スモーク・オン・ザ・ウォーター

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スモーク・オン・ザ・ウォーター
ディープ・パープルシングル
初出アルバム『マシン・ヘッド
B面 スモーク・オン・ザ・ウォーター (ライヴ・イン・ジャパン)
リリース
録音 1971年12月6日 - 21日
スイスモントルー
ジャンル ハードロック
ブルースロック
時間
レーベル イギリスの旗パープル
アメリカ合衆国の旗ワーナー
作詞・作曲 イアン・ギラン
ロジャー・グローヴァー
リッチー・ブラックモア
ジョン・ロード
イアン・ペイス
プロデュース ディープ・パープル、サイモン・ロビンソン
ディープ・パープル シングル 年表
ネヴァー・ビフォア
(1972年)
スモーク・オン・ザ・ウォーター
(1973年)
ウーマン・フロム・トーキョー
(1973年)
マシン・ヘッド 収録曲
ネヴァー・ビフォア
(4)
スモーク・オン・ザ・ウォーター
(5)
レイジー
(6)
ミュージックビデオ
Smoke On the Water (Official Music Video) - YouTube
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スモーク・オン・ザ・ウォーター」(Smoke on the Water) は、イギリスロックバンドディープ・パープルの楽曲。1972年に発表したアルバム『マシン・ヘッド』に初収録。1973年にはアメリカ盤シングルがBillboard Hot 100で4位に達し、「ハッシュ」(1968年)以来5年ぶりの全米トップ10シングルとなった[1]。また、バンドの母国イギリスでは、バンドが一度解散した後の1977年に全英シングルチャート21位に達している[2]

解説[編集]

「ファンキー・クロード」(Funky Claude)ことクロード・ノブスモントルー・ジャズ・フェスティバルの創始者
2014年夏のカジノの外観

この曲を含む新作アルバムのレコーディングは、スイスレマン湖(歌詞中では英語名でジュネーヴ湖 Lake Geneva と呼ばれている)に臨むモントルーモントルー・カジノ内にあるステージで、移動録音スタジオ「モービル・ユニット」の設備によって行なわれる予定だった。しかしレコーディングを目前に控えた1971年12月4日、フランク・ザッパが率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのコンサートの最中に、観客がフレア・ガン(信号拳銃)をラタンの天井に向けて発射して火災が発生し、カジノは全焼してしまった[3]

そのためメンバーは別の場所でのレコーディングを余儀なくされたが、本曲にはその一部始終が歌詞に綴られている。なお、その後カジノは再建され、建物内には録音スタジオ「マウンテン・スタジオ」が設置された。近隣の公園には同曲を記念した、バンド名・曲名および曲冒頭のリフを譜面にあしらったモニュメントが設置されている。当時は数合わせに作った曲であり、コンサートでの演奏リストにも入っていなかった。最初のシングル盤としての候補曲は「ネヴァ・ビフォア」が挙がっていたが差し替えとなった。

ロジャー・グローヴァーリッチー・ブラックモアイアン・ギランらはパーフェクトなアンサンブルで演奏していた。レインボー[4]やイアン・ギラン[5]はライブでこの曲を演奏した。イアン・ギランは1983年にはブラック・サバスのコンサートでこの曲を歌っており、ブラック・サバスのアルバム『悪魔の落とし子』のデラックス・エディション盤にライヴ音源が収録されている。また、王様(『湖上の煙』の題名で)が、アルバムに同曲を収録し、ライヴでも演奏している。

5世常磐津文字兵衛により常磐津節に編曲された「Smoke On The Water 改め 大江戸の火消し」がある。常磐津兼太夫による日本語詞は、原曲を踏まえつつ弁財天詣でに琵琶湖畔を訪れた江戸の火消しが火事に遭遇した内容になっており、木遣りの歌唱も取り入れている。この曲はテレビ朝日題名のない音楽会21』(2007年4月8日放送「常磐津はロックだ!」)でテレビ放送された。

脚注[編集]

  1. ^ Deep Purple - Awards : AllMusic
  2. ^ ChartArchive - Deep Purple
  3. ^ The Real Frank Zappa Book by Frank Zappa with Peter Occhiogrosso, pg. 112, ISBN 0-671-63870-X
  4. ^ パープル解散後にリッチー・ブラックモアが結成したバンド。代表曲は「キル・ザ・キング」など
  5. ^ ライブではジャズ風にアレンジして演奏した
  6. ^ プロボクサーでチャンピオンにもなった

関連項目[編集]

外部リンク[編集]