機関は鉄道がないために、バスとタクシーが中心である。
ギャラリー [編集]
-
カーブース王大モスク(Sultan Qaboos Grand Mosque)
脚注 [編集]
- ^ World Gazetteer: Muscat - largest cities (per geographical entity)(2012年6月閲覧)
- ^ a b Foster (1844)、231頁
- ^ Foster (1844)、241頁
- ^ Foster (1844)、173頁
- ^ Foster (1844)、173頁
- ^ *Miles, Samuel Barrett; Robin Bidwell (1997). The Countries and Tribes of the Persian Gulf. Garnet & Ithaca Press. ISBN 978-1-873938-56-0.468頁
- ^ Hailman, John (2006). Thomas Jefferson on Wine. University Press of Mississippi. ISBN 978-1-57806-841-8.49頁
- ^ a b 菊地 (2003)、12頁
- ^ Phillips, Wendell (1966). Unknown Oman. D. McKay Co.. pp. 4.、4頁
- ^ 蟻川明男『世界地名語源辞典』(新版, 古今書院, 1993年12月)、217頁
- ^ Room, Adrian (2003). Placenames of the World: Origins and Meanings of the Names for Over 5000 Natural Features, Countries, Capitals, Territories, Cities and Historic Sites. McFarland. ISBN 978-0-7864-1814-5.246頁
- ^ a b c d 後藤、木村、安田 (2010)、111頁
- ^ 後藤、木村、安田 (2010)、112頁
- ^ a b c 後藤、木村、安田 (2010)、113頁
- ^ 菊地 (2003)、86頁
- ^ a b 菊地 (2003)、32頁
- ^ http://worldweather.wmo.int/030/c00112.htm(2012年6月閲覧)
- ^ a b 菊地 (2003)、16頁
参考文献 [編集]
- 菊地彩『OMAN オマーン アラビア半島の真珠』(東京図書出版会発行, 星雲社発売, 2003年7月)
- 後藤明、木村喜博、安田喜憲編『西アジア』(朝倉世界地理講座 大地と人間の物語, 朝倉書店, 2010年9月)
- Foster, Charles (1844). The Historical Geography of Arabia. Duncun and Malcolm.
外部リンク [編集]
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