クモンガ

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クモンガ (Kumonga) は、特撮映画ゴジラシリーズに登場したクモをモチーフとする架空の怪獣である。別名は「巨大グモ[1][2]」「大蜘蛛怪獣[3]」など。

登場作品[編集]

公開順

  1. 怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)
  2. 怪獣総進撃』(1968年)
  3. ゴジラ FINAL WARS』(2004年)

昭和ゴジラシリーズのクモンガ[編集]

各作品共通。

  • 体長:45メートル
  • 体重:8千トン

『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』[編集]

南太平洋のゾルゲル島のクモンガの谷に生息していた、巨大なクモ。同じくゾルゲル島に生息していたカマキラスと異なり、元々怪獣と呼べるほどの大きさだった。発見および命名は太平洋戦争後、ゾルゲル島に残って調査活動を続けた考古学者・松宮正による。松宮博士のノートの記述によれば1955年以前からその存在を確認されていたが、1967年に松宮正の娘であるサエコの存在が確認されるまで、ゾルゲル島は無人島と認識されていたので、クモンガの存在を認知していたのは松宮家のみであった。

土中で眠る習性をもつ。粘着力がある強靭な糸を口から吐く。口の毒針は直接相手に突き刺す他、撃ちだすことも可能である。口から吐く糸はゴジラの動きすら封じるほどだが、熱に弱く、ライター程度の火で容易に切断できる。感情がたかぶると青い目が赤くなる。狂暴で、人間や他の怪獣を襲う。外見上はほとんどクモそのままである。通常のクモとは異なり、尻からは糸を出さない。

ゾルゲル島での気象実験が失敗し、異常気象の末、島内をカマキラスやゴジラなどの怪獣が徘徊する事態となっても眠っていたが、カマキラスとミニラの戦いで目覚める。その後、島を徘徊して人間を襲い、実験チームが避難していた洞窟の入り口に巣を作ってしまう。その場に現れたミニラを糸でからめとると、続けて現れたカマキラスも同様に捕縛し、毒針で仕留める。さらにミニラに止めを刺そうとしているところを、ミニラ救出に現れたゴジラと戦う。強靭な糸や死んだふりからの毒針攻撃で目を潰すなど、ゴジラすらも苦しめるが、ミニラの援護もあり次第に追い詰められていき、最後は雪が降る中でゴジラとミニラの熱線で倒された。

造形
デザインは井上泰幸。造型は利光貞三、八木寛寿。造形物の大きさは約5メートルである[4]
口から吹く糸はモスラ幼虫と同じくゴム糊をシンナーで溶いたものを噴出させて表現している。
人間を襲うシーンでは実物大の足が使用された[5]
操演
カマキラスと共に操演技術が高く評価されている[6][5][7]。ステージの天井の梁に上っての、ピアノ線による操演には20人近く必要だったため[8]、操演以外のスタッフまで総動員され[9]、強烈なライトの熱を受けながらの操作に、撮影中は彼らの流す汗が雨のように降り注いだという。最期の断末魔のシーンの撮影では、丸2日が費やされている。特技監督有川貞昌は、操演が上手くいかずに、肝心な箇所でピアノ線が切れて失敗するなどの苦労が多かったため[8]、ラッシュフィルムを見て自分のイメージ通りに動いている姿に感動したと語っている[8]

『怪獣総進撃』[編集]

初代とは違い目はずっと赤いまま。小笠原村の怪獣ランドで保護されていた。その後、キラアク星人にあやつられたが、破壊シーンはない。

コントロールが解かれた後は、富士山麓でのキングギドラとの闘いに参加。ゴジラたちとの戦いで疲弊したキングギドラを、モスラと共に糸でがんじがらめにして、動きを封じた。直後、キングギドラはミニラのリング状の熱線で絶命する。

  • 関連書籍などでは二代目クモンガとも表記される[10][11]
  • 劇中の初登場シーンは『ゴジラの息子』の映像。

『ゴジラ FINAL WARS』のクモンガ[編集]

  • 体長:60メートル
  • 体高:35メートル
  • 足の高さ:40メートル
  • 体重:3万トン

本作のクモンガは直線的な糸を噴出するだけでなく、一度空中へと噴出された糸がネット状に展開して相手を包み込むという能力〈強縛デスクロス・ネット〉を持つ[12]。他に武器として毒針があるが劇中では未使用。

X星人に操られ、アリゾナを襲撃した。その後、ニューギニアに上陸したゴジラと対決した。一度はゴジラを蜘蛛糸で絡ませたものの、逆に糸をつかまれた挙句はるか遠くに投げ飛ばされてしまった。その後の消息は不明。

  • デザインは西川伸司。昭和版と比べると足の動く関節が1本につき1ヶ所少ない。
  • ゴジラに振り回されるシーンは、オープンセットでクレーン車を使用して撮影された[13]
  • 劇中でバンクーバーの子供がクモンガのソフビ人形で遊んでいるシーンがある。
  • 「ゴジラ大辞典【新装版】」では、名称を「クモンガ(3代目)」と記載している[14]

脚注[編集]

  1. ^ ゴジラ1954-1999超全集 2000, pp. 119.
  2. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, pp. 120、124、286.
  3. ^ 怪獣大全集 1991, pp. 74、75.
  4. ^ 『誕生40周年記念 ゴジラ大全集』 講談社〈テレビマガジン特別編集〉、1994年、117頁。
  5. ^ a b ゴジラ1954-1999超全集 2000, p. 122.
  6. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 119.
  7. ^ 『ゴジラ FINAL WARS』劇場パンフレットより。
  8. ^ a b c 『誕生40周年記念 ゴジラ大全集』 143頁。
  9. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 121.
  10. ^ 怪獣大全集 1991, pp. 75.
  11. ^ ゴジラ大辞典 2004, p. 85.
  12. ^ 実在するヤマシログモ科の蜘蛛の中にも、口に含んだ毒を混ぜ、口から一気にネット状の糸を吐きかけ、獲物を捕える蜘蛛がいる。
  13. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, pp. 287.
  14. ^ ゴジラ大辞典 2014, p. 380.

参考文献[編集]