メジャーリーグサッカー

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メジャーリーグサッカー
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加盟国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カナダの旗 カナダ
大陸連盟 CONCACAF
創立 1993年
ディビジョン イースタンウェスタン
参加クラブ 20クラブ
リーグレベル 第1部
国内大会 MLSカップ
(リーグ戦上位クラブによる決勝トーナメント)
USオープンカップ
カナディアン・チャンピオンシップ
国際大会 CONCACAFチャンピオンズリーグ
最新MLSカップ優勝 ロサンゼルス・ギャラクシー(5回目)
最多MLSカップ優勝 ロサンゼルス・ギャラクシー(5回)
テレビ局 ESPN, ESPN2, ESPNデポルテス
NBCスポーツ
ウニマス, ウニビシオン・デポルテス
TSN, TSN2RDS
TVA
公式サイト MLS SOCCER.COM
2014年のメジャーリーグサッカー

メジャーリーグサッカー(Major League Soccer, MLS)は、アメリカ合衆国およびカナダのプロサッカーリーグである。 MLSは、米国およびカナダの主要なプロスポーツリーグの一つとなっている。リーグが構成されている20チームは、17の米国と3のカナダ。

歴史[編集]

アメリカ合衆国のプロサッカーリーグは19世紀から数多く興っては解散してきた。その中で最も有名なものは1967年から1984年まで存在した「北米サッカーリーグ(NASL)」で、ペレヨハン・クライフフランツ・ベッケンバウアーといったヨーロッパや南米の主力選手を擁して人気獲得を図った。しかし球団間の実力・財政力の不均衡や、アメリカ人のスタープレイヤーが育たなかったなどの理由から興行としては失敗し、NASLは解体した。

しかし、1994年のFIFAワールドカップ開催国がアメリカに決定したことを起爆剤に、再度「一部リーグ」としてのプロサッカーリーグを開催する機運が発生し、ワールドカップ開催の2年後の1996年に10クラブによるメジャーリーグサッカー(MLS)が発足。当初は1995年発足の予定であったが、資金難のために開幕が1年遅れた。1998年から12クラブとなるが予算難から2002年に10クラブに戻す。2005年からエクスパンションが始まり、2009年には15クラブ、2010年には16クラブ、2012年には19クラブまで拡大し、2015年にニューヨーク・シティFCオーランド・シティSCが参入することをはじめ、2020年までに計24クラブとなることを予定している。現在下部リーグとの入れ替え制度は行われておらず、USL(2010年までの2部相当のリーグ)やNASL(2011年創設の2部相当のリーグ)等のクラブがMLSに参入する場合は既存のクラブを母体に新設されたエクスパンションチームとして加盟する形となる。

まだ開幕して20年弱と言うこともあり、人気は徐々に出始めてきているものの、認知度は北米4大プロスポーツリーグNFLMLBNBANHL)と比較して未だ高いとはいえない。フォーブスの調査によると、2012年シーズンの全19クラブの総収入は5億ドル弱であり[1]、北米4大プロスポーツリーグで最も総収入の少ないNHLの20%以下である。リーグ優勝決定戦のMLSカップも注目度が高いとは言えず、全米視聴率は0%台が続いている[2]。ただアメリカにおけるサッカーの競技人口は2400万人を越えており、世界で2番目に多い国である[3]。特に若年層の間で人気が高まっており、12歳から17歳を対象にしたESPNの調査では、MLSの人気がMLBに並んだという結果が出ている[4]。また2014年FIFAワールドカップの試合がワールドシリーズNBAファイナルを越えてサッカー番組史上最多のTV視聴者数を記録するなど[5]、MLSはサッカー人気向上の基盤として多大な貢献をしている。

所属クラブ数が拡大したこともあり、シーズン観客動員数などは増加傾向にある。2013年シーズンの観客動員数は600万人を超えており、1試合当たりの平均観客動員数は1万8594人である[6]。また一部のチームはアメフトやカナディアンフットボールとの兼用の関係で、人工芝の競技場を本拠地としているチームもある。(他にロシアサッカー・プレミアリーグの例もある)。日本人では木村光佑が2007年にコロラド・ラピッズへ入団し、2010年には日本人として初となるMLSカップ出場を果たし、ニューヨーク・レッドブルズに移籍した2013年にはサポーターズ・シールドとなった。

特色[編集]

ドラフト会議[編集]

選手契約金の高騰を避けるため、新人選手は他のメジャースポーツと同様にドラフト会議で獲得する。現在では各クラブが独自にスカウティング活動を行っている。2004年にワシントン・DCユナイテッドに入団したフレディー・アドゥーは同リーグの史上最年少出場選手記録(1989年生まれ・14歳 アメリカのプロスポーツマンを通してもこの100年で史上最年少)だけでなく、MLSの史上最高年俸・推定約5200万円、並びに史上最年少ゴールを達成して話題になった。

特別指定選手制度[編集]

選手の給与は、現在費用対効果の観点から、リーグから支払われるシステムになっているが、そのため欧州に比べると水準が低く、著名選手を獲得できない理由のひとつとされていた。このリーグ運営方法を「シングル・エンテティ・システム」と呼び、他のプロスポーツリーグもこの制度を導入している。ただ、2007年よりリーグからの給与とは別に、各チームが二人まで(この枠をトレードして最高で三枠まで獲得できる)予算を独自に決定しても良い特別指定選手制度(Designated Player Rule)と言う制度が導入された。これによってデビッド・ベッカムなどの著名選手がMLSに移籍してきた。5年契約で、ベッカムの総収入額は2億5000万ドル(約300億円)に達すると言われ、2009年シーズンには元スウェーデン代表主将のフレドリック・ユングベリや、2010年シーズン後半からは、元フランス代表主将のティエリ・アンリや、メキシコ代表主将のラファエル・マルケスなど大型スター選手たちが続々とメジャーリーグサッカーに移籍してきている。2014年時点でのMLSの最高年俸はシアトル・サウンダーズFCクリント・デンプシーで約669万ドル(約6億8000万円)である[7]

一般の選手の給料はサラリーキャップ制を採用しており、2013年時点での調べによると、平均年俸は約15万ドルである[8]

マーケティング[編集]

1チーム平均の経済規模 (単位:100万ドル)
リーグ 資産価値 収入 営業利益
NFL 1,428 299 53.3
MLB 810 236 9.6
NBA 634 151 23.7
NHL 413 87 7.0
MLS 103 26 1.8
出典: フォーブス調べ(2014年8月現在)[9][10][11][12][1]

2002年、自前のサッカー専門のマーケティング会社、サッカーユナイテッドマーケティング社を設立し、アディダス社との総額1.2億ドルなどの大型契約を締結するなど、近年著しくビジネスの側面が急速に成長してきている。富豪のオーナーによってインフラ整備は進み、各クラブ、自前のサッカー専用スタジアムを保有することで経営の安定と成長を図っている。

経済誌フォーブスの調べによると、2012年シーズンにおける1クラブ当たりの平均営業収入は約2600万ドル(約26億円)である[1]。同年のJ1Jリーグの1部リーグ)の1クラブ当たりの平均営業収入が31億5200万円であることから[13]、これよりやや少ない金額である。また、MLSで最も営業収入が多いクラブはシアトル・サウンダーズFCであり、4800万ドル(約48億円)と算定されている[1]。同クラブは2013年シーズンの1試合当たりの平均観客動員数が約4万4000人であり、MLSのクラブで最も多い数字である。

ヨーロッパのビッグクラブがシーズンオフにアメリカへ渡ってMLSのチームと試合をするツアーも近年は多く組まれ、記録的な観客数を集めている。

参加クラブ[編集]

イースタン・カンファレンス
クラブ名 ホームタウン クラブカラー 加入年
ニューヨーク・レッドブルズ ニューヨーク 赤・白 オリジナル
D.C. ユナイテッド ワシントンD.C. 黒・赤・白 オリジナル
シカゴ・ファイアー シカゴ 赤・白 1998年
ニューイングランド・レボリューション ボストンプロビデンス 青・白 オリジナル
コロンバス・クルー コロンバス 黒・黄 オリジナル
トロントFC トロントカナダ 2007年
フィラデルフィア・ユニオン フィラデルフィア 紺・金 2010年
モントリオール・インパクト モントリオール(カナダ) 2012年
ニューヨーク・シティFC ニューヨーク 水色 2015年
オーランド・シティSC オーランド 2015年
ウェスタン・カンファレンス
クラブ名 ホームタウン クラブカラー 加入年
ロサンゼルス・ギャラクシー ロサンゼルス 青・黄 オリジナル
FCダラス ダラス 赤・白・灰・青 オリジナル
コロラド・ラピッズ デンバー えんじ オリジナル
スポルティング・カンザスシティ カンザスシティ 青・白 オリジナル
レアル・ソルトレイク ソルトレイクシティ 赤・紺 2005年
サンノゼ・アースクエイクス サンノゼ 青・白 オリジナル
ヒューストン・ダイナモ ヒューストン 2006年
シアトル・サウンダーズFC シアトル 青・緑 2009年
バンクーバー・ホワイトキャップス バンクーバーカナダ 2011年
ポートランド・ティンバーズ ポートランド 2011年

参加予定クラブ[編集]

クラブ名 ホームタウン クラブカラー 加入予定年
ロサンゼルス(名称未定) ロサンゼルス   2017年
アトランタ(名称未定) アトランタ   2017年
ミネソタ・ユナイテッドFC[14] ミネアポリス   2018年
マイアミ(名称未定) マイアミ   未定

撤退したクラブ[編集]

クラブ名 ホームタウン クラブカラー 所属期間
マイアミ・フュージョン フォートローダーデール 1998年 - 2001年
タンパベイ・ミューティニー タンパ 1995年 - 2002年
クラブ・デポルティボ・チーヴァス・USA ロサンゼルス 赤・青 2005年 - 2014年

歴代優勝クラブ[編集]

詳細はMLSカップを参照

サポーターズ・シールド(レギュラーシーズン最上位)[編集]

試合方式[編集]

RFK Stadiumに於ける「D.C. ユナイテッド」対「シカゴ・ファイアー」の試合風景

年間の試合形態[編集]

  • レギュラーシーズン
20チームを東西10チームずつの東西2ディビジョンに分けて、ホーム・アンド・アウェー方式で全チームと2試合ずつの計38試合を行い、両ディビジョンの上位3チームずつ6チームと、残りのチームからディビジョンに無関係に勝ち点上位の4チーム(ワイルドカードノミネートクラブ)の10チームが決勝トーナメントにあたる「MLSカップ」にコマを進める。このレギュラーシーズンで最も優秀な成績をおさめたクラブには「サポーターズ・シールド」という表彰が行われ、CONCACAFチャンピオンズリーグへの出場権が与えられる。
シーズンは3月開幕、11月終了の春秋制である。そのため、オフシーズンにヨーロッパのクラブに期限付き移籍したり、練習参加する選手もいる。
  • MLSカップ
10チームによるトーナメント戦
ワイルドカードプレーオフは勝ち点の上位2クラブの本拠地でのワンマッチで行い、その勝者が準々決勝を戦う。
準々決勝と準決勝については、ホーム&アウェーの2試合で対戦し、1勝1敗の場合は2試合の総得点→その後PK合戦を行う体裁となった(以前は1勝1敗や2引き分けの場合は第3戦を実施していた)。決勝戦に限り中立地での1試合決着となっている。

MLSならではの過去のルール制度[編集]

カウントダウン方式
かつてのMLSでは、アメリカンフットボールやバスケットボールなどと同じ要領で、アディッショナルタイム(=ロスタイム)相当分をカウントせず、きっちり45分ずつで試合が終了できるようにした「カウントダウンシステム」を採用したことがあった。
現在は、FIFAのシステムをそのまま利用している。
シュートアウト合戦
同じくかつてのMLSでは、同点の場合は引き分けにせず、サドンデス方式のシュートアウト合戦を行っていた。これはPK合戦と同じくGKと攻撃者の1:1の対戦であるが、攻撃者はゴールから35メートルの地点からドリブルをし、一定の時間内にシュートを放ってもらうというものである[15]
これも現在は採用しておらず、予選リーグではFIFAルールと同じ90分引き分け制併用のスタイルとなっている。

放送について[編集]

2007年現在、MLSは以下の放送局に放映権を与えている。FIFA主催の国際大会や、米国代表戦などとセットで販売される場合が多い。

日本での放送[編集]

日本では旧スポーツ・アイESPNで中継を行っていた。その後、日本でMLS中継は行われなくなったが、日本でも知名度の高いベッカムの加入に伴いESPNと提携しているJ SPORTSにて2007年夏より中継を再開した。しかし、2011年現在では放送していない。

下部リーグ相当のリーグ戦[編集]

これらはMLSは直接関与しておらず、日本で言うJリーグとJFL以下の諸リーグの関係に相当する。そのため、現段階ではこれら下位リーグとの成績上の自動昇・降格や入れ替え戦は実施されておらず、当面これを導入するめども立っていない。いわゆる独立リーグセミプロフェッショナルリーグといわれる。

以下は主にアメリカ国内のリーグを記載するが、カナダやカリブ海各国のクラブもこれらのリーグに参加し、様々な国にとってのサッカーピラミッドを複合的に形成している。

MLSの実質的な下部リーグのうち最大のものは、2009年まで2部から4部に相当するリーグを運営していたユナイテッドサッカーリーグ(USL)であったが、2009年に同リーグの株式を保有していたナイキがこれを売却したことに対してUSL1部と2部の複数のクラブが反発し、NASL(かつて存在した北米サッカーリーグと同名の新リーグ)の結成と、2010年度からのUSL脱退を宣言した。しかし、USL、NASLともにチーム数が不足することから、2010年は米国サッカー連盟(USSF)の仲介により暫定的に両者が共同し、USSFディビジョン2プロリーグを組織して2部相当のリーグとした。
2011年からは、NASLとUSLがそれぞれ独立し、NASLが2部相当のリーグとなっている。
2009年までのUSL1部2部の各クラブのうち、MLSに昇格したクラブとNASLに参加したクラブを除く、USLに残ったクラブと新設されたクラブによって新たに1部構成で組織したリーグ。USLとしては1部リーグ相当。
カナダの国内リーグとしては最上位。これより上はMLS、NASLとなる。
USLの下部リーグ。独自の年齢制限を設けて若年層を育成するリーグとしている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d Major League Soccer's Most Valuable Teams(2014年8月閲覧)
  2. ^ MLS Cup 2013 Down 44% In Viewership; Sets Record As Least-Viewed MLS Cup Ever 2014年4月27日閲覧。
  3. ^ 265 million playing football Fifa. com 2014年7月4日閲覧。
  4. ^ MLS equals MLB in popularity with kidsESPN FC 2014年6月30日閲覧。
  5. ^ World Cup TV Ratings: Over 26M For World Cup Final, Including 17.3M on ABC Sports Media Watch 2014年7月15日閲覧。
  6. ^ MLS attendance down in 2013, but only slightly off 2012's record high 2014年4月27日閲覧。
  7. ^ Clint Dempsey highest paid in MLS 2014年4月26日閲覧。
  8. ^ MLS player salaries: analysis, charts, and tables 2014年4月26日閲覧。
  9. ^ Forbes: The Business of Football(2014年8月現在)
  10. ^ Forbes: The Business of Baseball (2014年8月現在)
  11. ^ Forbes: The Business of Basketball(2014年8月現在)
  12. ^ Forbes: The Business of Hockey (2014年8月現在)
  13. ^ 2012年度Jクラブ経営情報開示 2014年4月28日閲覧。
  14. ^ 米MLSが球団増、18年ミネソタに 新スタジアムも建設–スポーツニッポン、2015年5月22日閲覧
  15. ^ アイスホッケーのトーナメントで使われる「ゲームウィニングショット合戦(GWS)」と酷似している。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]