アスロック
Mk 112八連装ランチャー後部。発射は反対側から行われる。ランチャー下に運搬用キャニスターが置かれている。
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| 種類 | スタンドオフ対潜ミサイル |
|---|---|
| 製造国 | |
| 設計 | |
| 性能諸元 | |
| ミサイル直径 | 422 mm |
| ミサイル全長 | 4.5 m |
| ミサイル重量 | 488 kg |
| 弾頭 | Mk.44 Mk.46 73式魚雷 W44熱核爆弾 |
| 射程 | 11km |
| 誘導方式 | 慣性誘導 |
アスロック(Anti Submarine ROCket、ASROC)とは、西側諸国の海軍で使用されている艦載用対潜兵器(SUM)。
1950年代にアメリカ合衆国が開発、1961年から配備が開始された。現在までにアメリカ海軍だけで200隻以上の水上艦が搭載している。 その優秀な性能からアメリカ海軍だけでなく海上自衛隊やドイツ海軍などNATO諸国海軍、中華民国(台湾)海軍、韓国海軍など多くの海軍が運用する。
目次 |
[編集] 概要
アスロックの弾体は短魚雷(あるいは核爆雷)の後方に飛翔用ロケットを取り付けた構造となっており、発射後、約マッハ1の速度で目標方向へ放物線状に飛翔する。目標の手前空中でロケットモーター部分が切り離され、短魚雷に接続されたパラシュートで減速落下しつつ海面に着水、パラシュートはその衝撃で切り離される。その後、短魚雷は目標を自動追尾し攻撃する。空中を飛翔するため、同型の魚雷を魚雷発射管から発射し水中を航走させるのに比べて射程距離が大きく伸び、到達時間も短縮される。射程距離は約4,000~12,000ヤード。射撃管制は水中攻撃指揮装置 (UBFCS) によって行われる。
アスロックでは核爆雷の運用も行える。核爆雷は無誘導であり、設定された深度まで急速に沈降後、核爆発を起こす。この核弾頭アスロックは1961年から1962年にかけて行われた核実験において爆発試験を行っており、1963年以降は、部分的核実験禁止条約のため、爆発試験は行われていない。当然のことながら、実戦でも使用されたことは無い。核弾頭としては、W44が用いられており、これは1989年まで配備されていた。
当初より、アスロックの運用にはMk 16 GMLS (Guided Missile Launching System) 発射機が用いられてきた。これが世界中で標準的に用いられてきたため、単にアスロック・ランチャーとも呼ばれている。Mk 16 GMLSは、8連装のMk 112発射機と再装填システム (旧式艦・小型艦では省略) などで構成されており、Mk 112は、その外見からペパー・ボックス (Pepper Box)と通称される。また、テリアミサイル・システムのMk 10 GMLSや、バージニア級原子力ミサイル巡洋艦、キッド級ミサイル駆逐艦とタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦(初期建造艦)のMk 26 GMLSにおいても運用される。 ノックス級フリゲートに搭載されたMk 16 GMLSでは、2発分をハープーン艦対艦ミサイルの搭載に充てていた。
その後、Mk 41VLSから発射されるVLA(Vertical Launch ASROC)と呼ばれるタイプが開発され、VLS搭載改修を受けたスプルーアンス級駆逐艦やアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦などで運用されている。
海上自衛隊ではやまぐも型以降の護衛艦に対し、Mk 16 GMLSを国内でライセンス生産した74式アスロックSUM発射機を装備していたが、こんごう型以降は、Mk 41VLSよりVLAを運用している。
[編集] VLA
VLSから発射されるVL-ASROC
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| 種類 | 艦対潜ミサイル |
|---|---|
| 製造国 | |
| 製造 | ロッキード・マーティン |
| 性能諸元 | |
| ミサイル全長 | 4.5 m |
| 射程 | 22km |
| 誘導方式 | 慣性誘導 |
RUM-139 VL-ASROC(VLA)はASROCの派生系である対潜ミサイルである。開発・製造はロッキード・マーティン。
1983年、アメリカ海軍は当時は最新鋭の装備だったMk 41 VLSから発射できる艦対潜ミサイルの開発をグッドイヤーの軍事部門であるグッドイヤーエアロスペースと契約したことからこのミサイルの開発は始まる。VL-ASROCの開発は多くの延期が繰り返され、1993年までこのミサイルを装備する艦艇は存在しなかった。また、開発中の1986年にグッドイヤーがローラルに買収され、1995年にその軍事部門がロッキード・マーティンに分離・転売されるという事態も起きた。
RUR-5 ASROCに対し固体燃料ブースターと電子誘導システムに改良が施すことで開発当初の要求を満たした。VLSから発射されたこのミサイルは目標付近まで飛翔の後ロケットモーターを切り離し、弾頭のMk46短魚雷をパラシュートで海面に着水させる。という概ね改良前のASROCと同じプロセスで目標へ魚雷を投射する。1996年はじめにさらに新しいRUM-139Aが配備され、その後にRUM-139Bに置き換えられた。弾頭の魚雷はMk46のままだが、Mk51と呼ばれる魚雷への改良が提案されたが実現しなかった。最新型のRUM-139cにはMk54短魚雷が搭載されている。
この垂直発射ミサイルが運用されるようになったのは1993年のことだが、それから2007年までの間に450発以上が生産された。このミサイルは全長4.5mで、射程距離はおよそ11.8海里(22km)である。
[編集] 運用国と装備艦艇
[編集] RUR-5 ASROC
- ロングビーチ (原子力ミサイル巡洋艦)
- オールバニ級ミサイル巡洋艦
- リーヒ級ミサイル巡洋艦
- ベルナップ級ミサイル巡洋艦
- カリフォルニア級原子力ミサイル巡洋艦
- バージニア級原子力ミサイル巡洋艦
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦(1番艦~5番艦まで)
- ギアリング級駆逐艦(FREM-I改装適用艦に後日装備)
- カーペンター級駆逐艦(後日装備)
- ノーフォーク (嚮導駆逐艦)(後日装備)
- ミッチャー級駆逐艦(DDG改装艦のみ後日装備)
- ファラガット級駆逐艦 (1958)
- フォレスト・シャーマン級駆逐艦(対潜強化艦及びDDG改装艦にのみ後日装備)
- チャールズ・F・アダムズ級ミサイル駆逐艦
- スプルーアンス級駆逐艦(VLS搭載改装前)
- ブロンシュタイン級フリゲート
- ガーシア級フリゲート
- ノックス級フリゲート
- やまぐも型護衛艦
- たかつき型護衛艦
- みねぐも型護衛艦(後日装備)
- ちくご型護衛艦
- はるな型護衛艦
- たちかぜ型護衛艦
- しらね型護衛艦
- はつゆき型護衛艦
- はたかぜ型護衛艦
- あさぎり型護衛艦
- あぶくま型護衛艦
- マルシーリオ・ジーアス級駆逐艦(旧米海軍ギアリング級)
- パラ級フリゲート(旧米海軍ガーシア級)
- レスティゴーシュ級駆逐艦(IRE/DELEX改修後)
- ダミアット級フリゲート(旧米海軍ノックス級)
- リュッチェンス級駆逐艦(チャールズ・F・アダムズ級派生型)
- テミストクレス級駆逐艦(旧米海軍ギアリング級)
- キモン級駆逐艦(旧米海軍チャールズ・F・アダムズ級)
- イピルス級フリゲート(旧米海軍ノックス級)
- カイバル級フリゲート(旧米海軍ブルック級)
- サイーフ級フリゲート(旧米海軍ガーシア級)
- 忠北級駆逐艦(旧米海軍ギアリング級)
- バレアレス級フリゲート(ノックス級派生型)
- 富陽級駆逐艦(旧米海軍ギアリング級)
- 済陽級フリゲート(旧米海軍ノックス級)
- 基隆級駆逐艦(旧米海軍キッド級)
プッタヨートファーチュラーローク級フリゲート(旧米海軍ノックス級)
- ユジェテペ級駆逐艦(旧米海軍ギアリング級)
- アルチテペ級駆逐艦(旧米海軍カーペンター級)
- テペ級フリゲート(旧米海軍ノックス級)
[編集] RUM-139 VLA
- スプルーアンス級駆逐艦(VLS搭載改装後。姉妹艦31隻中24隻に搭載)
- タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦(6番艦以降、VLSを装備した艦艇)
- アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦
- ズムウォルト級ミサイル駆逐艦(建造中)
[編集] アスロックが登場した作品
- 映画
- クライマックスシーンで、実際の艦長じきじきの漂々としたアスロック発射命令のシーンがある。
- 海中に潜ったゴジラを攻撃したときに使用されていた。
- 海中のソビエト潜水艦との追跡劇。ごく初期のアスロックが登場。ブリッジのアスロック操作パネルも再現。
- 漫画・アニメ
- 『沈黙の艦隊』
- アメリカ海軍が「やまと」に対し使用する。
- 『ジパング』
- 第7話でブリタニア軍の戦闘艦が黒の騎士団に対して使用。弾頭は魚雷ではなく、爆雷を使用していた。
- 小説
- 主人公の一人の乗艦であるファリス (FF-1094)が大西洋での船団護衛作戦中、ソ連海軍潜水艦に対して数度に渡って使用し、たびたび戦果をあげる。