ブリストル (82型駆逐艦)
| 艦歴 | |
|---|---|
| 発注 | 1963年4月17日 |
| 起工 | 1967年11月15日 |
| 進水 | 1969年6月30日 |
| 就役 | 1973年3月31日 |
| その後 | 訓練艦として係留 |
| 概観 | |
| 前級 | カウンティ級駆逐艦 |
| 次級 | 42型駆逐艦 |
| 性能要目 | |
| 排水量 | 基準: 6,150 t |
| 満載: 7,700 t | |
| 全長 | 154.53 m (507 ft) |
| 全幅 | 16.76 m (55 ft) |
| 吃水 | 7.5 m |
| 機関 | COSAG方式、2軸推進 |
| スタンダード・レンジ蒸気タービン, 2缶, 30,000hp | |
| オリンパス TM1Aガスタービン, 44,000hp | |
| 速度 | 28 kt(最大) |
| 兵員 | 士官30名、兵員367名 |
| 兵装 | Mk.8 4.5インチ砲×1基 |
| エリコンGCM-A03 30mm連装機関砲×2基 | |
| エリコンGAM-B01 20mm連装機銃×2基 | |
| エリコンSS 20mm機関砲×2基 | |
| GWS-30 シーダートSAM発射機 ×1基 | |
| アイカラSUM発射機 (1984年に撤去)×1基 |
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| Mk.10 リンボー対潜臼砲 (1979年に撤去)×1基 |
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| C4I | ADAWS-2 + リンク 10 |
| レーダー | 965型 AKE-2 長距離対空捜索レーダー ※後日に1022型に換装 |
| 992型 対水上/低空警戒レーダー | |
| 909型射撃指揮レーダー×2基 | |
| ソナー | 184型中距離捜索ソナー |
| 162型海底探査ソナー | |
ブリストル(HMS Bristol, D23)は、イギリス海軍のミサイル駆逐艦。82型駆逐艦の初号艦であり、またその唯一の建造艦である。
目次 |
[編集] 概要
本艦は、82型駆逐艦と呼ばれる設計に基づいて建造された唯一の艦である。82型駆逐艦は、ADAWS-2戦術情報処理装置、Mk.8 4.5インチ砲、シーダート艦隊防空ミサイル、アイカラ対潜ミサイルなどといった新しいテクノロジーを盛り込んで設計されており、次世代空母の直衛艦として期待されたが、財政難を背景に、イギリス海軍の兵力整備計画全体が見直されたことによって、本艦1隻のみが建造されるに留まった。
[編集] 来歴
1950年代末、イギリス海軍は、60年代以降の艦隊整備計画として、艦隊の中核となる航空母艦としては「CVA-01級」を、これを護衛する対潜艦としては従来の12型フリゲートを発展させたリアンダー級フリゲートを、そして対空護衛を行なう防空艦として82型駆逐艦を整備することを計画した。当時、イギリス海軍は既に艦隊防空ミサイルを搭載した防空艦としてカウンティ級駆逐艦を有していたが、同級が搭載するGWS.1/2 シー・スラグ艦対空ミサイル・システムは、既に性能の陳腐化が指摘されており、当時ソ連が大量整備をはじめていた対艦ミサイルなど、新しい航空脅威に対処できないことは明らかだった。このことから、82型駆逐艦は、新しく開発されたGWS.30 シーダートを搭載するものとして構想され、テストベッドとしての役割を持たされた初号艦として、本艦が1963年に発注された。
しかし、1964年の総選挙によって政権を奪還した労働党は、1966年の国防白書において、コスト増など困難に直面していたCVA-01計画の中止に踏み切った。これに伴い、その護衛艦としての82型も存在価値を失い、計画は大幅に縮小されることとなった。その後、シーダートなど新しい兵器システムの実運用試験などの意義が認められて、本艦の1隻のみが建造されることとなり、1967年に起工された。
[編集] 設計と装備
本艦は、航空母艦を護衛して、無寄港での迅速な作戦機動が求められたことから、搭載燃料を増大させて、長大な航続距離を確保している。推進機関としては、前任者であるカウンティ級と同様のガスタービンと蒸気タービンの複合機関(COSAG)を採用した。
本艦の武器システムは多くが新開発のものとなっている。これらの中核となる戦術情報処理装置は、カウンティ級バッチ2に搭載されたものの改良型であるADAWS-2を搭載した。また、艦対空ミサイル・システムとしては、新開発のGWS.30 シーダートを搭載しており、その連装発射機を1基と射撃指揮レーダーを2基備えている。本艦は、航空母艦の直衛艦として開発されたことから、艦載機を持たず、軽ヘリコプターの発着用に飛行甲板を備えるのみであるが、対潜火力としては、新開発の対潜ミサイルとしてアイカラを搭載した。
[編集] 就役とその後
82型の整備計画を断念した後、イギリス海軍は、カウンティ級を更新する量産型の防空艦として42型駆逐艦を開発した。42型は、多くの面で本艦をベースとしている。コスト低減のために船体は小型化され、機関は21型フリゲートのものの改良型とされた。また、ヘリコプター 1機を搭載するものとされている。
本艦は、フォークランド紛争にも参加したが、大型で乗員数も多く単艦で整備性も悪い為、1987年からは士官候補生練習艦として使用され、1992年からは、カウンティ級駆逐艦「ケント」に代わってポーツマスで係留練習艦として保管されている。ただし、有事の際には短時間で現役復帰させるとしている。