追分

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江戸期内藤新宿(現在の東京・新宿)の復元模型。手前の道の分岐が「新宿追分」(現在の新宿三丁目交差点)。画面奥が日本橋方面で、丁字路で分岐して右に曲がるのが格式が上の甲州街道、画面下に向けて直進するのが青梅街道である。
日永追分(三重県四日市市)。手前を右折するのが東海道、左折するのが伊勢街道。
草津追分。右折するのが東海道、直進し旧草津川をくぐっているのが現代の中山道

追分(おいわけ)は、道が二つに分かれる場所をさす言葉である。

概要[編集]

もとは「追い、分ける場所」を意味したが、そこから街道の分岐点も意味するようになり、甲州街道青梅街道の分岐である新宿追分や、中山道北国街道の分岐である信濃追分など、各地に地名として残っている。

また、そこから派生して、こうした地名を冠した日本の民謡の一種(追分節)の略称として用いられることもある。(追分節の項を参照)

類義語・対義語としては、追分と同様に分岐点を意味する「ワカレ」(「分かれ(分れ)」「別れ」「岐れ」などと表記される)、道が合流する点という意味の「落合」「出合」があり、こちらも各地の地名としてその名を残す。

全国の「追分」[編集]

海外の「追分」[編集]

追分節[編集]

日本の民謡には、「○○追分」(○○は地名)というが各地にあり、その多くは朗々とを響かせてうたうである。著名なものに「江差追分」などがある。もともとは信濃追分(現在の長野県北佐久郡軽井沢町)付近で歌われていた馬子唄が、関東以北の各地を中心に広がったとされている。

追分の音楽的特徴として、

  • はっきりした・明確な拍節を持っていない(調子よくパンパンと手拍子を打てない)
  • 音域が広い(高い声から低い声まで出さなければいけない歌が多い)
  • 母音を伸ばす(一音多声型。歌詞等の一文字を長く伸ばす場合が多い。西洋音楽のメリスマ参照)

などが挙げられる。この為、難しい方に入る。

小泉文夫は日本音楽のこのような形式に注目し「追分形式」と呼んだ。追分形式と対照的なのが拍節感のはっきりした「八木節形式」(一音一声型、シラブル型)である。

関連項目[編集]