ウィリアムズ・FW25

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ウィリアムズ・FW25
カテゴリー F1
コンストラクター ウィリアムズ
デザイナー イギリスの旗 パトリック・ヘッド(テクニカルディレクター)
イギリスの旗 ギャビン・フィッシャー(チーフデザイナー)
イタリアの旗 アントニア・テルッツィ (チーフエアロダイナミシスト)
先代 ウィリアムズ・FW24
後継 ウィリアムズ・FW26
主要諸元
シャシー カーボン/エポキシ コンポジット モノコック
サスペンション(前) -
サスペンション(後) -
エンジン BMW 2998cc V10 NA ミッドエンジン
トランスミッション ウィリアムズ製 7速 MT
燃料 ペトロブラス
タイヤ ミシュラン
主要成績
チーム BMW ウィリアムズ F1チーム
ドライバー ファン・パブロ・モントーヤ,
ラルフ・シューマッハ,
マルク・ジェネ
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 2003年オーストラリアグランプリ
出走優勝ポールFラップ
16 (all variants)444
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ウィリアムズ・FW25 (Williams FW25) はウィリアムズ2003年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー、デザイナーはパトリック・ヘッドギャビン・フィッシャー、アントニア・テルッツィ。

FW25[編集]

アメリカGPにてラルフ・シューマッハがドライブするFW25

2003年シーズンの開幕時点ではFW24ギアボックスを搭載したハイブリッド仕様でデビューし、第3戦ブラジルGPより新型ギアボックスを投入した。

フェラーリから空力専門家のアントニア・テルッツィが加入。波打つように湾曲したフロントウイング、バージボードからターニングベインへの変更、複雑なリアボディワークなど、マシンの各部に細かな空力アップデートが続けられた。

序盤戦は試行錯誤の結果がみられなかったが、フランク・ダーニーがチームに復帰してセットアップに貢献。ミシュランが投入したワイドトレッドのフロントタイヤ[1]とのマッチングに成功し、中盤戦以降は高いレースパフォーマンスを発揮するマシンに仕上がった。

2003年シーズン[編集]

ドライバーは前年に引き続きファン・パブロ・モントーヤラルフ・シューマッハイタリアGPはその前に行われたテストでシューマッハが負傷したため、テストドライバーのマルク・ジェネがドライブした。

この年はフェラーリが新車であるF2003-GAの開発につまづいたこともあり、終盤までチャンピオン争いを繰り広げることとなった。第7戦モナコGPではモントーヤが2000年のインディ500に続くクラシックイベントを制覇。モントーヤは8戦連続表彰台に立ち、一時はポイントリーダーのミハエル・シューマッハに1ポイント差まで肉薄した。シューマッハも2勝を挙げ、2人合わせて表彰台12回と安定したリザルトを残した。第15戦アメリカGPの決勝でモントーヤは雨に翻弄され6位に終わり、この時点でチャンピオンの可能性が消滅したものの、最終的にはミハエル・シューマッハとキミ・ライコネンに次ぐドライバーズランキング3位となり、コンストラクターズランキングはフェラーリから11点差の2位という好成績を残した。

スペック[編集]

シャーシ[編集]

エンジン[編集]

結果[編集]

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
MAL
マラヤ連邦の旗
BRA
ブラジルの旗
SMR
サンマリノの旗
ESP
スペインの旗
AUT
オーストリアの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
EUR
欧州連合の旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
ITA
イタリアの旗
USA
アメリカ合衆国の旗
JPN
日本の旗
2003 3 コロンビアの旗 モントーヤ 2 12 Ret 7 4 Ret 1 3 2 2 2 1 3 2 6 Ret 144 2位
4 ドイツの旗 シューマッハ 8 4 7 4 5 6 4 2 1 1 9 Ret 4 INJ Ret 12
スペインの旗 ジェネ 5

太字はポールポジション、斜体字はファステストラップ

  • ドライバーズランキング
    • ファン・パブロ・モントーヤ 3位
    • ラルフ・シューマッハ 5位
    • マルク・ジェネ 17位

脚注[編集]

  1. ^ 車検時には規定値の幅だが、走行中の荷重により接地面積が広がるといわれた。FIAの勧告によりイタリアGPよりトレッドを縮めた。

外部リンク[編集]