豊平区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。111.110.151.156 (会話) による 2016年1月5日 (火) 13:12個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎農協)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

とよひらく ウィキデータを編集
豊平区
日本の旗 日本
地方 北海道地方
都道府県 北海道 石狩振興局
札幌市
市町村コード 01105-3
面積 46.23km2
総人口 226,593[編集]
住民基本台帳人口、2024年3月31日)
人口密度 4,901人/km2
隣接自治体
隣接行政区
札幌市中央区白石区南区
清田区
区の花 ペチュニア(ツクバネアサガオ)
区のキャラクター こりん、めーたん
豊平区役所
所在地 062-8612
北海道札幌市豊平区平岸6条10丁目1番1号
北緯43度1分53秒 東経141度22分48.1秒 / 北緯43.03139度 東経141.380028度 / 43.03139; 141.380028
豊平区役所(2005年1月)
豊平区役所(2005年1月)
外部リンク 札幌市豊平区役所
北海道内における札幌市豊平区の位置
北海道内における札幌市豊平区の位置

豊平区位置図

ウィキプロジェクト

豊平区(とよひらく)は、北海道札幌市南東部にある行政区1972年にかつての豊平町の東部に設けられ、1997年平成9年)にそのうちの東側が清田区に分区された。

地理

西辺の北側で豊平川を隔てて中央区に接し、南側では豊平川の東まで張り出した南区と接する。東北通を隔てて北は白石区、吉田川を隔てて東が清田区(北海道農業研究センター敷地内は豊平区)である。外形は南北に長いが、人の利用地はその北半分に限られ、むしろ東西方向に広がる。

北から南に行くに従って標高が少しずつ高くなり、丘陵地となる。南半分は滝野丘陵の一部で、人家が稀な原生的森林である。その北に小河川に刻まれた台地群があって、緩い傾斜によって北で低地になだらかにつながる。月寒川の西の台地を西岡台地、東の台地を月寒台地という。北西部に張り出した部分は、豊平川扇状地の右岸で、左岸と比べてやや高いために、平岸面として区別される。台地を刻む小河川はいずれも南から北に向かって流れる。

現在住所に残る地名としては、旭町(あさひまち)、水車町(すいしゃちょう)、月寒中央通(つきさむちゅうおうどおり)、月寒西(つきさむにし)、月寒東(つきさむひがし)、豊平(とよひら)、中の島(なかのしま)、西岡(にしおか)、羊ヶ丘(ひつじがおか)、平岸(ひらぎし)、福住(ふくずみ)、美園(みその)がある。

それぞれ札幌市中心に対して並ぶ形で細い条で分け(豊平1条、豊平2条等)、その中を市の中心に近い方から番号をふって丁目で分ける(豊平1条1丁目、豊平1条2丁目等)。公共用地がほとんどを占める羊ヶ丘には条や丁目がなく番地で呼ばれる。また、西岡においても、西岡公園より南側と西側には民家がほとんどないため、番地で呼ばれる。

気候

冬には札幌市の北部(手稲区、北区、東区など)で雪が降っていても、豊平区(中央区・清田区なども同様)は雪が降らずに晴れていることがある。実際に冬季の積雪量は、北部と豊平区周辺とでは、後者の方が少ない傾向にある。その分、冬の晴れた日には放射冷却がきつくなり、気象台のある中央区よりも冷え込みが激しく、-15度以下になる日も多い。実際、札幌ドームに隣接する北海道農業研究センター気象観測露場[1]における観測値によると、2008年2月25日には-24.0℃を観測するなど、-20度前後になることも決して珍しくない。[2]

豊平区(羊ヶ丘)
雨温図説明
123456789101112
 
 
60
 
-2
-11
 
 
56
 
-1
-11
 
 
46
 
2
-6
 
 
57
 
10
1
 
 
63
 
16
5
 
 
53
 
20
10
 
 
81
 
24
15
 
 
157
 
25
17
 
 
144
 
21
12
 
 
106
 
15
5
 
 
66
 
7
-1
 
 
63
 
1
-7
気温(°C
総降水量(mm)
出典:[1]
インペリアル換算
123456789101112
 
 
2.4
 
29
12
 
 
2.2
 
30
12
 
 
1.8
 
36
21
 
 
2.2
 
50
33
 
 
2.5
 
61
42
 
 
2.1
 
68
51
 
 
3.2
 
74
59
 
 
6.2
 
77
63
 
 
5.7
 
70
53
 
 
4.2
 
59
41
 
 
2.6
 
45
30
 
 
2.5
 
34
19
気温(°F
総降水量(in)

  • 焼山(262m)

河川

湖沼

隣接している行政区

区内地域


歴史

豊平区の歴史は、道路が開削された江戸時代以前に遡る。豊平の名は、「崩れた崖」を意味するアイヌ語の『トイエ・ピラ』に由来する[3]。今の豊平橋付近を指す地名である。北海道の例にもれず、アイヌの住む土地であった。

  • 1857年安政4年):箱館奉行によって銭函千歳を結ぶ札幌越新道(千歳新道)国道36号の前身)が開削され、豊平渡船場の東岸に、和人としてはじめて渡し守として幕命を受けた志村鉄一(鉄市)が住みはじめる。この頃以降の豊平は、対岸の札幌と北海道西部、南部を結ぶ道路交通の要地となった。
  • 1871年明治4年):この年以降人々があいついで入植し、同年平岸村と月寒村、翌年豊平村が作られた。三つの村の中心は今の豊平区内にあったが、このうち月寒村は後の北広島市の一部まで、平岸村は後の南区の大部分を範囲にしていた。農業は畑作中心で、平岸にりんご園、他ではじゃがいもなど様々な作物が作られた。豊平橋付近を除き、市街化は進まなかった。
  • 1872年(明治5年)- 1873年(明治6年):江戸時代の札幌越新道を拡張し、札幌本道が建設された。
  • 1883年(明治16年):札幌豊平郵便局が現在の豊平4条1丁目に開設。1962年豊平郵便局が月寒より移転開設すると豊平橋郵便局に改称。
  • 1902年(明治35年):豊平村、平岸村、月寒村が合併して豊平村になった。
  • 1908年(明治41年):町制施行し、豊平町になった。
  • 1910年(明治43年):町の一部の豊平地区を札幌区(現在の札幌市)に編入された。
  • 1961年昭和36年):豊平町の全域が札幌市に編入された。
  • 1972年(昭和47年):札幌市が政令指定都市になり、元の豊平町の東側が豊平区、西側が南区になった。
  • 1997年平成9年)11月4日吉田川を境として、区の東側を清田区として分けた。

市街化は1950年代以降に急速に進み、2004年までには区の北部はほとんど住宅地になった。南半分は市街化調整区域に指定されて開発が抑制され、森林のまま残された。

経済

産業

メディア

農協

銀行

信用金庫

信用組合

郵便

宅配便

札幌平岸センター・札幌中の島センター
札幌豊平センター
札幌月寒中央センター・札幌月寒東センター

公共機関

消防

警察

  • 豊平警察署
    • 旭交番
    • 豊平交番
    • 平岸交番
    • 中の島交番
    • 南平岸交番
    • 美園交番
    • 東月寒交番
    • 月寒交番
    • 福住交番
    • 西岡交番

住宅団地

  • 旧公団札幌月寒中央通団地
  • 旧公団札幌西月寒団地
  • 旧公団札幌豊平団地
  • 旧公団新木の花団地
  • 旧公団羊ケ丘団地
  • 旧公団新木の花団地
  • 旧公団平岸団地

教育

大学・短期大学

専門学校

高等学校

中学校

  • 市立


小学校

  • 市立


幼稚園

  • 黎明(しののめ)幼稚園
  • 札幌第一幼稚園
  • なかのしま幼稚園
  • 月寒美晴幼稚園
  • 札幌若葉幼稚園
  • 平岸幼稚園
  • 札幌ゆたか幼稚園
  • 幌南学園幼稚園
  • 西岡ふたば幼稚園
  • 札幌白ゆり幼稚園
  • 札幌くりのみ幼稚園
  • 札幌創価幼稚園
  • 第二澄川幼稚園
  • まなび幼稚園
  • ふくずみ幼稚園
  • つきさむ幼稚園


図書館

  • 豊平区民センター
  • 西岡図書館
  • 東月寒地区センター
  • 月寒公民館図書室(図書コーナー)

研究機関

交通

鉄道路線

※1969年まで定山渓鉄道線(東札幌駅 - 豊平駅 - 定山渓駅間)が運行されていた。

バス

タクシー

  • 札幌交通圏エリア

主なタクシー会社

  • つばめ自動車(つばめタクシー)
  • 東交通
  • 平岸ハイヤー
  • 札幌第一交通

道路

明治時代から20世紀中葉までは、現区域の北部を北西から南東に横切る室蘭街道(国道36号)が北海道でもっとも重要な幹線道路であった。街道が豊平川を渡る豊平橋は、豊平川のもっとも重要な橋であり、1927年まで現区域と対岸を結ぶ唯一の橋であった。室蘭街道からは、南に(あるいは現在の白石区方面へ北に)沿道の住民が利用するための道路が支線としてのびた。1970年代から、宅地化の進展とともに道路も整備され、自動車通行に適した広い道路が縦横に走るようになった。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事・公共施設

マスコット

出身著名人

脚注

  1. ^ 北海道農業研究センター気象観測露場の位置
  2. ^ 北海道農業研究センター気象観測露場における観測値
  3. ^ 北海道企画振興部計画室統計課監修『北海道市町村勢要覧』北海道統計協会。

外部リンク