モゲラ
モゲラ(Moguera)とは、1957年に東宝が製作した特撮映画、『地球防衛軍』に登場した架空のロボットの通称。作品内では「モゲラ」の呼称は登場しない。映画『ゴジラvsスペースゴジラ』(1994年)ではリメイクされた「MOGERA」が登場した。
名前はモグラの学名(誤ってMogeraと登録された)に由来する。[要出典]
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
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[編集] 登場作品
公開順。
[編集] 『地球防衛軍』のモゲラ
怪遊星人ミステリアンが土木作業用に開発したロボットだが、地球征服のための攻撃用として使用された。全身が黄金のキャタピラに覆われ、口にあたる部分にもドリルを装備。各種目的に応じて装備の付け替え可能な尾部を持つ。目からはプラズマ状の殺人光線を照射する(確認しにくいが透明な顎がある。透明で目立たないため、玩具でも省略されることが多かった)。装甲は鋼鉄の200倍の強度を誇るミステロイド・スチール製。
1号機は防衛隊の兵器による攻撃(ポンポン砲、無反動砲、迫撃砲など、歩兵火器程度)をものともせずに街を破壊したが、鉄橋爆破作戦で倒される。2号機は肘から腕のドリルを回転させて地中から侵攻したが、倒れてきた攻撃兵器マーカライトファープの下敷きとなり、作戦続行不可能となってしまった。「ピー・ピー・ピー」という単調な金属音を発して前進する。
頭部造形は利光貞三、胴体は八木寛寿、八木康栄による。企画段階で、人間的なプロポーションの検討用1尺モデルが製作されていて、宣伝材にも使われている。昭和41年ごろに「マルサン」から発売されたソフトビニール人形は、この検討用モデルを資料に作られていて、映画とはかなり印象が異なっている。胴体は頭、上・下半身のセパレートになっており、表面にビニール素材が貼り付けられ金属色に塗装されている。上半身だけ着けて待機中の中島春雄のスナップ写真が残されており、かなり軽量なようである。ジープを蹴るシーンなどでは、下半身だけを着けて演じられた。
地中を掘り進むシーンのため、顔のドリルと腕の回転する2尺サイズのミニチュアが製作されている。当初、企画時にあった「胴体部分のキャタピラが動く」という仕掛けを試みたが、実現できず断念していて、歯車を内蔵した製作中のミニチュアの写真が現存している。
ブルマァクのジンクロンシリーズでも発売される予定だったがモスラと共に発売されることは無かった。
『ソニックX』の第48話「ソニックVS地底怪獣」では、本作品のモゲラをモデルにしたモングラアンが登場する。
- 全長:50メートル
- 重量:5万トン
[編集] 『ゴジラvsスペースゴジラ』のモゲラ (MOGERA)
1994年に公開されたゴジラシリーズ第21作『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場。
Gフォースが建造した対ゴジラ兵器。正式名称は Mobile Operation Godzilla Expert Robot Aero-type (対ゴジラ作戦用飛行型機動ロボット)[1]。ミステリアンのモゲラと直接の関係はないが、デザインは似通っている(非公式だが『ゴジラVSスペースゴジラ超全集』に国連のモゲラの資料を参考に建造されたという記述と、旧来のメカゴジラに使用されていたスペースチタニウムが記載された資料の写真が掲載されている)。足の裏に車輪(ローラーシステム)が装備されている。これは、重力バランスの悪いロボット形態は、メカゴジラのようなホバーシステムが使用できず、新たな移動方法が模索された結果である。足の下部のサブエンジンで自重を相殺し、大型キャタピラーで地上をすべるように移動することが多いが、場合によっては脚部関節を働かせ、二足歩行することも可能。結果として運動性はメカゴジラより大きく向上しており、このシステムを利用した戦法がドリルアタックである。背中の鋸状の背鰭はこの機体ではレドームソナーとされており、MECM(マグネティック&エレクトロニック・カウンター・メイジャーの略)というジャミングシステムが装備されている。空間戦闘にも対応することができるらしい。
国連G対策センターが、アレキサンダー・マミーロフ博士の指揮のもと完成させた新たな対G兵器。元々はメカゴジラを越える対ゴジラ兵器として開発されたものだが、スペースゴジラの迎撃のために空間戦闘にも対応することが可能。普段は二つの機体がドッキングモードにより合体しているもので、機体上部が地中沈降可能の特殊戦車ランドモゲラー、機体下部が高機動が可能な万能戦闘機スターファルコンに変形、セパレーションモードにより分離して敵を攻撃できる機動性を誇る。パイロットがコクピットを移る際には、ドッキングモード時に連結されているエレベーターを使用する。装甲などの基本的な構造はメカゴジラと同じだが、メカゴジラではオーバーヒートが多発したため、それの予防用にさらに強力な冷却器(ランドモゲラー時併用のα冷却器と、スターファルコン時併用のβ冷却器)が2基に加え、ボディの随所には防止用の排熱ダクトが設置されている。また、超硬質合成ダイヤモンド製の装甲に、新技術である合成ブルーダイヤコーティング装甲を部分的に採用している(ボディの青い部分。予算と時間の都合で全身コーティングは出来なかった)。この装甲はメカゴジラのミラーコーティングよりも反射率が高いが、高度な処理技術を要するため、特に熱線の影響を受けたくない部分に試験的に使用されている。腹部にプラズマメーサーキャノンの開閉ハッチがある機体構造上、腹部の装甲が脆弱なのが弱点。機体の完成度は高く、メカゴジラやスーパーX、スーパーX2で発生した「想定外の故障」は起きていない(ダメージによる機能不全は起きた)ものの、その代償で火力を抑えたためか、メカゴジラのプラズマグレネイドほどの圧倒的な力は持っていない。
対ゴジラ用兵器のため、当初は大気圏外のフル準備運用は考えられていなかったが、アステロイドベルトにおけるスペースゴジラの襲来に際し、推進システムを換装し宇宙に迎撃に出撃。しかし、スペースゴジラの放つ電磁波と強大な戦闘力には及ばず中破。かろうじて地球へ帰還後に修理され、スパイラルグレネードミサイル等の装備とスペースゴジラの発する強力な電磁波に対抗するMECM、複合センサーシステム装備などの対スペースゴジラ武装強化タイプへの強化改修(II-SRFという形式番号がつくが劇中未使用)が行われている。その後福岡に飛来したスペースゴジラ迎撃のため再度出撃、結果的にゴジラと共闘しMOGERAはスペースゴジラのエネルギーを集めるのに利用していた福岡タワーを破壊してエネルギーの供給源を断ち、スパイラルグレネードミサイルでスペースゴジラの両肩の結晶体を破壊するも、前述の弱点をテールスマッシャーで攻撃され中破。沈黙するが、結城のでたらめな操作によって再起動。捨て身の体当たりをスペースゴジラに喰らわせ、そのままビルに突っ込み再度沈黙、この戦闘の最後にゴジラの熱線に巻き込まれ大破炎上して失われている。乗員は3名。
漫画版『ゴジラvsデストロイア』では新型MOGERA(飛行形態で脚部がなく、背中にロケットエンジンのバックパックらしきものがある。武装は映画版と同じと思われる。II(映画版同様全体は白色)・III(全体は黒色)と呼称されていたことより量産型と見られる)が2種類確認されているが、香港に出現したゴジラに全砲門での同時総攻撃をかける直前、ゴジラからの熱線の体内放射を受けてすぐに破壊された。
当時の書籍『ゴジラvsGフォース』においては、ロシアの意向で建造された可能性が指摘されている。関連は不明だが、実際に劇中に登場したマミーロフ博士はロシア人である。
本来のパイロットは結城晃・新城功二・佐藤清志の3名であったが、些細なミスにより彼らがバース島に派遣されることとなったため、セカンドチームである鈴木勇造・大野秀樹・上原誠[2]の3名がMOGERAに搭乗してアステロイドベルトでのスペースゴジラ迎撃任務に当たったが、福岡での決戦時にはGフォースの麻生司令官の独断で本来の3名に戻された。
英語圏ではモゲラのスペルがMogueraであるため、Mobile Operation Godzilla Universal Expert Robot Aero-typeの略名称という設定になっている。
スーツアクターは福田亘。本機には咆吼機能が存在しない(鳴き声をあげるという演出がない)。
- 全高:120メートル
- 重量:16万トン
- 飛行速度:マッハ1(大気圏内)/マッハ44、秒速15キロ(大気圏外)
- 動力:レーザー核融合炉2基(セパレーションモード時に分離するランドモゲラーとスターファルコンにそれぞれ装備されている)
[編集] 武装
- プラズマレーザーキャノン
- 機体頭部の目のような位置から発射される。片目に3基ずつ搭載されており、連射性が高いレーザー。メカゴジラのレーザーキャノンの3倍の威力がある。冷却と発射を繰り返すため、長時間の速射ができる。
- 自動追尾式レーザー砲
- 機体腕部のドリルの先端から発射される追尾レーザー。貫通力が高く、頭部レーダーで追尾した敵にアームの自由度を利用して正確に放つことが可能。スペースゴジラとの宇宙での戦闘で使用。ランドモゲラーの主力武器でもある。腕部のドリルをバスタードリルと記述している資料もあるが、バスタードリルはランドモゲラー時にMOGERAの腹部から出てくるメインドリルのことである。
- クラッシャードリル
- 口の部分のドリルで、接近戦用の武装。
- ドリルアタック
- ローラーシステムで敵に突進し、機体頭部の口部の位置にあるクラッシャードリルを回転させて攻撃する戦法のことである。
- プラズマメーサーキャノン
- MOGERA最強の火器。機体腹部からメーサー砲を出して発射する。92式メーサー戦車の5倍の威力。メカゴジラのプラズマグレネイドと違い、連射できる利点があるが、その構造上、外部装甲が弱くなっている。
- 合成ブルーダイヤコーティング装甲
- ゴジラの熱線を跳ね返す蒼く光り輝く新技術。メカゴジラのダイヤモンド・コーティングよりも反射率が高い。高度な処理技術を要するため、モゲラでは特に熱線の影響を受けたくない部分に試験的に使用されているが、プラズマグレネイドのように熱線を吸収して撃ち返すことは出来ない。
- MECM
- マグネティック&エレクトロニック=カウンター=メイジャーの略称。スペースゴジラの電磁波の干渉を撹乱電波で打ち消すジャミングシステム。MOGERA II=SRF(対SG武装強化タイプ)への強化案が盛り込まれて追加された装備の一つ。頭部アンテナで電磁波を受信、背面ののこぎり状のレドームソナーから撹乱電波を発信する。
- 複合センサーシステム
- 額の縁のスリットに7種のセンサーを置き、電磁波の影響を低減させる。7種とは、超高感度カメラ・赤外線レーダー・アクティブソナー・サーモサーチャー・動体スキャナー・重力測定器・レーザー照準追尾システムで、相互に補完し合っている。
- スパイラルグレネードミサイル
- 機体腕部のドリルが上下に開き、中からミサイルを発射する。スペースゴジラの両肩を攻撃ポイントと察知したGフォースが、メカゴジラのGクラッシャーを応用して開発した武器であり、先端がドリルのように回転しながら目標に突き刺さって、内蔵コンピューターの判断で爆発する。スペースゴジラの両肩にあるクリスタルジェネレーターを破壊した。両腕部内の弾倉に各12発収められている。
[編集] ランドモゲラー
MOGERAの上半身を構成する戦車。正面に装備した超硬質ダイヤモンド製のドリルバスタードリルと両脇(両腕)のドリルの自動追尾式レーザー砲によって地中を掘り進むことができる。福岡での決戦時では、スペースゴジラのエネルギー供給源となっていた福岡タワーを倒壊させた。乗員は2名で、合体時はランドモゲラーのコクピットがMOGERAのメインコクピットとなる。最終決戦時には新城功二と佐藤清志が操縦。
合体時に頭部頂上となる地対空レーザーキャノン部は、合体時には使用されておらず、使用できるのかは不明。
- 全長:85メートル
- 全幅:40メートル
- 重量:9万トン
- 速度:時速120キロ(地上)/時速60キロ(地中)
- 動力:レーザー核融合炉
- 武装:バスタードリル、自動追尾式レーザー砲2門、地対空レーザーキャノン1門
[編集] スターファルコン
MOGERAの下半身を構成する戦闘機(一部資料では高速爆撃機となっている)。ランドモゲラーを連結して飛行する設計から、その推力や機動力は非常に高い。宇宙空間での飛行や超高高度からの爆撃なども可能とされている。コクピット部分は宇宙空間でのメインコクピットやMOGERAの脱出装置としても機能する。乗員は1名。武装はMOGERAの腰部分に装備された省電力メーサーバルカン砲2門だが、MOGERAの状態では格納されて使うことができない。最終決戦時、結城晃が単独操縦。ランドモゲラーとゴジラによる福岡タワー破壊までの牽制とゴジラの援護を行った。主翼の根元の部分(MOGERAの脚部の太腿部分の向かって前側)には武装マウントがあり、様々な武装を搭載することができる。
MOGERAにはこのスターファルコン部から緊急脱出艇ユニット(メカゴジラのものと同型)が放出されるメカゴジラには無い脱出機能が設けられている(劇中でMOGERAに残った結城は、後に功二に救出される時は、上半身のランドモゲラー部分から出ている)。
初期の案では「ガルーダII」という名称・設定であった。
- 全長:80メートル
- 全幅:67メートル
- 重量:7万トン
- 飛行速度:秒速850メートル、時速306キロ(大気圏内)/マッハ35.3、秒速12キロ(大気圏外)
- 動力:レーザー核融合炉
- 武装:省電力メーサーバルカン砲2門
[編集] 『ゴジラアイランド』のモゲラ
『ゴジラアイランド』には、上述の両方がそれぞれ別々に登場している。1957年版のものはプロトモゲラ、1994年版のものはゴジラアイランドに配備された兵器モゲラとして登場した。
[編集] Gガードのモゲラ
Gガードに配備された兵器。オートマチックで動くことができるが劇中の登場人物が操縦することもある。造形物はバンダイの1994年版モゲラのソフビ人形。
[編集] プロトモゲラ
上記のモゲラのプロトタイプとなったGガードのロボット。地球政府の命令で、ゴジラアイランドを要塞化する際の土木作業用のロボットとして使用されていたが、ザグレスに強奪される。その後、マタンゴ島の洞窟に閉じ込められたゴジラを、地下に潜る能力で二度に渡って苦しめた。両方とも、トレマの指示によるゴジラの攻撃で沈黙させられるも、二度目の攻撃を受けた際に電子頭脳が狂い、洞窟を塞ぐ出入り口に穴を開け、結果的にゴジラを助けた。その後、ゴジラアイランドから立ち去ったようである。
造形物はバンダイの1957年版モゲラのソフビ人形(オリジナルと違いアンテナと下アゴがない)。
[編集] その他
ゲーム「ゴジラ・ジェネレーションズ・マキシマムインパクト」にモゲラII(正式名称は、対G拠点防衛用ロボット戦車MGR-IInd)が登場。
ファミコン版ゴジラではバランやバラゴンと共に、ゴジラやモスラの敵として登場(仲間になるのは上述のスペースゴジラの事件で、当然ながら本来はゴジラ打倒を想定して製造されていた)。
[編集] 脚注
- ^ 映画公開時、ゴジラ関係の製品の中でMOGERAの正式名称がMobile Operation Godzilla Expert Land Animal(対ゴジラ作戦用地上動物)と誤って表記されているものがある。これは製品化の段階で誤って情報が伝わったものと考えられる(地面を意味する英語はLandで頭文字はLであり、MOGERAという略称に当てはまらない。カタカナ表記の「モゲラ」から、RとLを取り違えたという説が有力である)。
- ^ フルネームは野村宏平編『ゴジラ大辞典』ISBN 4-7730-0292-1より
[編集] 関連項目
- 東宝特撮映画の登場兵器
- 『幻星神ジャスティライザー』『 超星艦隊セイザーX』 - 初代モゲラに似たメカ怪獣メガリオンが登場する。
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