室蘭港

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室蘭港
Muroran Port.JPG
測量山から眺めた新日鐵住金室蘭製鉄所
中央に見えるのはJESCO北海道事業所
(2008年3月)
所在地
日本の旗 日本
所在地 北海道室蘭市
座標 北緯42度20分58.0秒 東経140度57分50.0秒 / 北緯42.349444度 東経140.963889度 / 42.349444; 140.963889座標: 北緯42度20分58.0秒 東経140度57分50.0秒 / 北緯42.349444度 東経140.963889度 / 42.349444; 140.963889
詳細
開港 1872年
管理者 室蘭市港湾部総務課
種類 国際拠点港湾
面積 1,610ha
係留施設数 公共42バース、民間62バース
統計
統計年度 平成25年(1月~12月)[1]
発着数 6,592隻[1]
貨物取扱量 3,243万t[1]
コンテナ数 4,746TEU[1]
室蘭港から遠望した有珠山(左奥)と羊蹄山(右奥)
室蘭から遠望した北海道駒ヶ岳。下部に見えるのは室蘭港の外防波堤。

室蘭港(むろらんこう)は、北海道室蘭市にある港湾である。

港湾管理者は室蘭市である。また、港湾法上の「国際拠点港湾」および、港則法上の「特定港」に指定されている。

概要[編集]

内浦湾(噴火湾)東端に位置しており、三方を丘陵地に囲まれた天然の良港である。港湾全体の面積は1,400haで国内5位、岸壁数は北海道内最多となる109バースを有し[2]、港湾取扱貨物量は道内3位(平成24年)[3]1872年明治5年)の開港以来、石炭積出・製鉄・石油精製等を中心とした臨海工業港及び後背地の流通拠点港として北海道工業地域の発展を支えた。

今後は環境事業(静脈物流)や防災拠点港としての機能も期待される[4][5]

沿革[編集]

[6]

  • 1872年明治05年) : トキカラモイに木製桟橋を設け、室蘭海関所が設置。室蘭 - 森間の官営噴火湾定期航路開設。
  • 1883年(明治16年) : 室蘭-森定期航路が民間委託。
  • 1989年(明治22年) : 栗林吉次により新潟 - 室蘭間で貨物船による米運輸(1893年まで)。室蘭港における海運業の開始。
  • 1990年(明治23年) : 海軍省から第5鎮守府予定地(現在の母恋付近)の決定。
  • 1891年(明治24年) : 大黒島灯台点灯。
  • 1892年(明治25年) : 輪西に初代室蘭駅が開設。エトスケレップ桟橋より石炭船積み。
  • 1893年(明治26年) : 日本郵船の青森 - 函館間の定期航路が室蘭まで延長。室蘭 - 森間の定期航路廃止。「軍港」に指定。
  • 1894年(明治27年) : 税関所が設置、外国貿易の「特別輸出港」に指定。
  • 1897年(明治30年) : 室蘭駅が市街地近くの仏坂下に移転し、海岸町の埋立整備が進む。
  • 1899年(明治32年) : 関税法施行による開港。
  • 1903年(明治36年) : 軍港指定が解除。海岸町の埋立整備が終了し室蘭駅が再び移転。
  • 1906年(明治39年) : 日本郵船が3港連絡定期航路を廃止し、青森 - 室蘭間の青蘭定期航路に変更。
  • 1909年(明治42年) : 北海道炭礦汽船輪西製鐵所(現 新日鐵住金室蘭製鐵所)の50t溶鉱炉に火入れ。母恋の室蘭工場(現 日本製鋼所室蘭製作所)第7工場運転開始。
  • 1910年(明治43年) : 日本製鋼所専用埠頭が完成。
  • 1911年(明治44年) : 室蘭駅構内に石炭積出用海上高架桟橋が完成。
  • 1915年大正04年) : 日本郵船が青蘭定期航路から撤退し、北日本汽船に譲渡[7]
  • 1918年(大正07年) : 港内防波堤築設起工(1927年完成)。
  • 1923年(大正12年) : 頭山満、楢崎、三菱合資会社、開発局、鉄道院等による西室蘭埋立整備が終了。
  • 1943年昭和18年) : 海運統制に伴い北日本汽船が大阪商船に吸収合併[8]、青蘭定期航路が大阪商船の運用となる。
  • 1950年(昭和25年) : 大阪商船が青蘭航路を廃止し、新たに室蘭 - 東京(京浜)航路及び室蘭 - 阪神航路開設[8]
  • 1951年(昭和26年) : 「重要港湾」に指定、「出入国港」に指定、「検疫港」に指定。
  • 1962年(昭和37年) : 「植物防疫輸入指定港」に指定。
  • 1964年(昭和39年) : 北外防波堤の築設起工(1972年完成)。
  • 1965年(昭和40年) : 北海道・東北地方で初の「特定重要港湾」(現 国際拠点港湾)に指定。港内でタンカー「ヘイムバード号」桟橋衝突炎上事故が発生[9]。5月23日、原油を積載したヘイムバードが操船ミスにより日本石油精製室蘭製油所(当時)の桟橋に衝突炎上、6月18日に鎮火するまで27日間に渡って燃え続け、10名の犠牲者を出した。付近の住民にも一時避難命令が出された。
  • 1967年(昭和42年) : 東日本フェリー室蘭 - 青森間フェリー航路(青蘭航路)開設 (2008年12月廃止)。
  • 1969年(昭和44年) : 南外防波堤の築設起工(完成1978年)。
  • 1970年(昭和45年) : 室蘭 - 大間間フェリー航路開設(1991年11月休止)。
  • 1974年(昭和49年) : 北外防波堤灯台新設に伴い、大黒島灯台廃止。
  • 1978年(昭和53年) : フェリー埠頭供用開始。
  • 1979年(昭和54年) : 室蘭-八戸間フェリー航路開設(2006年3月休止)。
  • 1981年(昭和56年) : 祝津コールセンター開設。
  • 1985年(昭和60年) : 室蘭駅 - 西室蘭駅間の室蘭本線貨物支線が廃線。室蘭-大洗間フェリー航路開設(2002年6月休止)。
  • 1986年(昭和61年) : 東南アジアとコンテナ定期航路開設(1992年2月休止)。
  • 1988年(昭和63年) : 「動物等指定検疫物輸入港」に指定。
  • 1990年平成02年) : 室蘭 - 直江津間フェリー航路開設(1998年9月に博多まで延航、2006年12月休止)。
  • 1991年(平成03年) : 室蘭-大畑間フェリー航路開設(1998年4月休止)。
  • 1992年(平成04年) : エンルムマリーナ開設[10]
  • 1994年(平成06年) : 新フェリーターミナル竣工。
  • 1995年(平成07年) : 「外国産食糧輸入港」に指定。
  • 1997年(平成09年) : 崎守埠頭第6バース(水深14m)供用開始。
  • 1998年(平成10年) : 室蘭港口に白鳥大橋白鳥新道)が開通。
  • 1999年(平成11年) : 中央埠頭旅客船バース供用開始、旅客船第一船として「飛鳥」接岸。
  • 2000年(平成12年) : 大韓民国の釜山港・蔚山港との国際定期コンテナ航路開設(2006年休止、2008年釜山港との航路再開)。
  • 2001年(平成13年) : 中央埠頭旅客船バース完成。
  • 2002年(平成14年) : 静脈物流のリサイクルポート指定港湾「総合静脈物流拠点港(リサイクルポート)」に苫小牧港とともに一次指定[11]。絵鞆漁船だまり水中荷さばき地供用開始。
  • 2003年(平成15年) : 浮体式防災施設(広域防災フロート)供用開始(2010年に国へ売却)。
  • 2008年(平成20年) : 東日本フェリーのフェリー事業撤退に伴い、室蘭 - 青森間・室蘭-直江津 - 博多間のフェリー航路が廃止となり、すべてのフェリー航路がなくなる。
  • 2010年(平成22年) : 国土交通省のパイロットモデル事業として国内初の自動車専用運搬船の解体実証試験(船舶解体)が行われた[12]
  • 2011年(平成23年) : 東日本大震災による被災地支援のため、浮体式防災施設(広域防災フロート)を岩手県大船渡港及び福島県相馬港へ派遣[13][14]
  • 2012年(平成24年)、祝津絵鞆地区と入江地区のエリアが「みなとオアシス」に登録[15]。室蘭市で『第3回全国工場夜景サミット in むろらん』が開催、室蘭市・川崎市四日市市周南市北九州市による「日本5大工場夜景」を宣言[16]
  • 2014年(平成26年)、JX日鉱日石エネルギーが室蘭製油所の原油処理を停止。「室蘭製造所」として石化工場に転換[17][18]

港湾施設[編集]

公共埠頭[編集]

  • 崎守漁港区
  • 崎守埠頭
  • フェリー埠頭
  • 中央埠頭
  • L字埠頭
  • 西埠頭
    • 西3号埠頭
    • 西2号埠頭
    • 西1号埠頭
  • 祝津埠頭
  • 絵鞆漁港区

専用埠頭[編集]

  • JX日鉱日石エネルギー埠頭
  • 本輪西埠頭
  • 中卯埠頭
  • 日鉄住金セメント埠頭
  • 新日鐵住金埠頭
  • 御崎埠頭
  • 日通埠頭
  • 日鋼埠頭
  • 楢崎埠頭
  • 函館どつく埠頭

防波堤[編集]

  • 北外防波堤
  • 北防波堤
  • 南外防波堤
  • 南防波堤

護岸施設[編集]

  • 絵鞆臨海公園
  • 祝津臨海公園
  • 入江臨海公園
  • 入江親水緑地

コンテナ航路[編集]

  • 国際コンテナ航路(室蘭は隔週で寄港。船社:高麗海運ジャパン)
    • 釜山港→釜山新港→苫小牧港→室蘭港→釜山港→釜山新港→光陽港→連雲港→青島港→釜山港
  • 国際フィーダーコンテナ航路(室蘭は不定期。船社:横浜コンテナライン)

参考画像[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 平成25年(1月~12月)室蘭港港湾統計集計(概数) (PDF)”. 室蘭市港湾部総務課. 2014年8月1日閲覧。
  2. ^ 学ぼう!わたしたちの港 室蘭港”. 室蘭港湾事務所. 2014年6月19日閲覧。
  3. ^ 港湾取扱貨物量の推移”. 北海道. 2014年6月19日閲覧。
  4. ^ むろらんの環境産業”. 室蘭市. 2015年8月5日閲覧。
  5. ^ 室蘭ものづくり”. 2015年8月5日閲覧。
  6. ^ 室蘭港の歴史”. 室蘭市. 2014年8月1日閲覧。
  7. ^ 渋沢社史データベース『北日本汽船株式会社二十五年史』年表
  8. ^ a b 渋沢社史データベース『大阪商船株式会社80年史』年表
  9. ^ 日本の重大海難(機船ヘイムバード桟橋衝突事件)”. 1969年(昭和44年)11月29日裁決言渡(高等海難審判庁). 海難審判庁. 2014年6月23日閲覧。
  10. ^ エンルムマリーナ室蘭の公式ウェブサイトです”. エンルムマリーナ室蘭. 2014年8月6日閲覧。
  11. ^ リサイクルポート(1次指定)概要 〜室蘭港・苫小牧港〜 (PDF)”. 国土交通省 (2002年5月30日). 2014年6月18日閲覧。
  12. ^ シップリサイクル プロジェクト”. NPO法人シップリサイクル室蘭. 2014年7月31日閲覧。
  13. ^ 北海道太平洋沿岸の港湾設備においても浸水による被害があった中、室蘭港は施設損傷や人的被害がなかった(津波観測値は1m)。
  14. ^ 広域防災フロートのさらなる活用に向けて (PDF)”. 北海道開発局. 2014年8月6日閲覧。
  15. ^ 北海道みなとオアシス”. 国土交通省北海道開発局. 2014年8月6日閲覧。
  16. ^ 室蘭夜景 公式サイト”. 室蘭観光推進連絡会議. 2014年5月5日閲覧。
  17. ^ “室蘭製油所の事業再構築について” (プレスリリース), JX日鉱日石エネルギー, (2012年11月2日), http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/2012/20121102_01_0990036.html 2014年8月6日閲覧。 
  18. ^ “新生JX室蘭始動、PX工場に原料供給主力拠点に”. 室蘭民報 (室蘭民報社). (2014年7月9日). http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/07/09/20140709m_02.html 2014年7月10日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]