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'''コスモドリーム'''<ref name="jbis">{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000178771/ |title= コスモドリーム |work=JBISサーチ |publisher=公益社団法人日本軽種馬協会|accessdate=2019-09-28}}</ref>は[[日本]]の[[競走馬]]、[[繁殖牝馬]]。[[1988年]]の[[優駿牝馬|優駿牝馬（オークス）]]で優勝した。
'''コスモドリーム'''（欧字名:{{Lang|en|Cosmo Dream}}、[[1985年]][[6月13日]] - ?）は、[[日本]]の[[競走馬]]、[[繁殖牝馬]]<ref name="jbis">{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000178771/ |title= コスモドリーム |work=JBISサーチ |publisher=公益社団法人日本軽種馬協会|accessdate=2019-09-28}}</ref>。


1988年の[[優駿牝馬]]（オークス）（GI）優勝馬である。
== 経歴 ==
=== 出生 ===
父・ブゼンダイオーは[[ダイコーター]]産駒の条件馬で、4歳時（[[1977年]]）には[[毎日杯]]で2番人気に推されたが7着であった。引退後は上田牧場で自家用種牡馬になったものの、実際には[[当て馬]]が主な仕事となっていた。母・スイートドリームは未出走馬で、血統的に特筆すべきところはなかった。母の父の[[ラッキーソブリン]]は種牡馬としては[[シンウルフ]]を送り出し、[[ブルードメアサイアー]]としては[[カネツクロス]]・[[ショウナンカンプ]]を送り出した。スイートドリームは後ろに立った馬を蹴り上げようとする悪癖があり、高価な[[種牡馬]]を種付けするにはリスクが大きかった。それでも何とか[[モガミ]]を種付けしたものの不受胎となったため、万が一蹴り飛ばされても損害が少ないという理由でブゼンダイオーに練習用種牡馬として白羽の矢が立った。[[1985年]]にコスモドリームが誕生するが、誕生日は[[6月13日]]という遅生まれであった。


== デビューまで ==
また、上記の理由によりスイートドリームにはブゼンダイオーばかりが種付けされていたが、コスモドリームの活躍を受けて他の種牡馬も種付けされるようになり、[[1995年]]にはこの時不受胎だったモガミの仔も産んでいる。しかし、その成績はコスモドリームを除けば全頭合わせても1993年産のドロップゴールが[[地方競馬]]の[[船橋競馬場]]で挙げた1勝のみである<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000274685/ |title=ドロップゴール |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>。
上田牧場は、[[上田清次郎]]が[[北海道]][[白老町]]に開いた競走馬生産牧場である。炭鉱で財を成し馬主となった上田は、1954年の[[皐月賞]]、[[菊花賞]]を優勝し二冠、[[東京優駿]]は不利もあって三冠を逃した[[ダイナナホウシュウ]]などを所有していた<ref name="優駿-1988-8-22">『優駿』1988年8月号 22頁</ref>。また1965年には、東京優駿直前には、有力馬の[[ダイコーター]]をトレードで獲得。ダイナナホウシュウで逃したダービーのタイトルを目指したが叶わなかった<ref name="優駿-1988-8-22" />。秋の菊花賞は優勝したダイコーターは、1969年から上田牧場で種牡馬となった<ref name="優駿-1988-8-24">『優駿』1988年8月号 24頁</ref>。


1971年には、ホウシュウミサイル（母父:アドミラルバード）が上田牧場で誕生する。ホウシュウミサイルは、1974年の[[金鯱賞]]、[[小倉記念]]を優勝し、種牡馬となっていた<ref>{{Cite web |title=ホウシユウミサイル｜JBISサーチ（JBIS-Search） |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000044532/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-11-09}}</ref>。同年、ホウシュウミサイルの全弟としてブゼンダイオーが誕生する<ref name="JBIS-ブゼンダイオー">{{Cite web |title=ブゼンダイオー｜JBISサーチ（JBIS-Search） |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000069416/ |website=www.jbis.or.jp |access-date=2022-11-09}}</ref>。ブゼンダイオーは、1976年にデビューし3戦目で勝ち上がり、4戦かけて300万円以下を突破<ref name="JBIS-ブゼンダイオー" />。[[毎日杯]]に挑むも、[[ハードバージ]]に敗れる7着で、[[クラシック (競馬)|クラシック]]に参戦できなかった。その後は、600万円以下を勝利したのみ、10戦3勝で競走馬を引退した<ref name="JBIS-ブゼンダイオー" /><ref name="優駿-1988-8-106">『優駿』1988年8月号 106頁</ref>。
=== 戦績 ===
[[栗東トレーニングセンター|栗東]]・[[松田博資]]厩舎に入厩し、当時3年目の[[熊沢重文]]を背に[[1988年]][[1月]]デビュー。初めの3戦は全てダートの競走であったが、2度目の新馬戦で勝ち上がってブゼンダイオー産駒に中央・地方合わせての初勝利をもたらす。デビューからの3戦は全て出遅れていたものの、堅実にまとめていたコスモドリームに陣営は手応えを感じ、次走には[[桜花賞]]トライアルの[[チューリップ賞]]<ref group="注釈">当時はオープン特別。</ref>を選択。初めての芝コースでマイル戦であったが、母譲りの激しい気性が災いしてスタート直後に熊沢を振り落としてしまう。この後は熊沢が自厩舎の[[中京競馬場|中京]]遠征に帯同しなければいけなくなったこともあり、当時新人で熊沢の2年後輩に当たる[[岡潤一郎]]にバトンタッチ。新コンビとなってからは[[日本の競馬の競走体系#競走条件区分|条件戦]]を2戦目で勝ち上がり、オークスへ出走した。当時、岡は[[競馬の競走格付け|GI競走]]での騎乗条件規定である「通算31勝」の規定を満たしていなかったため、本競走では再び熊沢が騎乗した。22頭立ての10番人気だったコスモドリームは、スタートで出遅れて後方からのレース運びとなる。しかし道中で徐々に進出、最後の直線で鋭い伸び脚を見せ、マルシゲアトラスに1馬身半差を付けて優勝した。人馬ともに重賞およびGI競走初制覇、熊沢は加えて20歳3ヶ月でのオークス優勝となり、本競走の最年少勝利記録を更新した。


平凡な競走成績に終わったブゼンダイオーだったが、期待されていた兄ホウシュウミサイルが急死したことから、1981年から種牡馬となっていた<ref name="優駿-1988-8-106" /><ref name="優駿-1988-7-135" />。しかしブゼンダイオーは、種牡馬としての人気に乏しかった。外部からの種付け申し込みはなく、上田牧場の牝馬にいくらかつけるだけ、主な用途は繁殖牝馬を欲情させるための[[当て馬]]だった<ref name="優駿-1988-8-25">『優駿』1988年8月号 25頁</ref>。種付けをしても、繁殖牝馬となったばかりの訓練用、お試しとしてだったり、身体の状態が芳しくない牝馬ばかり相手にしており、年間交配数は数頭に留まっていた<ref name="優駿-1988-7-134" />。そして1984年は、繁殖牝馬としてまだ仔を孕んだことのないスイートドリームと交配する<ref name="優駿-1988-7-137">『優駿』1988年7月号 137頁</ref>。
夏は休養せず、ローカル開催を転戦する。勝利こそなかったが、[[高松宮記念 (競馬)|高松宮杯]]で[[オグリキャップ]]の3着に入るなど、古牡馬に互しての好走を続けた。しかし、秋緒戦として出走した[[京都大賞典]]で2着となった後、[[エリザベス女王杯]]へ向けての調教中に骨折。同競走を回避し、休養を余儀なくされた。


スイートドリームは、北海道[[浦河町]]の荻伏牧場で生産された牝馬である<ref name="優駿-1988-7-137" />。日本における母系は、上田が1954年にニュージーランドより輸入したミスブゼンまで遡ることができ、スイートドリームの祖母がミスブゼンにあたる<ref name="優駿-1988-8-25" />。スイートドリームは、競走馬として出走することなく繁殖牝馬となった<ref name="優駿-1988-7-137" />。荻伏牧場で育まれて牝系だったが、スイートドリームの所有者である「京阪神不動産社長の未亡人」が、上田牧場に譲渡<ref name="優駿-1988-8-24" />。血が三代ぶりに上田のもとに戻ってきていた<ref name="優駿-1988-8-25" />。
6ヶ月の休養後、翌4月末に復帰戦で勝利。次走に迎えた春の[[グランプリ (中央競馬)|グランプリ]]・[[宝塚記念]]では5番人気に支持された。しかし後方待機から直線で伸びず、14着と大敗。続く高松宮杯も9着に終わり、これを最後に競走生活から退いた。


繁殖牝馬となったスイートドリームは、気性が荒かった<ref name="優駿-1988-7-134" />。種牡馬が後ろに回ると、暴れて後ろ脚で相手を蹴ろうとする行動が頻発する。種牡馬を怪我させる危険があり、もし他牧場の、良血の種牡馬を怪我させれば、一大事だった<ref name="優駿-1988-8-25" /><ref name="優駿-1988-7-134" />。一度モガミに挑んだが、流産だった<ref name="優駿-1988-7-134" />。そこで牧場は、スイートドリームに「懲りてヤケのヤンパチで<ref name="優駿-1988-7-134" />」（上田幸生）ブゼンダイオーをあてがうこととなった<ref name="優駿-1988-7-134" />。1985年6月13日、北海道白老町の上田牧場にて、スイートドリームの初仔である鹿毛の牝馬が誕生する。6月生まれの遅生まれだった<ref name="優駿-1988-7-137" />。
現役中に厩務を担当したのは現調教師の[[大橋勇樹]]であった。


初仔は、上田牧場が自ら所有して競走馬となる予定だった。しかし[[大阪府]][[堺市]]の[[開業医]]である田邊廣己の所有馬となる<ref name="優駿-1988-8-64">『優駿』1988年8月号 64頁</ref>。田邊はこの年、いくつかの馬を用意していたが、怪我をしたり、休養に入ったりして、1頭も走ることができる状況になかった<ref name="優駿-1988-8-64" />。そこで上田牧場に無理を言って、購入していた<ref name="優駿-1988-8-64" />。田邊はその初仔に「'''コスモドリーム'''」という名前が与えている。コスモドリームは、[[栗東トレーニングセンター]]の[[松田博資]]厩舎に入厩する。[[大橋勇樹]]が調教助手を担っている<ref name="大橋">{{Cite web |title=熊沢重文4年ぶり平地重賞 大橋師と“ドリームタッグ”|url=https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202107090000117&year=2021&month=07&day=09 |website=p.nikkansports.com |access-date=2022-11-09 |language=ja}}</ref>。
== 競走成績 ==
以下の内容は、netkeiba.com<ref name="netrcd">{{Cite web|url= https://db.netkeiba.com/horse/result/1985103288/ |title= コスモドリームの競走成績|work=netkeiba|publisher=Net Dreamers Co., Ltd.|accessdate=2019-09-28}}</ref>およびJBISサーチ<ref name="jbisrcd">{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000178771/record/ |title= コスモドリーム 競走成績|work=JBISサーチ |publisher=公益社団法人日本軽種馬協会|accessdate=2019-09-28}}</ref>に基づく。


== 競走馬時代 ==
{| style="font-size: 90%; text-align: center; border-collapse: collapse;"

|-
=== 優駿牝馬 ===
|style="text-align: center;" colspan="3"|年月日
4歳となった1988年1月10日、[[京都競馬場]]の[[新馬戦]]（ダート1200メートル）で3年目の[[熊沢重文]]を鞍上にデビューする。初戦こそ敗れたが、2戦目の新馬戦（ダート1800メートル）を[[大差勝ち|大差]]で優勝、初勝利を挙げた。続く梅花賞（400万円以下）は、3着<ref name="優駿-1988-7-134">『優駿』1988年7月号 134頁</ref>。それから3月13日、[[桜花賞]]の前哨戦である[[チューリップ賞]]（OP）で芝初挑戦となったが、スタート直後に熊沢を振り落とし、[[競走中止]]となった<ref name="優駿-1988-7-58">『優駿』1988年7月号 58頁</ref>。この後は、新人騎手の[[岡潤一郎]]に乗り替わり、初戦は2着。それから2戦目のはなみずき賞（400万円以下）で勝利し、2勝目を挙げた<ref name="優駿-1988-7-58" />。そして5月22日、[[優駿牝馬]]（オークス）（GI）に臨む。鞍上は、新人の岡ではなく、3年目の熊沢が舞い戻った<ref name="優駿-1988-7-58" />。ただし、栗東所属の熊沢は、優駿牝馬が行われる[[東京競馬場]]で騎乗した経験がなく、道順すら知らなかった<ref name="優駿-1988-7-57">『優駿』1988年7月号 57頁</ref>。おまけにクラシック初出場、重賞では4着が最高の[[見習騎手]]だった<ref name="優駿-1988-7-57" /><ref name="優駿-1988-7-135">『優駿』1988年7月号 135頁</ref>。
|

| レース名
22頭立てとなるなか、単勝オッズ23.1倍の10番人気、支持率にして3.2パーセントだった<ref name="優駿-1988-7-134" />。人気を集めたのは、桜花賞と優駿牝馬の[[トライアル競走]]である[[サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別]]でワンツーフィニッシュを決めた栗東・[[庄野穂積]]厩舎の2頭、[[アラホウトク]]と[[シヨノロマン]]だった<ref name="優駿-1988-7-134" />。それにスイートローザンヌ、[[リーゼングロス]]の仔アインリーゼン、シノクロス、[[フリートーク]]と関東、美浦所属が群がっていた<ref name="優駿-1988-7-134" />。東京初参戦の熊沢は、とりあえず人気の河内を頼ることにする<ref name="優駿-1988-7-135" />。そして「東京の直線は長いから坂をのぼり切るまで追うな」とアドバイスを受けていた<ref name="優駿-1988-7-135" />。雨中の良馬場だった<ref name="優駿-1988-7-136">『優駿』1988年7月号 136頁</ref>。{{External media|width=300px|video1=[https://www.youtube.com/watch?v=NBUIOP5As80&ab_channel=JRA%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB 1988年 優駿牝馬（オークス）（GI）<br />レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画]}}スルーオベストがハナを奪って先導し、中団にアラホウトクとシヨノロマンがいるなか、コスモドリームはアラホウトクの背後を確保して追走した<ref name="優駿-1988-7-135" />。芝が雨に濡れて末脚を削がれる「上滑りする馬場」をハイペース<ref>『優駿』1988年7月号 20頁</ref>で進んだ馬群の各々は、早めに逃げ馬をかわして押し切ろうと画策していた<ref name="優駿-1988-7-135" />。シヨノロマンなどが早めに抜け出し、それにアラホウトクが呼応していた。しかし各々が揃って仕掛けが早く、停滞する。対してコスモドリームと熊沢は、アドバイスを忠実に守り、坂を上り切った残り200メートルから仕掛けを開始、末脚を発揮していた<ref name="優駿-1988-7-135" />。伸びあぐねるアラホウトクなどをかわしては、抜け出していたフリートークを差し切りを果たす。そして、同様に追い込んだ11番人気マルシゲアトラスに先を譲らなかった<ref>『優駿』1988年7月号 18頁</ref><ref name="優駿-1988-7-135" />。マルシゲアトラスに1馬身半差をつけて、決勝線を先頭で通過。優駿牝馬、クラシック戴冠を果たした<ref name="優駿-1988-7-136" />。
| [[競馬の競走格付け|格]]

| 頭数
熊沢は、重賞初勝利が、GI、クラシックだった<ref name="優駿-1988-7-57" />。1979年[[アグネスレディー]]で制した河内、1985年[[ノアノハコブネ]]で制した[[音無秀孝]]などに続いて史上15人目となる優駿牝馬初出場初優勝<ref name="優駿-1988-7-135" />。1938年[[アステリモア]]で制した[[保田隆芳]]、1943年[[クリフジ]]で制した[[前田長吉]]に続いて史上3人目、第二次世界大戦後では初めてとなる見習騎手による優駿牝馬優勝を果たした<ref name="優駿-1988-7-135" />。また無名の種牡馬ブゼンダイオーは、その年の産駒ただ1頭が、世代女王にまで上り詰めている<ref name="優駿-1988-7-135" />。
| 枠番

| 馬番
=== 優駿牝馬以後 ===
| 人気
夏は続戦して、ローカル開催を転戦する。7月10日の[[高松宮杯 (競馬)|高松宮杯]]（GII）では、地方競馬から転入後、JRA重賞4連勝中の[[オグリキャップ]]に、GI優勝馬として立ちはだかったが、5馬身以上突き放された<ref>『優駿』1988年9月号 149頁</ref>。オグリキャップに5連勝を許す3着だった<ref>『優駿』1988年9月号 148頁</ref>。
| 着順

| 距離（[[馬場状態|状態]]）
続いて8月28日、[[小倉記念]]（GIII）に臨み、優駿牝馬2着のマルシゲアトラスとの再戦となったが、1番人気だった<ref name="優駿-1988-10-82">『優駿』1988年10月号 82頁</ref>。最後方の内側を追走し、第3コーナーから外に切り替えて、まくるように進出<ref name="優駿-1988-10-150">『優駿』1988年10月号 150頁</ref>。直線ではマルシゲアトラスを下し、好位のプレジデントシチーと張り合う「一騎打ち」となった<ref name="優駿-1988-10-150" />。プレジデントシチーが、残り200メートルでこちら側にもたれて来て、不利を被ったが、負けずに抵抗して先を許さなかった<ref name="優駿-1988-10-82" />。2頭並んだままほとんど同時に、決勝線を通過した<ref name="優駿-1988-10-150" />。優劣は写真判定に持ち込まれ、プレジデントシチーのハナ差先着が判明、2着に敗れた<ref name="優駿-1988-10-151">『優駿』1988年10月号 151頁</ref>。終いの一騎打ちにおいて、プレジデントシチーは、斜行が認められている。騎乗の岩元市三は、過怠金4万円の制裁を受けていた<ref name="優駿-1988-10-151" />。降着処分なく2着となり、松田は、激怒したという<ref name="優駿-1988-10-150" />。
| タイム

| 上がり
秋は、三冠目の[[エリザベス女王杯]]を目指して、10月9日の[[京都大賞典]]（GII）で始動し、1番人気に推される<ref name="優駿-1988-12-132">『優駿』1988年12月号 132頁</ref>。6番人気メイショウエイカンが逃げる中、最後方を追走した。直線では大外から進出<ref name="優駿-1988-12-132" />。好位のマルブツファースト、[[ゴールドシチー]]を捉え、ゴール手前で差し切りを果たしたが、逃げるメイショウエイカンには敵わなかった。3馬身後れを取る2着だった<ref>『優駿』1988年12月号 133頁</ref>。敗れたものの、中身のある2着にエリザベス女王杯の有力馬と目されたが、京都大賞典2日後に骨折が判明<ref name="優駿-1988-12-132" />。エリザベス女王杯回避と、年内休養となった<ref name="優駿-1988-12-132" />。この年の[[JRA賞]]では、[[JRA賞最優秀3歳牝馬|最優秀4歳牝馬]]部門にて全172票中44票を集めたが、77票のアラホウトクに及ばず次点{{Efn|以下、[[シヨノロマン]]16票、[[ミヤマポピー]]12票、[[フリートーク]]1票。該当馬なし22票<ref name="優駿-1989-2-34">『優駿』1989年2月号 34頁</ref>。}}だった<ref name="優駿-1989-2-34" />。
| 着差

| [[騎手]]
7か月の休養を経て、1989年4月30日のオーストラリアトロフィー（OP）を勝利<ref>『競馬名馬読本』77頁</ref>。続く6月11日の[[宝塚記念]]（GI）では、[[ヤエノムテキ]]、キリパワー、[[イナリワン]]、[[サクラチヨノオー]]に次ぐ5番人気に推されていたが、14着敗退<ref name="jbisrcd" />。それから7月9日の高松宮杯（GII）に臨むも、9着敗退。これを最後に競走馬を引退した<ref name="jbisrcd" />。
| 斤量

| 勝ち馬/（2着馬）
== 繁殖牝馬時代 ==
引退後は、北海道門別町の[[下河辺牧場]]で繁殖牝馬となった。1991年に初仔を産んでいる。1996年からは、北海道[[鵡川町]]のフラット牧場に移り、繁殖活動を継続した<ref name="JAIRS-コスモドリーム">{{Cite web |url=https://www.studbook.jp/users/ja/Honba.php?sid=93236508 |title=コスモドリーム（JPN） |access-date=2022-11-8 |publisher=公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル |archive-url=https://web.archive.org/web/20221108021112/https://www.studbook.jp/users/ja/Honba.php?sid=93236508 |archive-date=2022-11-8}}</ref>。1991年から2005年までに13頭の仔を残した。2007年、[[ホワイトマズル]]との交配が不受胎となったのを最後に、繁殖牝馬を引退。2009年4月1日を以て[[用途変更]]となった<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />。

== 競走成績 ==
以下の内容は、[[netkeiba.com]]<ref name="netrcd">{{Cite web|url= https://db.netkeiba.com/horse/result/1985103288/ |title= コスモドリームの競走成績|work=netkeiba|publisher=Net Dreamers Co., Ltd.|accessdate=2019-09-28}}</ref>およびJBISサーチ<ref name="jbisrcd">{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000178771/record/ |title= コスモドリーム 競走成績|work=JBISサーチ |publisher=公益社団法人日本軽種馬協会|accessdate=2019-09-28}}</ref>に基づく。
{| style="border-collapse: collapse; font-size: 78%; text-align: center; white-space: nowrap;"
! colspan="3" |競走日
! nowrap="" |競馬場
!競走名
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!距離
（馬場）
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数
!枠
番
!馬
番
!オッズ
（人気）
!着順
! colspan="2" |タイム
（上り3F）
!着差
!騎手
!斤量
[kg]
!1着馬
（2着馬）
!馬体重
[kg]
|-
|-
| 1988
|[[1988年|1988]].
| 1.
|{{0}}1.
|[[1月10日|10]]
| 10
| [[京都競馬場|京都]]
|[[京都競馬場|京都]]
|[[新馬|4歳新馬]]
|[[新馬|4歳新馬]]
|
|
| nowrap="" |ダ1200m（良）
| 16
| 3
|16
| 5
|3
| 1
|5
| nowrap="" |{{0}}2.3{{0}}（1人）
| {{color|darkgreen|3着}}
|{{0}}{{color|darkgreen|3着}}
| [[ダート|ダ]]1200[[メートル|m]]（良）
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| nowrap="" |1:14.8
|（36.2）
| (36.2)
| nowrap="" |{{0|-}}0.9
|0.9秒
| [[熊沢重文]]
|[[熊沢重文]]
| 52
|52
|シンコウエンジェル
|シンコウエンジェル
|470
|-
|-
|
|
| 1.
|{{0}}1.
|[[1月23日|23]]
| 23
| 京都
|京都
|4歳新馬
|4歳新馬
|
|
|ダ1800m（稍）
| 11
| 5
|11
| 5
|5
| 1
|5
|{{0}}2.1{{0}}（1人）
| {{color|darkred|1着}}
|{{0}}{{color|darkred|1着}}
| ダ1800m（稍）
| 1:54.4
|1:54.4
|（37.7）
| (37.7)
| -1.7
|大差
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 52
|52
|（ロングイチヒメ）
|（ロングイチヒメ）
|464
|-
|-
|
|
| 2.
|{{0}}2.
|[[2月13日|13]]
| 13
| 京都
|京都
|梅花賞
|梅花賞
|4下
| {{small|400}}
|ダ1800m（良）
| 8
| 6
|8
| 6
|6
| 2
|6
|{{0}}2.9{{0}}（2人）
| {{color|darkgreen|3着}}
|{{0}}{{color|darkgreen|3着}}
| ダ1800m（良）
| 1:54.8
|1:54.8
|（37.8）
| (37.8)
|0.3秒
|{{0|-}}0.3
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 53
|53
|ワンダーテイオー
|ワンダーテイオー
|452
|-
|-
|
|
| 3.
|{{0}}3.
|[[3月13日|13]]
| 13
| [[阪神競馬場|阪神]]
|[[阪神競馬場|阪神]]
|[[チューリップ賞]]
|[[チューリップ賞]]
| OP
|OP
|芝1600m（良）
| 11
| 8
|11
| 10
|8
| 6
|10
|13.0{{0}}（6人）
| 中止
| colspan="4" |[[競走中止]]
| 芝1600m（良）
|熊沢重文
| -
| -
|54
|　-
| 熊沢重文
| 54
|[[シヨノロマン]]
|[[シヨノロマン]]
|448
|-
|-
|
|
| 3.
|{{0}}3.
|[[3月27日|27]]
| 27
| 阪神
|阪神
|4歳牝馬限定400万下
|4歳400万下
|
|
|芝2000m（不）
| 9
| 2
|9
| 2
|2
| 2
|2
|{{0}}2.9{{0}}（2人）
| {{color|darkblue|2着}}
|{{0}}{{color|darkblue|2着}}
| 芝2000m（不）
| 2:08.3
|2:08.3
|（36.0）
| (36.0)
|0.6秒
|{{0|-}}0.6
| [[岡潤一郎]]
|[[岡潤一郎]]
| 50
|50
|ミントビガー
|ミントビガー
|450
|-
|-
|
|
| 4.
|{{0}}4.
|[[4月16日|16]]
| 16
| 阪神
|阪神
|はなみずき賞
|はなみずき賞
|4下
| {{small|400}}
|芝2200m（良）
| 12
| 7
|12
| 9
|7
| 4
|9
|{{0}}6.9{{0}}（4人）
| {{color|darkred|1着}}
|{{0}}{{color|darkred|1着}}
| 芝2200m（良）
| 2:15.5
|2:15.5
|（36.3）
| (36.3)
|{{0|-}}0.0
|クビ
| 岡潤一郎
|岡潤一郎
| 53
|53
|（ミントビガー）
|（ミントビガー）
|446
|-
|-
|
|
| 5.
|{{0}}5.
|[[5月22日|22]]
| 22
| [[東京競馬場|東京]]
|[[東京競馬場|東京]]
|[[優駿牝馬]]
|[[優駿牝馬]]
| GI
|GI
|芝2400m（良）
| 22
| 3
|22
| 9
|3
| 10
|9
|23.1（10人）
| {{color|darkred|1着}}
|{{0}}{{color|darkred|1着}}
| 芝2400m（良）
| 2:28.3
|2:28.3
|（36.5）
| (36.5)
|1 1/2身
| -0.2
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 55
|55
|（[[マルシゲアトラス]]）
|（マルシゲアトラス）
|446
|-
|-
|
|
| 7.
|{{0}}7.
|[[7月10日|10]]
| 10
| [[中京競馬場|中京]]
|[[中京競馬場|中京]]
|[[高松宮杯 (競馬)|高松宮杯]]
|[[高松宮杯 (競馬)|高松宮杯]]
| GII
|GII
|芝2000m（良）
| 8
| 1
|8
| 1
|1
| 4
|1
|15.9{{0}}（4人）
| {{color|darkgreen|3着}}
|{{0}}{{color|darkgreen|3着}}
| 芝2000m（良）
| 1:59.9
|1:59.9
|（35.1）
| (35.1)
|0.9秒
|{{0|-}}0.9
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 52
|52
|[[オグリキャップ]]
|[[オグリキャップ]]
|442
|-
|-
|
|
| 8.
|{{0}}8.
|[[8月28日|28]]
| 28
| [[小倉競馬場|小倉]]
|[[小倉競馬場|小倉]]
|[[小倉記念]]
|[[小倉記念]]
| GIII
|GIII
|芝2000m（良）
| 12
| 4
|12
| 4
|4
| 1
|4
|{{0}}2.4{{0}}（1人）
| {{color|darkblue|2着}}
|{{0}}{{color|darkblue|2着}}
| 芝2000m（良）
| 2:02.1
|2:02.1
|（36.2）
| (36.2)
|0.0秒
|{{0|-}}0.0
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 55
|55
|[[プレジデントシチー]]
|[[プレジデントシチー]]
|446
|-
|-
|
|
| 10.
|10.
|{{0}}[[10月9日|9]]
| 9
| 京都
|京都
|[[京都大賞典]]
|[[京都大賞典]]
| GII
|GII
|芝2400m（良）
| 8
| 7
|8
| 7
|7
| 1
|7
|{{0}}2.2{{0}}（1人）
| {{color|darkblue|2着}}
|{{0}}{{color|darkblue|2着}}
| 芝2400m（良）
| 2:27.6
|2:27.6
|（36.0）
| (36.0)
|0.5秒
|{{0|-}}0.5
| 岡潤一郎
|岡潤一郎
| 55
|55
|[[メイショウエイカン]]
|メイショウエイカン
|450
|-
|-
| 1989
|[[1989年|1989]].
| 4.
|{{0}}4.
|[[4月30日|30]]
| 30
| 京都
|京都
|オーストラリアトロフィー
|オーストラリアT
| OP
|OP
|芝2200m（良）
| 9
| 5
|9
| 5
|5
| 2
|5
|{{0}}2.7{{0}}（2人）
| {{color|darkred|1着}}
|{{0}}{{color|darkred|1着}}
| 芝2200m（良）
| 2:17.1
|2:17.1
|（36.3）
| (36.3)
|{{0|-}}0.0
|ハナ
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 57
|57
|（スカイジャイアント）
|（スカイジャイアント）
|458
|-
|-
|
|
| 6.
|{{0}}6.
|[[6月11日|11]]
| 11
| 阪神
|阪神
|[[宝塚記念]]
|[[宝塚記念]]
| GI
|GI
|芝2200m（良）
| 16
| 6
|16
| 10
|6
| 5
|10
|15.1{{0}}（5人）
| 14着
|14着
| 芝2200m（良）
| 2:16.1
|2:16.1
|（38.4）
| (38.4)
|2.1秒
|{{0|-}}2.1
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 54
|54
|[[イナリワン]]
|[[イナリワン]]
|454
|-
|-
|
|
| 7.
|{{0}}7.
|{{0}}[[7月9日|9]]
| 9
| 中京
|中京
|高松宮杯
|高松宮杯
| GII
|GII
|芝2000m（稍）
| 14
| 8
|14
| 14
|8
| 5
|14
|11.9{{0}}（5人）
| 9着
|{{0}}9着
| 芝2000m（稍）
| 2:00.6
|2:00.6
|（36.8）
| (36.8)
|1.7秒
|{{0|-}}1.7
| 熊沢重文
|熊沢重文
| 55
|55
|[[メジロアルダン]]
|[[メジロアルダン]]
|452
|}
|}


== 引退後 ==
== 繁殖成績 ==
{| class="wikitable" border="1" style="font-size: 78%"
引退後は北海道門別町の[[下河辺牧場]]で繁殖入り。[[リヴリア]]、[[リアルシャダイ]]、[[ダンシングブレーヴ]]など活躍種牡馬との交配もあったが目立った産駒は出なかった。後継の繁殖牝馬は5頭出した。2009年に繁殖からも引退。以後は[[むかわ町]]のフラット牧場で余生を送っていたが、2015年2月頃に老衰のため亡くなった。30歳没。
!

!生年
===産駒一覧===
!馬名
{| class="wikitable" border="1" style="font-size: 90%"
!性
!毛色
!父
!馬主
!管理調教師
!戦績
!供用
!出典
|-
|-
|初仔
!||生年||馬名||性||毛色||父||馬主||管理調教師||戦績||主な勝利競走||供用||出典
|1991年
|ミスチーフ
|牝
|[[鹿毛]]
|[[アスワン (競走馬)|アスワン]]
| rowspan="3" |田邊廣己
| rowspan="2" |栗東・松田博資
|不出走
|繁殖
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000245236/ |title=ミスチーフ |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|2番仔
|初仔||[[1991年]]||ミスチーフ||rowspan="3"|牝||rowspan="5"|鹿毛||[[アスワン (競走馬)|アスワン]]||rowspan="3"|田邉廣己||rowspan="2"|栗東・松田博資||（不出走）||||rowspan="3"|（繁殖牝馬）||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000245236/ |title=ミスチーフ |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1992年
|ルナロッサ
|牝
|鹿毛
|[[リヴリア]]
|4戦0勝
|繁殖
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000260333/ |title=ルナロッサ |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|3番仔
|2番仔||[[1992年]]||ルナロッサ||[[リヴリア]]||4戦0勝||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000260333/ |title=ルナロッサ |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1993年
|リアルハイブローウ
|牝
|鹿毛
|[[リアルシャダイ]]
|[[新潟県競馬組合|新潟]]・村松保信<br>→{{Efn|道営・松田路博}}
|34戦4勝
|繁殖
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000267721/ |title=リアルハイブローウ |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|4番仔
|3番仔||[[1993年]]||リアルハイブローウ||[[リアルシャダイ]]||[[新潟県競馬組合|新潟]]・[[村松保信]]<br>→[[ホッカイドウ競馬|道営]]・[[松田路博]]||34戦4勝|||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000267721/ |title=リアルハイブローウ |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1994年
|スターノーティス
|牡
|鹿毛
|[[ダンシングブレーヴ]]
|田邊廣己<br>→{{Efn|市野長嗣<br/>→西川尚}}
|[[名古屋競馬場|名古屋]]・斉藤弘光
|66戦15勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000281150/ |title=スターノーティス |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|5番仔
|4番仔||[[1994年]]||スターノーティス||牡||[[ダンシングブレーヴ]]||田邉廣己<br>→市野長嗣<br>→西川尚||[[名古屋競馬場|名古屋]]・[[斉藤弘光]]||66戦15勝||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000281150/ |title=スターノーティス |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1995年
|ネオン
|牝
|鹿毛
|{{仮リンク|オールドヴィック|en|Old Vic (horse)}}
|田邊廣己
|道営・原孝明
|不出走
|繁殖
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000297920/ |title=ネオン |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|6番仔
|5番仔||[[1995年]]||ネオン||牝||[[オールドヴィック]]||田邉廣己||道営・[[原孝明]]||（不出走）||||（繁殖牝馬）||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000297920/ |title=ネオン |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1996年
|マルブツクラウン
|牡
|[[栃栗毛]]
|[[クリミナルタイプ]]
|[[大沢毅]]<br>→{{Efn|→高橋秀昌<br/>→大西優<br/>→大西和子<br/>→藤原晃<br/>→朝田直行}}
|栗東・[[坪正直]]<br>→{{Efn|名古屋・瀬戸口悟<br/>→水沢・佐々木修<br/>→西脇・松浦正勝}}
|68戦13勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000308577/ |title=マルブツクラウン |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|7番仔
|6番仔||[[1996年]]||マルブツクラウン||牡||栃栗毛||[[クリミナルタイプ]]||[[大沢毅]]<br>→高橋秀昌<br>→大西優<br>→大西和子<br>→藤原晃<br>→朝田直行||栗東・[[坪正直]]<br>→名古屋・[[瀬戸口悟]]<br>→[[水沢競馬場|水沢]]・[[佐々木修]]<br>→[[兵庫県立西脇馬事公苑|西脇]]・[[松浦正勝]]||68戦13勝（うち地方55戦13勝）||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000308577/ |title=マルブツクラウン |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1997年
|コスモアクトレス
|牝
|[[黒鹿毛]]
|[[フォーティナイナー]]
|大沢毅
|栗東・坪正直
|28戦1勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000315955/ |title=コスモアクトレス |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|
|7番仔||[[1997年]]||コスモアクトレス||rowspan="2"|牝||黒鹿毛||rowspan="2"|[[フォーティナイナー]]||大沢毅||栗東・坪正直||28戦1勝||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000315955/ |title=コスモアクトレス |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1998年
|不受胎
|
|
|ダンシングブレーヴ
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|-
|8番仔
|8番仔||[[1999年]]||エスプレンドル||栗毛||田邉廣己||栗東・[[土門一美]]<br>→[[園田競馬場|園田]]・[[溝橋利喜夫]]||7戦1勝（うち地方3戦1勝）||||（繁殖牝馬）||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000619484/ |title=エスプレンドル |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|1999年
|エスプレンドル
|牝
|[[栗毛]]
|フォーティナイナー
|田邊廣己
|栗東・[[土門一美]]<br>→{{Efn|園田・溝橋利喜夫}}
|7戦1勝
|繁殖
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000619484/ |title=エスプレンドル |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|9番仔
|9番仔||[[2000年]]||ブルーコメット||牡||rowspan="2"|鹿毛||[[ウォーニング (競走馬)|ウォーニング]]||田邉康子<br>→田邉廣己||栗東・土門一美<br>→道営・[[久保旭]]<br>→園田・溝橋利喜夫<br>→名古屋・[[山本敏男]]||50戦4勝（うち地方44戦4勝）||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000701133/ |title=ブルーコメット |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|2000年
|ブルーコメット
|牡
|鹿毛
|[[ウォーニング (競走馬)|ウォーニング]]
|田邊康子<br>→{{Efn|田邉廣己}}
|栗東・土門一美<br>→{{Efn|道営・久保旭<br/>→園田・溝橋利喜夫<br/>→名古屋・山本敏男}}
|50戦4勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000701133/ |title=ブルーコメット |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|10番仔
|10番仔||[[2001年]]||エスペランサー||rowspan="4"|牝||[[タイキブリザード]]||田邉廣己<br>→佐藤信吉||栗東・[[須貝彦三]]<br>→道営・[[鈴木英二]]<br>→園田・溝橋利喜夫<br>→道営・[[米川伸也]]<br>→道営・原孝明<br>→園田・[[保利幸作]]||52戦7勝（うち地方48戦7勝）||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000724388/ |title=エスペランサー |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|2001年
|エスペランサー
|牝
|鹿毛
|[[タイキブリザード]]
|田邊廣己<br>→{{Efn|佐藤信吉}}
|栗東・[[須貝彦三]]<br>→{{Efn|道営・鈴木英二<br/>→園田・溝橋利喜夫<br/>→道営・米川伸也<br/>→道営・原孝明<br/>→園田・保利幸作}}
|52戦7勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000724388/ |title=エスペランサー |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|11番仔
|11番仔||[[2002年]]||ヒサンサン||黒鹿毛||[[キングヘイロー]]||rowspan="2"|田邉康子||rowspan="2"|栗東・大橋勇樹||7戦1勝||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000743197/ |title=ヒサンサン |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|2002年
|ヒサンサン
|牝
|黒鹿毛
|[[キングヘイロー]]
| rowspan="2" |田邊康子
| rowspan="2" |栗東・大橋勇樹
|7戦1勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000743197/ |title=ヒサンサン |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|12番仔
|12番仔||[[2003年]]||エトワール||鹿毛||[[シーロ]]||5戦0勝||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000751615/ |title=エトワール |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|2003年
|エトワール
|牝
|鹿毛
|[[シーロ]]
|5戦0勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000751615/ |title=エトワール |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|-
|
|13番仔||[[2005年]]||ユウズツ||栗毛||[[サウスヴィグラス]]||田邉廣己||栗東・大橋勇樹<br>→道営・米川伸也||12戦1勝（うち地方5戦1勝）||||||<ref>{{Cite web|url= https://www.jbis.or.jp/horse/0000881207/ |title=ユウズツ |publisher=JBISサーチ|accessdate=2019-09-28}}</ref>
|2004年
|[[死産]]
|
|
|[[エリシオ]]
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|-
|13番仔
|2005年
|ユウズツ
|牝
|栗毛
|[[サウスヴィグラス]]
|田邊廣己
|栗東・大橋勇樹<br>→{{Efn|道営・米川伸也}}
|12戦1勝
|抹消
|<ref>{{Cite web |url=https://www.jbis.or.jp/horse/0000881207/ |title=ユウズツ |publisher=JBISサーチ |accessdate=2019-09-28}}</ref>
|-
|
|2006年
|種付けなし
|
|
|
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|
|2007年
|不受胎
|
|
|[[ホワイトマズル]]
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|
|2008年
|種付けなし
|
|
|
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|
|2009年
|種付けなし
|
|
|
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|-
|
|2010年
|種付けなし
|
|
|
|
|
|
|
|<ref name="JAIRS-コスモドリーム" />
|}
|}

== エピソード ==
優駿牝馬当日の[[フジテレビジョン|フジテレビ]]『[[スーパー競馬]]』での中継において、実況アナウンスを務めた[[堺正幸]]が、最後の直線でコスモドリームと同枠に入っていたサンキョウセッツとを誤認する事件があった。堺はコスモドリームが抜け出してきた瞬間「サンキョウセッツが来た」と実況、そのままゴールまで「サンキョウセッツ」と連呼を続け、ゴール後には「（サンキョウセッツに騎乗していた）[[郷原洋行|郷原]]やっと牝馬のタイトル、牝馬[[中央競馬クラシック三冠|クラシック]]を取りました」と締め括った。やがて誤りに気付き、解説を務めていた[[大川慶次郎]]との確認後に訂正した。


== 血統表 ==
== 血統表 ==
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|ref4 = <ref name="jbispe"/><ref name="netpe"/>
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*孫のコウユーヒーローは[[たんぽぽ賞]]の勝ち馬。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
*[[須田鷹雄]]「コスモドリーム 関東では無名の有名関西馬」『別冊宝島143 競馬名馬読本』（JICC出版局、1991年）
*[[須田鷹雄]]「コスモドリーム 関東では無名の有名関西馬」『別冊宝島143 競馬名馬読本』（JICC出版局、1991年）
*『[[優駿]]』（[[日本中央競馬会]]）
**1988年7月号
***「【第49回オークス】ウチュウの夢、無心の快走 コスモドリーム」
***佐藤早苗「【第49回オークス観戦記】レディはポーカーフェイス!?」
***鶴木遵「【ジョッキー・トピックス】若者たちの――熊沢重文&武豊 '88TOKYOクラシックロード」
***原田純一（[[スポーツ報知|報知新聞]]）「【今月の記録室】第49回オークス（GI）コスモドリーム」
**1988年8月号
***志摩直人「【'88春 ヒーローの故郷紀行】オークス馬の故郷 上田牧場 名もなき里の娘なれども」
***「【オーナー愛馬を語る（29）】コスモドリームの田邊廣己さん」
***「【わかりやすい血統学 種牡馬の系譜（6）】ブゼンダイオー」
**1988年9月号
***橋本進（デイリースポーツ）「【今月の記録室】第18回高松宮杯（GII）オグリキャップ」
**1988年10月号
***「【第24回小倉記念】男の意地だ、プレジデントシチー」
***永井晴二（スポーツニッポン）「【今月の記録室】第24回農林水産省賞典 小倉記念（GIII）プレジデントシチー」
**1988年12月号
***押谷哲爾（日刊スポーツ）「【今月の記録室】第23回農林水産省賞典 京都大賞典（GII）メイショウエイカン」
**1989年2月号
***「【1988年度JRA賞決定】年度代表馬にタマモクロス」


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{競走馬成績|netkeiba=1985103288|yahoo=1985103288|jbis=0000178771}}
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2022年11月9日 (水) 07:02時点における版

コスモドリーム
欧字表記 Cosmo Dream[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 牝[1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 1985年6月13日[1]
父 ブゼンダイオー[1]
母 スイートドリーム[1]
母の父 ラッキーソブリン[1]
生国 日本の旗 日本（北海道白老町）[1]
生産者 上田牧場[2]
生産牧場 上田牧場[1]
馬主 田邉廣己[1]
調教師 松田博資（栗東）[1]
調教助手 大橋勇樹[3]
競走成績
生涯成績 13戦4勝[1]
獲得賞金 1億5650万3300円[1]
勝ち鞍
GI 優駿牝馬 1988年
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コスモドリーム（欧字名:Cosmo Dream、1985年6月13日 - ?）は、日本の競走馬、繁殖牝馬[1]。

1988年の優駿牝馬（オークス）（GI）優勝馬である。

デビューまで

上田牧場は、上田清次郎が北海道白老町に開いた競走馬生産牧場である。炭鉱で財を成し馬主となった上田は、1954年の皐月賞、菊花賞を優勝し二冠、東京優駿は不利もあって三冠を逃したダイナナホウシュウなどを所有していた[4]。また1965年には、東京優駿直前には、有力馬のダイコーターをトレードで獲得。ダイナナホウシュウで逃したダービーのタイトルを目指したが叶わなかった[4]。秋の菊花賞は優勝したダイコーターは、1969年から上田牧場で種牡馬となった[5]。

1971年には、ホウシュウミサイル（母父:アドミラルバード）が上田牧場で誕生する。ホウシュウミサイルは、1974年の金鯱賞、小倉記念を優勝し、種牡馬となっていた[6]。同年、ホウシュウミサイルの全弟としてブゼンダイオーが誕生する[7]。ブゼンダイオーは、1976年にデビューし3戦目で勝ち上がり、4戦かけて300万円以下を突破[7]。毎日杯に挑むも、ハードバージに敗れる7着で、クラシックに参戦できなかった。その後は、600万円以下を勝利したのみ、10戦3勝で競走馬を引退した[7][8]。

平凡な競走成績に終わったブゼンダイオーだったが、期待されていた兄ホウシュウミサイルが急死したことから、1981年から種牡馬となっていた[8][9]。しかしブゼンダイオーは、種牡馬としての人気に乏しかった。外部からの種付け申し込みはなく、上田牧場の牝馬にいくらかつけるだけ、主な用途は繁殖牝馬を欲情させるための当て馬だった[10]。種付けをしても、繁殖牝馬となったばかりの訓練用、お試しとしてだったり、身体の状態が芳しくない牝馬ばかり相手にしており、年間交配数は数頭に留まっていた[11]。そして1984年は、繁殖牝馬としてまだ仔を孕んだことのないスイートドリームと交配する[12]。

スイートドリームは、北海道浦河町の荻伏牧場で生産された牝馬である[12]。日本における母系は、上田が1954年にニュージーランドより輸入したミスブゼンまで遡ることができ、スイートドリームの祖母がミスブゼンにあたる[10]。スイートドリームは、競走馬として出走することなく繁殖牝馬となった[12]。荻伏牧場で育まれて牝系だったが、スイートドリームの所有者である「京阪神不動産社長の未亡人」が、上田牧場に譲渡[5]。血が三代ぶりに上田のもとに戻ってきていた[10]。

繁殖牝馬となったスイートドリームは、気性が荒かった[11]。種牡馬が後ろに回ると、暴れて後ろ脚で相手を蹴ろうとする行動が頻発する。種牡馬を怪我させる危険があり、もし他牧場の、良血の種牡馬を怪我させれば、一大事だった[10][11]。一度モガミに挑んだが、流産だった[11]。そこで牧場は、スイートドリームに「懲りてヤケのヤンパチで[11]」（上田幸生）ブゼンダイオーをあてがうこととなった[11]。1985年6月13日、北海道白老町の上田牧場にて、スイートドリームの初仔である鹿毛の牝馬が誕生する。6月生まれの遅生まれだった[12]。

初仔は、上田牧場が自ら所有して競走馬となる予定だった。しかし大阪府堺市の開業医である田邊廣己の所有馬となる[13]。田邊はこの年、いくつかの馬を用意していたが、怪我をしたり、休養に入ったりして、1頭も走ることができる状況になかった[13]。そこで上田牧場に無理を言って、購入していた[13]。田邊はその初仔に「コスモドリーム」という名前が与えている。コスモドリームは、栗東トレーニングセンターの松田博資厩舎に入厩する。大橋勇樹が調教助手を担っている[3]。

競走馬時代

優駿牝馬

4歳となった1988年1月10日、京都競馬場の新馬戦（ダート1200メートル）で3年目の熊沢重文を鞍上にデビューする。初戦こそ敗れたが、2戦目の新馬戦（ダート1800メートル）を大差で優勝、初勝利を挙げた。続く梅花賞（400万円以下）は、3着[11]。それから3月13日、桜花賞の前哨戦であるチューリップ賞（OP）で芝初挑戦となったが、スタート直後に熊沢を振り落とし、競走中止となった[14]。この後は、新人騎手の岡潤一郎に乗り替わり、初戦は2着。それから2戦目のはなみずき賞（400万円以下）で勝利し、2勝目を挙げた[14]。そして5月22日、優駿牝馬（オークス）（GI）に臨む。鞍上は、新人の岡ではなく、3年目の熊沢が舞い戻った[14]。ただし、栗東所属の熊沢は、優駿牝馬が行われる東京競馬場で騎乗した経験がなく、道順すら知らなかった[15]。おまけにクラシック初出場、重賞では4着が最高の見習騎手だった[15][9]。

22頭立てとなるなか、単勝オッズ23.1倍の10番人気、支持率にして3.2パーセントだった[11]。人気を集めたのは、桜花賞と優駿牝馬のトライアル競走であるサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別でワンツーフィニッシュを決めた栗東・庄野穂積厩舎の2頭、アラホウトクとシヨノロマンだった[11]。それにスイートローザンヌ、リーゼングロスの仔アインリーゼン、シノクロス、フリートークと関東、美浦所属が群がっていた[11]。東京初参戦の熊沢は、とりあえず人気の河内を頼ることにする[9]。そして「東京の直線は長いから坂をのぼり切るまで追うな」とアドバイスを受けていた[9]。雨中の良馬場だった[16]。

映像外部リンク
1988年 優駿牝馬（オークス）（GI）
レース映像 JRA公式YouTubeチャンネルによる動画

スルーオベストがハナを奪って先導し、中団にアラホウトクとシヨノロマンがいるなか、コスモドリームはアラホウトクの背後を確保して追走した[9]。芝が雨に濡れて末脚を削がれる「上滑りする馬場」をハイペース[17]で進んだ馬群の各々は、早めに逃げ馬をかわして押し切ろうと画策していた[9]。シヨノロマンなどが早めに抜け出し、それにアラホウトクが呼応していた。しかし各々が揃って仕掛けが早く、停滞する。対してコスモドリームと熊沢は、アドバイスを忠実に守り、坂を上り切った残り200メートルから仕掛けを開始、末脚を発揮していた[9]。伸びあぐねるアラホウトクなどをかわしては、抜け出していたフリートークを差し切りを果たす。そして、同様に追い込んだ11番人気マルシゲアトラスに先を譲らなかった[18][9]。マルシゲアトラスに1馬身半差をつけて、決勝線を先頭で通過。優駿牝馬、クラシック戴冠を果たした[16]。

熊沢は、重賞初勝利が、GI、クラシックだった[15]。1979年アグネスレディーで制した河内、1985年ノアノハコブネで制した音無秀孝などに続いて史上15人目となる優駿牝馬初出場初優勝[9]。1938年アステリモアで制した保田隆芳、1943年クリフジで制した前田長吉に続いて史上3人目、第二次世界大戦後では初めてとなる見習騎手による優駿牝馬優勝を果たした[9]。また無名の種牡馬ブゼンダイオーは、その年の産駒ただ1頭が、世代女王にまで上り詰めている[9]。

優駿牝馬以後

夏は続戦して、ローカル開催を転戦する。7月10日の高松宮杯（GII）では、地方競馬から転入後、JRA重賞4連勝中のオグリキャップに、GI優勝馬として立ちはだかったが、5馬身以上突き放された[19]。オグリキャップに5連勝を許す3着だった[20]。

続いて8月28日、小倉記念（GIII）に臨み、優駿牝馬2着のマルシゲアトラスとの再戦となったが、1番人気だった[21]。最後方の内側を追走し、第3コーナーから外に切り替えて、まくるように進出[22]。直線ではマルシゲアトラスを下し、好位のプレジデントシチーと張り合う「一騎打ち」となった[22]。プレジデントシチーが、残り200メートルでこちら側にもたれて来て、不利を被ったが、負けずに抵抗して先を許さなかった[21]。2頭並んだままほとんど同時に、決勝線を通過した[22]。優劣は写真判定に持ち込まれ、プレジデントシチーのハナ差先着が判明、2着に敗れた[23]。終いの一騎打ちにおいて、プレジデントシチーは、斜行が認められている。騎乗の岩元市三は、過怠金4万円の制裁を受けていた[23]。降着処分なく2着となり、松田は、激怒したという[22]。

秋は、三冠目のエリザベス女王杯を目指して、10月9日の京都大賞典（GII）で始動し、1番人気に推される[24]。6番人気メイショウエイカンが逃げる中、最後方を追走した。直線では大外から進出[24]。好位のマルブツファースト、ゴールドシチーを捉え、ゴール手前で差し切りを果たしたが、逃げるメイショウエイカンには敵わなかった。3馬身後れを取る2着だった[25]。敗れたものの、中身のある2着にエリザベス女王杯の有力馬と目されたが、京都大賞典2日後に骨折が判明[24]。エリザベス女王杯回避と、年内休養となった[24]。この年のJRA賞では、最優秀4歳牝馬部門にて全172票中44票を集めたが、77票のアラホウトクに及ばず次点[注釈 1]だった[26]。

7か月の休養を経て、1989年4月30日のオーストラリアトロフィー（OP）を勝利[27]。続く6月11日の宝塚記念（GI）では、ヤエノムテキ、キリパワー、イナリワン、サクラチヨノオーに次ぐ5番人気に推されていたが、14着敗退[28]。それから7月9日の高松宮杯（GII）に臨むも、9着敗退。これを最後に競走馬を引退した[28]。

繁殖牝馬時代

引退後は、北海道門別町の下河辺牧場で繁殖牝馬となった。1991年に初仔を産んでいる。1996年からは、北海道鵡川町のフラット牧場に移り、繁殖活動を継続した[2]。1991年から2005年までに13頭の仔を残した。2007年、ホワイトマズルとの交配が不受胎となったのを最後に、繁殖牝馬を引退。2009年4月1日を以て用途変更となった[2]。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.com[29]およびJBISサーチ[28]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 格 距離

（馬場）

頭

数

枠

番

馬

番

オッズ

（人気）

着順 タイム

（上り3F）

着差 騎手 斤量

[kg]

1着馬

（2着馬）

馬体重

[kg]

1988. 01. 10 京都 4歳新馬 ダ1200m（良） 16 3 5 02.30（1人） 03着 1:14.8 （36.2） -0.9 熊沢重文 52 シンコウエンジェル 470
01. 23 京都 4歳新馬 ダ1800m（稍） 11 5 5 02.10（1人） 01着 1:54.4 （37.7） -1.7 熊沢重文 52 （ロングイチヒメ） 464
02. 13 京都 梅花賞 4下 ダ1800m（良） 8 6 6 02.90（2人） 03着 1:54.8 （37.8） -0.3 熊沢重文 53 ワンダーテイオー 452
03. 13 阪神 チューリップ賞 OP 芝1600m（良） 11 8 10 13.00（6人） 競走中止 熊沢重文 54 シヨノロマン 448
03. 27 阪神 4歳400万下 芝2000m（不） 9 2 2 02.90（2人） 02着 2:08.3 （36.0） -0.6 岡潤一郎 50 ミントビガー 450
04. 16 阪神 はなみずき賞 4下 芝2200m（良） 12 7 9 06.90（4人） 01着 2:15.5 （36.3） -0.0 岡潤一郎 53 （ミントビガー） 446
05. 22 東京 優駿牝馬 GI 芝2400m（良） 22 3 9 23.1（10人） 01着 2:28.3 （36.5） -0.2 熊沢重文 55 （マルシゲアトラス） 446
07. 10 中京 高松宮杯 GII 芝2000m（良） 8 1 1 15.90（4人） 03着 1:59.9 （35.1） -0.9 熊沢重文 52 オグリキャップ 442
08. 28 小倉 小倉記念 GIII 芝2000m（良） 12 4 4 02.40（1人） 02着 2:02.1 （36.2） -0.0 熊沢重文 55 プレジデントシチー 446
10. 09 京都 京都大賞典 GII 芝2400m（良） 8 7 7 02.20（1人） 02着 2:27.6 （36.0） -0.5 岡潤一郎 55 メイショウエイカン 450
1989. 04. 30 京都 オーストラリアT OP 芝2200m（良） 9 5 5 02.70（2人） 01着 2:17.1 （36.3） -0.0 熊沢重文 57 （スカイジャイアント） 458
06. 11 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m（良） 16 6 10 15.10（5人） 14着 2:16.1 （38.4） -2.1 熊沢重文 54 イナリワン 454
07. 09 中京 高松宮杯 GII 芝2000m（稍） 14 8 14 11.90（5人） 09着 2:00.6 （36.8） -1.7 熊沢重文 55 メジロアルダン 452

繁殖成績

生年 馬名 性 毛色 父 馬主 管理調教師 戦績 供用 出典
初仔 1991年 ミスチーフ 牝 鹿毛 アスワン 田邊廣己 栗東・松田博資 不出走 繁殖 [30]
2番仔 1992年 ルナロッサ 牝 鹿毛 リヴリア 4戦0勝 繁殖 [31]
3番仔 1993年 リアルハイブローウ 牝 鹿毛 リアルシャダイ 新潟・村松保信
→[注釈 2] 		34戦4勝 繁殖 [32]
4番仔 1994年 スターノーティス 牡 鹿毛 ダンシングブレーヴ 田邊廣己
→[注釈 3] 		名古屋・斉藤弘光 66戦15勝 抹消 [33]
5番仔 1995年 ネオン 牝 鹿毛 オールドヴィック（英語版） 田邊廣己 道営・原孝明 不出走 繁殖 [34]
6番仔 1996年 マルブツクラウン 牡 栃栗毛 クリミナルタイプ 大沢毅
→[注釈 4] 		栗東・坪正直
→[注釈 5] 		68戦13勝 抹消 [35]
7番仔 1997年 コスモアクトレス 牝 黒鹿毛 フォーティナイナー 大沢毅 栗東・坪正直 28戦1勝 抹消 [36]
1998年 不受胎 ダンシングブレーヴ [2]
8番仔 1999年 エスプレンドル 牝 栗毛 フォーティナイナー 田邊廣己 栗東・土門一美
→[注釈 6] 		7戦1勝 繁殖 [37]
9番仔 2000年 ブルーコメット 牡 鹿毛 ウォーニング 田邊康子
→[注釈 7] 		栗東・土門一美
→[注釈 8] 		50戦4勝 抹消 [38]
10番仔 2001年 エスペランサー 牝 鹿毛 タイキブリザード 田邊廣己
→[注釈 9] 		栗東・須貝彦三
→[注釈 10] 		52戦7勝 抹消 [39]
11番仔 2002年 ヒサンサン 牝 黒鹿毛 キングヘイロー 田邊康子 栗東・大橋勇樹 7戦1勝 抹消 [40]
12番仔 2003年 エトワール 牝 鹿毛 シーロ 5戦0勝 抹消 [41]
2004年 死産 エリシオ [2]
13番仔 2005年 ユウズツ 牝 栗毛 サウスヴィグラス 田邊廣己 栗東・大橋勇樹
→[注釈 11] 		12戦1勝 抹消 [42]
2006年 種付けなし [2]
2007年 不受胎 ホワイトマズル [2]
2008年 種付けなし [2]
2009年 種付けなし [2]
2010年 種付けなし [2]

血統表

コスモドリームの血統 （血統表の出典）[§ 1]
父系 ボワルセル系
 [§ 2]
父

ブゼンダイオー
1974 鹿毛
父の父
ダイコーター
1962 鹿毛 		*ヒンドスタン
Hindostan 		Bois Roussel
Sonibai
*ダイアンケー
Dianne K. 		Lillolkid
Bonnie Luna
父の母
アランバード
1963 鹿毛 		*アドミラルバード
Admiral Byrd 		Nearco
Woodlark
*アランデール
Allandale 		Propontis
*フリローラ
母

スイートドリーム
1979 鹿毛 		*ラッキーソブリン
Lucky Sovereign
1974 鹿毛 		Nijinsky Northern Dancer
Flaming Page
Sovereign Pardao
Urshalim
母の母
ゲラン
1964 栗毛 		*ソロナウエー
Solonaway 		Solferino
Anyway
*ミスブゼン Summertime
Imperial Gold F-No.18
母系(F-No.) ミスブゼン系(FN:18) [§ 3]
5代内の近親交配 Pharos＝Fairway 5×5=6.25%、Bois Roussel 4･5（父内）=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ [43]
  2. ^ [44]
  3. ^ [43]
  4. ^ [43][44]


脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 以下、シヨノロマン16票、ミヤマポピー12票、フリートーク1票。該当馬なし22票[26]。
  2. ^ 道営・松田路博
  3. ^ 市野長嗣
    →西川尚
  4. ^ →高橋秀昌
    →大西優
    →大西和子
    →藤原晃
    →朝田直行
  5. ^ 名古屋・瀬戸口悟
    →水沢・佐々木修
    →西脇・松浦正勝
  6. ^ 園田・溝橋利喜夫
  7. ^ 田邉廣己
  8. ^ 道営・久保旭
    →園田・溝橋利喜夫
    →名古屋・山本敏男
  9. ^ 佐藤信吉
  10. ^ 道営・鈴木英二
    →園田・溝橋利喜夫
    →道営・米川伸也
    →道営・原孝明
    →園田・保利幸作
  11. ^ 道営・米川伸也

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “コスモドリーム”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月28日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j “コスモドリーム（JPN）”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月8日閲覧。
  3. ^ a b “熊沢重文4年ぶり平地重賞 大橋師と“ドリームタッグ””. p.nikkansports.com. 2022年11月9日閲覧。
  4. ^ a b 『優駿』1988年8月号 22頁
  5. ^ a b 『優駿』1988年8月号 24頁
  6. ^ “ホウシユウミサイル｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年11月9日閲覧。
  7. ^ a b c “ブゼンダイオー｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年11月9日閲覧。
  8. ^ a b 『優駿』1988年8月号 106頁
  9. ^ a b c d e f g h i j k 『優駿』1988年7月号 135頁
  10. ^ a b c d 『優駿』1988年8月号 25頁
  11. ^ a b c d e f g h i j 『優駿』1988年7月号 134頁
  12. ^ a b c d 『優駿』1988年7月号 137頁
  13. ^ a b c 『優駿』1988年8月号 64頁
  14. ^ a b c 『優駿』1988年7月号 58頁
  15. ^ a b c 『優駿』1988年7月号 57頁
  16. ^ a b 『優駿』1988年7月号 136頁
  17. ^ 『優駿』1988年7月号 20頁
  18. ^ 『優駿』1988年7月号 18頁
  19. ^ 『優駿』1988年9月号 149頁
  20. ^ 『優駿』1988年9月号 148頁
  21. ^ a b 『優駿』1988年10月号 82頁
  22. ^ a b c d 『優駿』1988年10月号 150頁
  23. ^ a b 『優駿』1988年10月号 151頁
  24. ^ a b c d 『優駿』1988年12月号 132頁
  25. ^ 『優駿』1988年12月号 133頁
  26. ^ a b 『優駿』1989年2月号 34頁
  27. ^ 『競馬名馬読本』77頁
  28. ^ a b c “コスモドリーム 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月28日閲覧。
  29. ^ “コスモドリームの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年9月28日閲覧。
  30. ^ “ミスチーフ”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  31. ^ “ルナロッサ”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  32. ^ “リアルハイブローウ”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  33. ^ “スターノーティス”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  34. ^ “ネオン”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  35. ^ “マルブツクラウン”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  36. ^ “コスモアクトレス”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  37. ^ “エスプレンドル”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  38. ^ “ブルーコメット”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  39. ^ “エスペランサー”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  40. ^ “ヒサンサン”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  41. ^ “エトワール”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  42. ^ “ユウズツ”. JBISサーチ. 2019年9月28日閲覧。
  43. ^ a b c “コスモドリーム 血統情報：5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年9月28日閲覧。
  44. ^ a b “コスモドリームの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年9月28日閲覧。

参考文献

  • 須田鷹雄「コスモドリーム 関東では無名の有名関西馬」『別冊宝島143 競馬名馬読本』（JICC出版局、1991年）
  • 『優駿』（日本中央競馬会）
    • 1988年7月号
      • 「【第49回オークス】ウチュウの夢、無心の快走 コスモドリーム」
      • 佐藤早苗「【第49回オークス観戦記】レディはポーカーフェイス!?」
      • 鶴木遵「【ジョッキー・トピックス】若者たちの――熊沢重文&武豊 '88TOKYOクラシックロード」
      • 原田純一（報知新聞）「【今月の記録室】第49回オークス（GI）コスモドリーム」
    • 1988年8月号
      • 志摩直人「【'88春 ヒーローの故郷紀行】オークス馬の故郷 上田牧場 名もなき里の娘なれども」
      • 「【オーナー愛馬を語る（29）】コスモドリームの田邊廣己さん」
      • 「【わかりやすい血統学 種牡馬の系譜（6）】ブゼンダイオー」
    • 1988年9月号
      • 橋本進（デイリースポーツ）「【今月の記録室】第18回高松宮杯（GII）オグリキャップ」
    • 1988年10月号
      • 「【第24回小倉記念】男の意地だ、プレジデントシチー」
      • 永井晴二（スポーツニッポン）「【今月の記録室】第24回農林水産省賞典 小倉記念（GIII）プレジデントシチー」
    • 1988年12月号
      • 押谷哲爾（日刊スポーツ）「【今月の記録室】第23回農林水産省賞典 京都大賞典（GII）メイショウエイカン」
    • 1989年2月号
      • 「【1988年度JRA賞決定】年度代表馬にタマモクロス」

外部リンク

優駿牝馬勝ち馬
1930年代

第1回 アステリモア / 第2回 ホシホマレ

1940年代

第3回 ルーネラ / 第4回 テツバンザイ / 第5回 ロツクステーツ / 第6回 クリフジ / 第7回 ミツマサ / 第8回 トキツカゼ / 第9回 ヤシマヒメ / 第10回 キングナイト

1950年代

第11回 コマミノル / 第12回 キヨフジ / 第13回 スウヰイスー / 第14回 ジツホマレ / 第15回 ヤマイチ / 第16回 ヒロイチ / 第17回 フエアマンナ / 第18回 ミスオンワード / 第19回 ミスマルサ / 第20回 オーカン

1960年代

第21回 スターロツチ / 第22回 チトセホープ / 第23回 オーハヤブサ / 第24回 アイテイオー / 第25回 カネケヤキ / 第26回 ベロナ / 第27回 ヒロヨシ / 第28回 ヤマピット / 第29回 ルピナス / 第30回 シャダイターキン

1970年代

第31回 ジュピック / 第32回 カネヒムロ / 第33回 タケフブキ / 第34回 ナスノチグサ / 第35回 トウコウエルザ / 第36回 テスコガビー / 第37回 テイタニヤ / 第38回 リニアクイン / 第39回 ファイブホープ / 第40回 アグネスレディー

1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
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