007 死ぬのは奴らだ (曲)

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007 死ぬのは奴らだ
ウイングスシングル
B面 アイ・ライ・アラウンド
リリース
規格 7インチシングル
録音 1972年10月19日、20日
ジャンル ロック
時間
レーベル アップル・レコード
作詞・作曲 ポール・マッカートニー
リンダ・マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン(A面)
チャート最高順位
ウイングス シングル 年表
マイ・ラヴ
(1972年)
007 死ぬのは奴らだ
(1973年)
愛しのヘレン
(1973年)
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007 死ぬのは奴らだ」(原題:Live and Let Die)は、1973年ウイングスが発表した楽曲で、映画『007 死ぬのは奴らだ』の主題歌である。ウイングスの5枚目のシングルとして同年6月1日に発売された[1]

この時期はレコード会社の強い要請により、シングル、アルバムともに「ポール・マッカートニー&ウイングス」名義でリリースされていたが、唯一このシングルは「ウイングス」名義で発売された。ただし映画内でのクレジットは「ポール・マッカートニー&ウイングス」名義になっている。

オリジナル・アルバムへの収録はないが、コンピレーション・アルバム『ウイングス・グレイテスト・ヒッツ』『オール・ザ・ベスト』『夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー〜』『ピュア・マッカートニー〜オール・タイム・ベスト』に収録されている。

解説[編集]

映画『007 死ぬのは奴らだ』のサウンドトラックの制作は、ビートルズ時代のプロデューサー、ジョージ・マーティンが受け持っていた。ポールは彼を通して映画のプロデューサーであるハリー・サルツマンアルバート・R・ブロッコリーからの主題歌作曲の依頼を受けた。トム・マンキーウィッツによる脚本がまだ未完成だったので、イアン・フレミングの原作を読んで作曲に取り掛かった。

ポールはオープニングクレジットでの演奏はもちろん、劇中での演奏も期待して制作に取り組んでいたが、サルツマンはこれまで同様にシャーリー・バッシーテルマ・ヒューストンなどの黒人女性歌手に歌唱させたいと考えており、最終的にはB.J.アルナウに決めていた。驚いたマーティンは、「ポールは彼のグループのウイングスがオープニングクレジットで曲を演奏できる場合にのみ、映画で曲の使用を許可するだろう」と説得した。

結局、サルツマンはウイングスにタイトル・バージョンを歌わせ、劇中のナイトクラブ「フィレット・オブ・ソウル」ではアルナウにソウル・バージョンを歌わせることで妥協した。マーティンの自伝によれば、事態が悪くなることを心配したが、映画音楽の件が解決できて安堵したという。

ウイングスは1972年10月にアルバム『レッド・ローズ・スピードウェイ』のセッション中に録音した。また、レイ・クーパーのパーカッションやオーケストラの演奏は、マーティンのAIRスタジオで録音された。

この曲は非常に人気があり、ソロになった現在でもライブでよく取り上げられている。演奏時には打ち上げ花火を仕掛けるなど、観客を特に盛り上げる演出がなされている。ポールはこの演出について「ジェームズ・ボンドといったら轟音と銃声だから」と語っている[2]

「アイ・ライ・アラウンド」は『ラム』のレコーディング・セッションで録音され、その後、当初2枚組で発売予定だった『レッド・ローズ・スピードウェイ』に収録されるはずだったが、レコード会社が難色を示したため、やむを得ず1枚となったことで選曲から漏れ、シングルのB面曲として収録された。

収録曲[編集]

7インチシングル
#タイトル作詞・作曲時間
1.「007 死ぬのは奴らだ」( Live and Let Die)
  • ポール・マッカートニー
  • リンダ・マッカートニー
2.「アイ・ライ・アラウンド」(I Lie Around)
  • ポール・マッカートニー
  • リンダ・マッカートニー
合計時間:

チャート[編集]

イギリスでは第9位[3]を記録。アメリカのビルボード誌では前作「マイ・ラヴ」の初登場第73位を上回る第69位チャートイン。連続全米第1位も期待されたが、モーリン・マクガヴァン [4]ダイアナ・ロス [5]ストーリーズ [6]に阻まれる形で、1973年8月11日から3週連続第2位が最高位、年間ランキングでは第56位だった。またキャッシュボックス誌では、8月18日付けで第1位を獲得し、年間ランキングも第33位を記録した。

なお、007映画シリーズの歴代主題歌としてイギリス・アメリカ両国でチャートトップ10入りは初めてだった。また全米第2位はそれまでのシャーリー・バッシーの「ゴールドフィンガー」(1964年)が記録した第8位を9年ぶりに上回り、デュラン・デュランが「 007 美しき獲物たち」(1985年)で第1位を獲得するまで、カーリー・サイモンの「 007 私を愛したスパイ」(1977年)とともに最高位であった。

演奏者[編集]

ウイングス[編集]

ゲスト[編集]


カヴァー[編集]

ガンズ・アンド・ローゼズ[編集]

リヴ・アンド・レット・ダイ
ガンズ・アンド・ローゼズシングル
初出アルバム『ユーズ・ユア・イリュージョン I
B面 リヴ・アンド・レット・ダイ(ライヴ)
シャドウ・オブ・ユア・ラヴ(CDシングルのみ)
リリース
ジャンル ハードロック
時間
レーベル ゲフィン・レコード
プロデュース マイク・クリンク、ガンズ・アンド・ローゼズ
チャート最高順位
  • 1位(ニュージーランド[7]
  • 3位(ノルウェー[8]
  • 5位(アイルランド[9]、イギリス[10]
  • 10位(オーストラリア[11]
  • 12位(ドイツ[12]
  • 13位(オランダ[13]
  • 15位(スウェーデン[14]
  • 19位(スイス[15]
  • 27位(オーストリア[16]
  • 33位(アメリカ[17]
  • 39位(フランス[18]
  • 82位(日本[19]
ガンズ・アンド・ローゼズ シングル 年表
ドント・クライ
(1991年)
リヴ・アンド・レット・ダイ
(1991年)
ノーヴェンバー・レイン
(1992年)
ミュージックビデオ
「Live And Let Die」 - YouTube
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1991年、アメリカのロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズがアルバム『ユーズ・ユア・イリュージョン I』で本曲をカバーした(ガンズ・アンド・ローゼズ版の日本語表記は「リヴ・アンド・レット・ダイ」)。同年にはシングル・カットされ、全米33位に達した。

レコーディングにはマシュー・マッケイガン、レイチェル・ウェスト、ロバート・クラーク、ジョン・トラウトワインの4名がホーン・セクションとして参加しており、また、ブラインド・メロンシャノン・フーンがバックグラウンド・ボーカルで参加した[20]

収録曲[編集]

7インチシングル
#タイトル作詞・作曲時間
1.「リヴ・アンド・レット・ダイ」( Live and Let Die)
  • ポール・マッカートニー
  • リンダ・マッカートニー
2.「リヴ・アンド・レット・ダイ(ライヴ)」(Live and Let Die(Live))
  • ポール・マッカートニー
  • リンダ・マッカートニー
3.「シャドウ・オブ・ユア・ラヴ(ライヴ)」(Shadow of Your Love(Live))
  • アクセル・ローズ
  • イジー・ストラドリン
  • ポール・トビアス
合計時間:

その他[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 45cat - Wings - Live And Let Die / I Lie Around - Apple - UK - R 5987
  2. ^ 『ポール・マッカートニー コンサート・ツアー ザ・ビートルズ・クラブ オフィシャル・ガイドブック』(プロデュース・センター出版局、2006年 ISBN 4-938456-72-9)p.73
  3. ^ ミュージック・ウィーク』での最高位。
  4. ^ アメリカの歌手。アメリカ映画『ポセイドン・アドベンチャー』の主題歌「モーニング・アフター」が1973年8月11日付けで第1位。
  5. ^ アメリカの歌手。「タッチ・ミー・インザ・モーニング」が1973年8月18日付けで第1位。
  6. ^ アメリカのバンド。「ブラザー・ルイ」が1973年8月25日付けで第1位。
  7. ^ charts.org.nz - Guns N' Roses - Live And Let Die
  8. ^ norwegiancharts.com - Guns N' Roses - Live And Let Die
  9. ^ Irish Charts - 曲名「LIVE & LET DIE」を入力して検索すれば確認可
  10. ^ ChartArchive - Guns N' Roses
  11. ^ australian-charts.com - Guns N' Roses - Live And Let Die
  12. ^ musicline.de
  13. ^ dutchcharts.nl - Guns N' Roses - Live And Let Die
  14. ^ swedishcharts.com - Guns N' Roses - Live And Let Die
  15. ^ Guns N' Roses - Live And Let Die - hitparade.ch
  16. ^ Guns N' Roses - Live And Let Die - austriancharts.at
  17. ^ Guns N' Roses | AllMusic - Awards - Billboard Singles
  18. ^ lescharts.com - Guns N' Roses - Live And Let Die
  19. ^ ORICON STYLE
  20. ^ CD『ユーズ・ユア・イリュージョン I』英文ブックレット
  21. ^ Geri Halliwell - Lift Me Up (CD) at Discogs
  22. ^ ブッチ・ウォーカー (Butch Walker) の新作は、デヴィッド・ボウイ? - CDJournalニュース”. 音楽出版社 (2006年6月7日). 2015年11月14日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『Paul McCartney: Recording Sessions (1969-2013)』 Luca Perasi著 出版社:L.I.L.Y. Publishing 2013年10月 ISBN 978-88-909122-1-4
  • 『月刊ザ・ビートルズ臨時増刊号 まるごと1冊ポール・マッカートニー&ウイングス』 ザ・ビートルズクラブ編 出版社:BCC出版 2019年1月 ISBN 978-4-909509-12-3