DUAL SIM

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デュアルSIMスロットを搭載したLenovo A369i。サイズの大きいMini SIMが採用されたスマートフォンは、端末のバッテリーを取り外して、その下にSIMスロットが装備されているものが一般的。
サイズの小さいNano SIMが2枚入るデュアルSIMスロット。このタイプはSIMスロットが別ユニットになっており、SIMピンでスロットを取り出してSIMカードをはめ込むタイプである。
SIM1は、NanoSIMカード専用。SIM2は、NanoSIMカードもしくはmicroSDカードの排他利用の例。

デュアルSIMは、2つのSIMカードスロットを有し、一台の端末で任意にネットワークを切り替えられる携帯電話端末のことである。もしくは、それを可能にする外付けアダプターを指す場合もある。ビジネス用とプライベート用、又は違った契約内容のSIMカードを1台の電話機で切替えて使う事が出来るので、電話機を2台持ち歩く必要が無くなる便利なグッズである。欧州アジアGSM圏では過去から利用者の多いポピュラーなアイテムである。日本でも2013年頃から販売され始め、現在ではファーウェイアップルOPPOシャオミASUSシャープなどがデュアルSIM対応スマートフォンを日本でリリースしている。

携帯電話[編集]

携帯電話本体にデュアルSIMとしての機能が備わっているもの。SIMカードスロットが2つ搭載されていて、ネットワークを任意に切り替えることが出来る。日本国外で主に開発途上国を中心に普及している。日本国外では、プリペイドSIMが普及しているため、複数のSIMカードを保有していても日本のように負担額が増えるわけではない。そこで、かける相手によってSIMカードを切り替えたり、あるいは家族で一台の端末を共有するといった使い方がされている。日本では当初、デュアルSIM搭載機種が皆無だったが、2013年に入りフリーテルやコヴィア、ポラロイドイオンスマートフォンなどから日本でも発売された[1][2][3]

また2010年代後半頃からは、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)製品が出始め、同時に二つにSIMカードの音声通話やデータ通信機能を待ち受けできるようになった。これによって従来のようにSIMカードを切り替えて使う手間が省けるようになった。その後にはデュアル SIM デュアル VoLTE(DSDV)製品も出始め、両方のSIMカードでLTEを用いた高音質なVoLTE通話が利用できるようになった。アメリカの大手メーカーのアップルは、iPhone XSとiPhone XRからNano SIMとeSIMを用いたデュアルSIMに対応した。片方はNano SIMのリアルカードをセットするが、もう一方のeSIMは組み込み型のためシステムの設定上からセットアップする特殊なタイプである。

アダプター[編集]

通常の携帯電話に、アダプターを挿入し無理矢理2つのSIMカードを使用するタイプ。電話機のSIMスロットにダミーSIMを差込みフレキ基板を介してSIMカードを装着するタイプと、SIMカードのICチップ部分だけを小さく切取り、SIMカードと同じ大きさのアダプターに装着するタイプの2種類に分類できる。両者とも搭載されているチップで2枚のSIMカードを切替える。

SIMカードの切替えは、電話機本体の電源のON/OFFで切替える物と、搭載されているチップにソフトウェアがセットされており、ソフトウェアを操作する事によって2枚を切替える物がある。2010年代後半からはDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)対応の製品が増え始めており、同時待ち受けが可能になっている。

種類[編集]

SIMカードに手を加えないタイプ[編集]

このタイプは携帯電話のSIMスロットにダミーSIMを差込み、フレキシブル基板を介してスロットに有るホルダーにSIMを設置する。基本的にSIMカードや携帯電話を加工する事無く設置できる。携帯電話によってSIMスロットの位置や向きが異なる為、形状の違う物が数種類あり、自分の電話機に適した物を選択する必要がある。切替えは携帯電話の電源のON/OFFで切替える物が主流である。

メリット
  • 電話機もSIMカードも加工が必要ない。
  • チップとの相性問題が少なく、スペースさえ有れば使用できる。
デメリット
  • バッテリーとバッテリーカバーの間に設置する為、カバーが閉め難くなったり膨れたりする。
  • スペースの問題で設置出来ない電話機がある。
  • 構造上、リアカバーを頻繁に開け閉めすると断線しやすい。

SIMカードを切断して装着するタイプ[編集]

このタイプはSIMカードに付属のステッカーを貼り、ステッカーに書かれている切取り線に合わせて切断してDual SIMに設置する。SIMの固定は薄い金属のカバーで押さえる様になっており、一度セットするとカバーを開けるのは苦労する。Dual SIMはSIMカードと同じ大きさで、若干厚みは増すが設置場所は問わない。ICチップにソフトウェアがインストールされており、切替えはソフトウェア上で行なう。SIMを切断する専用工具(バイスグリップに専用パンチが付いた物)も販売されている。

メリット
  • SIMスロットに装着するため、基本的に機種を問わない。
  • ソフトウェアで切替える為、携帯電話の電話機を切る必要が無い。
デメリット
  • SIMカードを切断するので、切断に失敗するとSIMカードは使えなくなる。
  • 厚みが増すので、携帯電話のスロットから抜けなくなる場合がある。
  • ソフトウェアの関係なのか、動作しない電話機が有る。

日本の場合、SIMカードはキャリアからの貸与であり、解約の際には返却しなければならないので、SIMカードを切断する事によって後々問題が発生する可能性がある。

註釈[編集]

  1. ^ “デュアルSIMカードスロットが標準搭載された、SIMフリー格安スマホが登場!”. http://mobileascii.jp/elem/000/000/090/90101/ 
  2. ^ “SIMフリースマートフォン「FleaPhone CP-F03a」”. Covia. http://www.covia.co.jp/product2/product-cpf03a.html 
  3. ^ “ポラロイド、SIMロックフリーの子供向けスマートフォン「PolaSma」”. PC Watch. (2014年4月2日). http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20140402_642493.html 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]