うまい棒

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お盆に乗せたうまい棒各種

うまい棒(うまいぼう)とは株式会社やおきん日本で販売している状のスナック菓子である。製造はリスカ株式会社。標準小売価格は1本10消費税別)。一部のコンビニスーパーでは1本9円(消費税込)で販売している場合がある。1979年7月発売開始。

概要

なっとう味、めんたい味など種類が豊富でユニークなフレーバー(味)があり、値段も安価なことから子供や若者を中心に人気のある駄菓子である。元来儲からないと言われる駄菓子屋の相次ぐ閉店によりコンビニエンスストアやディスカウントストアスーパーマーケットの販路にシフトした結果、幅広い層の目に止まることとなった。一部のコンビニや業務用スーパーでは、30個入りの袋も売られている。

10円という決まった価格の中で製造されているため、原材料費の価格変動に合わせその長さは常に予告無く変更されている。真ん中を貫く穴はスナックの強度を上げ輸送中に製品が崩れる事を防ぐと同時に、食感を良くするために空けられている[1]。2005年から内容量が公開され2007年秋まで内容量7~9g(種類によって異なる)であったが、原料費高騰による影響のため、2010年1月時点では内容量5~6gとなっている。

姉妹品として、リング状にした袋スナック「うまい輪」が存在し、フレーバーはめんたい味、牛タン塩味、チーズ味、たこ焼き味となっている。

うまい棒キャンディ」という飴バージョンも発売していた。

その人気により、やおきん公認の派生した展開も行われており、うまい棒をモチーフにしたリップクリーム入浴剤、キャラクターを使用した文房具やグッズ、「パチスロうまい棒」などが発売されている。

またゲーム「スターオーシャンシリーズ」に回復アイテムとしてうまい棒が登場するものがある。このほかにもMMORPGなどでキャンペーンアイテムとしてうまい棒が登場しており古くから親しまれていることが窺える。

2009年の発売30周年を機に、ファンイベント「うまい棒大感謝祭」が行われており、毎年司会ではうまい棒好き芸人としてHEY!たくちゃんや映画監督の河崎実のほか著名人も多数参加した[2]

オリジナルの外装パッケージが製作可能であるため[3]、各社のグッズやノベルティ用途(非売品)としても作成されている。うまい棒大感謝祭でもホリエモンオン・ザ・エッジ時代にプロモーションツールとしてオリジナルのうまい棒を制作したというエピソードが報告されている。オリジナル味の企画も一応可能ではあるが開発に長期間掛かることなどから[3]、通常は既存の味が使用されている。

日本国外でも発売が行われており、台湾にてコンビニエンスストアを中心に販売されている。価格は5元(台湾ドル)。

明治乳業アイスクリーム製品「うまか棒」とは特に関係ない。

キャラクター

うまい棒のパッケージにはドラえもんに似た二頭身で丸い頭のキャラクターが描かれている。名前は特に決まっていないが[4][5]、「うまえもん」「ドヤエモン」「うまいBOY」などの愛称で呼ばれることがある[6][7]1978年9月13日生まれ、乙女座のA型で、遠い宇宙のとある星からやってきた異星人とされている。また、10年に1歳年をとり、趣味はコスプレとされている[4][6]。4本指。

伊集院光は、TBSラジオ伊集院光のUP'S 深夜の馬鹿力』の企画(1999年8月23日放送分)のため生産工場を訪れた際に、キャラクター(放送では“うまいもん”と呼称)とドラえもんとの関連について質問したが、回答は濁されたと報告した(後日、しつこく訊き過ぎたため担当にキレられたと語っている)。TBSテレビがっちりマンデー!!』の取材を受けたやおきん社長は「ドラえもんのパクリではないか?」という質問にたじろいでいた。

漫画『カオスだもんね!』では、うまい棒の開発者である常務に制作秘話などを取材したものの、キャラクターについては触れなかった。これについて、作者の水口幸広はあとがきで「21世紀の現在で10円という価格で販売され続けているのは企業努力の結晶。それを知ったがゆえにあの微妙なキャラクターについて触れることができなかったことを読者にお詫びしたい」と述べている。

2002年には、初めてノベルティにうまい棒自体が使用され、「Yahoo!BB無料体験キャンペーン」の一環でYahoo!BB仕様のうまい棒が登場し、以後は各方面でキャラクターが活用している[8]。2003年にはLindowsによってノベルティが製作されており、このうまい棒が初のイラスト入りノベルティだった。

2008年プロ野球の球団とコラボレーションした「タイガースうまい棒」「ジャイアンツうまい棒」が発売。キャラクターは使用されていないが、現役投手がパッケージに採用され、これが好評につき毎年シーズン限定で様々な球団のパッケージを販売されるようになった。現在ではドラゴンズ、タイガース、ジャイアンツ、ファイターズ、ホークス、ベイスターズ、イーグルス、の計7球団のうまい棒が製作され、球団のマスコットキャラクターのパッケージやユニフォーム姿のうまい棒のキャラクターも起用されている。

アニメーションのキャンペーンでも使用されておりナムコのアミューズメントスポットナムコ・ナンジャタウンではコラボした景品としてお目見えし、2011年2月4日にマクロスF[9]、10月7日侵略!イカ娘、2012年3月3日輪るピングドラムとタイアップした数量限定のうまい棒が初登場した。

2009年には、発売30周年と、キャラクターの誕生日を記念し、ファンイベント「うまい棒大感謝祭」2009が開催された。当イベントはファンによるうまい棒ファンのためのイベントとしてゲストも招かれたが[10]、開催した「うまい棒実行委員会」には株式会社やおきんは一切関与していない。同イベントでは、リアル「うまえもん」達(着ぐるみ「うまえもんズ」)が登場し誕生日会が行われた[11]

この年の2月にはうまい棒のキャラクターを使用したパチスロ・「うまい棒V」がエマから発売されている。

2012年2月28日、キャラクターを使用したスマートフォン用のアプリが登場している[12]。ジグノシステムジャパンによるアプリで名称は「うまい棒をつくろう!」。うまい棒の種を畑にまき栽培、出荷を行うというもので本来の精製の方法よりも簡単にデジタル上にうまい棒を作り楽しむことができる。当初の種類はレアなものも合わせて36種類用意され、収穫したうまい棒のデータは「うまい棒図鑑」に記録されいつでも閲覧が可能である。配信直後より人気を集め、その日のうちに、無料アプリダウンロードランキングで1位を獲得。配信から6日間連続で1位を獲得したこともある[13]

種類(味)

  • 最もコストのかかる商品は製造過程において唯一、二度の味付けが必要な「たこ焼き味」。

現行

レギュラー
実は原材料に辛子明太子は使われておらず、赤ピーマンがフレーバーの一つとなっている。後述の辛子明太子味とは別物。
ナゴヤドームなどでは、箱入りでドアラの写真がデザインに使われているものが販売されている。
2001年エニックスのウェブサイト上に作られたうまい棒のオフィシャルサイトでの投票の結果作られた。
製造過程で二度味付けをしているため、他の種と比較すると食感がやや硬い。
他の種類より細めで、外側にチョコレートがコーティングされている。コーティングが溶けやすいので夏季(6月~8月)は販売していない。
前述のタコヤキ味よりも色が薄く、酸味がやや強い。
2011年11月2日発売。
地域限定味

販売終了

粉末納豆を使用しており、表面に納豆特有の粘り気があった。
限定復刻版

2005年夏にセブンイレブンにて先行発売されたもので、5種×各3本の計15本のセットで販売された。

  • ピザ味
  • さきいか味
  • ギョッ!the味
  • カニシューマイ味
  • 梅おにぎり味
企画中
  • キャラメル味
  • ココア味

類似品

  • 「酢漬けイカ」で有名なよっちゃん食品工業類似品として「うまい象」という駄菓子を発売していた。パッケージは少年が手乗りサイズの象を、象の鼻をつまんで持ち上げて一口で食べるというデザインだった。
  • ニッポー株式会社の製造する「もろこし棒」は、コーンスナックとしての外観がそっくりである。また、パッケージのデザインも似ている。
  • 株式会社グッディの「おいしい棒」はその名前の通り、パッケージのデザインから味までそっくりである。原産国は中華人民共和国
  • 東鳩東京製菓(当時)からも80年代前半に「百点満点」という商品名として10本入り100円で販売されていたが、こちらは短命に終わっている。

事故

2008年6月27日14時15分頃、茨城県常総市鴻野山にある、主にうまい棒たこ焼味を製造していたリスカ株式会社の製造第3課工場の大乾燥機から出火し、工場が全焼した。工場内のうまい棒を乾かす大乾燥機から煙が出ているのを従業員が発見し119番通報したが工場内の製造機がほとんど焼失し、菓子の原料となるトウモロコシや食用油なども燃えてしまった。事件当時、工場内には20人ほど従業員がいたが無事避難したため怪我人は出なかった。

脚注

  1. ^ オピ研 vol.55 やおきん(1)」 オピネット、2005年12月6日。
  2. ^ [1]
  3. ^ a b 激レア「うまい棒」を人気ラーメン店で入手! エキサイトニュース 2005年9月23日
  4. ^ a b オピ研 vol.55 やおきん (3)」 オピネット、2005年12月20日。
  5. ^ 百識〜百で知るひとつの知識〜』の「昔懐かしの駄菓子がスタジオ大集結中」コーナー。フジテレビ2008年1月22日放送分。
  6. ^ a b 駄菓子探偵」 駄菓子タウン、2009年3月1日閲覧。
  7. ^ がっちりマンデー!!(TBS系)2006年3月26日放送「永遠のロングセラー商品・お菓子編 その(2)うまい棒」
  8. ^ ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略―やおきん「うまい棒」【前半】(宣伝会議2012年4月1日号 NO.834 、2012年4月2日)
  9. ^ マクロスFが「うまい棒」とコラボ シェリルとランカが衝撃の姿に…?」(はてなブックマークニュース、2011年2月7日)
  10. ^ HEY!たくちゃん司会「うまい棒大感謝祭」開催」(お笑いナタリー、2010年9月3日)
  11. ^ 「うまい棒」30周年記念イベントレポート! リアル「うまえもん」や「ホリエモン」が登場 アキバ総研、2009年9月5日
  12. ^ iPhone アプリ「うまい棒をつくろう!」配信開始(インターネットコム、2012年2月28日)
  13. ^ iPhoneアプリ「うまい棒」1位記念で本物のうまい棒1000本が当たる! マイナビニュース、2012年3月15日

関連するグッズ

  • うまい棒にょっきりストラップ - 2005年・バンダイ
  • うまい棒ラッピング都営バス - 2007年・トミカ第478弾
  • おかしなうまい棒 スティックパーティー - 2011年12月タカラトミーアーツより

外部リンク