ラピート

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ラピート
南海50000系電車「ラピート」 (2017年10月・貝塚 - 二色浜駅間)
南海50000系電車「ラピート」
2017年10月・貝塚 - 二色浜駅間)
概要
日本の旗 日本
種類 特別急行列車
現況 運行中
地域 大阪府
運行開始 1994年9月4日
運営者 南海電気鉄道
路線
起点 難波駅
終点 関西空港駅
営業距離 42.8 km (26.6 mi
使用路線 南海本線空港線
車内サービス
クラス 普通車特別車
座席 普通車指定席:1 - 4号車
特別車:5・6号車
技術
車両 50000系住ノ江検車区
軌間 1,067 mm
電化 直流1,500 V
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ラピート(rapi:t)は、南海電気鉄道難波駅 - 関西空港駅間を南海線空港線経由で運行する特急列車である。西日本旅客鉄道(JR西日本)が運行する「はるか」に対する、関西国際空港へのアクセス特急として登場した。

全車両座席指定制で、JRの普通車指定席に相当する「レギュラーシート」とグリーン車に相当する「スーパーシート」の2クラス制を、同社で初めて採用した。

列車名称の「ラピート」とは、一般公募で選ばれた「速い」という意味のドイツ語"rapid"に由来し、他に専用車両である50000系電車の奇抜なスタイルから「深海潜水艇」もしくは「鉄人28号」というニックネームが運行開始以前から使われている[1][注 1][注 2]

なお、同じ区間を運行する急行列車は「空港急行」と称される別立ての種別で運行されることから、「空港特急」とも称される。

運行形態[編集]

速達タイプは「ラピートα(アルファ)」、途中停車駅が「サザン」と同一系統のタイプは「ラピートβ(ベータ)」と称される。日中は「ラピートβ」のみが毎時2本運行されている。また、「ラピートα」は上りは20時以降、下りは平日朝に運行されている。

1994年の運行開始当初は「ラピートα」はなんば - 関西空港間ノンストップ運行が行われ、難波と関空間の公共交通機関としては最速の29分で結んだ。しかし乗客数の低迷により、2001年3月24日のダイヤ改正で一部列車に途中停車駅を追加し、2003年2月22日のダイヤ改正でノンストップ運行は廃止された[2]2005年11月26日以前は昼間時にも「ラピートα」が運行されており、「ラピートα」と「ラピートβ」が交互に毎時1本ずつ運行されるダイヤであった[注 3]

停車駅[編集]

難波駅 - 新今宮駅 - 天下茶屋駅 - ※堺駅 - ※岸和田駅 - 泉佐野駅 - りんくうタウン駅 - 関西空港駅

※はαのみ通過

特急料金[編集]

レギュラーシート利用の場合
  • 空港線内(泉佐野 - 関西空港間)のみ利用の場合:大人100円・小児50円。
  • それ以外の場合:大人510円・小児260円。
スーパーシート利用の場合
利用区間にかかわらず、大人720円・小児470円。

サザンの座席指定車およびこうや・りんかん泉北ライナーに乗り継ぐ場合は別料金となる。料金の内訳等は南海電気鉄道#特急料金を参照。

車両・設備[編集]

←関西空港駅 難波駅→
1 2 3 4 5 6
S S
凡例
  • 指=普通指定席「レギュラーシート」
  • S=特別席「スーパーシート」

使用車両は、専用の50000系電車6両編成で、全車座席指定制を採用し、うち2両が特別席「スーパーシート」である。
スーパーシートでは、かつてソフトドリンクがスーパシート専任アテンダントのカウンター背後にあるショーケースより提供されたが、程なくしてアテンダントは常駐しなくなった(検札など車掌業務のため、車内を巡回する形となった)。

このため、レギュラーシートの乗客が勝手に持ち出したり、スーパーシートの乗客でも大量に持ち出したりするケースが相次ぎ、1999年に廃止された。

現在はリニューアル工事を2018年に完了した全編成では、近年急増している外国人観光客のため、4か国語の車内放送(日本語、英語、中国語、韓国語)が実施され、クハ50500形のデッキにあるサービスコーナーが撤去されているほか、走行機器にあたるVVVFインバータ制御装置の素子を後期型のGTOサイリスタから8000系などと準じたIGBTへ変更され、扉閉め自動放送は2018年をもって廃止された。

臨時特急ラピート[編集]

普段は空港特急のみの使用であるが、予備編成に余裕があるため臨時列車団体専用列車として空港特急以外での運用も見られる。2007年ゴールデンウィーク中には、みさき公園開園50周年を記念してみさき公園駅 - 難波駅間で「臨時特急ラピート」が運転された。その他にも、過去に臨時で和歌山市駅まで運転されたケースも何度かあり、50000系電車が紀ノ川橋梁を渡るシーンが見られた。

利用状況[編集]

運行開始直後はJRの特急「はるか」と比べて話題・快適性ともに勝り、利用状況も好調だったものの、やがてブームの終焉に伴いリムジンバスと「はるか」に競合負けし、乗車率が低迷し始めた。

リムジンバスは並行する都市高速道路として阪神高速4号湾岸線大阪湾岸道路)が開港時から整備されたことにより遅延が少なかったことと、難波や心斎橋本町などの大阪市中心部や南海本線沿線以外の地域(特に梅田など大阪キタ地域)とのアクセスも良好であり、「ラピート」は所要時間や運賃面、アクセス性でリムジンバスに対する優位性が発揮できなかった[注 4]。また、「はるか」は大阪環状線梅田貨物線を経由することで、大阪駅は経由しないが新幹線乗換駅である新大阪駅や、国際的観光地である京都に直通しており、ラピートの(というより南海電鉄としての)弱点であるキタ(梅田エリア)やその先(京都など)へのアクセスができなかったことで、「はるか」の後塵を拝するようになった(但し「はるか」も一時期乗車率が低迷し、日中で減便されたことがあった)。

一時は中間車2両を外して4両編成で運転することも検討されたが、編成組み替えにかかる費用が効果に見合わないと判断され、見送られている。

その後、ノンストップの「α」を事実上廃止し停車駅を増やして「β」に統一し中間駅の需要を喚起したり、2005年のダイヤ改正で泉佐野 - 関西空港間に限り特急料金を100円(ひゃくとく)に値下げしたこと、2007年8月の関西空港第2滑走路供用開始による便数増加、国内線を大阪国際空港(伊丹空港)からシフトさせる施策、新規参入したスターフライヤーが話題になったことなどによって、それまで一日4,000人台で低迷していた利用客数が2006年には5,000人台に戻り、1日あたりの利用が4,000人台に留まる「はるか」に対して若干シェアを上回るなど、回復の兆しを見せた[3]。ただ、2008年の世界金融危機を起因として市況の悪化とそれに絡む関西空港発着の複数の国内路線が休廃止されたことにより、空港利用者の減少で再び乗車率が低迷した。

だが、2010年以降は市況の回復で海外旅行者による利用者が増加したことに加え、海外からのインバウンド需要の伸びと南海電鉄自身が海外の旅行代理店を中心に積極的に営業を仕掛けたことで利用客が大きく増加、2016年度の乗車人員は前年比で約62万人増の約344万人台(1日あたり約9,400人)となり、前年度に記録した過去最多のレコードを塗り替えた。特に、インバウンドによる外国人旅行者の利用が急増しており、外国人利用者のうち8割は韓国人となっている[4]

近年は6割を超える乗車率[5]となっており、空港連絡鉄道として乗客数の流動性が高くなってきている。

また、主要駅に停車することから、特に平日ラッシュ時には難波駅 - 泉佐野駅間で座席指定の通勤ライナーとしての需要もある。

今後は、弱点であるネットワークの狭さを解消するため、計画中のなにわ筋線への乗り入れが構想されており、2017年にはなにわ筋線直通用の新型車両を設計する構想を明らかにしている[6][5]

企画乗車券・特急券[編集]

本列車は種別名として空港特急を称することでも分かるとおり、関西国際空港へのアクセス列車であるが、南海線内のみの利用も考慮されており、そのため以下のような企画乗車券類を発行している。

関空トク割ラピートきっぷ[編集]

2012年12月9日から使用が開始されているラピート特急券付き企画乗車券。難波駅・新今宮駅・天下茶屋駅・住吉大社駅・堺駅 - 関西空港駅のラピート特急券と片道乗車券がセットになっている。

発売額
レギュラーシート…大人1,270円 小児640円
スーパーシート…大人1,480円 小児840円
発売駅:難波駅、新今宮駅、天下茶屋駅、住吉大社駅(ラピートは通過のため堺駅で乗換)、堺駅、関西空港駅。利用可能区間もこれらの駅のみである。
利用条件
片道1回限り有効(途中下車前途無効)。
乗車券と特急券を別々に購入した場合は通常料金が適用される。

「関空トク割ラピートきっぷ」の発売に伴い、乗車券・特急券をひとまとめにしてで発売されていた「ラピート得10回数券」および「ラピート得ダネ往復券」は2012年12月8日に発売を終了した。

DAY5特急回数券[編集]

沿革[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 南海電鉄の登録商標でもある(商標登録番号・第3242344号ほか)。
  2. ^ デザインした若林広幸によると、第二次大戦前の大陸横断鉄道弾丸列車のような力強さを追求した結果、この前頭部のデザインができ、鉄人28号を意識してデザインしたわけではないが、言われてみると妙に納得したともコメントしている。
  3. ^ ただし、朝の時間帯の上り、夜の時間帯の下りについては「ラピートβ」のみが毎時2本運行されていた。
  4. ^ リムジンバスの中心的存在である関西空港交通南海グループの企業であり、いわば親子で利用者を奪い合っていることになる。

出典[編集]

  1. ^ 川島令三 『『全国鉄道事情大研究』大阪南部・和歌山編』 草思社1993年ISBN 978-4794205162
  2. ^ 外山勝彦「鉄道記録帳2003年2月」、『RAIL FAN』第50巻第5号、鉄道友の会2003年5月1日、 21頁。
  3. ^ 読売新聞. (2007年1月1日) 
  4. ^ “【関西の議論】「まるでロボットの頭!」韓国チョルドオタクに南海ラピート大ウケ…ネットに羨望・歓喜の書き込み殺到”. 産経デジタルiza (産業経済新聞社). (2016年7月25日). http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/160725/lif16072512300005-n3.html 2016年9月6日閲覧。 
  5. ^ a b “南海、新型特急を検討 31年なにわ筋線開通めど”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2018年8月16日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3420400016082018AM1000/ 2018年8月17日閲覧。  ※会員限定記事のため、該当箇所の閲覧は会員登録が必要。または、日本経済新聞大阪本社版2018年8月16日付夕刊1面にも同じ記事が掲載されている。
  6. ^ あの顔では無理なので…なにわ筋線に新型ラピート投入へ 朝日新聞デジタル 2017年8月2日
  7. ^ 「機動戦士ガンダムUC×特急ラピート 赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」4/26(土)発進! 記念特急券引換券・記念入場券・記念グッズを発売します - 南海電鉄プレスリリース 2014年4月10日
  8. ^ 「見せてもらおうか、期間限定ラピートの性能とやらを・・・。」機動戦士ガンダムUC×特急ラピート 発進! Archived 2014年4月13日, at the Wayback Machine. 南海電鉄特別サイト
  9. ^ 南海ラピート車内で結婚式…披露宴は「ジェットストリーム」 response 2014年5月15日
  10. ^ 「出逢えたらラッキーPeach×ラピートハッピーライナー」誕生!~Peach機デザインの特別なラピートが、大阪にハッピーをお届けします~ - Peach Aviationプレスリリース 2014年8月7日
  11. ^ 「10月18日(土)から南海本線・空港線のダイヤを変更します」 - 南海電鉄プレスリリース 2014年9月2日
  12. ^ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/150216_4.pdf 訪日外国人旅行者向けイメージキャラクター「ラピートルジャー(rapi:tldier)」を誕生させます。] - 南海電鉄プレスリリース 2015年2月16日
  13. ^ 銀河特急ラピート南海電鉄公式ウェブサイト(2015年12月6日閲覧)
  14. ^ JR西、関西空港線で当面運転見合わせ 南海も始発から一部で運休 産経新聞(産経WEST)2018年9月4日
  15. ^ “関空鉄道、2週間ぶり再開 旅客便運航回復前にアクセス大幅改善”. 産経新聞 (産業経済新聞社). (2018年9月18日). https://www.sankei.com/west/news/180918/wst1809180007-n1.html 2018年9月18日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]