アトランティックリーグ
アトランティックリーグ | |
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競技 | プロ野球 |
開始年 | 1998年 |
参加チーム | 10 |
国 | ![]() |
前回優勝 | ランカスター・バーンストーマーズ(2022年) |
公式サイト | www.atlanticleague.com |
アトランティック・リーグ・オブ・プロフェッショナル・ベースボール(Atlantic League of Professional Baseball)は、アメリカ合衆国で活動するプロ野球独立リーグ。
概要[編集]
1998年に設立され、同年からリーグ戦を行なっている。1999年までは6チーム制であったが、2000年からは8チーム制でリーグを開催。北地区、南地区の二つの地区に分かれており、かつては北地区をフリーダム・ディヴィジョン、南地区をリバティ・ディヴィジョンと呼称していた。
独立リーグの中では最も成功し、最もレベルが高いリーグであると評されており、元メジャーリーガーが所属したり、逆にシーズン中にMLB球団とマイナー契約(復帰)を果たす例が多く存在する[1]。またリッキー・ヘンダーソン、ティム・レインズのリーグ所属経験者2名がアメリカ野球殿堂入りを果たしている[2]。
2020年9月23日に「MLBパートナーリーグ」に認定され、今後はMLBの支援・協力の元で運営されることになった[3]。
2022年は10球団でリーグが開催される。
試合ルールの変更[編集]
2019年3月、メジャーリーグベースボールと試合に関するルールの変更をテストするための業務提携契約を結んだ[4]。
同年7月のシーズン後半戦から、「ロボット審判」(コンピューターがストライク、ボールを判定する)や「一塁盗塁」(全てのカウントにおいて振り逃げが可能)などの新ルールを導入[5]。
2021年4月14日、今シーズン開幕から「先発投手の降板時に指名打者制を解除する」、シーズン後半戦から「投手プレートを1フィート(≒30cm)後ろに下げる」ことを提携先のMLBが発表した[6]。
2022年1月13日、投手プレートを通常の距離に戻し、ストライクの自動判定も取りやめると発表した[7]。
リーグ構成球団[編集]
- 2023年シーズン
地区 | チーム | 英名 | 参加年 | 本拠地 |
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北地区 | ランカスター・バーンストーマーズ | Lancaster Barnstormers | 2005 | ![]() |
ロングアイランド・ダックス | Long Island Ducks | 2000 | ![]() | |
サザンメリーランド・ブルークラブス | Southern Maryland Blue Crabs | 2008 | ![]() | |
スタテンアイランド・フェリーホークス | Staten Island FerryHawks | 2022 | ![]() | |
ヨーク・レボリューション | York Revolution | 2007 | ![]() | |
南地区 | ガストニア・ハニーハンターズ | Gastonia Honey Hunters | 2021 | ![]() |
ハイポイント・ロッカーズ | High Point Rockers | 2019 | ![]() | |
レキシントン・カウンター・クロックス | Lexington Counter Clocks | 2021 | ![]() | |
チャールストン・ダーティーバーズ | Charleston Dirty Birds | 2021 | ![]() | |
フレデリック(愛称未定) | Frederick | 2023 | ![]() |
かつて加盟していた球団[編集]
チーム | 英名 | 参加年 | 脱退年 | 本拠地 | 備考 |
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ナシュア・プライド | Nashua Pride | 1998 | 2005 | ![]() |
→カナディアン・アメリカン・リーグへ移籍 |
アトランティックシティ・サーフ | Atlantic City Surf | 1998 | 2006 | ![]() |
→カナディアン・アメリカン・リーグへ移籍 |
ニューアーク・ベアーズ | Newark Bears | 1998 | 2010 | ![]() |
→カナディアン・アメリカン・リーグへ移籍 |
ニューバーグ・ブラックダイヤモンズ | Newburgh Black Diamonds | 1998 | 1998 | ![]() |
→リーハイバレー・ブラックダイヤモンズに名称変更 |
リーハイバレー・ブラックダイヤモンズ | Lehigh Valley Black Diamonds | 1999 | 2001 | ![]() |
→ペンシルベニア・ロード・ウォーリアーズに名称変更 |
アバディーン・アーセナル | Aberdeen Arsenal | 2000 | 2000 | ![]() |
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ペンシルベニア・ロード・ウォーリアーズ | Pennsylvania Road Warriors | 2002 | 2004 | 本拠地無し | →ロード・ウォーリアーズに名称変更 |
ロード・ウォーリアーズ | Road Warriors | 2006 | 2011 | 本拠地無し | →2018年、2020年にも活動[注釈 1] |
カムデン・リバーシャークス | Camden Riversharks | 2001 | 2015 | ![]() |
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ブリッジポート・ブルーフィッシュ | Bridgeport Bluefish | 1998 | 2017 | ![]() |
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ニューブリテン・ビーズ | New Britain Bees | 2016 | 2019 | ![]() |
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サマセット・ペイトリオッツ | Somerset Patriots | 1998 | 2020 | ![]() |
→マイナーリーグ(ニューヨーク・ヤンキース傘下AA級)へ移籍 |
シュガーランド・スキーターズ | Sugar Land Skeeters | 2012 | 2020 | ![]() |
→マイナーリーグ(ヒューストン・アストロズ傘下AAA級)へ移籍 |
ケンタッキー・ワイルドヘルス・ゲノムス | Kentucky Wild Health Genomes | 2022 | 2022 | ![]() |
チャンピオンシリーズ[編集]
- 両ディビジョンの優勝チーム同士で、「アトランティックリーグ・チャンピオンシリーズ」(Atlantic League Championship Series)が行なわれる。
開催年 | ノース・ディビジョン | 成績 | サウス・ディビジョン |
---|---|---|---|
1998年 | ブリッジポート・ブルーフィッシュ | 1-3 | アトランティックシティ・サーフ |
1999年 | ブリッジポート・ブルーフィッシュ | 3-0 | サマセット・パトリオッツ |
2000年 | ナシュア・プライド | 3-0 | サマセット・パトリオッツ |
2001年 | ニューアーク・ベアーズ | 2-3 | サマセット・パトリオッツ |
2002年 | ブリッジポート・ブルーフィッシュ | 0-3 | ニューアーク・ベアーズ |
2003年 | ナシュア・プライド | 2-3 | サマセット・パトリオッツ |
2004年 | ロングアイランド・ダックス | 3-0 | カムデン・リバーシャークス |
2005年 | ナシュア・プライド | 0-3 | サマセット・パトリオッツ |
2006年 | ブリッジポート・ブルーフィッシュ | 0-3 | ランカスター・バーンストーマーズ |
2007年 | ニューアーク・ベアーズ | 3-1 | サマセット・パトリオッツ |
開催年 | リバティ・ディビジョン | 成績 | フリーダム・ディビジョン |
2008年 | カムデン・リバーシャークス | 1-3 | サマセット・パトリオッツ |
2009年 | サザンメリーランド・ブルークラブス | 1-3 | サマセット・パトリオッツ |
2010年 | ブリッジポート・ブルーフィッシュ | 0-3 | ヨーク・レボリューション |
2011年 | ロングアイランド・ダックス | 1-3 | ヨーク・レボリューション |
2012年 | ロングアイランド・ダックス | 3-2 | ランカスター・バーンストーマーズ |
2013年 | ロングアイランド・ダックス | 3-2 | サマセット・パトリオッツ |
2014年 | シュガーランド・スキーターズ | 0-3 | ランカスター・バーンストーマーズ |
2015年 | サザンメリーランド・ブルークラブス | 1-3 | サマセット・パトリオッツ |
2016年 | ロングアイランド・ダックス | 0-3 | シュガーランド・スキーターズ |
2017年 | ロングアイランド・ダックス | 0-3 | ヨーク・レボリューション |
2018年 | ロングアイランド・ダックス | 2-3 | シュガーランド・スキーターズ |
2019年 | ロングアイランド・ダックス | 3-2 | シュガーランド・スキーターズ |
2020年 | 開催中止 | ||
開催年 | ノース・ディビジョン | 成績 | サウス・ディビジョン |
2021年 | ロングアイランド・ダックス | 2-3 | レキシントン・レジェンズ |
2022年 | ランカスター・バーンストーマーズ | 3-0 | ハイポイント・ロッカーズ |
日本人選手[編集]
- 投手
- 田島俊雄(ニューアーク・ベアーズ、1999)
- 谷口功一(ニューアーク・ベアーズ、2000→アトランティックシティ・サーフ、2001)
- 今関勝(ブリッジポート・ブルーフィッシュ、2001 - 2003)
- マック鈴木(サザンメリーランド・ブルークラブス、2009)
- 大家友和(ブリッジポート・ブルーフィッシュ、2014)
- 渡辺俊介(ランカスター・バーンストーマーズ、2014)
- 久保康友(シュガーランド・スキーターズ、2018)
- 風張蓮(ケンタッキー・ワイルドヘルス・ゲノムス、2022)
- 内野手
- 宮川一彦(ニューアーク・ベアーズ、2000)
- 仁志敏久(ランカスター・バーンストーマーズ、2010)
- 梶本勇介(ランカスター・バーンストーマーズ、2014)
- 藤原強史(ニューブリテン・ビーズ、2017)
- 安田裕希(サザンメリーランド・ブルークラブス、2018)
- 外野手
- 田中一徳(ヨーク・レボリューション、2007 - 2008)
- 吉田大祐(サザンメリーランド・ブルークラブス、2009 - 2011)
- 坪井智哉(ランカスター・バーンストーマーズ、2014)
- 乙坂智(ヨーク・レボリューション、2023-)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ 宮寺匡広 (2019年9月25日). “ロボット審判導入で話題。アメリカ独立リーグの選手給料とレベルは?”. web Sportiva. 2021年12月30日閲覧。
- ^ R.J.Anderson (2021年8月26日). “How MLB pushed back the Atlantic League mound and pushed fed-up players to the brink of a work stoppage”. CBSSports.com. 2021年12月30日閲覧。
- ^ “独立Lのアトランティックを初のパートナー認定/MLB”. サンケイスポーツ (2020年9月24日). 2021年12月30日閲覧。
- ^ “MLB's Experimental Rule Changes for 2019 Atlantic League Include Moving Mound Back, Banning Shifts”. SPORTS ILLUSTRATED (2019年3月8日). 2020年7月7日閲覧。
- ^ “「一塁盗塁」「ロボット審判」米独立リーグで実施へ”. 日刊スポーツ (2019年7月11日). 2020年7月7日閲覧。
- ^ “独立リーグで新ルール 先発の投球回増やす”. サンスポ.com (2021年4月15日). 2021年4月30日閲覧。
- ^ “米独立L、ストライクの自動判定など取りやめ 選手から不満続出”. 日刊スポーツ (2022年1月14日). 2022年1月15日閲覧。
- ^ “Atlantic League announces 2023 schedule and addition of Frederick, Md.”. Atlantic League Professional Baseball (2022年11月16日). 2022年12月15日閲覧。
- ^ CAMERON DRUMMOND (2022年2月11日). “The Kentucky Wild Health Genomes are here. Here’s how and why they exist.”. Lexington Herald Leader. 2022年2月19日閲覧。