経済ナショナリズム

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経済ナショナリズム(economic nationalism)とは、国家による経済活動の管理を重視する政策や、それを支持するイデオロギーの1つ。

輸入関税や労働力・物品・資本に規制をかけてでも、国内経済での労働・資本形成についての安定を重視する。多くの場合新自由主義グローバリズムと対立し、少なくとも無制限な自由貿易には懐疑的な立場を取る。保護主義輸入規制も関連する。

大きな政府を志向するという点では、左派のイデオロギーと共通するが、左派のように「平等」「高福祉」を志向するわけでは、必ずしもない。

経済活動が、「Nation」(民族・国民・国家)の概念と不可分であることや、従来の自由主義と統制主義という二項対立ではそのことが抜け落ちてしまっていること、市場の暴走に対処するために(左派・左翼のような平等主義イデオロギーではなく)この「Nation」(民族・国民・国家)の概念を以てすることが望ましいことなどを、主張・強調する立場という意味合いが強い。

事例[編集]

例として、Henry Clayが主張するAmerican System、フランスのDirigisme、日本の通産省による"勝者と敗者の選択(pick winners and losers)"、マレーシアアジア金融危機にて発動した通貨操作、中国の人民元操作、アルゼンチンが2001年の金融危機において発動した関税と通貨切下げ経済政策、米国の国内製鉄産業保護のための関税などがある。

2005年以降、政府が外国企業による国内産業買収の際に多く見受けられるようになった。

経済愛国主義[編集]

台湾学生による立法院占拠の背景は「海峡両岸サービス貿易協定」が台湾住民に内容を知らされないまま締結されたことに対する不満やこの協定が台湾の中小企業にダメージを与えたり、大陸から多数の移民が来て台湾を乗っ取るのではという不安感に基づくものである。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ "Arcelor: Villepin en appelle au "patriotisme économique""”. Associated Press (2005年1月31日). 2007年4月11日閲覧。(フランス語)
  2. ^ La mobilisation se poursuit autour de Danone”. Associated Press (2005年7月21日). 2007年4月11日閲覧。(フランス語)
  3. ^ Abertis and Autostrade joint statement”. Marketwire (2006年12月). 2007年4月12日閲覧。
  4. ^ Dominique de Villepin annonce une fusion Suez-GDF”. Associated Press (2006年2月25日). 2007年4月11日閲覧。(フランス語)
  5. ^ La saga Endesa divise politiques, industriels et analystes”. Associated Press (2007年3月27日). 2007年4月11日閲覧。(フランス語)
  6. ^ Abraham, Kurt S. (2005年9月). “Chevron wins control of Unocal as CNOOC backs down”. World Oil. 2007年4月12日閲覧。
  7. ^ [1]

関連項目[編集]