ゲータレード

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ゲータレード
種類 スポーツドリンク
製造元 クエーカーオーツカンパニー
ペプシコ
サントリーフーズ日本のみ)
発祥国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
販売開始 1965年
公式サイト 公式サイト(日本語)

ゲータレード(Gatorade)はアメリカのストークリー・ヴァンキャンプ社(現在はペプシコ傘下)が製造・販売する清涼飲料水スポーツドリンクの草分け的存在として知られる。現在日本ではサントリーフーズがライセンス契約を結び製造・販売を行っている。

現在では世界70ヶ国以上で愛飲されており、2010年現在もスポーツドリンクの世界シェア1位である。

歴史[編集]

ゲータレードは1965年に、フロリダ大学アメリカンフットボールチーム「フロリダ・ゲーターズ」(Florida Gators)のために、同大学の医学生理学ロバート・ケード博士によって開発された。ゲータレードという名称は、チーム名と「エード」(ade:レモネード(lemonade)等、飲料の意)の合成語である。ゲーターズは、1967年にゲータレードを公式に使い始めたが、その年、初めてオレンジボウルに進出して勝利するというめざましい成績を上げた。

ケード博士はこの飲料に関する権利をフロリダ大学に譲渡しようとしたが、大学側が応じなかったため、1968年に製造権がストークリー・ヴァンキャンプ社に委譲された。その後同社はクエーカーオーツカンパニーに買収されたが、クエーカー・オーツが2000年12月にペプシコに買収されたため、現在はペプシコ傘下のブランドとなっている。

ゲータレードの製法に関する権利を巡っては、ケード博士、ストークリー・ヴァンキャンプ社とフロリダ大学との間で裁判まで起きる事態になったが、この係争は1973年に解決し、フロリダ大学はそれ以来、累計で1億5千万ドルを超えるロイヤルテイを受け取っている。

日本における歴史[編集]

日本では1970年4月に大正製薬が導入して販売を開始。当初の製品はスクリューキャップを使用した250ミリリットルガラスびん入りのものと粉末タイプであった。だが大正製薬はわずか1年で撤退。その後、販売権は日本アイソトニック、日本ゲータレード販売とたらい回しにされた。[1]1975年ごろに一度製造販売が休止されたが、翌年1976年にスポッドビルトアジア(現:GreenT)がアメリカより輸入・販売を行う。また1980年には雪印食品がライセンス契約を結び、当初スポーツ店流通を対象とし、粉末タイプを主体とした国内での製造・販売を再開した。1995年には雪印乳業(現:雪印メグミルク)に業務が移管され、味やボトルデザインなどがリニューアルされたほか、1998年には雪印乳業がポッカコーポレーション(現:ポッカサッポロフード&ビバレッジ)と提携し、ポッカの自販機網でも販売されるようになったが、アクエリアスポカリスエットといったライバルに対する出遅れから販売は伸び悩んだ。

その後2000年に発生した雪印集団食中毒事件の影響から、雪印からの発売は事実上終売となった。その後、スポーツドリンク分野において強力なブランドを欲していたサントリー(現・サントリーホールディングス)がペプシコ社から日本におけるマスターフランチャイズ権(マーケティング及び製造販売総代理権)を2004年1月に取得[2]し、同年3月に装いも新たに「ゲータレード エクストラ」として発売を再開した。当初は500mlペットボトル(広口キャップ採用)と2Lペットボトルの2サイズだったが、スポーツユーザーや若年層の要望に応える形で同年6月には中間サイズの900mlペットボトルを追加、2005年3月には発売当初から販売を望む声に応え、1L用パウダーを追加。同年5月にはボトル製品をリニューアル。後口をよりよくするとともに、エネルギー代謝をサポートするビタミンB群を増量した。

2006年3月のリニューアルで商品名を「ゲータレード」に変更。ブルー基調のパッケージに変更するとともに、500mlペットボトルは25ml増量して525mlとなった。また、同年4月からは2Lペットボトルに「ゆびスポットボトル」を導入した。2007年5月のリニューアルでは(Fe)を新たに配合。容量を元に戻した500mlペットボトルは新形状の「トルネードスピードボトル」を採用。900mlペットボトルは容量をアップして1Lとなった。

2007年7月にはシリーズ製品としてアメリカなどで発売されている「Propel(プロペル)」を日本向けの味わいに変更した「ゲータレード フィットネスウォーター」を発売。ビタミンB6ナイアシンカルシウムを配合し、カロリーゼロを実現した。

2008年4月のリニューアルではマルトデキストリンを使用することで、甘みを抑えよりすっきりとした味わいに改良し、商品名を「ゲータレード トリプルチャージ」に改名。リニューアルにより1Lペットボトルを廃止した。

2009年5月のリニューアルでは「エネルギーinスポーツドリンク」のコンセプトを掲げ、商品名を「ゲータレード」に戻して全面刷新。複数の炭水化物グルタミン酸を配合し、甘さを低減。液色もこれまでの無色からオレンジ色に変更した。2010年4月のリニューアルでは液色を元の無色に戻り、パッケージをリニューアル。また、ボトルタイプのサイズラインナップを500mlペットボトルのみとし、1L用パウダーを2年ぶりにリニューアルした。2011年4月のリニューアルではよりスッキリとした味わいに改良した(なお、1L用パウダーは東日本大震災の影響により、当初の予定から約1ヶ月遅れの同年5月発売)。

2012年5月には「ゲータレード」ボトルタイプとの入れ替えで、異なるエネルギー源を配合した「ハイブリッドエネルギー」によってエネルギーを時間差で補給するとともに、発汗によって失われる4種のミネラルも配合した走る人に向けたスポーツドリンク「ゲータレード ラン」を発売した。

2013年5月に「ゲータレード ラン」をリニューアル。従来のライムグリーン基調からブルー基調にパッケージデザインを変更し、ボトル形状も変更した。

ゲータレードシャワー[編集]

ゲータレードシャワー

NFLを始めとするアメリカンフットボール界では、リーグ優勝などの節目において、本来選手の水分補給用に置かれているスポーツドリンクのタンクの中身をチームのヘッドコーチの頭上にぶちまけて優勝を祝う行為が広く行われており、これを通称「ゲータレードシャワー」(Gatorade Shower)と呼ぶ。タンクの中身はゲータレードとは限らないが、米国内ではゲータレードがスポーツドリンクの代名詞といえるほど普及しているためこの名称が定着している。NFLのプレーオフスーパーボウルは1月から2月にかけて行われるため、開催地によっては気温が零下となることも珍しくない(その上、タンクには氷も入っている)が、そういった場合でもゲータレードシャワーはほぼ例外なく行われる。ちなみにNHKNFL中継においては商品名が使えないため、ゲータレードシャワーのことを「スポーツドリンクシャワー」と呼ぶことが多い。

近年はバスケットボール界などにも広がりを見せており、NBAでも2007-2008シーズンボストン・セルティックスのエースであるポール・ピアースが、優勝を決めたゲームの終盤でヘッドコーチにタンクのスポーツドリンクをかけ、ヘッドコーチのドック・リバースのシャツはピンクに染まっていた。

また、MLB、近年は日本プロ野球の試合でもサヨナラ勝ちの時に行うことがある(ただし、日本ではゲータレードがアメリカほどメジャーでないので「ゲータレードシャワー」と言わないことが多い。また、NPBではタンクごとかけることは少なく、大抵は500mlペットボトルの水をかけることが多い)。MLBでの「ゲータレードシャワー」の様子が「野球好きニュース」(J SPORTS)で放送されたが、その時「スポーツドリンクシャワーと言うこともありますが、正しくはゲータレードシャワーです」とナレーションを入れていた(前述のようにNHKでは商品名を使えないことへの皮肉)。

エルヴィス・プレスリー[編集]

エルヴィス・プレスリーが好んで飲んでいた。1970年代は主にラスベガスなどの乾燥した地域でライブを行っていたため、いわゆる「ベガス喉」になってしまうのを防ぐために好んで飲んでいた。エルヴィスは「これはゲータレードです。つまりワニ('gator)用の飲み物です。」と語った。

脚注[編集]

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  1. ^ 『大塚製薬ヒット商品のつくり方』 日守雅彦 講談社 1989年
  2. ^ 「ゲータレード エクストラ」新発売 - サントリー株式会社 ニュースリリース 2004年1月20日(2012年5月8日閲覧)

関連項目[編集]

ひとりぼっちの君に』-物語の舞台となるコンビニに商品として販売およびポスターが貼られてる。また劇中の登場人物が飲むシーンがよくある。

外部リンク[編集]