北海道ベースボールリーグ

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北海道ベースボールリーグ
競技 野球
理事長 出合祐太
開始年 2020年
参加チーム 2
日本の旗 日本
前回優勝 美唄ブラックダイヤモンズ(2020年、1回目)
公式サイト league.japan-hba.com ウィキデータを編集

北海道ベースボールリーグ(ほっかいどうベースボールリーグ、英語:Hokkaido Baseball League)は、北海道を活動地域とする日本プロ野球独立リーグ。略称はHBL2020年より公式戦を開催している。

沿革[編集]

リーグ設立まで[編集]

2016年10月3日、西アフリカ・ブルキナファソの野球振興に携わっている出合祐太[1]が「夢を持った若者たちへチャンスを与えられる場をつくりたい」と、一般社団法人として「北海道ベースボールアカデミー」を設立。関西中心の独立リーグ、ベースボール・ファースト・リーグ(現・関西独立リーグ)とパートナーシップを結び、発展を目指すとされた[2]

リーグ設立[編集]

2019年4月25日にアカデミーの出合が会見を行い、道内初の独立リーグ「北海道ベースボールリーグ」の設立を発表した[3]。2020年の初年度は出合の地元富良野市美唄市の2球団で70試合程度を予定し、2025年に4地域6球団、2030年に6地域8球団まで増やすことを目標としている[4]

8月3日月形町野球場にて入団テストが実施された[5]

10月1日、富良野市を本拠とする球団が設立され、代表には元北海道ベースボールアカデミー選手で富良野在住の佐野公祇(当時24歳)が就任[6]。さらに10月7日、名称が「レラハンクス富良野BC」(「レラ」「ハンク」はそれぞれアイヌ語の「風」「へそ」)に決定したことをTwitterにて発表した[7]。11月13日には、美唄市を本拠とする球団の名称が「美唄ブラックダイヤモンズ」となることも発表された[8]

2020年[編集]

当初は2020年5月2日にリーグ開幕戦が開催される予定だった[9]。2020年3月25日に2020年シーズンの日程が発表された[10]。ただし、新型コロナウイルスの影響により、開幕を延期する可能性があることが注記されていた[10]。4月17日になって、開幕を5月11日以降に延期すると発表した[11]

5月18日、今シーズンの公式戦を5月30日に開始することを発表した[12][13]。試合開催に際しては、観客のマスク着用、球場入口での検温や消毒液設置、座席は間隔を1席以上離す、飲食ブース非設置といった新型コロナウイルス感染対策を取るとしている[12][13]。開幕日とその翌日は、球場が使用制限中であるため、無観客試合となる[14]。その後無観客試合の期限は延長され、6月13日より有観客試合が開始となった[15]

5月30日、美唄市営球場で初の公式戦となる美唄対富良野戦が無観客で開催され、富良野が9対4で初勝利を飾った[16]

6月15日、北海道ベースボールリーグの公式フェイスブックおよびツイッター上で、「本人たちの申し出」を理由に、富良野球団所属選手7名の退団(自由契約)を発表[17]。後の報道では「意見の対立」が原因とされている[18]

2020年8月7日、リーグの特別講師を務める江尻慎太郎がこの日のみ富良野と契約した現役選手として登録され、出場した[19]。8月8日からは初対外試合として関西独立リーグ(2代目)所属の兵庫ブルーサンダーズを招聘しての「2020独立リーグ交流戦」を開催。8日はHBL選抜、9日は美唄球団単独での対戦だった。なお独立リーグ交流戦と銘打たれているが、主催はリーグではなく美唄球団であり(一社)北海道ベースボールリーグおよび富良野球団は「協力」としてクレジットされている[20]

レギュラーシーズンは9月18日までの予定だったが、同日の試合が雨天中止となり[21]、9月17日で終了した[18]。成績は美唄が37勝21敗3分で上位となった[18]

9月26日、美唄が「HBLチャンピオンシップ」を3戦全勝で制し、リーグの初代優勝チームとなった[22]

12月26日、富良野球団が球団組織を改編、合同会社を設立し球団名も「富良野ブルーリッジ」となることが報じられる[23]。新代表となる篠田信子はブログで「役員一同…もう逃げられません(爆笑)」と決意を語っている[24]

開催形式[編集]

2020年の当初日程では8月中旬まで69試合のリーグ戦を実施したのち、4試合の「HBLチャンピオンシップ」を開催する予定となっていた[10]。5月と6月は毎週4試合を実施し、7月と8月については3試合や5試合の週もあった[10]。試合開始時刻は平日が15:30、週末は13:00となっており、ナイトゲームは実施しない[10]

試合時間は3時間まで、3時間を超えた次のイニングには入らないことがリーグアグリーメントで決められている[25]

前記の新型コロナウイルスによる開幕日変更後の日程では、リーグ戦は9月18日までで(前記の通り実際には9月17日で終了)、その後に5試合のチャンピオンシップを実施する形となっている[14]。2020年シーズンは公式戦は61試合を実施した[18]。9月21日から26日まで「HBLチャンピオンシップ」が開催された[26][22]

使用球場は、富良野が富良野市民球場と芦別市民球場、美唄が美唄市営野球場と砂川市営野球場である[10]。このうち、2020年のホーム(本拠地)は、富良野は芦別市民、美唄が美唄市営となっている[27]。富良野が芦別をメインとしたことに関しては、2020年6月の富良野市議会定例会において、富良野市民球場の使用料を払えないことが理由であったと議員より指摘されている[28]

2020年9月の報道では、美唄の主催試合には平日で10 - 20人、週末には50 - 70人が来場している[29]

2020年シーズンは公式戦は基本的に無料で、交流戦など3試合だけが有料だった[18]。代表の出合は2020年9月の報道で「有料にするレベルに達しているかどうか……」と述べている[18]

運営[編集]

選手は食事提供のある全寮制で遠征費も自己負担はなく、一日の前半は就労し(地元の企業や農家を予定)、午後に練習や試合を実施する[30]。地域の人材不足と野球技能を高めたい選手のニーズを組み合わせた発想と紹介されている[30]。リーグ地域のみ使用可能な地域通貨発行も準備しているとされ[4]、選手はこの地域通貨で食費などを受領する構想であった[30]

運営費はリーグのスポンサー収入と選手就労への対価で賄う予定とされた[30]。2020年シーズンにおいては選手の就労で得た収入の一部を活動費として徴収していると報じられており[18]、地域通貨は実現していない。

監督は置かず、出場試合数も各選手に均等に配分する[30]。2020年シーズン終了後の12月、「監督という分野を越えて、選手のパフォーマンスを引き出す、導く」人材として球団専属の「パフォーマンスマネージャー」を公募すると発表した[31]

美唄の場合、練習場は廃校となった小学校、選手宿舎は同じく元小学校の教員寮の提供を地元自治体から受け、選手は建設業、ガソリンスタンド、福祉・医療、農業といった業種で就労している[29]

2020年5月8日に球団が開いた記者会見で、2021年シーズン以降は選手のカテゴリーを「育成枠」「専属選手枠」「プロ契約枠」に細分化し、主体となる「育成枠」(運営費を球団に支払う)のほかに、運営費が免除される「専属選手枠」、球団が報酬を支給する「プロ契約枠」をそれぞれ各球団1 - 5人保有可能とする方針を発表した[32]

現役復帰を宣言した元北海道日本ハムファイターズ新庄剛志にオファーを出したが、「NPBのみが目標」として断わられていたことが、新庄への取材で2020年5月に明らかにされた[33]。新庄によると断りの回答に対してリーグ側からは「頑張ってください」と励まされたという[33]

リーグ構成球団[編集]

チーム名 参加年度 本拠地
富良野ブルーリッジ[34] 2020 - 北海道富良野市
美唄ブラックダイヤモンズ 2020 - 北海道美唄市
石狩レッドフェニックス 2021 - 北海道石狩市
士別サムライブレイズ 2021 - 北海道士別市

拡張構想[編集]

リーグ設立時には2030年までに6地域8球団まで拡張する構想が披露されており[35]、2020年5月8日の記者会見で、2021年より石狩市を本拠とする「石狩レッドフェニックス」の参加が発表され、さらに砂川市を本拠とする「砂川ドリームリバーズ」も2022年以降に参加する方向で準備を進めていると紹介された[32]

さらに2020年9月、士別市を本拠とする「士別サムライブレイズ」の2021年シーズンからの参入が報道された。これにより2021年シーズンは富良野・美唄・石狩・士別の4球団、2022年以降に砂川を加え5球団となる[36]

脚注[編集]

  1. ^ 出合は青年海外協力隊隊員としてブルキナファソに赴任し、現地の子供に野球を教えていた。当時の教え子の一人が、高知ファイティングドッグスサンホ・ラシィナである(参考:発起人は人気パン屋店主 選手はワケありOK「北海道ベースボールリーグ」の勝機とは - テレビ東京(2020年5月11日))。
  2. ^ 北海道ベースボールアカデミーが設立会見 - 日刊スポーツ2016年10月3日
  3. ^ 北海道内初の独立リーグ「北海道ベースボールリーグ」設立…富良野&美唄2球団で船出「地域の可能性広げる」(スポーツ報知2019年4月26日)
  4. ^ a b 20年北海道で野球リーグ開始、農業従事者も可能に - 日刊スポーツ2019年4月25日
  5. ^ 北海道ベースボールリーグが入団テスト 月形 - 北海道新聞2019年8月3日
  6. ^ “道内初・野球独立リーグ 富良野のチーム 球団名「レラハンクス」 代表に佐野さん”. 北海道新聞. (2019年10月25日) 
  7. ^ 2019年10月7日のツイート - レラハンクス富良野BC公式twitter
  8. ^ 北海道ベースボールアカデミーfacebookの2019年11月14日の書き込みを参照
  9. ^ 2020年1月17日のツイート - レラハンクス富良野BC公式Twitter
  10. ^ a b c d e f 【HBL公式戦日程決定!】 - 公式facebook(2020年3月25日)
  11. ^ 【開幕延期について】 - 公式facebook(2020年4月17日の箇所を参照)
  12. ^ a b 【開幕後から新型コロナウイルス感染拡大予防について】 - リーグ公式facebook(2020年5月18日)
  13. ^ a b “北海道の新設野球独立リーグが5・30「日本最速開幕」を決断!”. テレビ東京. (2020年5月18日). https://www.tv-tokyo.co.jp/sports/articles/2020/05/011097.html 2020年5月18日閲覧。 
  14. ^ a b 2020年5月28日のツイート - リーグ公式Twitterアカウント
  15. ^ 6/13より観戦可能に! - リーグ公式ウェブサイト(2020年6月8日)
  16. ^ “北海道ベースボールリーグ開幕、街の協力に代表感謝”. 日刊スポーツ. (2020年5月30日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202005300000599.html 2020年5月30日閲覧。 
  17. ^ 【退団選手のお知らせ】” (日本語). Twitter. 北海道ベースボールリーグ. 2020年6月15日閲覧。
  18. ^ a b c d e f g “北海道の野球独立リーグ、来季4チームに倍増へ”. 日本経済新聞. (2020年9月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64236780V20C20A9L41000/ 2020年9月27日閲覧。 (全文を読むには会員登録が必要)
  19. ^ hbbleagueの2020年7月12日14時25分のツイート2020年7月13日閲覧。
  20. ^ 2020独立リーグ交流戦のお知らせ” (日本語). 美唄ブラックダイヤモンズ公式. 2020年8月3日閲覧。
  21. ^ 2020年9月18日のツイート - リーグ公式Twitter
  22. ^ a b “地域密着野球見せた 道独立リーグ閉幕 来季は4球団に倍増”. 北海道新聞. (2020年9月27日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/464386 2020年9月27日閲覧。 
  23. ^ “道独立リーグ 富良野一丸で球団運営 組織改編「ブルーリッジ」に 地元経営者ら合同会社”. 北海道新聞. (2020年12月26日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/496029 2020年12月26日閲覧。 
  24. ^ nobuko945 (1608942119). “スポーツも文化!” (日本語). 篠田信子の新森のテラスから. 2020年12月26日閲覧。
  25. ^ 試合結果 | Hokkaido Baseball League”. league.japan-hba.com. 2020年6月18日閲覧。
  26. ^ 9月21日のツイート - 美唄ブラックダイヤモンズ公式Twitter
  27. ^ 公式戦のご案内 - 北海道ベースボールリーグ(2020年6月6日閲覧)
  28. ^ 令和2年第2回定例会富良野市議会会議録(6月18日) (PDF) - 富良野市(p.51を参照)
  29. ^ a b “野球を美唄のまちの起爆剤に 谷村工業などが選手雇用”. 北海道建設新聞. (2020年9月23日). https://e-kensin.net/news/131330.html 2020年9月26日閲覧。 
  30. ^ a b c d e “来春2チームで始動 既存の独立Lと異なる発想の「北海道ベースボールリーグ」”. Full-Count. (2019年5月3日). https://full-count.jp/2019/05/03/post359643/ 2019年11月16日閲覧。 
  31. ^ HBLはこの度パフォーマンスマネージャーを募集いたします。 - リーグ公式facebook(2020年12月14日)
  32. ^ a b “今年開幕予定の「北海道ベースボールリーグ」、来季以降に石狩市、砂川市が参入”. Full-Count. (2020年5月8日). https://full-count.jp/2020/05/08/post768630/ 2020年5月8日閲覧。 
  33. ^ a b “新庄剛志氏に北海道独立Lオファー「ムリオちゃん」”. 日刊スポーツ. (2020年5月20日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202005190000537.html 2020年5月20日閲覧。 
  34. ^ 2020年はレラハンクス富良野BC。
  35. ^ “北海道ベースボールリーグは地域に根付くか”. 日テレNEWS24. (2019年12月18日). https://www.news24.jp/articles/2019/12/18/07564195.html 2020年9月4日閲覧。 
  36. ^ “野球で地域ににぎわいを 士別サムライブレイズ、HBLに参入へ 働き手不足の解消も”. 北海道新聞. (2020年9月5日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/457129 2020年9月5日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

加盟球団関連