ゴジラジュニア
ゴジラジュニア (Godzilla Jr.) は、特撮映画ゴジラシリーズに登場した架空の怪獣である。ここではその前身であるベビーゴジラ、リトルゴジラについても扱う。
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概要 [編集]
『ゴジラvsメカゴジラ』でベビーゴジラとして初登場し、その後登場回数を重ねるごとに姿と名称が変化していった。『vsデストロイア』では小さいながらもゴジラの姿になっている。
ミニラが実の子として明確に設定されている[1]のに対し、こちらはゴジラの子ではなく、同族でしかない。しかし同族・仲間意識はかなり強いものであるらしく、ゴジラはジュニアを助ける為にメカゴジラやスペースゴジラと戦っている。
ベビーゴジラ [編集]
『ゴジラvsメカゴジラ』に登場。
- 身長:164センチメートル
- 全長:353センチメートル
- 体重:420キログラム
ベーリング海のアドノア島で翼竜の巣の跡から発見され「プテラノドン(ラドン)」のものと思われていた卵から孵化したゴジラザウルスの幼態で、京都の国立生命科学研究所で生まれた。孵化の際立ち会った五条梓を母親として慕い、孵化の前からでも卵の中から自分を守ってくれる母性=母親を探しており五条梓を母親として認知する。ベビーの愛称で親しまれる。恐怖を感じると、眼球が赤く光りだし怯え始め、同族や仲間に助けを求める。
アドノア島で核廃棄物の影響で怪獣化したラドンの巣に托卵してあったと思われ、ラドンとはある種の乳兄弟の関係であり、ベビーが恐怖を感じるとラドンは即座に反応し、助けに向かう。また、ゴジラも同族の呼びかけに反応し、ベビーを求めて京都に上陸している。ゴジラとほぼ同じ体内構造をしており、ゴジラと同じ弱点を持つとされ、同族である事を理由にゴジラを無人島へおびき寄せる作戦が立てられるが、移送する途中にラドンがこれを奪還し、それを迎撃に出動したメカゴジラとベビーを追ってきたゴジラとの三つ巴の戦いが繰り広げられた。最初のうちは、ゴジラに対して、仲間意識を持っておらず怯えていたが、最終的にベビーは梓の願いのもと、ゴジラと共に南太平洋のバース島へ渡る。
人間の周辺で育ったせいか、花(最初に口にしたのが花瓶に活けてあった生花)とハンバーガーが好物である。尻尾の先端にも背鰭が付いている(スタッフが遊びで付けたもの)。象が鼻でじゃれてくるように、ベビーも尾で梓にじゃれついてくる、このことからも人懐っこい性格であることが伺える。
- スーツアクターは破李拳竜。
- デザインは西川伸司。
- 造形はサンクアール。着ぐるみのほか、上半身だけのメカニカルモデルも用意された[2][3]。スーツの素材は特殊メイクでも使用する素材を使っているため、非常に柔らかく肌触りが良かったという[4]。
リトルゴジラ [編集]
『ゴジラvsスペースゴジラ』に登場。
- 身長:30メートル
- 体重:8千トン
バース島に生息。ベビーゴジラが進化した姿で名前の由来は「リトル(小さい)」から。非常に人懐っこい。スペースゴジラ襲撃の際に結晶体の檻に幽閉されるが、スペースゴジラがゴジラに倒されたことで解放された。ゴジラから護られたり、敗れたゴジラが倒れた時の地震を無視してゴジラを介抱するなど、2頭の間にはある種の絆が生まれている。作中において「リトルゴジラ」とは呼ばれず、人間達からは前作から引き続き「ベビー」と呼称され、またはGフォースの結城からは「チビゴジ」というあだ名が付けられた。作中における「リトル」の呼称は次作『ゴジラvsデストロイア』が初出となる。
本作でも恐怖を感じると、眼球が赤く光りだしていた。また、劇中終盤で放射熱線を吐いたが、泡状で威力は弱い。
- スーツアクターはリトルフランキー。
- アンケート調査でベビーゴジラがもう一度見たいキャラクターNo.1になったことにより登場となった[5]。丸っこく可愛らしい姿は、東宝側から「女性や子供の集客率アップのため」に要請されたもの。
- 最終デザインは若狭新一率いる有限会社モンスターズに当時在籍していたスタッフによってマケットから行われており、具体的なデザイン画のようなものは存在しない[6]。
ゴジラジュニア [編集]
『ゴジラvsデストロイア』に登場。『ゴジラアイランド』、シミュレーションゲームの『ゴジラ 列島震撼』にも登場した。
『ゴジラvsデストロイア』のゴジラジュニア [編集]
- 身長:40メートル
- 体重:1万5000トン
リトルゴジラがバース島に含まれる高純度の天然ウランが熱水の影響で起こした核分裂によりゴジラと同様の怪獣になったが、まだ小さいためゴジラジュニアと呼ばれる(命名者はGフォースの麻生司令官)。
ゴジラとの外見上の相違は、まだ小さい事、皮膚がリトルゴジラの名残である緑色である事、背びれが小さくあまり目立たない事、など。顔つきこそゴジラに似ているものの、全体の姿形はむしろゴジラザウルスに近い。本作では眼球が赤く光ることは無かった。しかし、ゴジラとほぼ同威力の熱線を吐けるようになっており、能力はゴジラ化している。
帰巣本能によりアドノア島へ帰ろうとしている中、ゴジラがジュニアを追ってアドノア島へ向かっている事が判明し、ゴジラをおびき寄せる囮として三枝未希と小沢芽留のテレパシーにより東京へと誘導される。
劇中で鯨の死体が大量に発見された事から、鯨を捕食したと考えられるが劇中で断定はされていない。このことから、ゴジラジュニアは肉も食べられると推測することは可能である。三枝未希が乗ったヘリにデストロイアの飛翔態が襲いかかろうとした時、彼女の悲鳴に反応して熱線でデストロイアを攻撃する場面も見られることや、ゴジラのように故意的に建造物を破壊していないことから人類に対する敵意はもっていないと思われる[7]。
体内の核反応が暴走しメルトダウン寸前のゴジラに代わり、デストロイア(集合態)と戦う。ゴジラ同様の熱線を放ち、左右の突起を吹き飛ばしたりて、集合体・飛翔態を一度は倒すことに成功。後を追ってきたゴジラとは羽田空港で再会するが、完全体となって飛来したデストロイアに攫われ、有明上空から首を折られ、地面に叩きつけられオキシジェンデストロイヤーレイを浴びせられ、致命的なダメージを負い虫の息となる。遂にはゴジラや未希の前で力尽きてしまう。
ゴジラが自らのエネルギーを分け与えても殆ど反応せず、完全に死亡してしまったかに思われた。しかしラストシーンで、ゴジラのメルトダウンにより大量に散布された高濃度の放射能を吸収して生き返り、完全なゴジラになった[8]。完全にゴジラ化したジュニアが咆哮するシーンで映画は終了した[9]。
ジュニアが殺された時にはゴジラが涙を流したように描写され、「ゴジラが…泣いてる…」という台詞もあった。その後ゴジラは殺害したデストロイアに対して、報復の念か、凄絶なまでの攻撃を行っている。
- スーツアクターは破李拳竜。
- デザインは西川伸司と岡本英郎[10]。ゴジラと恐竜の中間をイメージしてデザインされた[10]。
- 造形は東宝特殊美術。ベビーと同様、着ぐるみのほか上半身のみのメカニカルパペットが用意された[10]。
- 公開当時はゴジラジュニアの存在は公開日まで極秘とされ、一般には明かされなかった[11]。
- 特技監督の川北紘一は、「リトルがジュニアゴジラへ成長し更に若きゴジラへ成長していく」という構想を『ゴジラvsスペースゴジラ』劇場パンフレットのコメントで述べていた。
- 脚本決定稿では、ジュニアは天王州アイルでの戦いでデストロイアに敗北しており、ゴジラと再会するシーンは存在しな買った[12]。
『ゴジラアイランド』のゴジラジュニア [編集]
ゴジラアイランドの怪獣として登場する。オリジナルと違いゴジラの息子と言う設定。
怪獣病院の養護施設にいたが、ある程度の大きさになったので島の一員になった。養護施設を出た直後にメガロに拉致され、マタンゴ島の砦に幽閉されるが、ゴジラやモスラの共闘で救出される。その後、口から熱線を吐けるようになり、ゴジラと共に敵が差し向ける怪獣たちに立ち向かう。
- 造形物はバンダイのソフビ。オリジナルとは違い目がかわいく茶色い体色をしている。
- オリジナル同様ゴジラの半分という設定だが、シーンによってはゴジラと同じ大きさだった。
ジゴラ [編集]
ジュニアに似た宇宙怪獣。トレマの故郷・トレンディル星に棲息していた古代生物。トレマと仲が良かったが、ザグレスの凶暴電波発信装置によって凶暴化し、トレマによって殺される。トレンディル星人とは平和協定を締結していた模様。
- 体色は緑色(オリジナルのゴジラジュニアに近いのはこちらのほう)。
『ゴジラ 列島震撼』のジュニア [編集]
セガサターンの『ゴジラ 列島震撼』にもジュニアが登場。デストロイア登場のマップに現れる。映画のジュニアよりもゴジラ的体型になっているが、設定と同じく背鰭は小さく、体力回復力が速い。
ゲームでは人類の味方としてデストロイア(集合体)と戦ってくれる。
ただし最終マップではゴジラと対峙すると敵と認識して攻撃する。
逆にゴジラもジュニアを攻撃してくる。
脚註 [編集]
- ^ 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』より。
- ^ 間宮尚彦 『てれびくんデラックス愛蔵版 ゴジラ1954-1999超全集』 小学館、2000年1月1日、44頁。ISBN 4091014704。
- ^ 元山掌 et al. 2012, pp. 239.
- ^ 『ゴジラvsメカゴジラ』劇場パンフレットより。
- ^ 『ゴジラvsスペースゴジラ』劇場パンフレットより。
- ^ 宣伝ポスターに描かれているリトルゴジラは、このマケットを基にしている。
- ^ 公開当時に出版された『スクリーン特編版 ゴジラVSデストロイア特集号』(近代映画社)では「人類に対する敵意は、今ももってはいないようだ。」と紹介されている(p22)。
- ^ 脚本では明確にゴジラ化したとの記述があるが、映像では曖昧にされている。
- ^ このシーンの脚本(準備稿)のト書きは「新生ゴジラが、牙を剥いて、咆哮─ やつは、人類の敵か、味方か。」
- ^ a b c 間宮尚彦 『てれびくんデラックス愛蔵版 ゴジラVSデストロイア超全集』 小学館、1996年1月1日、70頁。ISBN 409101450X。
- ^ 生頼範義のポスターイラストには小さなゴジラが描かれていたが、名前は明かされなかった。
- ^ 元山掌 et al. 2012, pp. 250.
参考文献 [編集]
- 元山掌 『東宝特撮映画大全集』 ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 9784864910132。
関連項目 [編集]
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