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ロシア連邦の地方区分

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ロシア

ロシアの政治


  • 憲法裁判所
  • 最高裁判所
  • 最高仲裁裁判所(2014年廃止)
行政区画

その他の国 · 地図

ロシア連邦は、1993年に制定されたロシア連邦憲法の規定により、地域或いは民族によって区分された83の連邦構成主体(れんぽうこうせいしゅたい)からなる連邦制を採っている。

ロシア連邦大統領権限の分掌・地方監督機能である「連邦管区」とは別の制度である。

概説

ロシア連邦の連邦構成主体地図

連邦構成主体は、地域民族の2つの異質の概念からなる区分による。

「地域区分」は、46の「」(область ; oblast')、9の「地方」(край ; kraj)、2の「」(連邦市 город ; gorod)がある。一方、「民族区分」は、21の「共和国」 (республика ; respublika)、1の「自治州」(автономная область ; avtonomnaja oblast')、4の「自治管区」(автономный округ ;avtonomnyj okrug) がある。

「共和国」は民族区分の行われる地域の連邦構成主体であり、州など「地域区分」の行われている地域の連邦構成主体は「共和国」に属さない。それぞれの連邦構成主体の自治権の範囲はそれぞれの連邦構成主体毎に異なるという特徴がある。ソビエト連邦末期に「主権宣言」をした自治共和国(現在のロシア連邦構成主体の共和国)もいくつかある。

  • 最も多い連邦構成主体で、連邦政府が指名した知事(民選されない)と、それぞれの州民が選出する議会とを有する。その名は基本的に州都に由来する。
地方
  • 州と基本的な機能に差はない。「地方」(クライ)という名は、ロシア帝国時代に国境地帯に置かれた歴史的な地方区分に由来する。
連邦市
共和国
  • 名目上は特定の少数民族による自治が行われる連邦構成主体で、それぞれが憲法・大統領・議会を有し、国際問題などについては連邦政府が代表する。州より自治度が高く、比較的大集団の少数民族の母国となることが意図されている。
自治州
  • 民族自治を行う州で、ソ連時代には複数存在したが現在はユダヤ自治州の一つしかない。
自治管区
  • 州以上共和国未満の自治度を有する連邦構成主体で、先住の少数民族の住む地に置かれる。自治管区はその一帯の州や地方の一部であるが、その州とは別に連邦構成主体の一つとして扱われる。

共和国・自治州・自治管区といった民族区分の連邦構成主体は、ソビエト連邦時代の民族政策において、多数民族(ロシア民族、ウクライナ民族、カザフ民族等)は「共和国」(ロシア共和国、ウクライナ共和国、カザフ共和国等)を、比較的大集団の少数民族(ヤクート民族、コミ民族等)は「自治共和国」(ヤクート自治共和国、コミ自治共和国等)を、より小さな少数民族(チュクチ民族等)は「民族管区」(チュクチ民族管区等)を形成していたことの名残である。

現在のロシア連邦はソ連時代のロシア・ソビエト連邦社会主義共和国ロシア民族を主体とした共和国)にあたり、現在の「共和国」はソ連時代の「自治共和国」にあたる。

連邦構成主体の一覧

連邦管区別の一覧は連邦管区を参照。

共和国

共和国一覧図
  1. アディゲ共和国
  2. アルタイ共和国
  3. バシコルトスタン共和国
  4. ブリヤート共和国
  5. ダゲスタン共和国
  6. イングーシ共和国
  7. カバルダ・バルカル共和国
  8. カルムィク共和国
  9. カラチャイ・チェルケス共和国
  10. カレリア共和国
  11. コミ共和国
  12. マリ・エル共和国
  13. モルドヴィア共和国
  14. サハ共和国(ヤクート共和国)
  15. 北オセチア共和国
  16. タタールスタン共和国
  17. トゥヴァ共和国
  18. ウドムルト共和国
  19. ハカス共和国
  20. チェチェン共和国
  21. チュヴァシ共和国

地方

地方一覧図
  1. アルタイ地方
  2. カムチャツカ地方[1]
  3. ハバロフスク地方
  4. クラスノダル地方
  5. クラスノヤルスク地方[2]
  6. ペルミ地方[3]
  7. 沿海地方(プリモルスキー地方)
  8. スタヴロポリ地方
  9. ザバイカリエ地方[4]

州一覧図
  1. アムール州
  2. アルハンゲリスク州
  3. アストラハン州
  4. ベルゴロド州
  5. ブリャンスク州
  6. チェリャビンスク州
  7. ――
  8. イルクーツク州[5]
  9. イヴァノヴォ州
  10. カリーニングラード州
  11. カルーガ州
  12. ケメロヴォ州
  13. キーロフ州
  14. コストロマ州
  15. クルガン州
  16. クルスク州
  17. レニングラード州
  18. リペツク州
  19. マガダン州
  20. モスクワ州
  21. ムルマンスク州
  22. ニジニ・ノヴゴロド州
  23. ノヴゴロド州
  24. ノヴォシビルスク州
  25. オムスク州
  26. オレンブルク州
  27. オリョール州
  28. ペンザ州
  29. プスコフ州
  30. ロストフ州
  31. リャザン州
  32. サハリン州
  33. サマラ州
  34. サラトフ州
  35. スモレンスク州
  36. スヴェルドロフスク州
  37. タンボフ州
  38. トムスク州
  39. トヴェリ州
  40. トゥーラ州
  41. チュメニ州
  42. ウリヤノフスク州
  43. ヴラジーミル州
  44. ヴォルゴグラード州
  45. ヴォログダ州
  46. ヴォロネジ州
  47. ヤロスラヴリ州

連邦市

連邦市一覧図
  1. モスクワ市
  2. サンクトペテルブルク市

自治州

自治州一覧図

自治管区

自治管区一覧図
  1. チュクチ自治管区
  2. ハンティ・マンシ自治管区
  3. ネネツ自治管区
  4. ヤマロ・ネネツ自治管区

註釈

連邦構成主体の変遷
  1. ^ 2007年7月1日にカムチャツカ州コリャーク自治管区が合併して発足
  2. ^ 2007年1月1日にエヴェンキ自治管区タイミル自治管区を併合した
  3. ^ 2005年12月1日にペルミ州コミ・ペルミャク自治管区が合併して発足
  4. ^ 2008年3月1日にチタ州アガ・ブリヤート自治管区が合併して発足
  5. ^ 2008年1月1日にウスチオルダ・ブリヤート自治管区を併合

参考文献

  • (財)自治体国際化協会(編)『ロシアの地方自治』(PDF版)、2006年
  • (財)自治体国際化協会(編)『ロシアの地方都市における自治制度』(PDF版)、2005年
  • (財)自治体国際化協会(編)『ロシア極東の地方自治』(PDF版)、2003年

関連項目


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