固有時

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固有時(こゆうじ)とは、物理現象・物理法則を支配する時間を言う。特殊相対性理論・一般相対性理論により,ある観測者から見て移動する座標系若しくは重力等で歪んだ時空座標系の下でも,(時空点ごとに固有・不変となる)固有時を用いることにより物理法則は普遍形・不変形を示す。

本稿では特殊相対性理論に基づく観点の下で固有時の説明を行う。


固有時(こゆうじ)とは、注目する物体に伴って移動する座標系で計測した時間のことである。一般に記号はτを用いる。ニュートン力学まで用いられた全宇宙で一意な絶対時間に代わり、注目すべき物体の固有時が物理法則の記述に用いられるようになった。

アインシュタインは一般相対性理論に基づく観点から、「私は全宇宙に時計を置いた」と述べている。

定義[編集]

(ct)2-x2-y2-z2c: 光速t: 観測者にとっての時間、(x, y, z): 観測者にとっての物体の空間座標)はローレンツ変換に関して不変な量である(つまりいかなる座標系で物体を観測してもこの値は同じになる)。そこで、d()2=d(ct)2-dx2-dy2-dz2としてτ=∫τを定義すると、このτも不変量となる。このτが固有時である。

性質[編集]

恒等的に(x, y, z)=0である時、当然τ=tである。常に(x, y, z)=0が成立するということは、それは観測対象の物体と共に移動する座標系で対象を観測していることに他ならない。これがτが固有時と呼ばれる所以である。つまり、固有時とは物体固有の時間という意味である。

特殊相対性理論においては、力学法則はローレンツ変換に関して不変であることが要求されるため、力学法則の記述は相対論以前の絶対時間に代えて固有時を用いる。例えば、ニュートン力学において\boldsymbol{F}=\frac{d\boldsymbol{p}}{dt}と記述された運動方程式は、特殊相対論においては\boldsymbol{F}=\frac{d\boldsymbol{p}}{d\tau}と記述される(F: 物体に加えられた合力、p: 運動量、t: 絶対時間、τ: 固有時)。

関連項目[編集]