フリオ・テヘラン
この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の姓)はテヘラン、第二姓(母方の姓)はピントです。 |
アトランタ・ブレーブス #49 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | ボリーバル県カルタヘナ |
生年月日 | 1991年6月27日(27歳) |
身長 体重 |
6' 2" =約188 cm 175 lb =約79.4 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2007年 アマチュア・フリーエージェントとしてアトランタ・ブレーブスと契約 |
初出場 | 2011年5月7日 フィラデルフィア・フィリーズ戦 |
年俸 | $3,466,666(2016年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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国際大会 | |
代表チーム |
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WBC | 2017年 |
この表について
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フリオ・テヘラン(Julio Alberto Teheran Pinto, 1991年6月27日 - )は、コロンビア・ボリーバル県カルタヘナ出身のプロ野球選手。投手、右投右打。MLB・アトランタ・ブレーブスに所属。
母語はスペイン語であるが、姓を敢えて英語読みした場合「テイロン(発音:TEY-ron)」と読むのが正しい[2]。愛称はJT[3]。
経歴[編集]
2007年に契約金85万ドルでアトランタ・ブレーブスと契約。これは同年にアマチュアFAでメジャー球団と契約した投手の中では最高金額だった[4]。
2008年に傘下のアパラチアンリーグのルーキー級ダンビル・ブレーブスでプロデビュー。
2009年はルーキー級ダンビルとA級ローム・ブレーブスの2球団合計で14試合に先発。その素質が高く評価され、シーズンオフには「ベースボール・アメリカ」誌が選ぶ有望株ランキングで51位に入り、MLB.comの有望株ランキングでは34位に入った[5]。
2010年はA級ロームでスタートし、最終的にはAA級ミシシッピ・ブレーブスまで昇格。3つの階級で24試合に先発し、142イニングで防御率2.59という好成績を残した。7月にはオールスター・フューチャーズゲームに世界選抜の一員として出場し、最高球速97mphを記録している[6]。オフには、「ベースボール・アメリカ」誌により、カロライナリーグのNo.1プロスペクトに選ばれた[7]。
2011年はAAA級グウィネット・ブレーブスで開幕を迎えたが、5月6日にメジャーに昇格し、7日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビュー。翌日にグウィネットに戻され、18日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に登板して以降はAAA級グウィネットに戻された。マイナーでは25試合に登板し15勝3敗、防御率2.55、WHIP1.18の成績を残し、9月3日にメジャー再昇格。
2013年、先発ローテーションに空きスポットが出来た為、本格的にローテーションに定着[8]。出だしは調子が上がらなかったが、シーズンが進むにつれて徐々に調子を上げる[8]。最終的には30試合に先発登板し、防御率3.20・14勝8敗・WHIP1.17という素晴らしい成績を残した。この活躍ぶりが評価され、シーズン終了後のルーキー・オブ・ザ・イヤーの投票では、リーグ5位にランクインした[9]。
2014年2月14日にブレーブスと総額3240万ドルの6年契約(2020年・1200万ドルのオプション付き)で合意した[10][11]。この年も先発ローテーションで投げ、エース格の存在[12]に飛躍を遂げる。33試合に先発登板し、うち23試合で自責点を2以内に抑える見事なピッチングを披露したが、打線の援護に恵まれずに負け星もかさんだ[12]。それでも、2つの完封勝利を含む2年連続での14勝を挙げたほか、防御率2.89・186奪三振・WHIP1.08という抜群の成績を残した。
2015年はリーグトップタイの33試合に先発し、3年連続2桁勝利となる11勝を挙げたが、投球内容自体はやや低下した。防御率4.04は、先発ローテーション定着後では初めての4.00超であり、被本塁打や与四球も増加した。なお、奪三振は3年連続170以上だった。
2016年は4月はやや不調だったが、5月から調子を上げ、前半戦は防御率2.96の好成績だった。しかし打線の援護に乏しく、3勝止まりだった。オールスターには折り返し時メジャー最低勝率に沈んでいたチームから唯一選出された。最終成績は、30試合の先発登板で防御率3.21・WHIP1.05 (規定投球回に達した直近4年でベスト) と好投したが、チーム事情もあって7勝10敗と負け越しに終わった。オフの12月5日に第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のコロンビア代表に選出された[13]。
2017年開幕前の3月に選出されていた第4回WBCに参加。同年は32試合の先発登板で11勝13敗と2年ぶりの2桁勝利を挙げた。しかしその一方、防御率4.49・WHIP1.37は先発ローテーションに定着後ではワーストと、投球内容は前年から再び低下した。
投球スタイル[編集]
スリークォーターから、平均92mph(約148km/h)のフォーシームを中心に、平均89mph(約143km/h)のツーシーム、決め球である平均81mph(約130km/h)のスライダー、平均73mph(約117km/h)のカーブ、平均82mph(約132km/h)のチェンジアップを使用する[4][14][15]。
メジャー通算対右被OPSは.563であるのに対し、対左被OPSは.755と左打者を苦手としている[15]。
細身の体型から、しばしばペドロ・マルティネスと比較される[16][5]。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
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2011 | ATL | 5 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | .500 | 87 | 19.2 | 21 | 4 | 8 | 0 | 0 | 10 | 1 | 0 | 11 | 11 | 5.03 | 1.48 |
2012 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ---- | 24 | 6.1 | 5 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 4 | 4 | 5.68 | 0.95 | |
2013 | 30 | 30 | 0 | 0 | 0 | 14 | 8 | 0 | 0 | .636 | 774 | 185.2 | 173 | 22 | 45 | 4 | 13 | 170 | 2 | 0 | 69 | 66 | 3.20 | 1.17 | |
2014 | 33 | 33 | 4 | 2 | 0 | 14 | 13 | 0 | 0 | .519 | 884 | 221.0 | 188 | 22 | 51 | 4 | 4 | 186 | 1 | 1 | 82 | 71 | 2.89 | 1.08 | |
2015 | 30 | 30 | 0 | 0 | 0 | 11 | 8 | 0 | 0 | .579 | 774 | 200.2 | 189 | 27 | 73 | 3 | 9 | 171 | 2 | 0 | 99 | 90 | 4.04 | 1.31 | |
2016 | 30 | 30 | 1 | 1 | 1 | 7 | 10 | 0 | 0 | .412 | 758 | 188.0 | 157 | 22 | 41 | 2 | 9 | 167 | 7 | 1 | 70 | 67 | 3.21 | 1.05 | |
2017 | 32 | 32 | 0 | 0 | 0 | 11 | 13 | 0 | 0 | .458 | 812 | 188.1 | 186 | 31 | 72 | 3 | 7 | 151 | 6 | 0 | 103 | 94 | 4.49 | 1.37 | |
2018 | 31 | 31 | 0 | 0 | 0 | 9 | 9 | 0 | 0 | .500 | 724 | 175.2 | 122 | 26 | 84 | 3 | 9 | 162 | 2 | 3 | 80 | 77 | 3.94 | 1.17 | |
MLB:8年 | 196 | 193 | 5 | 3 | 1 | 67 | 62 | 0 | 1 | .519 | 4906 | 1185.1 | 1041 | 154 | 375 | 19 | 51 | 1022 | 21 | 5 | 518 | 480 | 3.64 | 1.19 |
- 2018年度シーズン終了時
記録[編集]
背番号[編集]
- 43 (2011年 - 同年途中)
- 57 (2011年途中 - 同年終了)
- 56 (2012年)
- 49 (2013年 - )
代表歴[編集]
脚注[編集]
- ^ “Julio Teheran Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2016年7月2日閲覧。
- ^ Sports Reference社に準ずる
- ^ Braves Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月19日閲覧
- ^ a b Matt Eddy(2009-09-25), Appalachian League Top 20 Prospects With Scouting Reports, BaseballAmerica.com(英語), 2010年10月6日閲覧
- ^ a b 2010 Top 50 Prospects | Top 50 Prospects: No. 34 - Julio Teheran, RHP, ATL, MLB.com(英語), 2010年10月6日閲覧
- ^ Carroll Rogers(2010-09-12), Teheran, Beachy minor leaguers to watch among Braves honorees, Atlanta Journal Constitutio(英語), 2010年10月6日閲覧
- ^ Lacy Lusk(2010-10-04), Carolina League Top 20 Prospects, BaseballAmerica.com(英語), 2010年10月6日閲覧
- ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』 廣済堂出版、2014年、266頁。ISBN 978-4-331-51809-0。
- ^ 2013 Awards Voting - NL Rookie of the Year Voting - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年12月9日閲覧。
- ^ “Braves and pitcher Julio Teheran agree to terms on six-year contract”. MLB.com Braves Press Release (2014年2月14日). 2014年2月15日閲覧。
- ^ Mark Bowman (2014年2月14日). “Braves make six-year deal with Teheran”. MLB.com. 2014年2月15日閲覧。
- ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』 廣済堂出版、2015年、274頁。ISBN 978-4-331-51921-9。
- ^ 24 All-Stars among initial confirmed players for 2017 World Baseball Classic MLB.com Press Release (英語) (2016年12月5日) 2017年5月1日閲覧
- ^ 城之井道人・出野哲也, 「2010 MLB ROOKIES PROSPECT 100 本誌激選 2010注目のメジャーリーガー100人」『月刊スラッガー』2010年8月号、日本スポーツ企画出版社、2010年、雑誌15509-08、45頁。
- ^ a b FanGraphs
- ^ Mark Bowman(2010-01-21), Highly touted Teheran set for Braves camp, MLB.com(英語), 2011年1月24日閲覧
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Julio Teheran Stats stats MiLB.com (英語)
- Julio Teheran (@Julio_Teheran) - Twitter
- Julio Teheran (julioteheran) - Instagram
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