「国際興業バス池袋営業所」の版間の差分

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'''国際興業バス池袋営業所'''(こくさいこうぎょうバスいけぶくろえいぎょうしょ)は、[[東京都]][[豊島区]][[千早 (豊島区)|千早]]1-17-1に位置する[[国際興業バス]]の営業所である。
'''国際興業バス池袋営業所'''(こくさいこうぎょうバスいけぶくろえいぎょうしょ)は、[[東京都]][[豊島区]][[千早 (豊島区)|千早]]1-17-1に位置する[[国際興業バス]]の営業所である。
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== 現行路線 ==
== 現行路線 ==
=== 池袋駅 - 池袋車庫線 ===
=== 池袋駅 - 池袋車庫線 ===
* 池80:[[池袋駅]]西口 -([[要町駅]]→)- 池袋車庫
* 池80:[[池袋駅]]西口 - 池袋車庫
: 池袋車庫方向のみ「[[要町駅]]」を経由する。


池袋駅西口を発着する全系統のうち、池袋駅側との出入庫はこの池80で行う。池袋駅から短距離であることや、池02・03などの循環路線が循環区間からそのまま出入庫を行うこともあり、同区間を回送で出入庫を行う場合がある。近年ではダイヤ改正ごとに時刻が変更されており、また、出入庫路線ゆえに運行間隔・時間帯にバラつきがある。平日と土曜・休日で本数の多い時間帯が異なり、2017年5月現在における出庫便は、平日が午後から夜にかけて20本程度、土曜・休日は午前中から13時台にかけて40本弱が設定されており、それ以外の時間帯は僅か数本が設定されているだけとなっている。
池袋駅西口を発着する全系統のうち、池袋駅側との出入庫はこの池80で行う。池袋駅から短距離であることや、池02・03などの循環路線が循環区間からそのまま出入庫を行うこともあり、同区間を回送で出入庫を行う場合がある。近年ではダイヤ改正ごとに時刻が変更されており、また、出入庫路線ゆえに運行間隔・時間帯にバラつきがある。平日と土曜・休日で本数の多い時間帯が異なり、2017年5月現在における出庫便は、平日が午後から夜にかけて20本程度、土曜・休日は午前中から13時台にかけて40本弱が設定されており、それ以外の時間帯は僅か数本が設定されているだけとなっている。
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=== サンシャインシティ南 - 池袋駅 - 江古田二又線 ===
=== サンシャインシティ南 - 池袋駅 - 江古田二又線 ===
[[File:Kokusai 1001.jpg|thumb|250px|right|「としまななまる」のラッピングが貼られた池07専用車 (1001)]]
[[File:Kokusai 1001.jpg|thumb|250px|right|「としまななまる」のラッピングが貼られた池07専用車 (1001)]]
* 池07:[[サンシャインシティ]]南 - 豊島区役所 -(←池袋保健所)- 池袋駅西口 - 立教大学 - 要町駅 - 千川駅 - [[長崎 (豊島区)|長崎]]六丁目 - 江古田二又
* 池07:[[サンシャインシティ]]南 - 豊島区役所 - 池袋駅西口 - 立教大学 - 要町駅 - 千川駅 - [[長崎 (豊島区)|長崎]]六丁目 - 江古田二又
: サンシャインシティ南方向のみ「池袋保健所」を経由する。


有楽町線の上を走り、千川駅から南下して[[西武池袋線]]踏切を渡り、[[江古田]]駅南側の江古田二又に至る。鉄道との並行区間が多いことや、踏切渋滞が発生することなどから利用者は少なく、営業所の中ではもっとも本数の少ない路線となっている。有楽町線が営団成増まで延伸された際、上記背景もあり廃止される予定であったが、沿線住民の要望により存続が決定したという経緯がバスニュースに記載されていた。
有楽町線の上を走り、千川駅から南下して[[西武池袋線]]踏切を渡り、[[江古田]]駅南側の江古田二又に至る。鉄道との並行区間が多いことや、踏切渋滞が発生することなどから利用者は少なく、営業所の中ではもっとも本数の少ない路線となっている。有楽町線が営団成増まで延伸された際、上記背景もあり廃止される予定であったが、沿線住民の要望により存続が決定したという経緯がバスニュースに記載されていた。
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「としまななまる」のラッピングが施されている1001については、原則として当系統限定運用。
「としまななまる」のラッピングが施されている1001については、原則として当系統限定運用。


=== 池袋駅 - 中野駅北口線 ===
=== 池袋駅 - 中野駅線 ===
[[File:Kokusai 3033.jpg|thumb|250px|right|池11 (3033)]]
[[File:Kokusai 3033.jpg|thumb|250px|right|池11 (3033)]]
* 池11:池袋駅西口 -(要町駅→)- 池袋車庫 - [[椎名町駅]]北口 - 南長崎二丁目 - [[落合南長崎駅]] - [[哲学堂公園|哲学堂]] - [[新井薬師前駅]] - [[中野 (中野区)|中野]]五丁目 -(区立体育館→)- [[中野駅 (東京都)|中野駅]]北口([[関東バス丸山営業所]]と共同運行)
* 池11:池袋駅西口 - 池袋車庫 - [[椎名町駅]]北口 - 南長崎二丁目 - [[落合南長崎駅]] - [[哲学堂公園|哲学堂]] - [[新井薬師前駅]] - [[中野 (中野区)|中野]]五丁目 - [[中野駅 (東京都)|中野駅]]([[関東バス丸山営業所]]と共同運行)
: 中野駅方向のみ「要町駅」、「区立体育館」を経由する。


1949年の東都乗合自動車時代に開通し、現在に至るまでほぼ同じ経路で運行されている数少ない路線。西口発着路線としては比較的早い時期に開通しており、[[中央本線]]([[中央線快速]]、[[中央・総武緩行線]])や[[西武新宿線]]の乗客を池袋へ運ぶためのバイパス的役割を果たした。[[関東バス]]でストライキが発生した場合は国際興業便のみの運行となるため、本数が大幅に減る。
1949年の東都乗合自動車時代に開通し、現在に至るまでほぼ同じ経路で運行されている数少ない路線。西口発着路線としては比較的早い時期に開通しており、[[中央本線]]([[中央線快速]]、[[中央・総武緩行線]])や[[西武新宿線]]の乗客を池袋へ運ぶためのバイパス的役割を果たした。[[関東バス]]でストライキが発生した場合は国際興業便のみの運行となるため、本数が大幅に減る。


=== 池袋駅西口 - 高島平線 ===
=== 池袋駅 - 高島平線 ===
* 池20:池袋駅西口 - 要町駅 - [[板橋区役所]] - 志村坂上 - [[志村三丁目駅]] - [[西台駅]] - 高島平操車場([[国際興業バス志村営業所|志村営業所]]と共同運行)
* 池20:池袋駅西口 - 要町駅 - [[板橋区役所]] - 志村坂上 - [[志村三丁目駅]] - [[西台駅]] - 高島平操車場([[国際興業バス志村営業所|志村営業所]]と共同運行)
* 池20-2:池袋車庫 → 要町駅 → 板橋区役所 → 志村坂上 → 志村三丁目駅 → 西台駅 → 高島平操車場(土曜・休日運休)
* 池20-2:池袋車庫 → 要町駅 → 板橋区役所 → 志村坂上 → 志村三丁目駅 → 西台駅 → 高島平操車場(土曜・休日運休)
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=== 日大病院 - 赤羽駅線 ===
=== 日大病院 - 赤羽駅線 ===
* 赤57:[[赤羽駅]]西口 -(トンネル)- [[本蓮沼駅]] - [[大和町 (板橋区)|大和町]] - [[東京都保健医療公社豊島病院|豊島病院]] - 日大病院
* 赤57:[[赤羽駅]]西口 - [[本蓮沼駅]] - [[大和町 (板橋区)|大和町]] - [[東京都保健医療公社豊島病院|豊島病院]] - 日大病院


赤羽駅と日大病院を結ぶ路線で、赤羽駅 - 大山西町<ref>日大病院より一つ赤羽寄りに位置する。</ref>において[[国際興業バス赤羽営業所|赤羽営業所]]の赤51の折返し系統の役割を担う。ただし、赤51が赤羽駅付近において循環状の経路を採るのに対し、本路線はトンネル経由の往復同一経路で運行される。
赤羽駅と日大病院を結ぶ路線で、赤羽駅 - 大山西町<ref>日大病院より一つ赤羽寄りに位置する。</ref>において[[国際興業バス赤羽営業所|赤羽営業所]]の赤51の折返し系統の役割を担う。ただし、赤51が赤羽駅付近において循環状の経路を採るのに対し、本路線はトンネル経由の往復同一経路で運行される。
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=== 王子駅 - 板橋駅線 ===
=== 王子駅 - 板橋駅線 ===
<!-- 片道運行の路線については、原則として矢印が右側を向くように記述して下さい -->
* 王22:[[王子駅]] - [[滝野川 (東京都北区)|滝野川]]住宅 - [[帝京大学医学部附属病院|帝京大学病院]] - [[板橋 (板橋区)|板橋]]四丁目 - [[板橋駅]]
* 王22:[[王子駅]] - [[滝野川 (東京都北区)|滝野川]]住宅 - [[帝京大学医学部附属病院|帝京大学病院]] - [[板橋 (板橋区)|板橋]]四丁目 - [[板橋駅]]
* 王22-2:板橋四丁目 → 帝京大学病院 → 滝野川住宅 → 王子駅(始発のみ)
* 王22-2:板橋四丁目 → 帝京大学病院 → 滝野川住宅 → 王子駅(始発のみ)
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* 池袋駅西口 - 成増・朝霞台線(ミッドナイトアロー成増・朝霞台):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋([[中板橋駅]]入口) - [[ときわ台駅 (東京都)|ときわ台駅]] - [[上板橋駅]]前 - [[東武練馬駅]] - [[下赤塚駅]] - [[成増駅]]入口 - 白子坂上 - [[和光市駅]]入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - [[朝霞駅]]南口 - [[朝霞台駅]]
* 池袋駅西口 - 成増・朝霞台線(ミッドナイトアロー成増・朝霞台):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋([[中板橋駅]]入口) - [[ときわ台駅 (東京都)|ときわ台駅]] - [[上板橋駅]]前 - [[東武練馬駅]] - [[下赤塚駅]] - [[成増駅]]入口 - 白子坂上 - [[和光市駅]]入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - [[朝霞駅]]南口 - [[朝霞台駅]]
* 池袋駅西口 - 朝霞台・新座線(ミッドナイトアロー朝霞台・新座):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋(中板橋駅入口) - ときわ台駅 - 上板橋駅前 - 東武練馬駅 - 下赤塚駅 - 成増駅入口 - 白子坂上 - 和光市駅入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - 朝霞駅南口 - 朝霞台駅 - [[志木駅]]南口 - [[新座駅]]南口
* 池袋駅西口 - 朝霞台・新座線(ミッドナイトアロー朝霞台・新座):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋(中板橋駅入口) - ときわ台駅 - 上板橋駅前 - 東武練馬駅 - 下赤塚駅 - 成増駅入口 - 白子坂上 - 和光市駅入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - 朝霞駅南口 - 朝霞台駅 - [[志木駅]]南口 - [[新座駅]]南口

=== その他の路線 ===
* 貸切:池袋駅西口 - [[ホテル椿山荘東京]]

池袋駅西口とホテル椿山荘東京を結ぶ無料送迎バス。


=== 高速路線 ===
=== 高速路線 ===
* [[夕陽号]]:[[渋谷マークシティ]]・池袋駅・[[大宮駅 (埼玉県)|大宮駅]]/[[バスタ新宿]]・[[東京駅]]・[[秋葉原駅]]・[[上野駅]] - [[庄内観光物産館]]・東京第一ホテル鶴岡・[[余目駅]]・[[イオン酒田南店]]・酒田庄交BT・さかた海鮮市場([[庄内交通]]と共同運行)
* [[夕陽号]]:[[渋谷マークシティ]]・池袋駅・[[大宮駅 (埼玉県)|大宮駅]]/[[バスタ新宿]]・[[東京駅]]・[[秋葉原駅]]・[[上野駅]] - [[庄内観光物産館]]・東京第一ホテル鶴岡・[[余目駅]]・[[イオン酒田南店]]・酒田庄交BT・さかた海鮮市場([[庄内交通]]と共同運行)
* 池袋羽田線:池袋駅西口 - (直行) ‐ [[東京国際空港|羽田空港]]([[東京空港交通]]と共同運行)
* 池袋羽田線:池袋駅西口 - [[東京国際空港|羽田空港]]([[東京空港交通]]と共同運行)
* 御殿場プレミアム・アウトレット号:池袋駅西口 - [[ホテルメトロポリタン]] - [[御殿場プレミアム・アウトレット]]
* 御殿場プレミアム・アウトレット号:池袋駅西口 - [[ホテルメトロポリタン]] - [[御殿場プレミアム・アウトレット]]


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* [[革命的共産主義者同盟全国委員会]](中核派)
* [[革命的共産主義者同盟全国委員会]](中核派)
* [[前進社]] - 営業所敷地の一部に、拠点事務所「前進社」が建っていた。国際興業が営業所敷地拡大のために用地を買収したのち、[[江戸川区]]に移転。
* [[前進社]] - 営業所敷地の一部に、拠点事務所「前進社」が建っていた。国際興業が営業所敷地拡大のために用地を買収したのち、[[江戸川区]]に移転。

== 外部リンク ==
* [http://www.5931bus.com/ 国際興業バス]
* {{twitter|kokusaibus|国際興業バス(公式)}}


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2018年6月24日 (日) 10:13時点における版

国際興業 > 国際興業バス > 国際興業バス池袋営業所
国際興業
池袋営業所
国際興業バス池袋営業所
国際興業バス池袋営業所
所在地 東京都豊島区千早1-17-1
営業開始 1950年
主な運行担当区域 池袋駅西口周辺を中心
備考 1950年の国際興業バス発足時に設置されて以来、現在に至るまで所在地を変えたことがない唯一の営業所。

国際興業バス池袋営業所(こくさいこうぎょうバスいけぶくろえいぎょうしょ)は、東京都豊島区千早1-17-1に位置する国際興業バスの営業所である。

主に豊島区板橋区を中心に中野区北区へ乗り入れる路線を担当する。

沿革

池袋乗合自動車と池袋駅周辺の発展

1936年頃の国際興業バス前身事業者の路線網

国際興業バス発足時からある古い営業所だが、所管路線の歴史は戦前の池袋乗合自動車にまで遡る。右図緑色の線は1936年頃の同社路線だが、現在の池袋・練馬周辺における国際興業路線の骨格となる部分が既に開通している。ただし細かい経路、とりわけ池袋駅から川越街道間が大きく異なっているが、その理由としては「池袋駅西側の道路が未整備だった」「板橋警察署付近に向かう人の流れが多かった」点が考えられる。板橋警察署付近は当時官公庁や商店が多く集まる地域の中心地で、早くから市電が開通していたため、池袋乗合の沿線から東京の中心部に向かうにもここで市電に乗換えるのが効率的だったのである。

池袋乗合は1937年に東京横浜電鉄へ買収されて傘下に入り、1940年には同じ東横系の中仙道乗合自動車に合併、さらに戦時下の1944年に大東急のもとで中仙道乗合は東都乗合自動車に合併した。この間、池袋駅東口に市電が開通して武蔵野デパートが開業、戦後にかけては池袋駅西口の道路も整備されるなど、池袋の町は徐々に姿を変えていった。

戦後の池袋営業所

このような駅周辺の発展に加え、豊島区西部の宅地化が進んだことで終戦より池袋駅を起点とする路線の新設が進められた。豊島区史によれば、1948年から東都乗合の末期にかけて、いずれも池袋駅を起点に「大山・千川循環」「上板橋・豊島園線」「中野駅・椎名町八丁目(現・南長崎六丁目)線」が開通している。国際興業バスとなってからも、「(練馬総合病院経由・茂呂経由)江古田線」「日大病院線」「熊野町・要町経由内回り循環」など、毎年のように路線新設が行われた。

昭和30年代に入ると、路線は練馬区や板橋区の郊外にも延伸され、「練馬区役所 - 常盤台・徳丸線」などといった池袋駅を発着しない路線も登場した。これらは1958年に練馬分車庫が開設されてこの地域の路線を受け持つようになり、1962年の営業所再編では廃止となる巣鴨の路線を吸収し、練馬営業所として独立した。

この頃から昭和40年代前半にかけては、自動車数の増加に伴い規制が敷かれたり、新しい道路が開通するなどして交通の流れが大きく変わった時期だった。バスもこの影響を免れることが出来ず、池袋営業所では江古田・小茂根付近を走る路線のうち、狭隘路を走る区間を一部廃止して環七通り川越街道経由にするなどの大幅な経路変更を行っている。しかし、こうした利用者のニーズとは無関係な経路変更を行ったことがバス離れに拍車をかけ、運行を維持出来ずに廃止された路線も少なくない。

1983年には営団地下鉄有楽町線営団成増(当時の名称) - 池袋間が開業し、エリアの重なる池袋の路線は大打撃を受けた。これにより7月に大規模な再編が実施され、並行する池01・08が廃止された。これ以降、大規模な改変は実施されずに僅かな経路変更・路線延伸程度に留まっており、この時点で路線数は概ね現在の規模となった。

年譜

  • 1950年:国際興業バス発足と同時に池袋営業所として設置された。
  • 1983年7月25日:営団地下鉄有楽町線池袋駅 - 営団成増駅間の延伸開業によって(旧)池01・08が廃止される。
  • 2002年4月16日:赤57(赤羽駅 - 大和町 - 豊島病院 - 日大病院)が新設。
  • 2007年9月28日:ICカード乗車券(PASMOSuica)導入。
  • 2008年3月31日:池01(池袋駅西口 -(直行)- 日大病院)が新設。
  • 2010年3月16日:池07をサンシャインシティ南まで延伸する。
  • 2011年9月16日:中野駅北口ロータリー閉鎖により、池11を(中野)区立体育館経由へ経路変更、反時計回りの経路とする。
  • 2013年3月16日:池07を西池袋通り(補助172号線、立教大学)経由とする。
  • 2015年5月7日:豊島区役所の移転により池07を豊島区役所経由へ経路変更。
  • 2018年3月19日:池01を池05(池袋駅 - 日大病院)へ統合、日大病院行きは全便が各停化。

現行路線

池袋駅 - 池袋車庫線

池袋車庫方向のみ「要町駅」を経由する。

池袋駅西口を発着する全系統のうち、池袋駅側との出入庫はこの池80で行う。池袋駅から短距離であることや、池02・03などの循環路線が循環区間からそのまま出入庫を行うこともあり、同区間を回送で出入庫を行う場合がある。近年ではダイヤ改正ごとに時刻が変更されており、また、出入庫路線ゆえに運行間隔・時間帯にバラつきがある。平日と土曜・休日で本数の多い時間帯が異なり、2017年5月現在における出庫便は、平日が午後から夜にかけて20本程度、土曜・休日は午前中から13時台にかけて40本弱が設定されており、それ以外の時間帯は僅か数本が設定されているだけとなっている。

池袋駅発の入庫便は土曜・休日のみ午前中に15本程度が設定されているほか、夜間は平日も設定がある。22時以降は乗り場が異なる旨が表記されている。

池袋駅 - 熊野町・要町循環線

池03 (1038)
  • 池02:池袋駅西口 → 要町駅 → 熊野町中丸町坂下 → 水道タンク裏 → 要町駅 → 池袋駅西口(熊野町循環)
  • 池03:池袋駅西口 → 要町駅 → 水道タンク裏 → 南町 → 要町駅 → 池袋駅西口(要町循環)
  • 池82:池袋駅西口 → 要町駅 → 熊野町 → 中丸町坂下 → 水道タンク裏 → 要町駅 → 池袋車庫(出入庫)
  • 池83:池袋駅西口 → 要町駅 → 水道タンク裏 → 南町 → 要町駅 → 池袋車庫(出入庫)

現在、池袋駅西口からは3つの循環路線が運行されているが、運行本数が多いのはこの2つである。板橋区南町、豊島区千川高松周辺の住宅地を熊野町循環は反時計回り、要町循環は時計回りで循環する。両者は板橋区内の経路が一部異なるが、本数がほぼ同数であることや路線成立の過程から、1つの路線のように見ることもできる。かつては内回り循環という共通の案内名称を持ち、“熊野町経由内回り循環”・“要町経由内回り循環”の表示で運行していた。

いずれも開通は1953年のことだが、1960年代頃まではそれぞれ逆回りで運行されていた。すなわち、現在の熊野町循環が「要町循環」と呼ばれ、現在の要町循環のルートは、西光院前(現・南町)停留所をとって「西光院循環」と呼ばれた[1]。これらのルートが交換されたのは1970年代のことである。

なお、かつての案内名称に用いられた「内回り」というのは、山手線首都高環状線に使われる逆時計回りの意味ではなく、より内側を回る小回りな路線であることを示している。これに対する「外回り」は、1983年の有楽町線・営団成増延伸時に廃止された池01[2]のことである。国際興業バスでは、同じ案内方法が赤羽駅発の桐ヶ丘団地循環にも見られたが、現在では使われなくなっている。

池袋駅 - 中丸町循環線

  • 池04:池袋駅西口 → 要町駅 → 熊野町 → 高松小学校 → 要町駅 → 池袋駅西口(土曜・休日運休)
  • 池84:池袋駅西口 → 要町駅 → 熊野町 → 高松小学校 → 要町駅 → 池袋車庫(出入庫、土曜・休日運休)

要町・熊野町循環と同じ地域を補うように走る循環線。熊野町循環と同一の周回方向で、熊野町から南町・高松方向へショートカットする経路となっている。かつては池袋駅南口を発着して立教大学経由だったこともあるなど、上記2線に無い特徴があった。ダイヤ改正ごとに本数が減らされ、2011年1月16日のダイヤ改正では平日1便まで大幅に減便されたが、2015年5月のダイヤ改正で午前3本、午後3本(うち1本は池84)まで回復され、池84は夜間の運行が取り止められた。

池袋駅 - 日大病院線

池袋駅と日大板橋病院(日大病院)を結ぶ路線である。病院への連絡路線ということで、車両の低床化が積極的に進められており、全便がノンステップバスを含む車椅子用リフト・スロープ付き車両で運行される。

サンシャインシティ南 - 池袋駅 - 江古田二又線

「としまななまる」のラッピングが貼られた池07専用車 (1001)
サンシャインシティ南方向のみ「池袋保健所」を経由する。

有楽町線の上を走り、千川駅から南下して西武池袋線踏切を渡り、江古田駅南側の江古田二又に至る。鉄道との並行区間が多いことや、踏切渋滞が発生することなどから利用者は少なく、営業所の中ではもっとも本数の少ない路線となっている。有楽町線が営団成増まで延伸された際、上記背景もあり廃止される予定であったが、沿線住民の要望により存続が決定したという経緯がバスニュースに記載されていた。

1950年の東都乗合自動車末期の開通で、当初は西武池袋線踏切のすぐ南の椎名町八丁目を終点としていた。「椎名町」は南長崎の住居表示前の地名で、1956年に既に開通していた池袋駅 - 練馬病院 - 江古田駅線と統合され、両回りの江古田・椎名町循環(池袋駅 - 椎名町八丁目 - 江古田駅 - 練馬病院 - 池袋駅)として運行されるようになった。現行の江古田二又までは1963年に開通しているが、翌年に循環運行が廃止されたことで現行路線だけが残り、現在に至る。江古田二又バス停は、都営バス「江古田二又」・関東バス「江古田駅」バス停とともに江古田駅の最寄り停留所であるが、それぞれのバス停留所は少し離れている。

2010年4月28日付で関東運輸局長宛てに池07廃止の事前届出が提出されたが、豊島区地域公共交通会議において、区や事業者などを交えて、平成22年度中の廃止か、区より補助金を受ける条件で豊島区役所やサンシャインシティ方面への延伸が検討されていた[3]。その結果、2010年3月16日から起点をサンシャインシティ南に変更し、豊島区東西連絡輸送の役目を担うこととなった。延伸区間については、池袋駅西口から池01(2018年3月廃止)の経路で川越街道に向かい、スポーツセンター付近から区役所に向かう。豊島区役所周辺は循環経路で、区の支援としては停留所などの初期費用が1000万円、車両や運行赤字分など毎年2300万円が想定されている。

「としまななまる」のラッピングが施されている1001については、原則として当系統限定運用。

池袋駅 - 中野駅線

池11 (3033)
中野駅方向のみ「要町駅」、「区立体育館」を経由する。

1949年の東都乗合自動車時代に開通し、現在に至るまでほぼ同じ経路で運行されている数少ない路線。西口発着路線としては比較的早い時期に開通しており、中央本線中央線快速中央・総武緩行線)や西武新宿線の乗客を池袋へ運ぶためのバイパス的役割を果たした。関東バスでストライキが発生した場合は国際興業便のみの運行となるため、本数が大幅に減る。

池袋駅 - 高島平線

  • 池20:池袋駅西口 - 要町駅 - 板橋区役所 - 志村坂上 - 志村三丁目駅 - 西台駅 - 高島平操車場(志村営業所と共同運行)
  • 池20-2:池袋車庫 → 要町駅 → 板橋区役所 → 志村坂上 → 志村三丁目駅 → 西台駅 → 高島平操車場(土曜・休日運休)
  • 池21:池袋駅西口 - 要町駅 - 板橋区役所 - 志村坂上 - 舟渡町 - 高島平駅(志村営業所と共同運行)

池袋駅から山手通り国道17号を北上して都営地下鉄三田線のエリアをこまめに回っていく。本数は終日1時間に3-4本と比較的多く、池20と共に池袋口の主力路線の一つとして活躍している。志村では、高島平操車場付近に板橋区立障害者福祉センターがあるため、住民の要望で1995年に国際興業初のリフト付き新低床バスが運行を開始、1998年にはノンステップバスが運行を開始した路線でもあり、現在は全てがスロープ付き車両で運行される。2010年3月16日の改正で池20-2が1便のみ新設された。

池21は池20の兄弟路線で、こちらは国道17号を戸田橋手前の舟渡町まで北上していき、浮間舟渡駅に立ち寄らずに新河岸の住宅・工場街をまわって高島平駅に到着する。運転間隔は池20とほぼ同じだが、朝ラッシュ時の本数はこちらの方が多い。池20より新しく1970年代になってからの開通である。

どちらも志村営業所との共同運行だが、池20の池袋営業所担当便は朝と平日夕方1往復、それ以外の便は志村営業所での運行となる。池21はその逆で、志村営業所担当便が朝と夕方以降の一部、それ以外は池袋営業所での運行となる。2016年3月16日のダイヤ改正で、「熊野町」停留所が安全上の理由により廃止された。2016年4月1日、池20-2が新設(復活)した。

日大病院 - 赤羽駅線

赤羽駅と日大病院を結ぶ路線で、赤羽駅 - 大山西町[4]において赤羽営業所の赤51の折返し系統の役割を担う。ただし、赤51が赤羽駅付近において循環状の経路を採るのに対し、本路線はトンネル経由の往復同一経路で運行される。

2002年4月16日の開設当初は赤羽営業所と共同運行だったが、2003年11月16日より池袋営業所単独での運行となった。2007年6月16日のダイヤ改正から赤羽営業所担当便も復活した。なお、2007年6月16日のダイヤ改正から、夜間に同一経路の区間便として赤羽営業所担当の赤57-2(赤羽駅西口 → 大和町)も運行されているが、現在は池袋営業所単独運行へ変更された(枝番は引き続き赤羽営業所担当)。

王子駅 - 板橋駅線

王子駅 - 板橋駅を帝京大学病院経由で結ぶ。1952年7月30日に王子駅 - 金沢橋 - 板橋駅 - 金井窪 - 池袋駅として開通したものである。これは、前記の赤羽駅 - 池袋駅線と同じ日の開通であるが、当初は巣鴨営業所が担当した。このうち、王子駅 - 金沢橋付近は戦前の中仙道乗合やそれ以前の王子乗合時代から続く営業区間である。その後、1970年代に王子駅 - 板橋駅間に短縮され、平成に入って中央公園 - 板橋一丁目間が帝京大学病院経由に迂回する経路に変更された。

朝のラッシュ時には板橋四丁目から王子駅に向けた片道運行が設定されている。2007年6月16日の改正で赤羽営業所から移管された際に、十条住宅始発だった始発便が板橋四丁目始発に延長されたもので、出入庫は池袋営業所 - 板橋駅・板橋四丁目間を回送で行っている。

2010年2月8日の改正で、帝京大学病院停留所が新病棟正面玄関近くへ移設された。病院付近の経路変更に伴い、十条住宅停留所の廃止と(病院から王子駅方面の)加賀一丁目停留所の新設、あわせて幾つかの停留所名変更などが実施された。

深夜急行バス

  • 池袋駅西口 - 成増・朝霞台線(ミッドナイトアロー成増・朝霞台):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋(中板橋駅入口) - ときわ台駅 - 上板橋駅前 - 東武練馬駅 - 下赤塚駅 - 成増駅入口 - 白子坂上 - 和光市駅入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - 朝霞駅南口 - 朝霞台駅
  • 池袋駅西口 - 朝霞台・新座線(ミッドナイトアロー朝霞台・新座):池袋駅西口 - 大山 - 下頭橋(中板橋駅入口) - ときわ台駅 - 上板橋駅前 - 東武練馬駅 - 下赤塚駅 - 成増駅入口 - 白子坂上 - 和光市駅入口 - 南栄町 - 朝霞市役所 - 朝霞駅南口 - 朝霞台駅 - 志木駅南口 - 新座駅南口

高速路線

池袋羽田線は、2012年5月16日より従来まで東京空港交通が運行してきた当路線に参入した。国際興業担当便は全便が池袋駅西口のみの発着で、ホテルメトロポリタンサンシャインシティプリンスホテルは経由しない。浦和羽田線開業に伴い、2013年12月16日より国際興業バス戸田営業所から移管された。

御殿場プレミアム・アウトレット号は、2016年4月2日より募集型バスツアーで運行されていたものを同年8月1日より路線化したものである。

廃止・移管路線

  • 池01(初代):池袋駅西口 → 熊野町 → 大山 → 千川 → 池袋駅西口
通称「大山循環」だったが、地下鉄有楽町線開業によって1983年7月25日に廃止された。
  • 池01(二代):池袋駅西口 →(直行)→ 日大病院
2008年3月31日に片道のみ新設された川越街道経由の直行便。2018年3月19日に各停便の池05へ吸収される形で廃止された[5]
  • 池07(初代):池袋駅西口 - 池袋二丁目 - 要町駅 - 千川駅 - 長崎六丁目 - 江古田二又
2010年3月16日にサンシャインシティ南発着へ変更された。
  • 池07(二代):サンシャインシティ南 - 池袋駅西口 - 池袋二丁目 - 要町駅 - 千川駅 - 長崎六丁目 - 江古田二又
サンシャインシティ南発着へ変更され、路線名として「としまななまる」が付けられた。2013年3月16日に立教大学経由へ経路変更された。
  • 池07(三代):サンシャインシティ南 - 池袋駅西口 - 立教大学 - 要町駅 - 千川駅 - 長崎六丁目 - 江古田二又
2015年5月7日にサンシャインシティ南周辺の経路変更を実施し、江古田二又方向が豊島区役所経由、サンシャインシティ方向が池袋保健所・豊島区役所経由へ経路変更された。
  • 池08:池袋駅西口 - 池袋二丁目 - 千川
地下鉄有楽町線開業によって1983年7月25日に廃止された。
  • 池20:池袋駅西口 - 要町駅 - 熊野町 - 板橋区役所 - 志村坂上 - 志村三丁目駅 - 西台駅 - 高島平操車場(志村営業所と共同運行)
  • 池20-2:池袋車庫 → 要町駅 → 熊野町 → 板橋区役所 → 志村坂上 → 志村三丁目駅 → 西台駅 → 高島平操車場(平日1便のみ)
  • 池21:池袋駅西口 - 要町駅 - 熊野町 - 板橋区役所 - 志村坂上 - 舟渡町 - 高島平駅(志村営業所と共同運行)
2016年3月16日のダイヤ改正で熊野町停留所が安全上の理由により廃止された。
  • 池30:池袋駅西口 → 要町駅 → 幸町 → 大山 → 千川駅 → 要町駅 → 池袋車庫
1987年11月2日に深夜バスとして新設されたが、1990年に廃止された。

脚注

  1. ^ 「バス路線表」昭和44年春季号による。
  2. ^ 池01:池袋駅西口 → 熊野町 → 大山 → 千川 → 池袋駅西口、通称「大山循環」。かつてはこの逆回りもあった。
  3. ^ 豊島区地域公共交通会議、豊島区議会による。
  4. ^ 日大病院より一つ赤羽寄りに位置する。
  5. ^ 3/19(月) 池袋駅西口発着系統他ダイヤ改正のお知らせ”. 国際興業バス (2018年3月5日). 2018年3月17日閲覧。

参考文献

  • 『交通詳解大東京案内』高谷義重平凡社、1932年。
  • 『大東京市域全図』内山模型製図社地図部、1936年。
  • 『東京急行電鉄50年史』東京急行電鉄株式会社 社史編纂事務局東京急行電鉄社史編纂委員会、1973年。
  • 『バス路線表』友交社、1969年。
  • 『国際興業五十年史』国際興業株式会社社史編纂室国際興業、1990年。
  • 『全国乗合自動車総覧』鉄道省鉄道公論社出版部、1934年。
  • 『大都市交通センサス』運輸省鉄道監督局、1961年。
  • 『都市交通年報』運輸経済研究センター、各年版。

関連項目

外部リンク