カラマンシー
カラマンシー | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Citrus microcarpa | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
四季橘(シキキツ)、カラマンシー | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Calamondin |
カラマンシー(CalamondinまたはCalamansi)は、東南アジアで開発され、特にフィリピンで非常に人気のあるミカン科の果実である。フィリピンでは料理に使われる。欧米ではacid orange、calamondin orange、Chinese OrangeやPanama orangeの名前で知られる。フィリピンでは、タガログ語でcalamansi/kalamansi、フィリピン語でlingua franca、セブ語でlimonsito等と呼ばれる。
四季を通して結実することから、中国語では四季橘(シキキツ)の名がある。沖縄県では果実を四季柑(シキカン)と呼び、主にシークヮーサーの代用として台湾から輸入した果汁が販売されている。
概要
3-6mの高さの低木に生る。
フィリピンや東南アジアに自生すると記述されることもあるが、実際は人工的に交雑されたもので、野生にあるかどうかは知られていない。交雑はかなり昔に行われ、その起源はよくわかっていない。一般的に、栽培されている品種の多くは、古代にアポミクシスによって作られ、その後栽培品種として選択されたものだと考えられている。カラマンシーはCitrus reticulataとCitrus japonicaの交雑であると言われる。キンカン属(Fortunella)を別の属とみなすと、カラマンシーは異属間の交雑種ということになる[1]。
カラマンシーの果実は小さくて丸いライムに似ている。大きさは普通は25mmから35mmだが、大きなものでは45mmに達する。果皮は緑色か橙色で薄い。果皮は甘いのに対して、味はかなり酸っぱい。
利用
小さな果実は飲料や食品に香りをつけるのに用いられる。
果皮ごと凍らせて、茶やジンジャーエール等の飲み物に入れられることが多い。皮ごと砕いて絞ったジュースは、レモネードに似た香りを持ち、ウォッカや砂糖と混ぜてカクテルとしても飲まれる。またアジアでは、魚や鶏肉、豚肉の味付けにも使われる。特にパンシットの香辛料としては欠かせない。オレンジのマーマレードと同様に、カラマンシーのマーマレードが作られることもある。カラマンシーは他の柑橘類と同様に、ビタミンCを多く含んでいる[2]。
北アメリカでは、主に観葉植物として栽培され、特に実を付けたものが好まれる。霜に弱く、栽培は暖かい気候の地域に限られる。鉢植えの場合、冬季は室内に置く必要がある[3]。
関連項目
- シークヮーサー (C. × depressa):カラマンシーと呼ばれることもある。
出典
- ^ Calamondin
- ^ Calamondin: The Miniature Orange
- ^ Mabberley, D.J. 1987. The Plant Book. A portable dictionary of the higher plants. Cambridge University Press, Cambridge. 706 pp. ISBN 0-521-34060-8.