氷室の天地 Fate/school life

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Fate/stay night > 氷室の天地 Fate/school life
氷室の天地 Fate/school life
ジャンル 学園コメディ
漫画
原作・原案など Fate/stay nightTYPE-MOON
作画 磨伸映一郎
出版社 一迅社
掲載誌 まんが4コマぱれっと
発表期間 VOL.2(2006年) -
巻数 既刊9巻(2015年12月現在)
漫画:マキジ大作戦
原作・原案など Fate/stay night(TYPE-MOON)
作画 磨伸映一郎
出版社 一迅社
掲載誌 一迅社WEBサイト「ぱれっとonline」
発表期間 2011年6月10日 - 2013年8月12日
話数 8話
その他 ウェブコミックとして連載
後に本編単行本に掲載
漫画:マキジ大作戦 RIZING
原作・原案など Fate/stay night(TYPE-MOON)
作画 磨伸映一郎
出版社 一迅社
掲載誌 一迅社WEBサイト「ぱれっとonline」
発表期間 2015年3月10日 -
話数 2話(継続中)
その他 ウェブコミックとして連載
後に本編単行本に掲載
テンプレート - ノート

氷室の天地 Fate/school life』(ひむろのてんち フェイト スクールライフ)は、磨伸映一郎による日本4コマ漫画作品。『Fate/stay night』(TYPE-MOON)を題材とした派生作品の一つ。原作および監修にTYPE-MOONがクレジットされている。作者による略称は「ひむてん」。 Comic REX増刊『まんが4コマKINGSぱれっと』(一迅社)のVol.2(2006年)より連載開始。掲載誌の月刊化、独立創刊、書名の変更を受け、現在は『まんが4コマぱれっと』に連載中。 単行本は既刊9巻(2015年12月時点)。

概要

『Fate/stay night』本編において端役として数シーンのみ登場した「三人娘」(氷室鐘・蒔寺楓・三枝由紀香)を主役に据え、彼女たちの学生生活をコミカルに描くスピンオフ作品。TYPE-MOONの監修を経た公式作品を謳っており、本作で初めて公表された設定も存在する。主人公たちが2年生に進級した春(時間軸上では本編の9ヶ月前)から始まって、球技大会修学旅行・夏休み・インターハイ・体育祭・文化祭・市民マラソン大会・クリスマスと進行していく。

コメディ学園漫画という作品の性質上、「魔術」や「英霊」といった本編の設定は本作中にまったくと言っていいほど登場していない。むしろ本作を読み解くのに必要なのは、本編中で大量にちりばめられた他の漫画、アニメ、ゲーム等のパロディに対する知識である。なお、作者は本作掲載誌の発行元である一迅社が展開している『Fate』系コミックアンソロジーでも三人娘を中心にした短編を発表しており、本作はその流れを汲んだものだとも言える[1]

単行本第6巻と7巻の限定版ではドラマCDが付属しており、音声メディアにも進出を果たしている。また一迅社公式のウェブサイト「ぱれっとonline」では番外編として『マキジ大作戦』『マキジ大作戦 RIZING』が不定期に連載されている。こちらも単行本に収録されている。

『まんが4コマぱれっと』2015年3月号にて連載通算100話を達成した。2015年2月27日、新宿ロフトプラスワンにて記念イベント「氷室の夢は夜ひらく」が開催され、作者や原作TYPE-MOONの版権担当・のきつらが登壇した。同イベントでは記念小冊子が販売された[2]

登場キャラクター

穂群原学園2-Aの生徒

氷室 鐘(ひむろ かね)
声 - 中川里江
本作の主人公。丸眼鏡をかけプロポーションにも恵まれた美人だが、あまり自己主張をしない性格なので周囲に埋没気味らしい。陸上部員で、競技は走り高跳び。元々絵を描くのが好きだったのだが、楓に誘われて入部した。その他のスポーツも得意でさらに博識であり、マニアックな知識も持ち合わせた文武両道。芸能関係などの事情には詳しくない。普段は冷静沈着だが悪ノリする事も多く、思い込みが激しいためトラブルを招く事もある。普段から古風で堅苦しい口調であり、二人称は「汝(なんじ)」。計略をめぐらすのが好きなようで、たまにどこからか軍師よろしく羽扇を持ち出している。通称「穂群原の呉学人」。趣味は人間観察。少女趣味なところもあるが、幼い頃のトラウマで生きている猫は大の苦手。猫を近づけると普段の不遜な態度から一変して泣きじゃくり、悪乗りしていた楓をして激しい罪悪感に苛まれるほど。家は新都にある蝉菜マンションであり、父親は冬木市長という資産家だが質素倹約が信条。為政者の家族として、襟を正して清廉であるべしと贅沢を自ら戒めているらしい。
実は許婚がおり、父の面目も考えてその正体を探ろうとしている。もっとも本人の恋愛に対する認識は極めて浅く、「カップルとして絵になる」という判断基準しか持ち合わせていない。この件に関する相談相手の沙条綾香には、密かに「稚拙な恋愛観」と評されている。由紀香の診断によれば、前世はディルムッドの妻グラニア
蒔寺 楓(まきでら かえで)
声 - 結下みちる
本作の準主役。通称「マキジ」。褐色肌のスポーティーなスタイル。活発な性格で典型的なトラブルメイカーだが、根は純情家。陸上部員で種目は短距離走。プロ選手も多数出場した市民マラソン大会で6位に入るなどスポーツは得意だが、勉強はからっきし苦手。ただし日本史世界史を問わず歴史分野だけは大得意であり、広範かつ深遠な知識の持ち主でマニアックな話題にも即応する無尽蔵の知識を誇る。意外と手先が器用で絵が得意。料理は苦手とする一方で和食は得意らしい(ただし本編中でその成果が発揮された場面は無い)。趣味は骨董幽霊怪談などが極端に苦手。「新幹線は時速119km[3]」・「クワガタバブル」など、知識のソースが古い。実家は「詠鳥庵」(えいちょうあん)という、町で一番の高級呉服店。かなりの老舗であり、先祖を遡ると瀬戸内海賊であったらしく、「鬼神の長槍」という家宝(「長曾我部」と彫られている[4])が伝わっている。ともすると「エイドリアン」と読めてしまう「詠鳥庵」という屋号を本人はよく思っておらず、「褒螺丹庵」(ポメラニアン)など可愛らしい名称に改名を試みる事もしばしば。しかし、家業については大事に思っているようで、お得意様の前では脊髄反射的に丁寧な対応を取っている。
三枝 由紀香(さえぐさ ゆきか)
声 - 中尾衣里
本作の準主役。陸上部のマネージャー。当初は料理同好会に入るつもりだったが、楓に誘われて入部した。おとなしく目立たない性格ではあるが、6人姉弟の長女で5人の弟の面倒を見ているため人間としてはしっかりしている。友達思いであり常識人。身体能力は極端に低く、球技大会でペタンクに出場した際には翌日に筋肉痛で学校を休んだ程。手先が器用で家事全般が得意。実家は一軒家だがあまり裕福ではないらしく、自身が家事をこなしておりその暮らしぶりや感性を「昭和」と評された。実は強力な霊視能力の持ち主だが、本人は無自覚のため会話が怪談になってしまうことがある。また小説を幅広く愛読している。
美綴 綾子(みつづり あやこ)
声 - 水沢史絵
本作の準レギュラー。陸上部員3人のクラスメイト。どちらかと言うと「いじられ役」のポジションとなっている。弓道部の部長で、スポーツ・勉強と文武両道。武道の家系であるそうで武道全般に秀で、最も得意とするのは薙刀。唯一得意ではなかった分野を補うために入部した弓道部においても、その才能を遺憾なく発揮して部長に就任するという「女傑」。弓道部を辞めた衛宮士郎をライバル視しており、復帰を望んでいる。他には地元の空手道場では師範代に就いている。さばさばした性格である一方、少女趣味・BL趣味な一面も覗かせる。料理が上手だが、小麦粉・ベーキングパウダーなどの「粉もの」を使った大量生産の料理を得意とする。鐘とネット対戦しているほか、乙女ゲームの入手に狂喜乱舞するなど、かなりのゲーム好き。家は鐘と同じ蝉菜マンションだが、部屋の広さは氷室家の方が大きいらしい。遠坂凛の数少ない友人でもある。
沙条 綾香(さじょう あやか)
本作の準レギュラー。クラスメイト。視力が悪いため眼鏡をかけている。普段は物静かで単独行動をしている事もあるが、人付き合いが悪いわけではない。スポーツ・料理などの基本的なステータスは高く、また大食いなところもあり体育祭のパン食い競争では体調不良ながらも優勝している。飄々とした性格で一見何を考えているか判らないが、実際キャラクターを演じる事で猫をかぶっている。山菜や野草を採るのが趣味で、自分の背丈以上のに野草を詰めている事もしばしば。由紀香曰く「遠坂さんと同じような空気を纏った子」。自宅と思しき場所に魔女を彷彿とさせる道具・設備を備えている。その正体は遠坂凛同様魔術師であり、魔術教会の総本山である「時計塔」に所属している。また薬草を用いた魔女術(ウィッチクラフト)を得意としている。かつて遠坂家のものだった魔術的に優良な土地を沙条家が所持している事から、凛からはよく小言を言われているらしい。
鐘から許嫁の件について相談を受けており、魔術的な方法で彼女に助言を与えようとしている。「未来視」のようなスキルを持っているが、詳細は不明。
元々は「原作版Fate」の主人公として設計されたキャラクターである。そのためか、後に公開された『Fate/Prototype』とはキャラクターが大分異なっている。これは「聖杯戦争に参加しなければならない運命」「動物殺しの罪悪感[5]」というマイナス要素がないためであるとされる。
遠坂 凛(とおさか りん)
クラスメイト。学校でも指折りの優等生で、1年生にしてミス穂群原を獲得するなど容姿端麗、また文武両道で料理(特に中華)も得意。眼鏡をかけている時もある。綾香同様、猫をかぶっており人当たりも丁寧だが、一方で友人も多くない。当初はいわゆる背景キャラとして各所に登場していたが、単行本第2巻以降ではストーリーにもかかわり始め、鐘たちとの絡みも多くなっていく。
原作『Fate/stay night』では魔術師として活躍する[6]が、その正体は一般人である鐘たちに明かす事が出来ないため、彼女だけの秘密として扱われている。同じ魔術師である沙条とのみ裏で密かに交流しているが、土地問題や性格の不一致からあまり仲は良くない。

穂群原学園2-Cの生徒

柳洞 一成(りゅうどう いっせい)
生徒会書記長[7]。#59からは生徒会長に就任。眼鏡をかけている。書記長時代から自他共に認める次期生徒会長の最有力候補であったが、当時の生徒会長とはあまりそりが合っていなかった様子。生真面目な性格ではあるが、行事などで盛り上がったり勝負事で白黒はっきりつけようとするなど、やや熱血な性格。実家は深山町円蔵山にある柳洞寺。その家風はやや厳格で、肉食は禁じられているらしい。鐘とは色々と因縁があり、関係は微妙なものになっている。
衛宮 士郎(えみや しろう)
一成の親友にして、『Fate/stay night』本編の主人公。自己主張はあまりしない性格で、極度のお人よし。その性格に加えて学校の備品などの修理に長けている事から「天才工兵[8]・「ブラウニー」等と称された。元は弓道部で綾子以上の腕前であったが、今は退部している。
本作では、原作とは一線を画すために、本編中で台詞を発していない(ただし番外編では台詞がある)。
間桐 慎二(まとう しんじ)
衛宮士郎の友人。弓道部副部長。ナルシスト気味かつ自己顕示欲の強い性格で、主要キャラたちからはあまり好印象を持たれていないが、美形な外見からか女子生徒たちからの人気は非常に高い。弓道部所属であり綾子や大河からは問題児扱いされており、実際問題児である。運動神経はそこそこのようだが、数学クイズで円周率を「およそ3」と答えるなど「ゆとり」レベル。その特徴的な髪型から「ワカメ」と呼ばれている(もちろん本人は嫌がっているが)。実家は資産家で、本人もその財力に物を言わせて放蕩している模様。
後藤 劾以(ごとう がい)
一成たちのクラスメイト。他者からの影響を受けやすい性格で、特に前日に見たテレビ番組や漫画などによって口調が変化する。お気に入りは『暴れん坊将軍』であり、普段は時代劇口調である[9]

その他の穂群原学園生徒

佐伯 直美(さえき なおみ)
声 - 若林直美
2-Dの女生徒。三つ編みに丸眼鏡で巨乳。円盤投げの種目で好成績を残しており、体育祭でもマグロ投げ(ツナトス)で活躍する等、投擲競技に優れる。同学年の楓に丁寧語で話すなど「蒔寺部長」と立てている一方で、鐘が楓を御すのに同情している。趣味はテーブルゲームで、特にTRPGへの造詣が深い。そのほかPCゲームなど室内ゲームを幅広く嗜んでいる。兄がいる。
Fate本編には存在しない本作のオリジナルキャラクター。当初は名前が設定されておらず、『マキジ大作戦』のキャラクター紹介では「???」と表記され、作者が担当編集者との打ち合わせの際には「円盤 投子(えんばん なげこ)」の仮称を用いていた[10]。後者の仮称は彼女の名を忘れていた楓も使用している。単行本7巻特装版付録のドラマCD内で初めて本名が明らかにされた。
前生徒会長
眼鏡をかけた3年生男子。名前は不明。明るく楽しい運営を心がけているようで、生徒からの支持率も高い。ただし突拍子もない企画を打ち出して不安を抱かれる事も多い。特に書記長の一成からは「ふざけている」と一蹴されている。副会長とともにカウボーイのコスプレを好んでしている。
#59で副会長とともに生徒会を引退した。その際、副会長との婚約を発表しており、その後も健全な交際が続いている様子を鐘と由紀香によって観察されていた。
前副生徒会長
眼鏡をかけた3年生女子。名前は不明。会長と共に明るく楽しい運営をバックアップしていた。また前年度ミスコンテストにも凛や美綴と共にノミネートされていた模様。
角隈(つのくま)
柳洞生徒会の副会長[11]。暢気な性分なのか、就任挨拶の際には立ったまま眠っていた。基本的には眠っている為無能と誤解されているがいざ覚醒すると、その有能ぶりは尋常ではなく、その手腕は柳洞以上と言われ次期生徒会長筆頭候補の挙げられている。だが体質の為か普段は半睡眠状態でフラフラの夢遊している為ついた異名は「ムーンウォーカー」または「月見の角隈」と呼ばれている。
ビジュアルは『Fate/EXTRA』の男性主人公(岸波白野)のものと同一。
生徒会書記
柳洞生徒会の書記。一成や角隈とともに就任挨拶の際には壇上に上がっている。会長の一成と行動を共にしているシーンが多い。
ビジュアルは『Fate/EXTRA』の女性主人公(岸波白野)のものと同一。
生徒会会計
柳洞生徒会の会計。前髪で目が隠れているメカクレ系キャラ。女性。
先代生徒会の信奉者であり、一成とは違い「明るく楽しい」生徒会を理想としている。そのために予算を大盤振る舞いしてしまい、凛に強く咎められてしまう事もあった。
間桐 桜(まとう さくら)
1年生。慎二の妹で、兄と一緒の弓道部に所属している。ルックスがいいためか、学内でもそれなりに知名度があるらしい。
長距離走の陸上部員
小柄な体格の男子学生。冬木市民マラソンでは総合7位に入る活躍を見せる。学年は明らかにされていないが、転入生であるらしく過去の冬木の出来事について詳しくない。
シエル(Ciel)
2年生。なぜか所々に出没するが、今の所物語に直接は語られていない(詳細は月姫 (ゲーム)を参照)。シエルに付随して、彼女の武器・第七聖典の精霊であるセブンの姿も散見される。

穂群原学園関係者

葛木 宗一郎(くずき そういちろう)
2-Aの担任教師で、担当科目は倫理。眼鏡をかけており、体格はやや痩せ気味。寡黙な性格で余計な事は話さないが、威厳はあり混沌としやすいクラスを統率している。謎の武術を扱い、規律を乱した者に制裁を加えた事もある。「なぜか戦闘力が高すぎる教師」の一人。
藤村 大河(ふじむら たいが)
2-Cの担任教師で、担当科目は英語。いつも虎縞の服を着ている[12]。普段ははっちゃけた性格だが、教師としては真面目な一面も持っている。剣道有段者でいつも竹刀を持ち歩いている。弓道部の顧問。「なぜか戦闘力が高すぎる教師」の一人。
間桐 臓硯(まとう ぞうけん)
PTA会長。間桐兄妹の祖父。間桐家は冬木市でも指折りの名家であり、鐘や楓とも面識がある。非常に高齢だが言動はしっかりしており、鐘からは「人格者」と称賛されている。

冬木市の人たち

三枝 孝太(さえぐさ こうた)
由紀香の上の弟。やんちゃな性格だが、姉思いでもある。
氷室 道雪(ひむろ どうせつ)
鐘の父親で、冬木市の市長。娘の許婚の件では気にしないように伝えている。楓たちの雑談を聞いて、現在建設中の全天候型プール施設を「わくわくざぶ〜ん」と改名した。
氷室夫妻は本作品が初出であり原作ゲーム等には登場していないが、あらかじめ原作者である奈須きのことの話し合いによってイメージを固めたと作者本人がブログで語っている。
氷室 鈴(ひむろ すず)
鐘の母親。フランス料理を作るのが得意。詠鳥庵の常連客で、楓に対してはとてもいい印象を持っている。
美綴 実典(みつづり みのり)
綾子の弟。現在は中学3年生。
柳洞 零観(りゅうどう れいかん)
一成の兄。一成と同じく柳洞寺に住んでいる僧侶。大河や音子とは友人関係にあたる。
蛍塚 音子(ほたるづか おとこ)
酒屋・コペンハーゲンの一人娘。大河とは親友で、「ネコ」と呼ばれている。
蒔寺楓の父
名前は不詳。詠鳥庵の店主。顔も明らかになっていないが、娘に対して鉄拳制裁も辞さない過激な性格である模様。抑揚が強めの口調で、怒った際には「ぶるぅあぁあぁあああああっ!!」と叫ぶ[13]
佐伯直美の兄
名前は不詳。妹同様眼鏡をかけている。妹との関係は良好のようで、自身の友人を交えて遊んだり、妹が大衆の前でコスプレをする事を憂いたりするなどしている。
遠坂時臣(とおさか ときおみ)
遠坂凛の亡父。凛の回想でのみ登場。
日比乃 ひびき(ひびの ひびき) / 桂木 千鍵(かつらぎ ちかぎ)
喫茶店「アーネンエルベ」の店員。ひびきはファミリーレストランでも店員として登場している。またケータイさんの姿も確認できる。
成松(なりまつ)
冬木市市議会議員。中年の男性。年末の忘年パーティで道雪に接近して、派閥入りを願い出た。だが実は別派閥からの間諜役であり、それを事前に知っていた鐘から事前に道雪に伝えられた。結局道雪は、彼を「埋伏の毒」として自らの派閥に迎え入れた。「未遠川の廃船処理」に関する利権について思う所があるらしい。

その他

ロンドン☆スター
沙条のイギリス人の知人。「ロンドン☆スター」はハンドルネーム。かなりの腕前のゲーマーで、「英雄史大戦」にも通じている。この作品のアレクサンダー大王のデザインに対して不満があり、実際見てきたかのような事を呟いている。その正体は、第四次聖杯戦争にライダーのマスターとして参加し、時計塔の講師となっているロード・エルメロイⅡ世ことウェイバー・ヴェルベットである事が示唆されている。裏設定では「時計塔」における沙条の魔術の師であり、彼女の魔術適性を見極めつつ植物を媒介とした魔女術の魔術師として教育しているとされる。なおウェイバー以外の第四次聖杯戦争参加者も、数名が作中でカメオ登場を果たしている。
ジナコ=カリギリ
単行本カバー下おまけ漫画「おなじみ英霊様」に放送作家として登場。

英霊たち

いずれも本編には登場せず、単行本カバー下おまけ漫画「おなじみ英霊様」やカメオ的な登場のみ。

セイバー
「第五次聖杯戦争」における剣の英霊。「おなじみ英霊様」レギュラーメンバーの一人。なお本編の「英雄史大戦」では通説を踏襲し、王のイメージ通り髭を蓄えた雄々しい人物ビジュアルのアーサー王が登場している。
ライダー
第五次聖杯戦争における騎兵の英霊。「おなじみ英霊様」レギュラーメンバーの一人。なお英霊時は裸眼の筈だが、作者の趣味によりどんな時でも眼鏡を着用している。なお本編の「英雄史大戦」でもメデューサ(メドゥーサ)が登場している。
キャスター
第五次聖杯戦争における魔術師の英霊。「おなじみ英霊様」レギュラーメンバーの一人。年明けの「カウントダウン花火大会」の時点では既にサーヴァントとして召喚されている。なお本編の「英雄史大戦」では魔法少女然としたビジュアルのメディアが登場している。
アーチャー
第五次聖杯戦争における弓兵の英霊。『Comic REX』に掲載された番外編(単行本第2巻収録)にも少し登場している。
ランサー
第五次聖杯戦争における槍兵の英霊。
バーサーカー
第五次聖杯戦争における狂戦士の英霊。「おなじみ英霊様」を放送している放送局の局長。本編では人語を話す事はないが、本作では普通に喋っている。年明けの「カウントダウン花火大会」の時点では既にサーヴァントとして召喚されている。なお本編の「英雄史大戦」では獣人のようなビジュアルのヘラクレスが登場している。
アサシン
第五次聖杯戦争における暗殺者の英霊。なお本編の「英雄史大戦」でも佐々木小次郎が登場している。
ギルガメッシュ
第四次聖杯戦争における弓兵の英霊。本編の時系列では第四次聖杯戦争で受肉を果たした後、若返りの薬を飲んで冬木市に潜伏中であり、幼年体で子供達に混じっていることも。
真アサシン
第五次聖杯戦争における真の暗殺者の英霊。役職はプロデューサー。
赤セイバー
月面の聖杯戦争における剣の英霊。セイバーと入れ替わって「おなじみ英霊様」に登場した。宝具「招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)」ではテレビ番組『8時だョ!全員集合』『ドリフ大爆笑』の舞台を展開する。
キャスター
月面の聖杯戦争における魔術師の英霊。第五次聖杯戦争のキャスターと入れ替わって「おなじみ英霊様」に登場した。
ランサー
第四次聖杯戦争における槍兵の英霊。他の第四次聖杯戦争で召喚された英霊とともにカメオ登場をしたほか、鐘の前世にまつわる話で登場。
グラニア
「ディルムッド(Zeroランサー)とグラニア」の逸話に登場する女性。由紀香の持ち出した前世占いによると、鐘の前世は彼女であるらしい。
なお、氷室鐘 役を演じる中川里江は、『Fate/Zero』でグラニア 役を演じている。

作中用語

英雄史大戦
作中数度にわたって登場する「オンラインカードアーケードゲーム」。元ネタは『三国志大戦』。基本ルールはモチーフとほぼ同じであり、カードの戦闘力だけではなく創意工夫が勝利のポイントとなるところなども共通している。「英雄・偉人・悪漢」が登場するとしているが、神話伝説上の人物や創作の登場人物まで「歴史上の人物」なら節操無く登場しており、その固有能力もやや強引なものがある。双方のプレイヤーによって5枚のカードで構築されるデッキには、それぞれ「地中海デッキ」・「欧州デッキ」・「中国デッキ」などの地域別の区分がある他、「化学デッキ」などテーマ別でも編成できる模様。
カードには、接近戦が得意な「ウォリア」、遠距離攻撃ができる「アーチャー」、突進攻撃ができる「ライダー」と3つの兵種が存在し、ウォリアはライダーの突進を迎撃によって防ぎ、アーチャーはウォリアを遠射でき、ライダーはアーチャーを翻弄できる、といった三すくみの関係になっている。カード同士が接近すると乱戦となり、カードごとに決定されている能力値(それぞれ武10、防10を最高値とする)が使用される。またカードにはそれぞれ固有能力が設定されており、それを使用して戦況を有利に進める事ができる。ただし能力を使用するには「士気値」を消費する必要があり、これは条件に応じて増減する。
オンラインプレイができる家庭用ゲームソフトも存在する。そちらのプレイヤー層の幅は広く、国外にもプレイヤーが存在する。作中冬にバージョンアップが行われ、「英雄史大戦Ver.2 グランドオーダー」となった。基本ルールは変わらないが、デッキ編成にコスト制が導入されたり登場キャラクターの強化が行われた。
おなじみ英霊の座
単行本の表紙カバー下に掲載されている短編漫画。世界観としては、テレビ番組という設定。セイバー・ライダー・キャスターといったFate本編で登場した英霊たちが登場し、メタな話題などを繰り広げる。一応、本編とはリンクしているようで、本編でその英霊がサーヴァントとして召喚されると、「英霊の座」には登場しなくなっている。

逸話

  • 版を重ねる度に奥付ページのイラストが変わっていくという珍しい形式をしている。例えば単行本第2巻だと沙条がもくもくとお好み焼きを食べて行く様が進行していき、第3巻では蒔寺の補習授業の様子が進行していく。
  • 各アニメ専門店等ではペーパーや栞、小冊子などの特典がつけられる事がある。第6巻と第7巻ではメロンブックスの購入特典として、設定資料小冊子「氷室の天地 Fate/school life MINIMUM material」「植物魔術のひみつ」が入手できた。
  • 千葉市美術館において2011年11月22日〜2012年1月29日に開催された「瀧口修造マルセル・デュシャン」展では、デュシャン関連書物の1つとして第43話が拡大パネル付きで紹介された。萌え4コマ作品が美術館で取り上げられた珍しい例である。
  • 2013年8月9日、豊橋競輪にて「磨伸映一郎『氷室の天地』第6巻絶賛発売中記念レース」が開催され、黒川茂高選手が勝利し賞品として単行本と直筆サイン色紙が贈呈された。[14]

書籍情報

  1. 2008年1月22日発売 ISBN 978-4758080064
  2. 2009年2月21日発売 ISBN 978-4758080293
  3. 2010年1月22日発売 ISBN 978-4758080675
  4. 2011年3月25日発売 ISBN 978-4758081139
  5. 2012年1月21日発売 ISBN 978-4758081399
  6. 2013年5月22日発売 ISBN 978-4758081771
  7. 2014年4月22日発売 ISBN 978-4758082051
  8. 2015年5月22日発売 ISBN 978-4758082310
  9. 2015年12月22日発売 ISBN 978-4758082525

脚注

  1. ^ スタジオDNA時代の『Fate/stay night』アンソロジーおよび一迅社時代の『Fate/hollow ataraxia』アンソロジーで不定期に掲載。こちらは『Fate』本編のパロディであるため、氷室や蒔寺たちがマスターや英霊と絡む展開が主体で、本作とは作品の傾向がやや異なる。また、ほぼ同様の傾向の短編を宙出版の『Fate』系コミックアンソロジーでも発表している。
  2. ^ twitter - まんが4コマぱれっと編集部@4komaPalette - 2015年2月26日 2:40
  3. ^ パーマン』の飛行能力設定から。1983年版アニメのエンディングにて「時速119キロも…」との歌詞が流れるなかパーマンと新幹線が併走するシーンがあったため、当時のアニメ誌で「200キロ超で走る新幹線と119キロのパーマンがなぜ併走できるのか」との指摘が多発したことが元ネタとなっている。どちらにしても本作より20年以上前の逸話。
  4. ^ 戦国BASARA』の長曾我部元親のパロディ。
  5. ^ これは本来動物を用いる魔女術の生贄を、植物で代替するようになったからである。
  6. ^ 作中で描かれないだけで魔術師であるという設定は生きており、他のキャラクター同様原作と大きな設定の違いはない。ただし「原作の世界よりもより多くの財産が言峰綺礼によって売却されている」という裏設定がある。
  7. ^ 生徒会役員における「書記」に相当する役職
  8. ^ バカスパナ=万能工具→「何でも直せる」の意
  9. ^ ただし本作初登場時のセリフは時代劇ではなく『ファイナルファイト』のオープニングにおけるガイのもので、ポーズは『機動戦士ガンダムSEED-ASTRAY R』の叢雲劾(ムラクモガイ)のパロディ。
  10. ^ 単行本6巻初版の奥付より。
  11. ^ Fate/hollow ataraxia』では、このときの副会長は一成の後輩の女生徒で、霧島(きりしま)という名前であるとされている。
  12. ^ 「虎縞」と言ってもいわゆる虎柄=タイガーストライプ模様ではなく、黄色と黒横縞カットソーを着用している。
  13. ^ 声優若本規夫のパロディ
  14. ^ 8/9豊橋モーニングレースメガネっ娘祭!のまとめ。 http://togetter.com/li/547292 

外部リンク