グラント・ヒル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
グラント・ヒル
Grant Hill
ロサンゼルス・クリッパーズ  No.33
Ghill.jpg
名前
本名 Grant Henry Hill
ラテン文字 Grant Hill
基本情報
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 1972年10月5日(41歳)
出身地 テキサス州ダラス
身長 203cm
体重 102kg
選手情報
ポジション スモールフォワード
背番号 33
ドラフト 1994年 3位
経歴
1994-2000
2000-2007
2007-2012
2012-2013
デトロイト・ピストンズ
オーランド・マジック
フェニックス・サンズ
ロサンゼルス・クリッパーズ

グラント・ヘンリー・ヒルGrant Henry Hill, 1972年10月5日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身のバスケットボール選手。NBAロサンゼルス・クリッパーズに所属している。ポジションはスモールフォワード。身長203cm、体重102kg。

経歴[編集]

学生時代[編集]

父親のカルビン・ヒルは、NFLダラス・カウボーイズなどでプレイしたランニングバック、母親はウェルズリー女子大学の出身で、入学した最初の年ヒラリー・クリントンルームメートだった。父親がNFLを引退した後、バージニア州レストンに移り住み、ヒルは高校でバスケットボールのスター選手として知られるようになった。デューク大学に進学し1991年1992年の2年連続NCAAトーナメントでチームは優勝。1994年も準優勝を果たした。

NBA[編集]

デトロイト・ピストンズ

名将マイク・シャシェフスキー率いるデューク大学を卒業後、1994年のNBAドラフトデトロイト・ピストンズに1巡目3位で指名されて入団した。ルーキーイヤーである1994-95シーズン、ヒルは鮮烈なデビューを果たす。1試合あたり19.9点、5.0アシスト、6.4リバウンド、1.77スティールを記録し、ジェイソン・キッドと共にルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)に選ばれた。さらに1995年のNBAオールスターゲームではシャキール・オニールを抑えてファン投票トップで選出された。北米4大プロスポーツリーグにおいて、新人がファン投票で1位を獲得したのは初のことである。翌1996年のオールスターゲームでは、引退を撤回して復帰したマイケル・ジョーダンを破り、再びファン投票トップで出場した。

1996-97シーズンは、1試合あたり21.4得点、9.0リバウンド、7.3アシスト、1.80スティールを記録してシーズンMVP投票でカール・マローン、マイケル・ジョーダンに次いで3番目の得票を得た。また、オールNBAファーストチームに選ばれた。このシーズンNBAで記録されたトリプルダブル35回中13回が彼によるものだった。驚くべきことに、1995-96シーズンから4年間、ガード以外の選手中で、4年連続アシスト1位となっている。またピストンズ時代、彼は3度チームの得点、リバウンド、アシストで同時に1位となった。これはNBA史上ウィルト・チェンバレンだけしか記録していなかったことである(2回以上記録したのもエルジン・ベイラーを入れた3人だけ)。ピストンズは、プレイオフ進出こそするものの優勝を争うにはいたらず、ヒルはトレードを希望するようになり、2000年8月3日チャッキー・アトキンスベン・ウォレスとのトレードでオーランド・マジックに移籍した。

オーランド・マジック

新天地マジックでは、トロント・ラプターズから加入したトレイシー・マグレディと共に優勝を狙う。しかし移籍後すぐ4ゲーム目で、足首を骨折する。以降、ヒルは足首の故障に悩まされ続けることになる。手術の繰り返しにより3シーズンでわずか47試合しか出場できなかった。2004-05シーズン、ようやく復調の兆しが戻り、67試合に出場した。ファンも復活を喜びファン投票でオールスターに出場した。

ところが2005-06シーズンに入ると、今度はヘルニアに苛まれるようになりわずか21試合の出場しかできなかった。ヘルニアは足にも影響し再び手術をしなければならなかった。一時は引退とまで囁かれるようになる。

2006-07シーズン、ヒルはオフにリハビリに成功し、マジックのスターターとして戻ってきた。全盛期のような動きは失われたものの65試合に出場しまずまずの成績を収めた。プレーオフでは古巣ピストンズと対戦したが、格の違いを見せられ4-0でスイープされた。

フェニックス・サンズ

2007年オフにヒルはフリーエージェントとなり、フェニックス・サンズに移籍した。2007-08シーズン、サンズのアップテンポなバスケットに適応し、スターターとして活躍している。

ロサンゼルス・クリッパーズ

2012年7月18日、ロサンゼルス・クリッパーズと2年契約を結んだ。2013年6月1日、現役引退を発表。

プレイスタイル[編集]

かつては得点、アシスト、リバウンドなどあらゆるカテゴリーにおいて非凡な成績を収め、人気、実力を兼ね揃えたオールラウンダーとして名を馳せた。キャリア初期にはトリプル・ダブルを量産し、リーグの将来を担う逸材と期待されたが度重なる負傷によって全盛期の大半を棒に振ってしまった。共に新人賞を獲得し、リーグ最高のポイントガードにのし上がったジェイソン・キッドとは対照的である。現在は当時のキレこそ失ってしまったが、経験値の高いベテランとしてチームに貢献している。とくに、長年の経験と技術をもちいたディフェンスは最盛期にもひけをとらず、相手のSG/SFを大いに苦しめ、時にはサイズで不利極まりないPFを封じ込めることすらある。

個人成績[編集]

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ

NBAレギュラーシーズン[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
1994–95 DET 70 69 38.3 .477 .148 .732 6.4 5.0 1.8 .9 2.89 19.9
1995–96 DET 80 80 40.8 .462 .192 .751 9.8 6.9 1.2 .6 3.29 20.2
1996–97 DET 80 80 39.3 .496 .303 .711 9.0 7.3 1.8 .6 3.24 21.4
1997–98 DET 81 81 40.7 .452 .143 .740 7.7 6.8 1.8 .6 3.52 21.1
1998–99 DET 50 50 37.0 .479 .000 .752 7.1 6.0 1.6 .5 3.68 21.1
1999–00 DET 74 74 37.5 .489 .347 .795 6.6 5.2 1.4 .6 3.24 25.8
2000–01 ORL 4 4 33.3 .442 1.000 .615 6.3 6.3 1.2 .5 2.75 13.8
2001–02 ORL 14 14 36.6 .426 .000 .863 8.9 4.6 .6 .3 2.64 16.8
2002–03 ORL 29 29 29.1 .492 .250 .819 7.1 4.2 1.0 .4 2.90 14.5
2004–05 ORL 67 67 34.9 .509 .231 .821 4.7 3.3 1.5 .4 2.40 19.7
2005–06 ORL 21 17 29.2 .490 .250 .765 3.8 2.3 1.1 .3 1.67 15.1
2006–07 ORL 65 64 30.9 .518 .167 .765 3.6 2.1 .9 .4 2.22 14.4
2007–08 PHX 70 68 31.7 .503 .317 .867 5.0 2.9 .9 .8 1.37 13.1
2008–09 PHX 82 68 29.8 .523 .316 .808 4.9 2.3 1.1 .7 1.54 12.0
2009–10 PHX 81 81 30.0 .478 .438 .817 5.5 2.4 .7 .4 1.33 11.3
2010–11 PHX 80 80 30.1 .484 .395 .829 4.2 2.5 .8 .4 1.68 13.2
Career 948 926 34.8 .485 .319 .770 6.3 4.3 1.3 .6 2.50 17.5
All-Star 6 6 19.2 .571 .500 .545 2.7 3.2 1.2 .2 1.67 10.5

NBAプレーオフ[編集]

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
1995–96 DET 3 3 38.3 .564 .500 .857 7.3 3.7 1.0 .0 2.67 19.0
1996–97 DET 5 5 40.6 .437 .000 .718 6.8 5.4 .8 1.0 3.80 23.6
1998–99 DET 5 5 35.2 .457 .000 .813 7.2 7.4 2.0 .4 2.40 19.4
1999–00 DET 2 2 27.5 .375 .500 .900 5.5 4.5 .5 .0 5.00 11.0
2006–07 ORL 4 4 35.8 .500 .000 .667 5.5 3.8 .5 .2 2.50 15.0
2007–08 PHX 3 2 22.7 .455 .000 1.000 5.3 1.0 .7 .3 0.00 3.7
2009–10 PHX 16 16 28.3 .480 .188 .868 5.8 2.3 .8 .6 1.19 9.6
Career 38 37 31.9 .469 .238 .781 6.2 3.6 0.9 .5 2.05 13.7

その他[編集]

  • 現役選手で最高の3試合連続トリプルダブルを記録している。
  • 妻はR&B歌手のタミア(TAMIA)。グラントがキーボードを演奏できるということもあって彼女のアルバムに参加したこともある。タミアとの間に一児(マイラ・グレイス)をもうけている。

外部リンク[編集]