コンテンツにスキップ

ジョシュ・ウィリンガム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョシュ・ウィリンガム
Josh Willingham
ミネソタ・ツインズでの現役時代
(2012年4月6日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 アラバマ州ローダーデール郡フローレンス
生年月日 (1979-02-17) 1979年2月17日(45歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2000年 MLBドラフト17巡目(全体491位)でフロリダ・マーリンズから指名
初出場 2004年7月6日
最終出場 2014年9月28日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジョシュア・デビッド・ウィリンガム(Joshua David Willingham, 1979年2月17日 - )は、アメリカ合衆国アラバマ州ローダーデール郡フローレンス出身の元プロ野球選手左翼手)。右投右打。

メディアによってはウィリングハムウィリンハム等の表記も散見される。

経歴

[編集]

プロ入りとマーリンズ時代

[編集]
フロリダ・マーリンズ時代
(2007年6月5日)

2000年6月5日のMLBドラフト17巡目(全体491位)でフロリダ・マーリンズから指名を受け、6月8日に契約が成立した。この年からA-級ユーティカ・ブルーソックス英語版でプレーを始める(65試合出場)。外野手としての出場が最も多かったが、それ以外にも一塁手二塁手三塁手遊撃手も務めた。

2001年は、三塁手にコンバートされ、A級ケーンカウンティ・クーガーズで97試合出場。

2002年に一塁手にコンバートされ、A+級ジュピター・ハンマーヘッズで107試合に出場した。

2003年捕手にコンバートされ、ルーキー級・A級・AA級トータルで83試合出場した。

2004年は、AA級カロライナ・マドキャッツで112試合打率.281 ・ 24本塁打 ・ 76打点出塁率.434 ・ OPS.999と言うハイレベルな数字を叩き出し、サザン・リーグのオールスターにも出場した。7月6日ピッツバーグ・パイレーツ戦においてメジャーデビュー。五番左翼手スタメン起用され、3打数安打 ・ 1三振に倒れたが、7月18日、6番・捕手として先発出場した試合において、パイレーツ相手に初本塁打を放っている。

2005年は、A+級・AAA級トータルで68試合 ・ 打率.320 ・ 出塁率.450 ・ OPS 1.112と更なる成長を遂げ、7月10日のオールスター・フューチャーズゲームに選出された[1]。再昇格を果たし、わずか23打数のみだったが7安打を放って、打率.304を記録した。腕の負傷によりDL入りも経験したが[2]、翌年に望みを繋いだ。

2006年は、スプリングトレーニングの時点では、サンディエゴ・パドレスから移籍して来たミゲル・オリーボと正捕手の座を争う事になっていた[3]。が、前年オフのファイヤーセールのため外野手不足というチーム事情から外野に転向[3]、開幕戦から正左翼手に定着した。このコンバートが成功し、主に4・5番に座り、チームの主砲ミゲル・カブレラと並ぶ26本塁打を放つ活躍を見せた。特に7・9月は3試合連続本塁打を放ち、8月1日にはメジャーを代表するクローザーの1人であるビリー・ワグナーから代打サヨナラ本塁打を放つなど、持ち前のパワーを発揮した。その活躍が評価され、新人王の投票では1ポイントを獲得、9位に入るなど飛躍のシーズンとなった。

2007年は主に4番に座り、9月に背中を痛めるアクシデントに度々襲われたものの[2]、主砲カブレラの擁護役として2年連続20本塁打以上となる21本塁打 ・ チーム2位の89打点を記録した。また、16死球はリーグ3位、得点圏打率.345はリーグ4位であった[4]。打率は下げたが、出塁率は上がり選球眼が向上した[5]。守備面でも、補殺を前年の約2倍となる9に増やし、失策を前年の1/3となる3に減らすなど成長を見せた。

2008年2月22日、1年契約が成立した。

ナショナルズ時代

[編集]
ワシントン・ナショナルズ時代
(2009年8月8日)

2008年11月11日には2対3のトレードで、スコット・オルセンと共にワシントン・ナショナルズへ移籍(ナショナルズからは、エミリオ・ボニファシオ、A級所属のPJ・ディーンジェイク・スモリンスキー)。ナショナルズでは主軸の1人としてプレーし、2年間で40本塁打、116打点を記録した。

アスレチックス時代

[編集]
オークランド・アスレチックス時代
(2011年6月6日)

2010年12月26日、ヘンリー・ロドリゲスコーリー・ブラウンとの交換でオークランド・アスレチックスへトレード移籍した。

2011年はシーズンの大半で4番を任され、自己最多の29本塁打、98打点でチームの二冠王になった。シーズン終了後にFAとなった。

ツインズ時代

[編集]

2011年12月15日に3年2100万ドルでミネソタ・ツインズと契約を結んだ[6]2012年は自己最多の35本塁打、110打点で初めてシルバースラッガー賞を受賞した。

ロイヤルズ時代

[編集]

2014年8月11日にマイナー選手のジェイソン・アダムとのトレードで、カンザスシティ・ロイヤルズへ移籍した[7]。ロイヤルズ移籍後は24試合に出場したが、打率.233・2本塁打・6打点に終わり、目立った結果を残せなかった。ツインズとのシーズン通算では92試合に出場したが、試合数が100未満だったのは実に9年ぶりだった。9年連続となる2ケタ本塁打を放ったが、前年の不振からは脱却出来なかった。オフに、FAとなった。その後、アメリカ現地時間の11月24日に現役を引退する事が発表された[8]

選手としての特徴

[編集]

安定した打撃力を持ち、メジャーでレギュラーに定着した2006年以降、毎年.800台のOPSを記録している。

マイナー7年間の通算成績は、打率.278 ・ 出塁率.402 ・ OPS.916。パワーと選球眼が武器である[2][9]。以前はスピードもあった(2001・2002年は、それぞれ24・18盗塁)が、膝を壊してからは失われてしまった[2]

マイナーでは捕手としての出場が最も多かったが、メジャーでは15試合のみ。盗塁阻止率も.100と低迷している[10]

プライベートでは

[編集]

高校時代に付き合っていた恋人と結婚し、レット(Rhett)とライダー(Ryder)とローガン(Rogan)という3人の息子がいる。

詳細情報

[編集]

年度別打撃成績

[編集]
















































O
P
S
2004 FLA 12 29 25 2 5 0 0 1 8 1 0 0 0 0 4 0 0 8 1 .200 .310 .320 .630
2005 16 28 23 3 7 1 0 0 8 4 0 0 1 0 2 0 2 5 1 .304 .407 .348 .755
2006 142 573 502 62 139 28 2 26 249 74 2 0 0 6 54 2 11 109 13 .277 .356 .496 .852
2007 144 604 521 75 138 32 4 21 241 89 8 1 0 1 66 1 16 122 11 .265 .364 .463 .827
2008 102 416 351 54 89 21 5 15 165 51 3 2 1 2 48 2 14 82 7 .254 .364 .470 .834
2009 WSH 133 502 427 70 111 29 0 24 212 61 4 3 0 2 61 2 12 104 11 .260 .367 .496 .863
2010 114 451 370 54 99 19 2 16 170 56 8 0 0 4 67 3 9 85 8 .268 .389 .459 .848
2011 OAK 136 563 488 69 120 26 0 29 233 98 4 1 0 8 56 3 11 150 6 .246 .332 .477 .810
2012 MIN 145 615 519 85 135 30 1 35 272 110 3 2 0 6 76 4 14 141 15 .260 .366 .524 .890
2013 111 471 389 42 81 20 0 14 143 48 1 0 0 2 66 2 14 128 8 .208 .342 .368 .709
2014 68 278 224 34 47 5 1 12 90 34 1 0 0 5 42 3 7 78 2 .210 .345 .402 .747
KC 24 86 73 14 17 5 0 2 28 6 1 0 0 0 11 0 2 24 4 .233 .349 .384 .732
'14計 92 364 297 48 64 10 1 14 118 40 2 0 0 5 53 3 9 102 6 .215 .346 .397 .743
MLB:11年 1147 4616 3912 564 988 216 15 195 1819 632 35 9 2 36 553 22 112 1036 87 .253 .358 .465 .823

年度別守備成績

[編集]


捕手(C) 一塁(1B) 左翼(LF) 右翼(RF)


























































2004 FLA 5 15 0 1 0 .938 2 5 4 1 .200 - 3 6 0 0 0 1.000 -
2005 8 22 0 0 0 1.000 1 3 3 0 .000 - 1 0 0 0 0 ---- -
2006 2 11 1 0 0 1.000 1 2 2 0 .000 2 5 0 0 0 1.000 132 206 5 7 0 .968 -
2007 - - 137 211 9 3 0 .987 -
2008 - - 98 166 7 0 0 1.000 -
2009 WSH - 1 0 0 0 0 ---- 87 165 2 5 2 .971 35 68 0 2 0 .971
2010 - - 108 164 7 1 2 .994 -
2011 OAK - - 96 159 3 2 1 .988 -
2012 MIN - - 119 237 6 4 2 .984 -
2013 - - 72 125 5 1 1 .992 -
2014 - - 53 103 3 0 2 1.000 -
KC - - - 1 3 0 0 0 1.000
'14計 - - 53 103 3 0 2 1.000 1 3 0 0 0 1.000
MLB 15 48 1 1 0 .980 4 10 9 1 .100 3 5 0 0 0 1.000 906 1542 47 23 10 .986 36 71 0 2 0 .973
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

[編集]
MLB

記録

[編集]
MiLB

背番号

[編集]
  • 14 (2004年 - 2008年)
  • 16 (2009年 - 2014年途中)
  • 7 (2014年途中 - 同年)

脚注

[編集]
  1. ^ Awards/Honors:MiLB.com , 2008年3月4日閲覧。
  2. ^ a b c d Scouting Report , Transactions / Injuries / Suspensionssportsnet.ca , 2008年3月4日閲覧。
  3. ^ a b 『月刊スラッガー』 2006年12月号 43頁。
  4. ^ 『月刊メジャー・リーグ』 2008年3月号 59頁。
  5. ^ ALL GRAPHS , SEASON GRAPHSFANGRAPHS , 2008年3月4日閲覧。
  6. ^ Boeck, Scott(2011-12-15). Willingham's deal with Twins official; Cuddyer out?. USATODAY.com(英語). 2012年1月22日閲覧
  7. ^ KC adds pop, acquires Willingham from Twins
  8. ^ Jerry Crasnick (2014年11月24日). “Willingham retires after 11 seasons”. ESPN.com. 2014年11月25日閲覧。
  9. ^ Josh Willinghambaseball prospectus.com , 2008年3月4日閲覧。
  10. ^ Fielding StatisticsESPN.com , 2008年3月4日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]