グリゴール・ディミトロフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
グリゴール・ディミトロフ
Grigor Dimitrov
Tennis pictogram.svg
Grigor Dimitrov, The Boodles, Stoke Park, 2013.jpg
グリゴール・ディミトロフ
基本情報
愛称 Dimi (ディミ)
国籍  ブルガリア
出身地 同・ハスコヴォ
居住地 フランスの旗 フランスパリ
生年月日 (1991-05-16) 1991年5月16日(26歳)
身長 190cm
体重 80kg
利き手
バックハンド 片手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2008年
ツアー通算 7勝
シングルス 7勝
ダブルス 0勝
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト4(2017)
全仏 3回戦(2013・17)
全英 ベスト4(2014)
全米 4回戦(2014・16)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2013)
全仏 2回戦(2013)
全英 2回戦(2011・13)
全米 1回戦(2011)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 8位(2014年8月4日)
ダブルス 66位(2013年8月26日)
2017年9月1日現在

グリゴール・ディミトロフ・ディミトロフGrigor Dimitrov Dimitrov, ブルガリア語: Григор Димитров Димитров, 1991年5月16日 - )は、ブルガリアハスコヴォ出身の男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス7勝を挙げる。自己最高ランキングはシングルス8位、ダブルス66位。身長190cm、体重80kg。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。

選手経歴[編集]

プロ転向-2010年[編集]

2008年ウィンブルドンジュニアシングルスに優勝

ディミトロフは5歳でテニスを始める。ジュニア時代には2008年ウィンブルドン選手権2008年全米オープンのジュニアシングルスで優勝している。2008年にプロに転向。この年からデビスカップブルガリア代表として出場している。

2009年ABNアムロ世界テニス・トーナメントでは主催者推薦での出場から1回戦で世界ランキング23位のトマーシュ・ベルディハを4-6, 6-3, 6-4で破る殊勲を挙げた。2回戦で当時世界1位のラファエル・ナダルに5-7, 6-3, 2-6で敗れたが第2セットを奪う健闘を見せた。ウィンブルドン選手権4大大会に初出場、1回戦でイーゴリ・クニツィンとの試合を6-3, 0-6, 0-3となったところで途中棄権した。

2011年[編集]

全豪オープンでは、予選を勝ち上がり1回戦で世界ランキング38位アンドレイ・ゴルベフを6-1, 6-4, 6-2で破り2回戦で第19シードのスタニスラス・ワウリンカに5-7, 3-6, 3-6で敗れた。この勝利で87位になり初めてトップ100入りを果たした。4月の全米男子クレーコート選手権で初のシードになった。BMWオープンマルコス・バグダティスを3-6, 7-6(6), 6-2で破り、世界ランキングを66位まで上げた。全仏オープン1回戦でジェレミー・シャルディーに2-6, 4-6, 4-6で敗退。ウィンブルドンでは2回戦でジョー=ウィルフリード・ツォンガに7-6(4), 4-6, 4-6, 6-7(8)で第1セットを奪ったが敗れた。全米オープンでは1回戦でガエル・モンフィスに6-7(4), 3-6, 4-6 ストレートで敗退した。

ダブルスではエイゴン国際アンドレアス・セッピと組み初めてのツアー決勝に進出した。決勝でジョナサン・エルリック&アンディ・ラム組に3–6, 3–6で敗れ準優勝となった。

2012年[編集]

全豪オープンでは、1回戦でジェレミー・シャルディーを4-6, 6-3, 3-6, 6-4, 6-4で破ったが、2回戦はニコラス・アルマグロに6-4, 3-6, 7-6(4), 4-6, 0-6のフルセットで敗れた。3月のソニー・エリクソン・オープンでは世界ランキング7位のトマーシュ・ベルディハを6-3, 2-6, 6-4で破った。エイゴン選手権スウェーデン・オープンクロアチア・オープンでベスト4に進出した。

7月のロンドン五輪でオリンピックに初出場した。シングルス1回戦でポーランドルカシュ・クボットを6-3, 7-6(4)で破ったが2回戦でフランスジル・シモンに3-6, 3-6で敗れた。

2013年 初タイトル[編集]

開幕戦のブリスベン国際でツアー初の決勝に進出。アンディ・マリーに6–7(0), 4–6で敗れ準優勝となった。5月のマドリード・マスターズでは2回戦で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを7-6, 6-7, 6-3で破る殊勲を挙げた。10月のストックホルム・オープンでは2度目の決勝に進出しダビド・フェレールを2-6, 6-3, 6-4で破りツアー初優勝を果たした。

2014年 優勝3回・ウィンブルドンベスト4[編集]

全豪オープンで3回戦でミロシュ・ラオニッチにセットカウント3-1で勝利し、準々決勝で世界ランク1位のラファエル・ナダルに負けはしたが1セットを取る健闘を見せ、グランドスラムで自身初のベスト8進出を果たした。 2月末のアビエルト・メキシコ・テルセルでは準決勝でアンディ・マリーに4-6, 7-6(5), 7-6(3)の接戦で初勝利をあげ、ツアー3度目の決勝に進出。ケビン・アンダーソン相手に7-6(1), 3-6, 7-6(5)の大熱戦を制してツアー2勝目を挙げると同時に自身初のATPワールドツアー・500シリーズ制覇を果たした。 4月のBRDナスターゼ・ティリアク・トロフィーではルカシュ・ロソルを破って優勝。5月のBNLイタリア国際では準決勝に進出するが、全仏オープンでは1回戦でイボ・カルロビッチに敗れた。その後エイゴン選手権フェリシアーノ・ロペスを破って優勝。 ウィンブルドン選手権では準々決勝にて昨年優勝者のアンディ・マリーを6-1, 7-6(4), 6-2のストレートで破りGS初のベスト4入り、続く準決勝では第2シードのノバク・ジョコビッチに4-6, 6-3, 6-7, 6-7で敗れた。そして7月7日付の世界ランキングで9位となり、自身、そしてブルガリア人初のトップ10入りを果たした。8月4日には自己最高の8位にランクイン。 ロジャーズ・カップでは2度目のマスターズ準決勝進出を果たすも、この大会で優勝したジョー=ウィルフリード・ツォンガに4-6, 3-6で敗れた。第7シードで出場した全米オープンでは4回戦でガエル・モンフィスに5-7, 6-7(6), 5-7で敗れた。

年間最終のレースランキングで11位だったためATPワールドツアー・ファイナル本戦の出場権は得られなかったものの、交代選手の2番手の権利を得た。しかしその権利を辞退した。

2015年 不調の1年[編集]

全豪オープンでは4回戦でアンディ・マリーに4-6, 7-6(5), 3-6, 5-7で敗れる。全豪の後3月のマイアミ・オープンまで出場したすべての大会で2回戦(2戦目)で敗れている。モンテカルロ・マスターズマドリード・マスターズではともに3回戦でスタン・ワウリンカを破り準々決勝に進出したがモンテカルロではガエル・モンフィスに、マドリードではラファエル・ナダルに敗れた。 全仏オープンでは1回戦でジャック・ソックに敗れ2年連続1回戦敗退となった。前回ベスト4のウィンブルドン選手権では3回戦でリシャール・ガスケに3-6, 4-6, 4-6で敗れた。全米オープンでは2回戦でミハイル・ククシュキンに3-6, 6-7(2), 6-2, 6-4, 4-6で敗れた。この年は年間を通して、ツアー準決勝進出が1度だけなど不調に陥り、年間最終28位で終えた。

2016年 世界ランク17位まで復帰[編集]

年初のブリスベン国際ではジル・シモンビクトル・トロイツキに勝利し、ロジャー・フェデラーとの準々決勝まで進出。翌週のシドニー国際では決勝に進出。 ビクトル・トロイツキに6-2, 1-6, 6-7(7)で逆転負けし、準優勝。全豪オープンでは3回戦でフェデラーに4-6, 6-3, 1-6, 4-6で敗れた。 マイアミ・オープンでは3回戦でアンディ・マリーに6-7(1), 6-4, 6-3で勝利。4回戦でガエル・モンフィスに敗れた。 4月のイスタンブール・オープンでは決勝に進出。決勝でディエゴ・シュワルツマンと対戦。第1セットを7-6(5)で先取するも、第2セットを6-7(4)で取られる。そしてファイナルセットでけいれんもあり0-5とされてしまう。最終的に第6ゲームでラケットを3本破壊しゲームペナルティを取られて敗れた[1][2]

全仏オープンでは1回戦でビクトル・トロイツキに6-2, 3-6, 7-5, 5-7, 3-6で敗れ、3年連続1回戦敗退となった。さらにメルセデス・カップエイゴン選手権で初戦敗退を喫し5連敗を喫する。そんな中迎えたウィンブルドン選手権では2回戦で昨年ベスト8のジル・シモンに勝利するも、3回戦でスティーブ・ジョンソンに敗れた。

このように連敗が続いた結果一時世界ランク40位まで落ちてしまった。しかしロジャーズ・カップでは準々決勝に進出。準々決勝で錦織圭に敗れたものの復調の兆しを見せると、リオ五輪シングルスでは1回戦でマリン・チリッチに敗退するも、翌週のシンシナティ・マスターズでは3回戦で第2シードのスタン・ワウリンカに、準々決勝でスティーブ・ジョンソンに勝利し、2年ぶりのマスターズベスト4に進出。準決勝でチリッチに6-4, 3-6, 5-7で敗れた。

全米オープンでは2年ぶりに4回戦進出。4回戦でマリーに1-6, 2-6, 2-6で敗れた。 チャイナ・オープンでは準々決勝でラファエル・ナダルを6-2, 6-4で破り、準決勝で対戦相手のミロシュ・ラオニッチが棄権し決勝に進出するも、マリーに4-6, 6-7(2)で敗れた。BNPパリバ・マスターズでは3回戦でノバク・ジョコビッチに6-4, 2-6, 3-6で敗れた。この年は年間最終17位で終了した。

2017年 全豪ベスト4・マスターズ1000初優勝[編集]

年初のブリスベン国際では準々決勝で世界ランク8位のドミニク・ティームに、準決勝で世界ランク3位のミロシュ・ラオニッチに勝利し決勝に進出。決勝で世界ランク5位の錦織圭を6-2, 2-6, 6-3で破り、3年ぶりのツアー優勝を果たした。全豪オープンではグランドスラム2度目のベスト4に進出。準決勝でナダルに3-6, 7-5, 6-7(5), 7-6(4), 4-6で敗れた。2月の地元ブルガリアでのソフィア・オープンに初出場すると、決勝でダビド・ゴファンに7-5, 6-4で勝利し、地元優勝を果たした。

その後はクレーの大会などで早期敗退が続くが、8月のウエスタン・アンド・サザン・オープンで再び復活、3回戦でこれまで1度も勝てていなかったフアン・マルティン・デル・ポトロに6-3, 7-5で初めて勝利する。準々決勝では杉田祐一を6-2, 6-1で圧倒、準決勝ではジョン・イスナーを7-6(4), 7-6(10)で破り初の決勝進出、決勝でニック・キリオスに6-3, 7-5で勝利しマスターズ1000初優勝を果たした。しかし第7シードで迎えた全米オープンは2回戦でアンドレイ・ルブレフに5-7, 6-7(3), 3-6で敗れた。

プレースタイル[編集]

片手バックハンドのオールラウンダー。バックハンドはフラットショットだけでなくスライスも優れている。フォアハンドも重くパワフルでフットワークもよい。サーブは233 km/h (145 mph)出すことができる。片手バックハンドやプレイスタイルなどロジャー・フェデラーとの共通点が多いことから[3][4]ベビー・フェデラーの呼び声がある。

ATPツアー決勝進出結果[編集]

シングルス: 12回 (7勝5敗)[編集]

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (1-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (1–1)
ATPワールドツアー・250シリーズ (5–4)
サーフェス別タイトル
ハード (5–4)
クレー (1-1)
芝 (1-0)
カーペット (0-0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2013年1月6日 オーストラリアの旗 ブリスベン ハード イギリスの旗 アンディ・マリー 6–7(0), 4–6
優勝 1. 2013年10月20日 スウェーデンの旗 ストックホルム ハード (室内) スペインの旗 ダビド・フェレール 2–6, 6–3, 6–4
優勝 2. 2014年3月1日 メキシコの旗 アカプルコ ハード 南アフリカ共和国の旗 ケビン・アンダーソン 7–6(1), 3–6, 7–6(5)
優勝 3. 2014年4月27日 ルーマニアの旗 ブカレスト クレー チェコの旗 ルカシュ・ロソル 7–6(2), 6–1
優勝 4. 2014年6月15日 イギリスの旗 ロンドン スペインの旗 フェリシアーノ・ロペス 6–7(8), 7–6(1), 7–6(6)
準優勝 2. 2014年10月19日 スウェーデンの旗 ストックホルム ハード (室内) チェコの旗 トマーシュ・ベルディハ 7-5, 4-6, 4-6
準優勝 3. 2016年1月16日 オーストラリアの旗 シドニー ハード セルビアの旗 ビクトル・トロイツキ 6-2, 1-6, 6–7(7)
準優勝 4. 2016年5月1日 トルコの旗 イスタンブール クレー アルゼンチンの旗 ディエゴ・シュワルツマン 7-6(5), 6-7(4), 0-6
準優勝 5. 2016年10月9日 中華人民共和国の旗 北京 ハード イギリスの旗 アンディ・マリー 4–6, 6–7(2)
優勝 5. 2017年1月8日 オーストラリアの旗 ブリスベン ハード 日本の旗 錦織圭 6–2, 2–6, 6–3
優勝 6. 2017年2月12日 ブルガリアの旗 ソフィア ハード (室内) ベルギーの旗 ダビド・ゴファン 7-5, 6-4
優勝 7. 2017年8月20日 アメリカ合衆国の旗 シンシナティ ハード オーストラリアの旗 ニック・キリオス 6–3, 7–5

ダブルス: 1回 (0勝1敗)[編集]

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2011年6月16日 イギリスの旗 イーストボーン イタリアの旗 アンドレアス・セッピ イスラエルの旗 ジョナサン・エルリック
イスラエルの旗 アンディ・ラム
3–6, 3–6

成績[編集]

4大大会シングルス[編集]

略語の説明
W  F  SF QF #R RR Q# LQ A WG Z# PO SF-B S G NMS NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加
WG=デビスカップワールドグループ, Z#=デビスカップ地域ゾーン, PO=デビスカッププレーオフ, SF-B=オリンピック銅メダル, S=オリンピック銀メダル, G=オリンピック金メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, NH=開催なし.

大会 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 通算成績
全豪オープン A A LQ 2R 2R 1R QF 4R 3R SF 16-7
全仏オープン A A A 1R 2R 3R 1R 1R 1R 3R 5–7
ウィンブルドン A 1R A 2R 2R 2R SF 3R 3R 4R 15–8
全米オープン A LQ A 1R 1R 1R 4R 2R 4R 2R 8–7

大会最高成績[編集]

大会 成績
ATPファイナル 出場なし
インディアンウェルズ 3R 2013-2016
マイアミ 4R 2012, 2016
モンテカルロ QF 2013, 2015
マドリード QF 2015
ローマ SF 2014
カナダ SF 2014
シンシナティ W 2017
上海 2R 2011, 2012, 2014
パリ 3R 2013-2015
オリンピック 2R 2012
デビスカップ Z2 2013-2015

脚注[編集]

外部リンク[編集]