Minecraft

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Minecraft
ジャンル サンドボックス
対応機種
開発元
発売元
デザイナー マルクス・ペルソン(2009-2011)[1]
Jens Bergensten(2011-現在)
音楽 C418
美術 Kristoffer Zetterstrand
(ゲーム内アートワーク)
Markus "Junkboy" Toivonen
バージョン
  • Java Edition:1.15.2[2]
  • Minecraft:1.14.0[3]
人数 1 - 複数人
発売日
  • Minecraft: Java Edition
  • 2011年11月18日 (12年前) (2011-11-18)
  • Minecraft
  • 2017年9月20日 (6年前) (2017-09-20)[注 1][4]
  • Nintendo Switch:2018年6月21日
  • PlayStation 4:
      2014年9月5日(配信)
      2014年10月3日(パッケージ)
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE10+(10歳以上)
USK6(6歳未満提供禁止)
売上本数
  • 世界の旗 全プラットフォーム
      1億7600万本(2019年5月)[5]
  • 日本の旗 Wii U:
      32万9717本(2017年6月)[6]  
  • 日本の旗 Nintendo Switch:
      126万3898本(2020年02月)[7]
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Minecraft(マインクラフト)は、マルクス・ペルソン(通称 Notch)と彼が設立した会社、Mojang ABの社員が開発したサンドボックスビデオゲームである。日本では「マイクラ」と略称され[8][9][10]、サバイバル生活を楽しんだり、自由にブロックを配置し建築等を楽しむことができる[11]。2019年5月時点でそれまで売上1位だったテトリスを抜き世界で最も売れたゲームとなった[12]

概要

ゲームの世界は主に立方体のブロックで構成されており、プレイヤーはそのブロックを原則自由に設置・破壊できる。地上には道具等の素材となる木々が茂り、地下には松明の材料やかまどの燃料となる石炭の他、鉄、金やエメラルド、ダイヤモンドなどのさまざまな鉱石が埋蔵されており、それらを使うことでより良い生活ができるようになっていく。
ボスモンスターも存在するが、それを倒すことを最終目標にする必要はなく、プレイ目標はプレイヤーの意志に委ねられる。

立方体のブロックを設置・破壊するゲームソフトは多数あるが、このゲームの特徴として、草原、森、砂漠、雪原、などのさまざまなバイオームや地形が存在し、地下には洞窟や廃坑、渓谷などが広がっている。また昼夜の概念もあり、昼は10分、夜は7分で朝焼けと夕焼けが各1分半ずつである。そして、プレイヤーはその世界で自由に生活できる。他に重要な要素としてクラフトがあり、ブロックやアイテムを組み合わせて、新しいブロックやアイテムを製作できる。

マインクラフトにおけるプレイヤーはシンプルな人間であり、性別は無く、他の生物も同様に性別は無いが、ウシやブタなど一部の生物は繁殖する[13][14]。デフォルトスキンであるスティーブはNotchが冗談で付けた名前である[13]

Java版はID登録をすることで無料デモを約100分(ゲーム内時間では5日間)シングルプレイでのみ遊ぶことができ[15][16]、購入するとこれらの制限がなくなる。PC Gamerより公開された旧バージョンのデモも存在する。
購入以降は無料でアップデートできる。マインクラフトのランチャーバージョン2以降、下位互換性がサポートされ、一部を除くほとんどの過去のバージョンがプレイできるようになっている。またMojangのアカウント設定でTwitchのアカウントと関連付けることにより、Twitchへのゲーム配信機能が実装されている。

音楽はドイツの音楽家、C418(ダニエル・ローゼンフェルド)が担当。タイトル画面やゲームプレイ中、一定の確率でランダムにBGMが流れる。またゲーム内のアイテム、レコードとジュークボックスを使用することで音楽を流すこともできる。
Minecraft サウンドトラック英語版は2011年3月4日にMinecraft – Volume Alpha[17]、2013年11月9日(どちらも現地時間)にMinecraft – Volume Beta[18]の2つがリリースされている。

統合による呼称と表記

2017年9月20日に公開されたアップデート「Better Together Update」より、旧Minecraft: Pocket Editionと一部のゲーム機が同じゲームエンジン、Bedrock Engineを採用し、同じ更新データが適用されるバージョンに統合され、クロスプラットフォームでのマルチプレイも実装された。Nintendo Switchもアップデートの対象であるが、2018年6月21日に配信された[19]PlayStation 4は統合版発表当初、アップデートの対象に含まれていなかったが、2019年12月11日にPlayStation 4 Editionに上書きされる形で配信された[20]
このアップデートを受けた全てのエディションはMinecraftに改名され[注 2]、旧PC版はMinecraft: Java Editionに改名された[4]。Java EditionはJava版とも称され、ここではMinecraft: Java EditionをJava版として区別・表記する。

難易度とゲームモード

難易度

基本的な難易度はピースフル、イージー、ノーマル、ハードの4種類があり、全てのゲームモードに難易度の概念がある。ピースフルでは、エンダードラゴンなど一部を除いた敵対的なモンスターは出現せず、中立的なモンスターからの攻撃を受けない。また、体力、満腹度が自動で回復する。

ゲームモード

クリエイティブモード
あらゆる物を使った製作や建築、実験を中心としたモード。
自由に飛行でき、体力や空腹などの概念がないので、奈落への落下、一部コマンドの実行などの例外を除いて死亡することは無い。一部を除いたすべてのブロック、アイテムを無限に取り出して設置する事と、瞬時にブロックを破壊する事が可能。
サバイバルモード
体力と空腹のゲージが存在する、冒険と生活を主体としたモード。
敵からの攻撃や高所からの落下といった直接的なダメージや、空腹等の状態異常によって徐々に体力が減少し、最終的に体力が尽きると死亡する。プレイヤーは死を免れるために狩猟や栽培で食糧を確保し、敵から逃れるための安全な住居を造る必要がある。死亡時にはその場に所持しているアイテムとわずかな経験値がばらまかれスコアが表示される。死亡してもリスポーン地点で復活できるが、ばらまいたアイテムや経験値は時間経過で消滅し、回収が不可能になる。
ハードコアモード
基本はサバイバルモードと同じであるが、ゲーム難易度はハードに固定され、プレイヤーが死亡するとワールドが削除されるモード。
マルチプレイのサーバーで死亡した際は、サーバーから追放される。Java版のみで実装されている。バージョン1.9以降プレイヤーが死亡した際はスペクテイターモードでのみ復活できる。
アドベンチャーモード
主にプレイヤーが制作したマップを冒険するためのモード。
ブロックの破壊・設置に制限があり、マップの探索や敵との戦闘が中心となる。
スペクテイターモード
Java版のみで実装されている見物人モード。
自由に飛行できるが周りのブロックに干渉できず、破壊・設置できない。ブロックをすり抜けることができるため、大型迷路の確認や洞窟などの探索などを行える。
他のプレイヤーや生物から見た視点に切り替えることもでき、一部の生物では視点が変化する。

世界

ローグライクゲームのように、マップを一定区画進行するごとに新たな地形がランダムに生成される。また、村や遺跡などの様々な構造物や建造物が生成される。ワールド新規作成時に、シード値(Seed / 意訳:世界の種)を入力することで、値によって全く異なるワールドを生成できる。このシード値は、同じ値を入力することで、どのプレイヤーにもその世界を共有できるようになっている。ただし、Minecraft本体のバージョンによっては互換性がない場合もある。

天候や昼夜の概念が存在し、太陽や月の動きで時間を判断できる他、雨や雪が降ったり、落雷が発生することもある。発生する天気はバイオームごとに異なっており、比較的現実世界に近いものとなっている。例えば、山岳バイオームでは標高が高くなると雪が降り、砂漠やサバンナでは雨は降らない。

地下には大小さまざまな洞窟が広がっており、最下層にはクリエイティブモードでのみ破壊可能な岩盤が敷き詰められている。さらに下は奈落 (Void) となっており、一定深度まで落ちるとダメージを受けて死亡してしまう。ワールドの新規作成時に下記ワールドタイプを選択することで平らな土地を生成することもできる。その場合、地表の高さに関係なく地下に洞窟は生成されない[注 3]

ワールドタイプ

生成されるワールドには、複数の種類があり、ワールド新規作成の際それらを選択できる。なおJava版以外は、一部ワールドタイプが存在しない。

デフォルト
通常の地形生成。様々なバイオームや様々な地形、洞窟、廃坑、要塞などが生成されるワールドタイプ。
スーパーフラット
地面がどこまでも平坦な世界。
デフォルトの生成では平原バイオームで、建造物は村のみの世界が生成されるが、登録されたプリセットを使うことでバイオーム、廃坑や要塞、鉱石などの出現も個別に設定できる。また、プリセットを編集することも可能である。
Java版では、ネザーやジ・エンド等の他ディメンションの地面は平らにならない。一部のエディションでは、他ディメンションも平らになる。
大きなバイオーム
デフォルトの地形を8倍に引き伸ばしたワールドタイプ。
1つのバイオームが最大縮尺の地図1枚を埋めるほどの巨大なバイオームが生成される。
アンプリファイド
最高高度まで届く山や、岩盤が見える渓谷などの非常に極端な高低差のある地形が生成されるワールドタイプ。
カスタマイズ
海面の高さ、村やダンジョン、洞窟の生成確率や有無、鉱石の生成率、バイオームの有無やサイズなど、細かいワールドの設定が出来る。
また、ワールドの端に境界線 (World border) を出現させ、ワールドの端を決められる。Java版1.13以降ではサポートされない。
デバッグモード
主にリソースパック制作者のためのワールドタイプである。ブロックデータ値なども含む全てのブロックを確認できる。

バイオーム

マインクラフトには「バイオーム」と呼ばれる、主として気候によって分けられた生態系・地形の区分があり、若草の茂る草原、枯れ草やサボテンが生えている砂漠、菌糸ときのこに覆われた島などが存在する。

ファーランド

ファーランド(Far Lands)またはワールドの端とは、ワールドの端へと進み続ける(12550821メートル以降)と異常な地形が現れ、ドロップしたアイテムは不自然な方向に流れ、PCが高負荷になるなど複数のバグによってできた地である[21][22]
この現象はβ1.8で修正され、端が囲まれ見えない壁ができた。Java版以外のコンソールには存在しない。2015年1月に「『Minecraft』における最も長い旅」としてギネス世界記録に登録された者もあらわれている。

別次元の世界

「ディメンション」という区分で通常の世界とは別の世界が生成される。

ネザー

ネザー (The Nether) は溶岩とこげ茶色のブロック「ネザーラック」で天井ごと覆われている灼熱地獄のような世界である。一部のエディションでは「暗黒界」と表記される。

黒曜石を特定の形に配置して作るネザーゲートと呼ばれる門を通ることで、通常世界と行き来できる。Java版では天井と最下部が岩盤に覆われており、一部のエディションでは横の壁が岩盤で生成されている。溶岩の海が生成され、溶岩は通常世界よりも速く広く流れ、水源を設置すると一瞬で蒸発する。ネザー世界の大きさは、通常世界の1/8(旧Wii U版では1/3)である。このため、ネザーで1ブロック移動すると、通常世界では8ブロック(旧Wii U版では3ブロック)移動したことになる。

時間の概念が無いため、昼夜が来ることは無く、ゲーム内の時計も機能しない。リスポーンを設定するにはベッドで寝る必要があるが、夜になることは無い上、ベッドで寝ようとすると爆発を起こす。またコンパスも正常に動作しない。地図には地形が記入されず、プレイヤーの位置のみ表示される(一部のエディションでは地形も記入される)。

ネザーには「ネザー要塞」と呼ばれるネザーレンガで構成されたダンジョンが存在する。ネザー要塞にしか出現しないモンスターも存在する。

ジ・エンド

ジ・エンド (The End) 、またはエンド(以下エンドと表記する)とはボスであるエンダードラゴンが存在する世界であり、浮遊島で構成されている。一部のエディションでは「果ての世界」と表記される。

通常世界にある遺跡の中の「儀式の間」にあるエンドポータルを「エンダーアイ」と呼ばれるアイテムで起動させ、そのポータルに飛び込むことでエンドに到達できる。Java版以外の遺跡は、村の集会所の地下に生成されやすいという特徴がある。一度エンドに足を踏み入れると、死亡するか、エンダードラゴンを倒した後にできるイグジットポータルを通らないと元の世界に帰れない。エンダードラゴンを倒してゲートに入るとエンディングが流れ、その後、元の世界でのリスポーン地点に復活する。エンディングはゲートに初めて入るときのみ流れる。

また、エンダードラゴンを倒すと、「エンドゲートウェイポータル」が生成され、約1000ブロック離れている離島に移動できる。この離島にしか生成されない建造物やアイテムがある。

ネザーと同様、コンパスと時計が正常に動作せず、ベッドで寝ようとすると爆発する。エンドは最下層に岩盤が存在しないため、浮遊島から落下するとそのまま奈落へ落ち、死亡する。

特殊効果

エンチャント

エンチャントテーブルと呼ばれる器具を用いることによって、道具や武器、防具等に特殊効果を付加することができる。

他にも、金床とエンチャントの本によって特殊効果を付加する方法も存在する。エンチャントの本はダンジョンなどの一部構造物に配置されるチェストに入っていることがある。コマンドを使用することにより、通常では付加させられないレベルのエンチャントや重複した道具を手に入れられる。ただし、一部のエンチャントは重複できない。

付加される効果には様々なものがあり、中には特定の道具にのみ付与できる効果もある。

エンチャントにはレベルがあり、これが高いほど効果が強化される。一部にはレベル5のエンチャントを施せるが、これは同じレベル4のエンチャントを持ったアイテム同士を金床で組み合わせることでできる。また、一部のエンチャントは「宝のエンチャント」と呼ばれ、取引やモンスターハウスの宝箱、釣りなどによってのみ入手できる。

ポーション

ポーションとは、プレイヤーに様々な効果を付与する薬のようなアイテムであり、「醸造台」と呼ばれるユーティリティを用いて作成できる。一部のポーションには効果がないものがある。作成にはモンスター等から取得できる材料が必要となる。ダンジョン等の構造物のチェストや、一部モンスターのドロップ品として入手することもできる。

ミニゲーム

コンソール版にはミニゲームが実装されている。ミニゲームに入れるのは最大8人(PlayStation Vita Editionは4人)で、最低で2人でもミニゲームが出来る。ミニゲームには下記の3種類のモードがある。

バトルミニゲーム
最初から用意されている複数のマップを使用して、プレイヤー同士が対戦するゲームである。有料のマップは購入することで解放される。
終了後に、一定の条件を満たしていれば称号が与えられる。また、このモードではホスト特権が無い。参加人数が6人以上になると、ステージが大きくなる。またバトルの条件なども変えることが出来るモードも存在し、ステージの大きさ、復活回数なども参加人数にかかわらず任意に設定できる。
タンブルミニゲーム
最初から用意されている複数のマップを使用して、プレイヤー同士が相手の足場を崩し合い相手を下に落とすゲームである。
ゲームルールには「雪玉」、「シャベル」、「ランダム」、「カスタム」が存在する。「雪玉」はプレイヤーに無限の雪玉が与えられ、雪玉を投げて当たったブロックが崩れる。「シャベル」は使用回数が無制限のシャベルがプレイヤーに与えられ、足場を掘ることで崩せる。またこのタンブルミニゲームのみ、シャベルであらゆるブロックを一瞬で破壊できる。「ランダム」では「雪玉」と「シャベル」が1ゲームごとにランダムで変更されるモードである。「カスタム」はバトルミニゲーム同様、条件などを変更でき、ブロックの層の数、復活回数などを細かく設定できる。
グライドミニゲーム
空中を飛行滑空できる装備「エリトラ」を使用して、ゴールへの到達もしくは合計得点を競うゲーム。
プレイヤーごとに体力ゲージのハートが3つあり、壁に当たると1つ減り、床に付いてしまうと全て減り、全て無くなると死亡し、最後に通過したチェックポイントに戻される。また、1位ゴール後180秒、また2位ゴール後の60秒の間にゴールが出来なければ強制的にバトルが終了しリタイアとなる。合計得点は、ステージの途中にある緑、黄色、青の輪をエリトラでくぐり抜けることで得点が付く。緑が1番輪が広く、数も多いが、青は輪が小さく希少である。なので数に合わせた得点が決まっていて、緑3点、黄色5点、青7点とされている。このルールでは、いくら1位でゴールしたとしても、合計得点が高い方が優勝となる。原則は誰か一人がバトルで3勝した時点でゲームが終了するが、この回数はカスタマイズすることもできる。

マルチプレイ

サーバーソフトウェアを用いて複数のプレイヤーで遊ぶマルチプレイ機能が実装されている。シングルプレイで使っていたワールドをLANに公開するか、公式ページで配布しているサーバーソフトウェアを用いることで複数のプレイヤーと遊ぶ事が出来る。また、有志によって改良されたソフトウェアも存在し、中にはプラグインを用いての高度な制御が可能である。プラグインを導入することにより、PvPなど独自の機能を持ったサーバーも存在する。

Realms

Minecraft Realms(マインクラフト レルム)またはRealms(レルム)は、Mojang社が運用する有料のマルチプレイサーバーである。RealmsにはJava版とPlayStation 4を除いた統合版で分かれ、それぞれ料金プランがある。
所有者は他のプレイヤーを2人、あるいは10人まで招待(ホワイトリスト)可能で、招待される側は無料で、所有者に承認されるとサーバーに参加できる。サーバー構築にあたっての必要な知識なく、簡単かつ手軽に運用ができる。Realmsでのマルチプレイには「MicrosoftアカウントXbox Liveアカウント)」が必要である。

カスタマイズ

プレイヤーはスキンを変更することで容姿を変えられる。
デフォルトスキンのスティーブ、あるいはアレックス[14]は初めから用意されている。アレックスのスキンは従来モデルより腕が細くなったスリムモデルとなっている。このほか有志が作成・公開しているスキンや自作のスキンを使用してこの容姿を変更することができる。ゲーム内ストアには有料のスキンもあり、中には他のゲームとコラボレーションしたスキンもある[23]
またアドオンを利用することで見た目や生物などの動きを変えることが可能である[24]。このアドオン導入は統合版の一部の機種に限られる。

Java版ではリソースパック、データパック、そしてMODを利用したカスタマイズが可能である。

リソースパックやデータパックはアイテムやブロックなどの外見を自由に変更できたり、新しいレシピや複数のコマンドを関数として追加できる。

MODはゲーム性や難易度を変更したり、新しい地形を追加したり、更には根本的なシステムを変更するなど、さまざまな要素を追加する。大型の変更を加えるものから小規模の変更を加えるものまで、数多くのMODが配布されている。
Java版のコードは難読化しているため、MOD制作を容易にするためにAPIやオートローダー(MODの自動読み込み)をサポートするMODがいくつか存在する。これらは「前提MOD」と呼ばれ、代表的な例として「Minecraft Forge」がある。

また、プレイヤーが制作したマップのデータを他者に配布することも可能である。中にはイギリス地質調査所がイギリス本土を再現したマップも存在する[25]

MineCon

スピンオフ

Minecraft: Education Edition

2015年にMinecraftをより有効に教育現場で活用できるように「Minecraft in education」を発表。Microsoft in Education Teamが教育者や識者から集めたさまざまなアイデアを基に教育のためにデザインし直した作品となる[26]

2016年1月、Mojangは『Minecraft: Education Edition』を発表し、2016年11月1日に提供を開始した[27]。提供開始当初はWindowsおよびMacOSのみの対応であったが、2018年9月からiOSでも利用できるようになった[28]

2018年2月のアップデートでは、化学の学習に使用できるモードが追加された[29]

統合版では、チートの項目をオンにすることでEducation Editionの一部、化合物にアクセスできる。

教育での利用

Minecraftは、しばしばプログラミングアクティブ・ラーニングなど、教育に有用であるとされ[30]、授業や学習に取り入れられている。例えば、コーデックの学習や[31]コーディング都市計画の練習などに用いられる[26]スウェーデンヴィクトル・リュードベリ記念学校では授業の必修科目として取り入れられている[32]アメリカでは、基本的な計算の学習で使われているほか、ロサンゼルスにある中学校では人文学の授業で、宗教的に「神聖な場所」についての研究などに利用されている[26]。日本では、プログラミングスクールにMOD開発の題材として使用されるなどの例がある[33]他、教育関係者向けにMinecraftの研修会が実施されている[30]。対してトルコは、2015年3月までの政府調査内で"暴力的なゲーム"として規制をするなどの声を挙げている[34]

Minecraft: Story Mode

Telltale Games英語版が開発を担当する、Minecraft本編とは別のアドベンチャーゲーム[35]
ストーリーが基本であり、ブロックを自由に配置したりする要素はない。シーズン1、2があり、一部日本語に対応した物もある。Netflixでは映像として配信され、日本語吹き替え、多言語字幕がある[36][37]。他と同様に選択肢が表示されるインタラクティブ作品であるため対応するデバイスが必要となる。

開発元のスタジオが閉鎖したため、2019年6月25日 (2019-6-25)に配信・サポートが終了する。終了前に購入済みのエピソードをダウンロードするようアナウンスされた[38]。なおNetflixでは終了日以降も映像配信を継続している。

Minecraft: Dungeons

Minecraftの世界観をベースとしたアクションアドベンチャーゲーム。2020年にリリースが予定されている。[39]

Minecraft Earth

Minecraftに拡張現実の技術を応用したゲーム[40]WWDC 2019でゲームプレイを初めて公開実演し[41]E3 2019では体験セッションを開催した[42]

Minecraft Classic

正式リリース以前のMinecraft開発行程にはいくつか区切りがあり、Classicはそのうちの一つで、Indev[注 4]より古い行程となる。Indevより古いバージョンの名前を「Minecraft Classic」とした[43]。2009年当時のMinecraft Classicはウェブブラウザ上のJavaアプレットでも動作していたが、ウェブサイトのリニューアルに伴い消失した[44][45]

2019年、Minecraftが10周年を迎える際に[46]、Minecraft Classicのリメイクしたものをリリースした。最大3人までのマルチプレイで、32種のブロックとバグは当時のまま再現されている[47][48]

小説

2019年12月12日に技術評論社より刊行。

公式小説『MINCRAFT 木の剣のものがたり』シリーズとして、『マインクラフト ゲームにとびこめ!』『マインクラフト コウモリのなぞ』の2種類が発売された[49]

小学生でも読めるように、全ての漢字にルビが振られている。

映画

実写映画が2022年3月4日に全米公開予定[50][51]。配給はワーナー・ブラザース、監督はロブ・マクエルヘンニー英語版[52]スティーヴ・カレルの出演が決定している[53]

エディションと機種ごとの主な差異

開発終了 現行
タイトル 機種 操作 ワールドの広さ ワールドの高さ マルチプレイ 備考
マウス&
キーボード
タッチパネル ゲームパッド
Minecraft
Java Edition
Windows × [注 5] 6000万×6000万 256 Java Edition間で可(人数上限なし)
Realms対応(最大10人)
macOS
Linux
Minecraft[注 2] Android [注 6] 3355万×3355万 一部を除き可(最大30人)
Xbox Liveを使用
ゲーム機は画面分割でも可
Nintendo Switch間であれば
Nintendo Switch Onlineやローカル通信でも可
Realms対応(最大10人)
iOS
Fire OS
Windows 10 Mobile
Windows 10 [注 7] Oculus Rift・Windows Mixed Reality対応
Gear VR × ×
Fire TV × ×
Xbox One ×
Nintendo Switch × [注 8]
PlayStation 4 × Xbox Liveの実績非対応 ゲーム内通貨は専用のもの ゲーム内で旧コンソール版に切り替え可能
Minecraft
PlayStation 4 Edition
PlayStation 4 × × 5120×5120 同機種間でのみ可(最大8人、Vitaのみ最大4人)
各機種のネットワークを使用
据置機は画面分割でも可
Vitaはアドホック通信でも可
ゲーム内で統合版に切り替え可能 [注 9]
Minecraft
PlayStation 3 Edition
PlayStation 3 × × 864×864 2018年12月をもって
アップデート終了
Minecraft
PlayStation Vita Edition
PlayStation Vita × [注 8]
Minecraft
Wii U Edition
Wii U × [注 8]
Minecraft
Xbox 360 Edition
Xbox 360 × ×
Minecraft
New Nintendo 3DS Edition
Newニンテンドー3DS × [注 8] 2016×2016 128 ローカル通信のみ(最大2人)
オンラインマルチプレイ不可
2019年1月をもって
アップデート終了

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ Nintendo Switchを除く。
  2. ^ a b Better Together Updateを受けたエディションは通称として、Bedrock Edition(単にBedrockやBEとも)、統合版と呼ばれることがある。当記事では混在を避けるため「統合版」とも表記する。
  3. ^ 統合版では生成可能となっている。
  4. ^ In Development(イン デベロップメント)の略
  5. ^ 外部ツールが必要。
  6. ^ 一部OSは非対応。
  7. ^ 一部機種はタッチ非対応。
  8. ^ a b c d インベントリ画面など一部操作のみ。
  9. ^ バージョン 1.96以降。

出典

  1. ^ “Notch steps down as Minecraft lead designer, plans to start new projects” (英語). PC Gamer. (2011年12月2日). http://www.pcgamer.com/notch-steps-down-as-minecraft-lead-designer-plans-to-start-new-projects/ 
  2. ^ MINECRAFT JAVA EDITION 1.15.2” (英語). Minecraft. Mojang (2020年1月21日). 2020年1月22日閲覧。
  3. ^ Minecraft - Buzzy Bees - 1.14.0 (Bedrock)” (英語). Minecraft Feedback. Mojang (2019年12月10日). 2019年12月13日閲覧。
  4. ^ a b “『Minecraft』次期アップデートにてクロスプラットフォームプレイに対応。Xbox OneとNintendo Switchのプレイヤーが交流可能に”. AUTOMATON. (2017年6月12日). https://automaton-media.com/articles/newsjp/20170612-48496/ 
  5. ^ 『マインクラフト』総売上本数が1億7,600万本を達成」『goo』、2019年5月18日。2019年5月22日閲覧。
  6. ^ 「ランキング研究所」『Nintendo DREAM』2017年8月号、徳間書店、2017年6月21日、94頁。 
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  10. ^ 大人気ゲーム“マイクラ”の公式ショップが名古屋パルコに期間限定オープン!”. News Walker (2017年12月1日). 2018年1月10日閲覧。
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外部リンク