ちくご型護衛艦

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ちくご型護衛艦
JS Ayase (DE-216), -1 Oct. 1986 a.jpg
2番艦の「あやせ」 (1986年)
艦級概観
艦種 護衛艦(DE)
建造期間 1968年 - 1977年
就役期間 1971年 - 2003年
前級 DE:いすず型護衛艦
次級 DE:いしかり
性能要目
排水量 基準
1,470トン(DE-215、217~219)
1,480トン(DE-216、220)
1,500トン(DE-222~25)
全長 93m
全幅 10.8m
吃水 3.5m
3.6m(DE-216、220、222~)
深さ 7m
機関 マルチプル・ディーゼル方式,2軸推進(16,000hp
三井1228V3BU-38Vディーゼル[1] 4基
三菱12UEV30/40Nディーゼル
(DE-216、220、222、224)
速力 25kt
24.8kt (DE-221~)
乗員 166名
160名(DE-222、223、225)
兵装 68式3インチ連装速射砲 1基
Mk.1 40mm連装機関砲 1基
74式アスロックSUM8連装発射機 1基
68式3連装短魚雷発射管 2基
C4I CIC設置, 音声リンクのみ
FCS-1B FCS (72式; 3インチ砲用)
Mk.51 FCS (40mm砲用)
SFCS-4 UBFCS
レーダー OPS-14 2次元対空レーダー
OPS-17 対水上レーダー
ソナー OQS-3A 艦首装備式(66式探信儀)
SQS-35(J)可変深度式
電子戦
対抗手段
NOLR-1B ESM装置(DE-215-218)
NOLR-5 ESM装置(DE-219-225)

ちくご型護衛艦(ちくごがたごえいかん、JMSDF DE CHIKUGO class)は、第3次防衛力整備計画で計画・建造された海上自衛隊地方隊用護衛艦(DE)である。11隻が建造された。

目次

[編集] 概要

本型は、地方隊において沿岸警備、護送、対潜作戦を行っていた、くす型護衛艦が退役する時期になっていたため、その代替艦として計画された。当初、DEとしては最多の14隻の建造が予定されていたが、オイルショックによって建造費が高騰したため、(1番艦と11番艦では約3倍の差が有る)11隻に削減された。

建造は、7隻が三井玉野、3隻が日立舞鶴、1隻が石播東京で行なわれた。

[編集] 船体

本型は、船体・機関についてはきたかみ型を多くの面で踏襲している。ただし、安定性確保のため平面型の寸法はやや幅広く太短くなった。

また、バウソナーや主砲の重量に加え艦首乾舷の低さから、凌波性の不足が指摘されている。

[編集] 機関

なお、本型の搭載する機関としては、三井1228V3BU-38V型、三井12V28N型、三菱12UEV30/40N型の3種が知られているが、このうち三井製の1228V3BU-38V型と12V28N型は、権利関係により改称しただけのまったくの同型で、三井玉野が建造した艦に搭載された。

これに対し、日立舞鶴と石播東京が建造した艦は三菱12UEV30/40N型を搭載している。

[編集] 兵装

兵装に関しては大幅に増強されており、特に、対潜火力に重点がおかれた。対潜戦に関しては、おおむねやまぐも型護衛艦と同等の装備が備えられており、きたかみ型の71式ボフォース・ロケット・ランチャーより強力なアスロック対潜ロケットの搭載にともない、その射程を生かすため、大出力・低周波のOQS-3A(66式探信儀)をバウ・ソナーとして搭載したほか、可変深度ソナー (VDS)を装備した艦もある。このように1,000トン級の艦にアスロックを搭載した例は他にないが、予備弾の収容スペースを設ける余裕がなかったため、搭載弾は、74式 8連装発射機に装填された8発のみとなっている。

また、対潜火力を強化した代償として、砲熕火力は若干弱くなっており、きたかみ型で3インチ連装速射砲が2基搭載されていたのに対し、本型では、後部の砲塔を持たないようになっている。このかわりにMk.1 40mm連装機関砲が搭載されたが、これは上陸支援艇(LSSL)からの流用品で、高速の攻撃機対艦ミサイルに対する阻止火力としてはほとんど期待しえないものであった。このことから、最終艦では機銃をL90 35mm連装機関砲に変更するように要求がなされたが実現しなかった。

「てしお」以降の艦では、汚染処理装置が搭載され、それによって排水量が増大している。また、レーダーの虚像防止のために「とかち」以後の艦では、マストに電波吸収材(RAM)が取り付けられている。

[編集] 遍歴

本型は、1971年に就役を開始して、順次第34、35、36護衛隊を編成した。このうち、第35護衛隊のみが1982年まで第4護衛隊群に編入されていたが、他の各隊は地方隊に配属された。1982年には第35護衛隊が地方隊に隷属換えを受けるとともに第37護衛隊が新編され、5個護衛隊として地方隊の主力を担った。[2]

その後、はつゆき型汎用護衛艦の地方隊への配置に伴い、1996年(平成8年)から退役が開始され、2003年(平成15年)に全艦退役した。

[編集] 同型艦

艦番号 艦名 建造 起工 進水 就役 除籍 最終所属
DE-215 ちくご 三井造船
玉野事業所
1968年
(昭和43年)
12月9日
1970年
(昭和45年)
1月13日
1971年
(昭和46年)
7月31日
1996年
(平成8年)
4月15日
第34護衛隊
佐世保地方隊
DE-216 あやせ 石川島播磨重工業
東京第1工場
1969年
(昭和44年)
12月5日
1970年
(昭和45年)
9月16日
1971年
(昭和46年)
5月20日
1996年
(平成8年)
8月1日
第33護衛隊
横須賀地方隊
DE-217 みくま 三井造船
玉野事業所
1970年
(昭和45年)
3月17日
1971年
(昭和46年)
2月16日
1971年
(昭和46年)
8月26日
1997年
(平成9年)
7月8日
第23護衛隊
佐世保地方隊
DE-218 とかち 1970年
(昭和45年)
12月11日
1971年
(昭和46年)
11月25日
1972年
(昭和47年)
5月17日
1998年
(平成10年)
4月15日
第38護衛隊
呉地方隊
DE-219 いわせ 1971年
(昭和46年)
8月6日
1972年
(昭和47年)
6月29日
1972年
(昭和47年)
12月12日
1998年
(平成10年)
10月16日
第23護衛隊
佐世保地方隊
DE-220 ちとせ 日立造船
舞鶴工場
1971年
(昭和46年)
10月7日
1973年
(昭和48年)
1月25日
1973年
(昭和48年)
8月31日
1999年
(平成11年)
4月13日
第33護衛隊
横須賀地方隊
DE-221 によど 三井造船
玉野事業所
1972年
(昭和47年)
9月20日
1973年
(昭和48年)
8月28日
1974年
(昭和49年)
2月8日
1999年
(平成11年)
6月24日
第23護衛隊
佐世保地方隊
DE-222 てしお 日立造船
舞鶴工場
1973年
(昭和48年)
7月11日
1974年
(昭和49年)
5月29日
1975年
(昭和50年)
1月10日
2000年
(平成12年)
6月27日
第21護衛隊
横須賀地方隊
DE-223 よしの 三井造船
玉野事業所
1973年
(昭和48年)
9月28日
1974年
(昭和49年)
8月22日
1975年
(昭和50年)
2月6日
2001年
(平成13年)
5月15日
第22護衛隊
呉地方隊
DE-224 くまの 日立造船
舞鶴工場
1974年
(昭和49年)
5月29日
1975年
(昭和50年)
2月24日
1975年
(昭和50年)
11月19日
2001年
(平成13年)
5月18日
DE-225 のしろ 三井造船
玉野事業所
1976年
(昭和51年)
1月27日
1976年
(昭和51年)
12月23日
1977年
(昭和52年)
6月30日
2003年
(平成15年)
3月13日

[編集] 登場作品

漫画・アニメ
作中、護衛艦「ちくご」が北朝鮮小型砲艦による釜関フェリー襲撃に際し、人命優先のため敢えて規律に違反し、砲艦を撃沈する。
主人公角松洋介の回想シーンで、彼の父角松洋一郎の勤務するちくご型護衛艦「DE-220ちとせ」が登場する。

[編集] 脚注

  1. ^ 後のモデルでは、三井12V28N型と改称。
  2. ^ 1985年には第35護衛隊が解隊されたが、かわって第38護衛隊が新編されたため、5個護衛隊体制は維持された。

[編集] 参考文献

  • 阿部安男 「最後の一隻が退役した「ちくご」型DEを回顧する」(『世界の艦船』 第610集2003年5月号、92-97頁)

[編集] 関連項目

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