Zoom (アプリケーション)

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Zoom
Zoom Communications Logo.svg
開発元 Zoomビデオコミュニケーションズ
対応OS Windows 10
Windows 8
Windows 8.1
Windows 7
SP1以降を搭載のWindows Vista
SP3以降を搭載のWindows XP
Mac OS X Lion 10.7以降を搭載のmacOS
Ubuntu 12.04またはそれ以降
Mint 17.1またはそれ以降
Red Hat Enterprise Linux 6.4またはそれ以降
Oracle Linux 6.4またはそれ以降
CentOS 6.4またはそれ以降
Fedora 21またはそれ以降
OpenSUSE 13.2またはそれ以降
ArchLinux(64ビットのみ)
種別 インターネット電話
ライセンス フリーウェア
公式サイト zoom.us
テンプレートを表示
ノートパソコンを利用したWeb会議

Zoom(ズーム)は、Zoomビデオコミュニケーションズが提供するクラウドコンピューティングを使用したWeb会議サービスの名称である。

概要[編集]

Zoomサービス内にミーティングルームを開設し、ミーティングIDやパスワードを共有するユーザー同士で多地点と同時にWeb会議を行うことができる。

機能[編集]

  • Zoom ユーザー間で、無料Web会議が可能。
  • 複雑な設定無しに、一般的なファイアウォールやNAT内からでも通信が可能。
  • ミーティング中、挙手をすることができる。[1]
  • 部屋を映したくない場合バーチャル背景を使い、画像を背景として使用できる。[2]

システム要件[編集]

共通[編集]

  • インターネット接続-有線または無線ブロードバンド(3Gまたは4G/LTE)[3]
  • スピーカーとマイク-内蔵、USBプラグイン、またはワイヤレスBluetooth
  • ウェブカメラまたはHDウェブカメラ-内蔵またはUSBプラグイン
  • あるいは、ビデオキャプチャカード搭載のHDカムまたはHDカムコーダー

サポートされるオペレーティングシステム[編集]

  • MacOS 10.7以降を搭載のMac OS X
  • Windows 10
  • Windows 8または8.1
  • Windows 7
  • SP1以降を搭載のWindows Vista
  • SP3以降を搭載のWindows XP
  • Ubuntu 12.04またはそれ以降
  • Mint 17.1またはそれ以降
  • Red Hat Enterprise Linux 6.4またはそれ以降
  • Oracle Linux 6.4またはそれ以降
  • CentOS 6.4またはそれ以降
  • Fedora 21またはそれ以降
  • OpenSUSE 13.2またはそれ以降
  • ArchLinux(64ビットのみ)

サポートされるブラウザ[編集]

  • Windows:IE7以上、 Firefox、 Chrome、 Safari5以上
  • Mac:Safari5以上、 Firefox、 Chrome
  • Linux:Firefox、Chrome

プロセッサおよびRAMの要件[編集]

最低 推奨
プロセッサー シングルコア1Ghz以上 デュアルコア2Ghz以上(i3/i5/i7またはAMD相当)
RAM 該当なし 4Gb

対応言語[編集]

2020年4月27日現在の対応言語。この一覧はアプリケーションの表示に対応している言語である。電話での会話はどんな言語でも相手が理解してくれれば通話可能である[4]

技術[編集]

製品[編集]

当初、Zoomは最大15人の参加者でのビデオ会議をする機能を備えていた[5]。 2013年1月25日に、製品はすべてのビデオ会議で最大25人の参加者が参加できるように改善された。 ソフトウェアのバージョン2.5ではさらに拡張され、1回のビデオ会議で最大100人の参加ができるようになった。 同社はその後、最大500人が参加するビデオ会議の機能も提供できるようサービスを拡大した[要出典]。Zoomのプレゼンテーションコンテンツの暗号化はクライアント側のAdvanced Encryption Standard 256ビット(AES 256)アルゴリズムに依存している[6][7]。 2015年10月の時点で、25人だったビデオ会議の参加者の制限は100人に増えた[8][9]。2015年から2016年半ばにかけて、ズームビデオコミュニケーションズはSkype for BusinessのネイティブサポートとSlackとの統合を発表した[10][11]

受信[編集]

当初、Walt Mossbergのような初期の採用者は、より多くの利用者がプールに参加することでZoomの品質が低下することを懸念していた。2012年、Zoomは「サービスを使用しているのは約1,000人のみ」という状態だった。モスバーグによると、「数百万人がそれを使用すると、速度と品質が低下する可能性があった」という[12]The Wall Street Journalレビューで、彼はSkypeGoogleハングアウトに代わる「Zoomは魅力的な選択肢」だと指摘した[13]。このプレリリース期間中、たまたまスモールビジネステクノロジーのエバンジェリストRamon RayはZoomを使用する機会を得、その経験を発表した。SmallBizTechnologyで、Stephanie FarisがRayの経験を取り上げて、「Ramonは、ビデオ会議で遠隔地にいる人の1人がスクリーンを共有できたことにも感銘を受けた」と述べた。このトライアル会議は、彼とZoomの製品マーケティング責任者であるニック・チョンとの間で行われた[14]

2013年10月3日に、Geek MagazineAndroid用の FaceTimeに代わるものとして、Zoomのサービスを含め紹介し、「Zoomはプロの会議用に構築されたが、個人的な活動にも本当に使いやすい」と述べた[15]。 女性向けエンターテインメントWebサイトのSheKnowsは、「Zoomは、若い企業が大規模で定評のある企業のために通常確保されているレベルのコミュニケーションを達成するのに役立つ」と語った[16]

InformationWeekの社説でニティン・プラダンは「一年Zoomを使用した結果、Zoomはたとえそれが重要な会議であっても、自分の電子メールや電話に代わる、即断即決の通信チャンネルになった」と語っている[17]

クラウドサービス[編集]

Azure, AWSに加えてOracle Cloud[18]を利用している[19]

セキュリティ上の問題[編集]

訴求していたエンドツーエンドの暗号化が事実と異なっていた[編集]

「エンドツーエンドで暗号化されている」ことを売りにしていたが、事実と違うことが判明した[20]

UDPパケット偽装によるミーティング乗っ取り[編集]

2018年11月には、セキュリティ上の脆弱性(CVE-2018-15715)が発見された。リモートの認証されていない攻撃者が、会議出席者またはZoomサーバーからのUDPメッセージを偽装し、ターゲットクライアントの機能を呼び出せる。攻撃者は会議から出席者を削除したり、ユーザーからのメッセージを偽装したり、共有画面をハイジャックしたりできる。2019年7月、セキュリティ研究者のJonathan Leitschuhはゼロデイ脆弱性を開示した[21]。この脆弱性により、任意のWebサイトがmacOSユーザーをズームコールに強制参加させられると示した。macOSでZoomクライアントをアンインストールしようとすると、ソフトウェアはバックグラウンドで自動的に再インストールを続ける。最初のインストール中にクライアントを削除しようとしてもアクティブのままである非表示のZoom由来のWebサーバーが残る問題があった。即日Zoomはアップデートを提供し、Appleはサイレントアップデートで対処した[22]

ユーザー承認なしでシステムにインストール/root権限奪取問題[編集]

2020年3月、ユーザの承認を経ず勝手にインストールする問題とroot権限を奪取しようとするセキュリティ問題[23]を指摘され、4月2日に修正アップデートを実施した[24]

Web会議で使用する鍵が中国で生成されている[編集]

Web会議で使用するためには利用開始時に秘密鍵が必要である。秘密鍵はZoom社のサーバーで生成されるが、そのうちのいくつかが中国で生成されていることが発覚した[25]。 中国にデータを送信していた問題を受け、SpaceXNASAはZoomの使用を禁止している[26]ニューヨーク市は学校での使用を禁止し、Microsoft Teamsへ移行させた[27]。他にも、アメリカ上院、シンガポール教育省、ドイツ外務省、台湾の政府機関、オーストラリア政府、インド政府、Google、ダイムラーエリクソンNXPセミコンダクターズバンク・オブ・アメリカもZoomの使用禁止、制限、又は警告等の措置をとっている[28][29][30]

Zoomを規制する国々[編集]

アメリカ合衆国[編集]

2020年現在まで、国や州をあげての規制などは特に行われていない。しかし、NASAやスペースXなどの機関では2020年4月現在Zoom使用を禁止している[31]

イギリス[編集]

イギリスの諜報機関である政府通信本部のナショナル・サイバー・セキュリティ・センター(NCSC)が、機密情報が中国の監視の目にさらされる恐れがあるとして、機密業務にテレビ会議サービス「Zoom」を使用しないようイギリス政府や国会に指示を出したと、ガーディアンが報じた[32]

シンガポール[編集]

シンガポール教育省は、新型コロナウイルス感染拡大を受けてオンライン授業を実施するなかで「極めて重大な事案」が発生したとして、教員にZoomの使用停止を指示した[33]

台湾[編集]

台湾政府はセキュリティ上の懸念が指摘されているビデオ会議アプリ「ズーム(Zoom)」を公務で使用することを禁止すると通知した[34]

ドイツ[編集]

ドイツ外務省はZoomの使用を制限している(Zoomとは国際的パートナー関係のため禁止はしていない)[34]

Zoomの使用禁止などの措置をとっている機関や企業[編集]

中国政府との関係[編集]

中国政府からの要求に応じて中国国内法で違法となる行為を行ったアカウントを削除した[35]

その他[編集]

Zoomを使用した裁判[編集]

ナイジェリア[編集]

2020年、ナイジェリアでは新型コロナウイルスの感染が拡大する中、Zoomを使用した裁判が始められた。被告はZoomを通じて出廷し、弁護側も検察側もZoom経由で弁論を行った。2020年5月4日には、Zoom裁判で初めて絞首刑による死刑判決があった[36]

シンガポール[編集]

2020年5月23日のCNNの報道によると、シンガポールの最高裁判所は、Zoomを使用したリモート裁判において、麻薬密輸犯に対して死刑判決を言い渡した[37]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

出典[編集]

  1. ^ zoomer (2019年8月20日). “Zoomの手を挙げる機能の使い方と使用例は?会議やセミナーでも大活躍!” (日本語). Zoom-Lab | Web会議ソフトZoomの研究所. 2020年5月6日閲覧。
  2. ^ バーチャル背景” (日本語). Zoom ヘルプセンター. 2020年5月6日閲覧。
  3. ^ PC、Mac、Linuxのシステム要件
  4. ^ Zoomの表示言語を変更する - Zoom ヘルプセンター
  5. ^ Mossberg, Walter S. (2012年8月21日). “A Chance To Call 15 Friends To Video Chat In High Def”. Wall Street Journal. 2020年4月10日閲覧。
  6. ^ Chao, Jude (2013年6月18日). “Zoom Aims to Disrupt Video Conferencing Market”. Enterprise Networking Planet. 2020年4月10日閲覧。
  7. ^ Video Conferencing, Web Conferencing, Webinars, Screen Sharing” (英語). Zoom Video. 2017年11月29日閲覧。
  8. ^ Burt, Jeffrey (2015年10月2日). “Zoom Doubles Capacity of Video Conferencing Service to 50”. eWeek. 2015年11月19日閲覧。
  9. ^ Video Conferencing, Web Conferencing, Webinars, Screen Sharing” (英語). Zoom Video. 2017年11月29日閲覧。
  10. ^ Announcement: Zoom Slack Integration”. Zoom Blog (2015年8月13日). 2016年6月8日閲覧。
  11. ^ Zoom Announces Native Skype for Business Interoperability”. www.msn.com. 2016年6月8日閲覧。
  12. ^ All Things HD?A Chance to Call 15 Friends to Video Chat in High Def”. 2020年4月10日閲覧。
  13. ^ Wall Street Journal (Video)?Mossberg Reviews Group Video Chat Service Zoom.us”. 2020年4月10日閲覧。
  14. ^ Faris, Stephanie. “Videoconferencing: Which Solution Is Best For Your Small Business?”. SmallBizTechnology. 2020年4月10日閲覧。
  15. ^ Holly, Russel (2013年10月3日). “The 5 Best Alternatives to FaceTime for Android”. Geek Magazine. 2020年4月10日閲覧。
  16. ^ Fetzer, Mary (2013年7月29日). “10 Apps Entrepreneurs Must Have”. SheKnows. 2020年4月10日閲覧。
  17. ^ Pradhan, Nitin (2014年1月23日). “Better Videoconferencing In The Cloud”. InformationWeek. 2020年4月10日閲覧。
  18. ^ Oracle (2020年4月28日). “When the world turned to @zoom_us, the Zoom team turned to us. And we couldn’t be prouder to work with @ericsyuan and team! …” (英語). @Oracle. 2020年5月4日閲覧。
  19. ^ Zoom、ユーザー急増への対応でOracle Cloudへインフラを拡張 AWS、Azureと併用” (日本語). ITmedia NEWS. 2020年5月4日閲覧。
  20. ^ 「Zoom」のヴィデオ会議は、結局どこまで“安全”と言えるのか? 専門家たちの見解
  21. ^ Leitschuh (2019年7月9日). “Zoom Zero Day: 4+ Million Webcams & maybe an RCE? Just get them to visit your website!” (英語). Medium. 2019年7月9日閲覧。
  22. ^ Whittaker, Zack. “アップルがビデオ会議システムZoomの隠しサーバーを削除するアップデートを静かにプッシュ配信” (日本語). TechCrunch Japan. 2020年3月1日閲覧。
  23. ^ Felix (2020年3月30日). “Ever wondered how the @zoom_us macOS installer does it’s job without you ever clicking install? Turns out they (ab)use preinstallation scripts, manually unpack the app using a bundled 7zip and install it to /Applications if the current user is in the admin group (no root needed).pic.twitter.com/qgQ1XdU11M” (英語). @c1truz_. 2020年4月1日閲覧。
  24. ^ New Updates for macOS” (英語). Zoom Help Center. 2020年4月4日閲覧。
  25. ^ ビデオ会議「Zoom」の暗号化は機密情報に不適切、中国との関係を研究者が警告
  26. ^ スペースX、ビデオ会議アプリ「ズーム」を禁止 安全性懸念で” (日本語). ロイター (2020年4月2日). 2020年4月2日閲覧。
  27. ^ ニューヨーク市は学校でのZoom禁止、セキュリティ上の懸念からMS Teamsに移行へ”. 2020年4月14日閲覧。
  28. ^ 「Zoom」のセキュリティを懸念--米上院や独政府も使用制限との報道”. 2020年4月1日閲覧。
  29. ^ Zoomは安全ではない、インド政府が政府職員の業務での使用を禁止”. 2020年4月17日閲覧。
  30. ^ ビデオ会議アプリ「ズーム」に逆風、ダイムラーやBofAも使用規制
  31. ^ スペースX、ビデオ会議アプリ「ズーム」を禁止 安全性懸念で
  32. ^ UK government told not to use Zoom because of China fears
  33. ^ シンガポール、教員の「ズーム」使用を停止 「重大事案」発生で
  34. ^ a b ビデオ会議アプリ「ズーム」データを中国に送信 株主は集団提訴
  35. ^ ズーム、会議閉鎖とアカウント停止は「中国の要求に応じた」 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
  36. ^ 「Zoom裁判」で死刑言い渡し、人権団体が批判 ナイジェリア”. CNN (2020年5月8日). 2020年5月9日閲覧。
  37. ^ CNN(2020年5月23日)「麻薬密輸犯に「ズーム」裁判で死刑宣告、シンガポール最高裁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]