ヒルノダムール

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ヒルノダムール
2011年天皇賞春表彰式
欧字表記 Hiruno d'Amour
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2007年5月20日(17歳)
登録日 2009年7月8日
抹消日 2012年11月21日
マンハッタンカフェ
シェアエレガンス
母の父 ラムタラ
生国 日本の旗 日本北海道新ひだか町
生産者 橋本牧場
馬主 蛭川正文
調教師 昆貢栗東
調教助手 上籠三男
厩務員 平岩全宏
競走成績
生涯成績 21戦4勝
内訳
中央競馬19戦4勝
日本国外2戦0勝
獲得賞金 3億9871万6300
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ヒルノダムールHiruno d'Amour)は日本競走馬。おもな勝ち鞍は2011年天皇賞(春)。馬名の由来は冠名「ヒルノ」+フランス語で「愛」。

戦績

2歳

11月14日東京競馬場の新馬戦芝2000mで2着。2戦目は11月29日京都競馬場の未勝利戦芝1800mを1番人気で勝利。3戦目は阪神競馬場ラジオNIKKEI杯2歳ステークスヴィクトワールピサの4着に敗れ2歳を終える。

3歳

若駒S

4戦目は1月23日若駒ステークス、2番人気だったが上がり3F33.1の末脚で内から抜け出し、1番人気のルーラーシップを差し切って2勝目をあげた。

5戦目は阪神若葉ステークスに出走。1番人気だったが、のちに青葉賞を勝った2番人気のペルーサと直線で競り合い1/2馬身差で2着となる。続いて皐月賞に出走、最後の直線で大外から追い込んだが、内から伸びてきたヴィクトワールピサを捕らえきれず1馬身と1/2差で2着だった。続く第77回東京優駿ではヴィクトワールピサ、ペルーサに次ぐ3番人気で出走。中団のやや後ろからレースを進めたが、直線で伸びを欠き9着に敗れた。

古馬との初対戦となった札幌記念ではスタートで躓き、中団から脚を伸ばしてくるも4着だった。菊花賞では中団追走も直線で伸びきれず7着。鳴尾記念では1番人気で出走、後ろから直線で上がり33秒台の末脚で突っ込んできたが、ルーラーシップの2着に敗れた。

4歳

大阪杯
天皇賞・春

1月16日日経新春杯では道中中団待機から直線で大外から追い込むも完全に抜け出したルーラーシップをまたも捕らえきれず2着に敗れる。2月13日京都記念では中団追走から先に抜け出すもトゥザグローリーメイショウベルーガに屈し3着。 3歳春から勝ちきれないレースが続くシルバーコレクターであったが、次の4月3日大阪杯ではダークシャドウをハナ差で制して1分57秒8のレコードタイムで念願の重賞初制覇。続く天皇賞(春)では距離延長が懸念されてか7番人気に甘んじる。道中は先頭が次々代わる激戦の中、中団やや前で追走し直線に入り馬群から抜け出すと、エイシンフラッシュの追撃を半馬身退けて、GI初制覇を果たす。秋のローテーションではヴィクトワールピサナカヤマフェスタと同じく、フォワ賞から凱旋門賞に出走するプランを明らかにした[1]9月11日のフォワ賞では2番手追走から残り200mで先頭に躍り出るも最後方追走から馬群を割って伸びたサラフィナとの叩き合いに敗れ2着。10月2日の凱旋門賞では4番人気に押されたが道中では終始かかりっぱなしでレースを進め直線で失速し10着。帰国後の有馬記念では中団からレースを進めたが、直線で伸びを欠き6着に敗れた。

5歳

2月12日京都記念では後方2番手から追い上げるもトレイルブレイザーの3着。3月18日阪神大賞典では中団から追い上げたがギュスターヴクライの4着に終わった。連覇がかかった天皇賞(春)では終始後方のままオルフェーヴルと同着の11着に敗れた。8月19日札幌記念では中団から脚を伸ばし3着だった。11月21日付けで競走馬登録を抹消、引退した。引退後はアロースタッド種牡馬となる[2]

競走成績

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬)
2009.11.14 東京 2歳新馬 芝2000m(重) 14 8 14 02.2(2人) 2着 R2:03.7 (34.7) -0.0 藤田伸二 55 アリゼオ
0000.11.29 京都 2歳未勝利 芝1800m(良) 18 1 2 01.6(1人) 1着 R1:47.9 (35.3) -0.5 藤田伸二 55 (カネトシパサージュ)
0000.12.26 阪神 ラジオNIKKEI杯2歳S JpnIII 芝2000m(良) 15 1 1 08.1(3人) 4着 R2:01.5 (34.3) -0.2 藤田伸二 55 ヴィクトワールピサ
2010.01.23 京都 若駒S OP 芝2000m(良) 10 5 5 03.4(2人) 1着 R2:02.0 (33.1) -0.2 藤田伸二 56 ルーラーシップ
0000.03.20 阪神 若葉S OP 芝2000m(良) 10 6 6 01.3(1人) 2着 R2:00.0 (35.0) -0.1 藤田伸二 56 ペルーサ
0000.04.18 中山 皐月賞 GI 芝2000m(稍) 18 8 16 10.7(6人) 2着 R2:01.0 (35.0) -0.2 藤田伸二 57 ヴィクトワールピサ
0000.05.30 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 17 6 12 08.8(3人) 9着 R2:27.5 (33.3) -0.6 藤田伸二 57 エイシンフラッシュ
0000.08.22 札幌 札幌記念 GII 芝2000m(良) 16 4 8 05.5(2人) 4着 R1:59.6 (35.6) -0.5 藤田伸二 54 アーネストリー
0000.10.24 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 1 1 06.1(3人) 7着 R3:06.5 (34.0) -0.4 藤田伸二 57 ビッグウィーク
0000.12.04 阪神 鳴尾記念 GIII 芝1800m(良) 12 7 10 03.6(1人) 2着 R1:45.0 (33.5) -0.1 藤田伸二 55 ルーラーシップ
2011.01.16 京都 日経新春杯 GII 芝2400m(良) 13 7 11 05.5(3人) 2着 R2:24.9 (34.4) -0.3 藤田伸二 56 ルーラーシップ
0000.02.13 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 12 8 12 03.9(2人) 3着 R2:14.2 (34.7) -0.3 藤田伸二 56 トゥザグローリー
0000.04.03 阪神 産経大阪杯 GII 芝2000m(良) 15 5 8 03.7(1人) 1着 R1:57.8 (34.4) -0.0 藤田伸二 57 ダークシャドウ
0000.05.01 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(稍) 18 1 2 16.9(7人) 1着 R3:20.6 (35.3) -0.1 藤田伸二 58 (エイシンフラッシュ)
0000.09.11 ロンシャン フォワ賞 G2 芝2400m(良) 4 1 2 2着 藤田伸二 58 Sarafina
0000.10.02 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝2400m(良) 16 1 4 10着 藤田伸二 59.5 Danedream
0000.12.25 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 13 3 3 30.4(8人) 6着 R2:36.4 (33.7) -0.4 藤田伸二 57 オルフェーヴル
2012.02.12 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 9 8 9 04.5(3人) 3着 R2:12.9 (35.0) -0.5 藤田伸二 58 トレイルブレイザー
0000.03.18 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(稍) 12 2 2 09.5(2人) 4着 R3:12.5 (37.7) -0.7 藤田伸二 58 ギュスターヴクライ
0000.04.29 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 7 15 23.3(5人) 11着 R3:15.6 (34.0) -1.8 藤田伸二 58 ビートブラック
0000.08.19 札幌 札幌記念 GII 芝2000m(良) 14 3 3 05.0(2人) 3着 R1:58.9 (35.1) -0.2 藤田伸二 57 フミノイマージン
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。

種牡馬時代

2013年より種牡馬としての生活を始めたもののステイヤー血統が嫌われて初年度で種付け数25頭、その後漸減して2016年には15頭と厳しい船出となった[3]

2016年より初年度産駒がデビューした。しかし地方では何頭か勝ち上がったものの中央では未勝利戦で複勝にすら入らないという極めて厳しい結果となった。2017年6月17日にロードゼストが未勝利戦で勝利。ようやくの中央初勝利となった。

2019年をもって種牡馬を引退、余生を送るためヴェルサイユファームへ移動したが、1年後の2020年9月28日にヴェルサイユファームを離れ、千葉県八街市の東関東馬事高等学院に移動した。

血統表

ヒルノダムール血統サンデーサイレンス系 / Northern Dancer4×5=9.38%(母内)) (血統表の出典)

マンハッタンカフェ
1998 青鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*サトルチェンジ
Subtle Change
1988 黒鹿毛
Law Society Alleged
Bold Bikini
Santa Luciana Luciano
Suleika

シェアエレガンス
1998 鹿毛
*ラムタラ
Lammtarra
1992 栗毛
Nijinsky II Northern Dancer
Flaming Page
Snow Bride Blushing Groom
Awaasif
母の母
*メアリーリノア
Mary Linoa
1986 黒鹿毛
L'Emigrant The Minstrel
Suprina
Marie Noelle Brigadier Gerard
Marike F-No.4-i


脚注

  1. ^ ヒルノダムール、凱旋門賞正式決定 サンケイスポーツ 2011年6月8日 2011年6月21日閲覧
  2. ^ ヒルノダムール号が競走馬登録抹消 JRA公式サイト 2012年11月21日 2012年11月21日閲覧
  3. ^ ヒルノダムール 種牡馬情報 JBISサーチ ヒルノダムール種牡馬情報 2017年6月19日閲覧

外部リンク