修道中学校・修道高等学校

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
修道中学校から転送)
ナビゲーションに移動 検索に移動
修道中学校・修道高等学校
修道学園
過去の名称 講学所
講学館
学問所
修道館
浅野学校
国公私立の別 私立学校
設置者 学校法人修道学園
設立年月日 1725年享保10年)
創立記念日 11月4日(藩校創始日)
創立者 浅野吉長(第5代広島藩主)
共学・別学 男子校
中高一貫教育 併設型
課程 全日制課程
単位制・学年制 単位制
設置学科 普通科
学期 2学期制
高校コード 34501G
所在地 730-0055
広島市中区南千田西町8番1号
外部リンク 公式サイト
Portal.svg ウィキポータル 教育
Project.svg ウィキプロジェクト 学校
テンプレートを表示
画像外部リンク
アメリカ国立公文書記録管理局が所有する米軍撮影写真。
Hiroshima aerial A3396 写真中央から下が旧制修道中学。写真上が南東方向にあたる。

修道中学校・修道高等学校(しゅうどうちゅうがっこう・しゅうどうこうとうがっこう)は、広島県広島市中区南千田西町に所在する私立中学校高等学校

概要[編集]

戦前より各界に多くの人材を輩出してきた男子校である。1725年享保10年)に広島藩第5代藩主浅野吉長が「講学所」を設置して以来、約290年の歴史を有する。広島県で最も伝統のある学校である。

校名からキリスト教系と間違われやすいが、藩校を起源としている。広島藩校は「講学所」「講学館」「学問所」と校名を変えながら続き、修道の名は1870年(明治3年)に城中三の丸の「学問所」を第12代藩主浅野長勲が城中八丁馬場へ移して「修道館」と称した時に始まる。四書の一つ「中庸」の『修道之謂教』(道ヲ修ムル之ヲ教ヘトイフ)の言葉に基づく。「知徳併進」「質実剛健」を二大校是としている[1]

「道を修めた有為な人材の育成」が建学の精神であり、多彩な分野にリーダーを輩出している[2]。特に政界、官界、財界、医療界で活躍する卒業生が多いことで知られる[注 1][注 2][注 3]

中学入試では、約280名の募集に対し、例年1000名前後が受験する。広島県内で最も多くの受験生を集める中学校である。以前は高校入試も100名以上の募集があったが近年は10名程度となり、完全中高一貫に近付いている。修道中学からの内部進学者は「修生」、他中学からの入学者は「新生」と呼ばれるが、教育内容は変わらず同じクラスで学ぶ。

学校関連のイベントとしては、9月下旬に行われる体育祭、10月中旬のオープンスクール、11月上旬の文化祭などがある。文化祭は「〇〇〇年祭」と創立からの年数を表した名称となる(例えば2017年度は292年祭)。これは創立記念日が11月4日であるため。

2000年から始まった校舎の新築工事は、2003年に終了した。正門から一番に見える渡り廊下(右写真)は、旧校舎時代のものをそのまま現校舎に残したものである。2009年より体育館の新築工事をし2010年新学期より使用。

現在の校長は田原俊典(第20代)。

制服[編集]

制服は袖口に白い線が入っており[3][4][5]、修道生のシンボルとなっている。これは、戦時中、避難する際に他校の生徒と区別するために付けた白線が起源[3]。また入学年度によって緑・黄・赤・白・金茶・青の6色のうち1つの学年バッジが割り当てられ、卒業までの6年間使用する。卒業後には『~期赤バッジ』などと表現される。2003年度より制服のデザインが変更され、濃紺金ボタンの学生服からブレザーになったが、伝統の袖口の白線は残された[6]。デザインは小野塚秋良[4][5]

制服についての規制は学年が上がるにつれて緩くなり、上級(高校2・3年相当)では私服の着用も可[3][7](ただし、式典等では制服着用が義務付けられている[7])。

班活動[編集]

クラブ活動は「班活動」と呼ばれ、各クラブも「部」ではなく「班」と呼ばれる[注 4]。運動班は水泳班、ワンダーフォーゲル(登山)班、ハンドボール班、剣道班など18班あり、文化班は将棋班、囲碁班、天文班など18班ある。他に同好会も存在する[8]

サッカー班は戦前に4回全国大会に出場し3位1回と準優勝1回[9]、戦後はインターハイに6回出場し2回優勝、国体には8回出場し4回優勝している[10]。ワンダーフォーゲル(登山)班はインターハイの常連で6回優勝している[11][12]。また、陸上班も国体優勝、世界ユース選手権3位などの実績がある。水泳班は戦前に競泳の全国大会で総合優勝3回、戦後になってからも競泳のインターハイで総合3位、リレー準優勝、個人優勝あり、さらに水球競技ではインターハイで優勝2回、準優勝1回、国体で優勝2回を経験している[13]。柔道班は国体で準優勝4回[14]。テニス班、ハンドボール班も全国大会の常連で、国体3位、インターハイ3位の経験がある[15][16]。国体の馬術競技で優勝した者もいる[17]。近年、少林寺拳法同好会が全国大会出場するなどの実績から班となり、班活動となった後も個人戦と団体戦とそれぞれ全国大会出場を果たしている。

文化部においては、吹奏楽部にあたるスクールバンド班が全国大会に多く出場し入賞経験もある。囲碁班、将棋班も全国大会の常連であり、将棋班は団体優勝している[18]。書道班は全国優勝に該当する文部科学大臣賞を多数回受賞している[19][20][21][22]。放送班はNHK杯全国高校放送コンテストで準優勝している[23]

サッカー班、水泳班、陸上班からは山縣亮太ら6名のオリンピックメダリスト、8名のオリンピック日本代表選手を輩出している。将棋班はのちに史上初の東大生プロ棋士となった片上大輔を、放送班は福井謙二山中秀樹などのプロアナウンサーを輩出している。

校風[編集]

学校がかかげる校風は「責任ある自由」。これにより、学校の伝統である「自治向上の精神」を生徒に身につけさせるとしている[24]

また、質実剛健な校風でも知られ[25]、快活でバンカラとも評される[26][27][28][29]

オーケストラや観劇などの芸術観賞など、多彩な全人教育が行われている。近年はグローバル教育やICT教育にも力を入れている[30]

著名な出身者(独立ページ[編集]

教職員[編集]

同窓会[編集]

修道学園(中・高)同窓会は1911年(明治44年)に修道中学校同窓会として発足し、新制修道高等学校への移行を経て、現在まで100余年の歴史を持つ。会員数は32,000名を超えており、年1回同窓大会が行われる。地域支部として関東支部・近畿支部・九修会・東部修道会・江能修友会・修北会など、職域支部として広島市修道会・修道医会・修道歯科医会などがある[31]

関連書籍[編集]

最寄駅[編集]

校内の史跡・美術品[編集]

  • 修道学問所之蔵 - 江戸時代に修道の前身である藩校学問所(広島城内)が所有していた土蔵を平成26年(2014年)に移築。被爆建物
  • 陶板画「希望の光 安芸の小富士」 - この学校の出身者である日本画家平山郁夫が校歌の一節をモチーフに創作。幅4.5メートル、高さ3メートル。平成15年(2003年)新校舎完成を記念して学校に寄贈された。本館1階ロビーに展示。
  • 浅野長勲頌徳碑 - 広島藩12代藩主浅野長勲が現在の校地を修道に無償貸与したことを記念して昭和7年(1932年)建立。
  • 十竹山田先生之碑 - 学園の開祖である山田十竹の門人らにより大正3年(1914年)建立。撰文佐藤正、篆額加藤友三郎
  • 山田十竹先生像 - 昭和13年(1938年)、学校創立200周年を記念して建立。
  • 修道中学校職員生徒慰霊碑 - 原子爆弾の犠牲となった職員生徒約200名を慰霊するため、昭和21年(1946年)建立。戦後最も早く建てられた原爆慰霊碑[32]
  • 歴史に生きる碑 - 原子爆弾投下時に修道中学生が学徒勤労していた旧陸軍兵器支厰倉庫(被爆建物)の一部を保存するため、当時の学生有志らにより平成5年(1993年)建立。篆額平山郁夫
  • 孔子神位 - 広島藩7代藩主浅野重晟の直筆により「至聖先師孔子神位」と記された木主(孔子の位牌)。広島藩校学問所の時代より伝わる。記念品室に展示。

関連項目[編集]

系列校[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 広島県医師会の全会員6500名に対しこの学校の職域同窓会「修道医会」の県内会員が870名であり、県内医師の7~8人に1人(13.4%)が修道高校卒業生という計算になる。ただし修道卒業の医師のうち修道医会に登録しているのは一部であり、実際の比率はさらに高いと推測される。修道中学校・高等学校「修道トリビアカード2018」28頁
  2. ^ 読売ウィークリー2005年1月23日号「社長の出身高校640人調査」によると有名企業の社長出身高校では西日本1位、全国4位であった。
  3. ^ 週刊ダイヤモンド2016年1月19日号『特集:最強の高校』62-64頁において、「広島政官財界に圧倒的な人材を送り込む学校」「広島の至る所に修道出身の社長がいる。彼らの人脈はとても濃い。卒業生は就職で相当有利。」などと記載がある
  4. ^ 文化系は「文化部」、体育系は「運動部」と呼ばれ、以下に各班が所属する。

出典[編集]

  1. ^ 修道公式サイト「沿革」
  2. ^ エコノミスト94巻27号(2016年6月28日号)「名門高校の校風と人脈/修道高校」
  3. ^ a b c 2013年 学校案内 (PDF)
  4. ^ a b 修道公式サイト「制服」 初級(1・2年)
  5. ^ a b 修道公式サイト「制服」 中級(3・4年
  6. ^ 中国新聞2003年4月3日朝刊3頁
  7. ^ a b 修道公式サイト「制服」 上級(5・6年)
  8. ^ 修道公式サイト「班活動」
  9. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年214頁
  10. ^ 修道サッカーOB会
  11. ^ 修道学園同窓会「インターハイ登山競技の部結果報告」
  12. ^ 修道公式facebook
  13. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年217-219, 321-325頁
  14. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年326頁
  15. ^ 全国高等学校ハンドボール選手権歴代出場校
  16. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年325-326頁
  17. ^ 修道公式サイト「文武両道」
  18. ^ 全国高等学校将棋選手権大会歴代優勝者一覧
  19. ^ 修道公式サイト「第31回全国公募千字文大会授賞式」
  20. ^ 広島県教育委員会「平成18年度メイプル賞(第2回)受賞者一覧」
  21. ^ 広島市「平成27年度広島フェニックス賞表彰式」
  22. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年316頁
  23. ^ 修道学園「修道学園史」昭和53年316頁
  24. ^ 修道公式サイト「責任ある自由」
  25. ^ 日本経済新聞朝刊(全国版)平成29年8月8日 越智光夫Xモーリー・ロバートソン対談
  26. ^ 修道公式サイト「OB座談会」
  27. ^ 修道公式サイト「メッセージ深山英樹さん」
  28. ^ 現代ビジネス2012年04月15日
  29. ^ 修道学園同窓会関東支部「修道の「いま」を見る」
  30. ^ 修道公式サイト「グローバル教育・ICT教育」
  31. ^ 修道公式サイト「同窓会概要」
  32. ^ 広島ナビゲータ「修道中学校職員生徒慰霊碑」

外部リンク[編集]