ビスマルク憲法

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Bundesarchiv Bild 102-11019, Verfassungsurkunde des Deutschen Reiches.jpg

ビスマルク憲法(ビスマルクけんぽう、Bismarcksche Reichsverfassung)は、1871年に制定されたドイツ帝国憲法。 正式にはドイツ国憲法(ドイツこくけんぽう、独:Verfassung des Deutschen Reiches)。帝政時代の憲法であったことから、ドイツ帝国憲法とも訳される。 プロイセン国王をドイツ皇帝(Deutscher Kaiser)と称し、国家元首を兼任の上でドイツ諸邦国の盟主と定めたことなどから分かるように、統一ドイツ国家の基本法であり、1919年ドイツ革命によってヴァイマル憲法に代わるまでその効力を保った。

欽定憲法であり、日本の大日本帝国憲法にも影響を与えたとされる。

経緯[編集]

北ドイツ連邦の憲法を基本として、時の連邦宰相オットー・フォン・ビスマルクが中心となって作成し、1871年ホーエンツォレルン朝ドイツ帝国成立にこの憲法を制定した。北ドイツ連邦の構成国と他4つの国が署名した。

皇帝[編集]

  • 皇帝は帝国構成国の盟主兼プロイセン国王が務める
  • 皇帝は宣戦の布告および和平の締結、対外代表、条約及び同盟の締結、大使の授受の諸権利を有す。ただし、防衛戦争を除く宣戦布告は帝国議会・連邦参議院の同意が必要であり、両議院の議長はこれを審査しなければならない(11条)
  • 皇帝は帝国宰相の任命権を有す
  • 皇帝は連邦参議院・帝国議会の召集権を有す(12条)
  • 皇帝は法令の布告権を有する(17条)
  • 皇帝は官吏任免権を有する(18条)

連邦参議院[編集]

連邦参議院は各領邦の代表者によって構成されており、各領邦には定められた議席が振り分けられたが、主に国土面積によって左右されたため大国ほど多くの議席を占めていた。また、連邦参議院には以下の常設委員会の設置が憲法によって定められていた。

  • 陸軍および編成委員会
  • 海軍委員会
  • 税務委員会
  • 通商委員会
  • 鉄道・郵政・電信委員会
  • 司法委員会
  • 財務委員会

帝国議会[編集]

帝国議会は25歳以上の成人男性が有する普通選挙権によって選出された議員団によって構成され、秘密投票が保障されていた。

帝国宰相[編集]

帝国宰相は皇帝によって指名された。 連邦参議院の議長を兼任しその職務の監督に当たり、連邦参議院議員に対する優越権を有していた。 また、法令や勅令は帝国宰相の副署をもって初めて有効化する。 なお、1918年の憲法の部分修正により、新たに帝国議会が帝国宰相の解任権を有した。

市民権[編集]

ドイツ帝国民の市民権は各領邦の差別なく平等に扱われる(3条)


関連[編集]