八幡平
八幡平 | |
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八幡平(2004年8月) | |
標高 | 1,613.50[1] m |
所在地 |
日本 岩手県八幡平市 秋田県仙北市・鹿角市 |
位置 | 北緯39度57分28秒 東経140度51分15秒 / 北緯39.95778度 東経140.85417度座標: 北緯39度57分28秒 東経140度51分15秒 / 北緯39.95778度 東経140.85417度[2] |
山系 | 奥羽山脈 |
種類 | 成層火山[3] |
八幡平の位置 | |
プロジェクト 山 |
八幡平(はちまんたい)は、奥羽山脈北部の山群である。標高1,614 m。岩手県、秋田県にほぼ等面積で広がる。広い高原上のあちこちに様々な形の火山起源の小さなピークがそびえ、その間に無数の沼や湿原が点在する。山域は1956年に十和田八幡平国立公園に指定されている。
特徴
国立公園八幡平地域は40,489haの広さがあり、ほとんどが国有林である。手つかずの山岳公園で、アオモリトドマツやブナの原生林、山稜、湿原、噴気などの自然環境に多用な動植物が形成されている。
およそ100万年前に噴出したいくつかの火山でできている。山頂部のなだらかな様子から楯状火山とされていたが、現在では山頂が台地状になった成層火山だといわれている[3]。頂上部には9千~5千年前に発生した水蒸気爆発により多くの火口ができている。その火口に水がたまり、八幡沼やガマ沼、メガネ沼などの沢山の火口沼が作られている。周囲には広大な湿原や針葉樹林帯が形成されている。
伝説によると、桓武天皇の勅命で奥州蝦夷征伐に訪れた坂上田村麻呂は、山賊の残党を追う途中に八幡平にたどり着き、その極楽浄土のような景色に感激した。そこで、戦の神である八幡神宮を奉り戦勝を祈り、残党を討伐後に再度高原の八幡神宮を訪れ、戦勝の報告を行うとともに、この地を「八幡平」と名付けたとされる。ただ、史実では坂上田村麻呂はこの地には至っていない。
八幡平一帯は地形がゆるやかで、残雪が豊富なことから沼や湿原が多い。湿原にはさまざまな高山植物や湿原植物の群落が発達している。
八幡平山頂には二等三角点がある。あまりに平らで山頂らしくないということで、1962年に岩手県によって土盛りが行われた。それが崩れてきたので、1986年に国立公園指定30周年を記念して現在の展望台が作られた。
1993年に頂上付近の見返峠の駐車場で料金徴収が開始された。これは、有料道路であった八幡平アスピーテラインの無料化と松川温泉と藤七温泉を結ぶ樹海ラインの開通により、利用者の急増に対応するために、利用者に自然を守るための応分の負担を求めるためである。駐車料金は、公園施設の維持管理と美化清掃などの費用として使われている。
山を楽しむ
深田久弥の日本百名山[4]に挙げられている山岳の中では、美ヶ原と並ぶ『のんびり逍遥するのが楽しい』高原である。頂上近くまで道路が通り、バスも便利である。しかし、道路から少し離れただけでオオシラビソの原生林や、静かな沼が現れる。湿原性の高山植物も豊富である。
トレッキングコース
コースは基本コースと、八幡沼展望台から分岐する2つのサブコースがある。
- アスピーテライン頂上駐車場(30分)→八幡沼展望台(10分)→八幡平頂上(20分)→分岐(10分)→八幡平頂上駐車場〈所要約1時間10分〉
- サブコース(基本コースの八幡沼展望台から分岐)
- 八幡沼展望台→八幡沼一周(40分)→分岐(10分)→八幡平頂上駐車場〈所要約1時間30分〉
- 八幡沼展望台→八幡沼(25分)→源太森(40分)→黒谷地(30分)→茶臼岳(30分)→茶臼口バス停〈所要約2時間45分〉
八幡平系の山
温泉
八幡平周辺は東北地方でも有数の温泉地帯、特徴のある温泉が多数湧出している。
頂上近くの藤七温泉や蒸ノ湯温泉(ふけのゆ)のほかに、少し足を伸ばせば火山地獄が見られる後生掛温泉や、北投石で有名な玉川温泉などの名湯がある。一帯は八幡平温泉郷として、国民保養温泉地にも指定されている。
山の名称を持つ自治体
八幡平 画像ギャラリー
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八幡沼(2008年9月)
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八幡平山頂(2010年8月)
脚注
- ^ 基準点成果等閲覧サービス:秋田-八幡平-八幡平(国土地理院、2010年12月31日閲覧)
- ^ 日本の主な山岳標高:岩手県(国土地理院、2010年12月28日閲覧)
- ^ a b 以前はアスピーテに分類されていたが、現在では成層火山が侵食や爆発によりなだらかになったものであるという説が有力である。詳しくはノート及び火山#地形による分類を参照。
- ^ 『日本百名山』深田久弥(著)、朝日新聞社、1982年、ISBN 4-02-260871-4