グリニッジ標準時
グリニッジ平均時(グリニッジへいきんじ、Greenwich Mean Time, GMT)は、グリニッジ天文台・グリニッジ子午線(経度0度)における平均太陽時(mean solar time)を指す。イギリスの標準時(standard time)はこの名で呼ばれる。日本ではグリニッジ標準時(グリニッジひょうじゅんじ)と訳されることが多い。
協定世界時 (UTC) を意味して「GMT」と呼ぶ事例も多い。“Zulu time”とも呼ばれる。
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平均太陽時[編集]
詳細は「平均太陽時」を参照
グリニッジ平均時は伝統的に経度0度と定められているイギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台での平均太陽時(Mean solar time)である。地球は楕円軌道を描いて公転しているため、グリニッジ平均時での正午は太陽のグリニッジにおける子午線通過時刻とは異なる。この様に、季節により前後するグリニッジにおける子午線通過時刻と GMT の正午(最大約16分)を均時差と呼ぶ。一定でない太陽の運行を平均し GMT の正午に常にグリニッジの子午線を通過するような仮想的な太陽を考えてこれを平均太陽(Mean solar)とし、平均太陽の運行に基づいて GMT は定義されている。
歴史[編集]
イギリスが海運国家として発展すると、イギリス船の船員達は航海中にグリニッジ子午線からの現在の経度差を計算するために、自分達の時計をグリニッジ平均時(GMT)に合わせるようになった。しかし船上で通常の生活用途に使われる時計には従来通りに船上の太陽時が用いられた。この習慣と、他国の船で使われていたネヴィル・マスケリンの月距法(グリニッジでの天体観測データと船上での月の観測位置から経度を求める方法)とが結び付いて、やがて GMT は海域における世界共通の位置によらない基準時刻として使われるようになった。
その後、陸域でもほとんどの国の時刻帯はこのGMTを基準とし、それから数時間だけ進んだ(または遅れた)時刻を標準時として採用した。
グリニッジ天文台からの時報は1924年2月5日に初めて開始された。
1928年に、位置によらない共通の基準時刻を指すより正確な用語として世界時(Universal Time)という語が国際的に採用された。現在は、協定世界時 (UTC) として定義されており、1972年1月1日からは閏秒の挿入または減算による現行の調整方法が採用されている。
イギリスの標準時[編集]
標準時の考え方、すなわち地方全体で共通の基準時刻(基準地点の平均太陽時)を用いる仕組みは、イギリスで鉄道敷設の発展とともに、「鉄道時間」として生まれた。ロンドンの時刻であるグリニッジ平均時がこれに用いられた。
現在、イギリスの標準時は、UTCそのもの(UTC+0)を採用しているが、現在でも伝統を守ってグリニッジ平均時(Greenwich Mean Time)と呼ばれている[1]。また西ヨーロッパ時間 (Western European Time、WET)とも呼ばれる。
上の地図で濃い青色に塗られている国では、夏季には時間を1時間進めるサマータイムを行なっている。イギリスではこの時期の時間を英国夏時間(British Summer Time、BST)、アイルランドではIrish Summer Time、ISTと呼ぶ。薄い青色で塗られている国では一年中 UTC/GMT/WET を用いる。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Greenwich Mean Time
- NIST - World Time Scales
- International Earth Rotation and Reference Systems Service
脚注[編集]
- ^ イギリスの標準時は、1968年2月18日1時(UTC)から1971年10月31日2時(UTC)までの全期間は、1時間早いUTC+1を用いたので、これを英国標準時(British Standard Time、BST)と呼んでいた。
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