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春日野さくら

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春日野さくら プロフィール

  • 初出作品ストリートファイターZERO2
  • 格闘スタイル: 
    • リュウの見よう見まね(『IV』)
    • 暗殺術[1](『CVS』)
  • 誕生日3月15日
  • 出身地日本の旗 日本
  • 身長: 
    • 157cm(『ZERO2』)
    • 158cm(『ZERO3』)
  • 体重:42kg
  • スリーサイズ:B80 W60 H84
  • 血液型: 
    • A型
    • O型(『私立ジャスティス学園』のみ)
  • 好きなもの:体育(特に陸上系)、白いごはん、ストリートファイト
  • 嫌いなもの数学、弟(つくし)のテレビゲームの相手
  • 特技:英会話、料理(見てくれは最低)、天性の運動能力
  • 視力:左右とも1.5
  • キャッチコピー: 
    • 「溢れる想い止まらない」 (『ZERO3』)
    • 「スーパー女子高生」 (『CVS』)
    • 「開花宣言」 (『IV』)
  • 関連キャラクターリュウ - かりん - ダン

春日野 さくら(かすがの さくら)は、カプコン対戦型格闘ゲームストリートファイターZERO』シリーズに登場する架空の人物。また、同シリーズの外伝漫画さくらがんばる!』(中平正彦著)の主人公。

概要

『ZERO2』で追加された新キャラクターの一人で、シリーズでは春麗キャミィローズに次ぐ4人目の女性キャラクター。「セーラー服を着てブルマーを穿いた少女」という、それまでの格闘家然とした見た目が多かった一般的なカプコンの格闘ゲームのキャラクター達とは一線を画すデザインをしており、話題を呼んだ。

当初はそのキャラクター性に賛否両論あった(雑誌『ゲーメスト』内に一時連載されていた岡本吉起のコラムで、カプコン社内ですら相当揉めたことを語っている。最終的には、さくらのデザイン担当者が半ば強引に押し切る形で認めさせた。)ものの、次第に幅広いプレイヤーに支持されるようになり、ゲーム内外問わず様々な作品に登場する人気キャラクターへと成長。後に正式なナンバリングタイトルである『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』と表記)の家庭用版でも登場しており、作中のストーリー上は『ZERO』シリーズの時代から数年の月日が経っているという設定だが、かつてのイメージを尊重してセーラー服姿で登場している。

キャラクターの設定

世田谷区に住むごく普通の女子高生だったが、ある日偶然出会った「あのひと」の戦う姿に憧れ、もう一度出会うために自らストリートファイトの世界に身を投じる。

「あのひと」とは『ストリートファイター』シリーズの主人公である(リュウ)のことであり、さくらもそれに似た技を用いる。設定上ではリュウの見よう見まねで、それらの技を修得したとされているが『さくらがんばる!』では、リュウの同門に当たる火引弾(ダン)から基礎のレクチャーされたことになっている。だが、その性能はダンのそれよりも数段上であり、ダンの教えの賜物というよりは彼女自身の卓抜した格闘センスと努力によるところが大きいようである。

『ストIV』の家庭用でも追加キャラクターとして登場するが、『ZERO』シリーズと同様に女子高生のままの格好で登場している。時系列的にみれば既に高校は卒業しているはずであり、関連作品のアニメムービーでは「永遠の女子高生さん」[2]と呼ばれたり「本当に女子高生?」[3]と聞かれるシーンも存在するが、さくら本人は「ノーコメント」と答えている。『スパIV』では年齢と学年は公式見解では設定されていない[4]。キャラクターデザインを担当したイケノは「あくまで僕の中での『ストIV』のさくらは、ダンとともに世界を回っていたため高校を留年しており、年齢的にはハタチを超えているものの現役の女子高生という設定だったが、さくらの設定はいつの間にか決まっていたので僕設定をプッシュできなかったことが心残り」と語っている[5]

ストリートファイターIII』には登場しないが、開発スタッフによると社会人として活躍していて、スーツにハチマキ、両手にグローブ姿で携帯電話を片手に走り回っている[6]

中平正彦の漫画『さくらがんばる!』の最終話では時を経て学校の体育教師をしている姿が描かれていた[7]。このときはジャージを羽織った姿である。高校の運動場で体育の授業を生徒たちに教えている最中に、普段着を着たケンと一緒に現れた赤い鉢巻を付け胴着を着たリュウ(『ストリートファイターII』以降の時代のリュウと推測される)と波動拳を撃ち合い、互いの成長を確かめ合う姿が描かれた。ゲーム本編では体育教師になったとは公式設定されていないが、『Capcom Fighting Jam』でデミトリ・マキシモフの「ミッドナイトブリス」を受けるとこのときのジャージ姿になる。なお『ストIV』の勝利メッセージに体育教師を将来の夢としていると語る場面があるほか、『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』と表記)のエンディングアニメーションでは前述のジャージ姿が見られる。

人物

玉川南高校(たまがわみなみこうこう)[8]に通う女子高生で、同校の生徒に親友の千歳ケイ(ちとせ ケイ、『ZERO2』のエンディングや『マーヴルVS.』シリーズなどに登場する長髪の女生徒)、ライバルの神月かりんがいる。ケイは好奇心旺盛なさくらの行動にいつも手を焼かされており、以前からさくらの奇行には振り回されていたが、さくらがストリートファイトに興味を持ち始めてからさらにそれが顕著になった[9]。ストリートファイトにより約束をすっぽかされる事も多い。

リュウの写真と使い捨てカメラを常に携帯している。

他キャラクターとの関係

リュウ

前述したようにリュウに憧れを抱いており「心の師匠」として彼を尊敬している。

登場初期や『ポケットファイター』などの一部の作品ではリュウに対して友達口調(いわゆるタメ口)で接していたが、それ以外の作品では基本的に敬称や敬語を用いている。また、リュウに対する想いが異性への恋愛感情であるかどうかはゲーム中では明言されていないが、漫画作品などではこれを強調して描かれることが多い。『ZERO2』の開発者インタビューではリュウに憧れるのは恋愛感情とは全く違うものであると説明されている[10]

リュウとの出会いについては、さくらが通学途中で見かけたのがきっかけとなっている。中平正彦の漫画『ストリートファイターZERO』の中では、リュウとベガの戦いに巻き込まれたさくらをリュウが助けるシーンが存在する。

さくらが頭に巻いている白い鉢巻は『ZERO』時代のリュウが巻いていた鉢巻を真似たもので、後にリュウは鉢巻を赤いものに変えることになるが、さくらは後年も白い鉢巻をつけ続けている。

神月かりん

彼女にストリートファイトで人生初の敗北を味合わせたため、一方的にライバル視されており、普通に友人になりたいと思っているさくらとしては少々迷惑に感じている。

かりんはさくらと同じく、戦闘服としてセーラー服を着用している。ゲーム版での色はさくらの白に対してかりんのものは赤となっており、これはリュウとケンの道着の色になぞらえたライバル関係を現している。

その他

  • 明るく人懐っこい性格で基本的に誰とでも仲良くなれる。『私立ジャスティス学園』の設定では、太陽学園の若葉ひなたがさくらのストリートファイトを喧嘩と勘違いして仲裁に入ったことがきっかけで、ひなた、そして彼女の親友である五輪高校の鮎原夏とも仲良しになり、3人とも高校が違うのにもかかわらず、下校時に一緒につるんでケーキ屋「デルフォンヌ」でよくケーキを食べている[11]。『私立ジャスティス学園』で彼女たちと共に連続誘拐事件の解決に協力したことにより、『NAMCO x CAPCOM』の設定ではジャスティス学園教師の島津英雄と水無月響子とは既に面識がある。他には『ヴァンパイア』シリーズのフェリシアと仲良くなっている。
  • 『ZERO3』では、ダン、ブランカ、かりん、ディージェイと闘う時は少々やりにくそうな素振りを見せる。
  • 他メーカーのキャラクターでは、SNKとのクロスオーバーに登場する草薙京ユリ・サカザキ麻宮アテナ[12]と仲が良く、ユリともども他人の技に興味を持つ事が多い。さらに『NAMCO x CAPCOM』ではワンダーモモのファンという設定がなされている。
  • 彼女がセーラー服を着用してストリートファイトに臨むのは、学生の自分にとってセーラー服が正装であり、相手に敬意を示す服装と考えているからである。ブルマーはセーラー服とセットで常に着用しており、学校指定のものである。スカートの中にブルマーを着用しない友人にはブルマーの着用を勧めるが、親友の千歳ケイには拒否されており、若葉ひなたもあまり乗り気ではない。一方同じくブルマーを愛用している鮎原夏とはその点でも気が合う。また『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』では同じ女子高生でセーラー服を着用している麻宮アテナと一緒にブルマーを買いに行こうと約束をする会話がある。

キャラクターの特徴

リュウに憧れてストリートファイターとなったため、リュウとよく似た技を使うが、いずれの技も独自のオリジナル技としてアレンジが加えられている。唯一、「波動拳」のみリュウと同じ技を使用しているものの、彼のものと比べると性能が劣る、もしくは技の性質自体が異なる場合が多い。

挑発で相手に向かって指を差して笑うが、一部作品ではこの指先にわずかながら攻撃判定がある。

技の解説

投げ技

さくら絞め
相手の背後に回り込み、チョークスリーパーのような絞め攻撃を数回したあと、肘打ちで叩きつける。
セーラーシュート
相手に乗っかるように蹴り飛ばす。『ストIV』では翻って相手の背後を取った後に巴投げを仕掛ける技になっている。
セーラーフライ
『ZERO3』における「セーラーシュート」の空中投げ版。
跳馬投げ
『ストIV』における後方投げで、馬跳びで飛び越えた相手を後方へ蹴り飛ばす。
拳骨キック
『私立ジャスティス学園』における通常投げ。
マウントパンチ
『私立ジャスティス学園』における対しゃがみ投げ。
ジャーマン・スープレックス
『私立ジャスティス学園』における裏周り投げ。
地獄風車
『私立ジャスティス学園』における空中投げ。
ぐりぐりさくら締め
『ポケットファイター』の通常投げ。相手の背後に回りこみ、両手の拳骨で相手のこめかみにぐりぐり攻撃(通称:梅干)を数回したあと、噛み付き攻撃をお見舞いする。
キャプテンショット
『ポケットファイター』のコマンド投げ。相手を空高く放り投げる。
バニーヒッププレス
『ポケットファイター』のコマンド投げ。相手を掴んだ後でバニーガールに変身して、一回転してお尻で相手を弾き飛ばす。
幸せ落とし
『ポケットファイター』の魅惑の空中投げ。空中で相手を捕らえ、さくらのお尻の下に敷いた状態で落下して地面に叩きつける。
技後にさくらが恥ずかしがる動作をするほか、受けた相手が恍惚の表情を見せるのが特徴(ダメージはある)。

特殊技

フラワーキック
足を大きく開くようにして上段から振り下ろす、しゃがみガード不能の中段属性技。
ストリートファイターEX』(以下『EX』と表記)シリーズではガードブレイクおよびハードアタックになっている。
鎖骨割り〔さこつわり〕
『私立ジャスティス学園』でのみ使う中段技で、リュウの使う同名の技とほぼ同じ。
スクーターショック
『ポケットファイター』のダッシュパンチ。ヘルメットを被ってスクーターに乗り、そのまま相手に突っ込む。
フラワースライディング
『ポケットファイター』のダッシュキック。サッカー選手の衣装を着て相手の足元にスライディングする。

必殺技

波動拳〔はどうけん〕
リュウが使用するのと同名の技で、前方に気の飛び道具を放つ。本家と比べると発射するまでの隙が大きく、弾のサイズが小さかったり、画面端まで届く前に消えてしまったりと性能的に劣る場合が多いが、作品によっては溜め撃ちが可能など、本家にはない独自の長所も存在する。
溜め撃ちができる作品では、コマンド成立後にボタンを連打したり押しっぱなしにすることで力を溜め、大きな「波動拳」を出すことも出来るが、それに反比例して射程はさらに短くなる。
ただし、『ポケットファイター』ではレベルアップ対応必殺技(赤)で、レベルアップと共に弾のサイズ・飛距離ともに大きくなる(最大サイズでは「竜巻旋風脚」で飛び越すことが出来なくなる)。『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』に収録された『ハイパーストリートファイターZERO』(以下『ハイパーZERO』と表記)における隠しS-ISM・SHADALOO-A(以下「赤S-ISM」と表記)では溜め操作ではなくなり、大きさは一定のまま弱中強の順で飛距離が伸びていく(下記の各種波動拳も同様)。
さらに、さくらの「波動拳」には多数のバリエーションが存在する。
天仰波動拳〔てんぎょうはどうけん〕
「波動拳」を斜め上に向かって放つ。初使用は『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』(以下『マヴスト』と表記)だが、この時点では単に「波動拳」としか呼ばれておらず、また通常の前に飛ぶ「波動拳」を使用することが出来なかった(後述の日焼けしたさくらは使用できる)。『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』(以下『マヴカプ2』と表記)でも同様の名前・性能である。この名前が初登場したのは『私立ジャスティス学園』で、後に『ハイパーZERO』の赤S-ISMでもこの名前で使用する。これらの作品では通常の「波動拳」と「天仰波動拳」を共用できる。
蒼空波動拳〔そうくうはどうけん〕
空中から前方斜め下に「波動拳」を飛ばす。豪鬼の「斬空波動拳」と同じタイプの技。これも初使用は『マヴスト』で、同作と『マヴカプ2』では「波動拳」の空中版扱いで名前が独立したものになっていない。『私立ジャスティス学園』、『ハイパーZERO』の赤S-ISMではこの名前で使用。『NAMCO x CAPCOM』ではゲーム中唯一ダメージを受ける防御カウンター技で、囮として攻撃を受けたかりんの肩を踏み台としてジャンプし、空中から相手に向けて「波動拳」を放つ。
波動掌〔はどうしょう〕
「波動拳」と同様の構えで、気を弾にして飛ばすのではなく、気を前に放出して攻撃する。『CAPCOM VS. SNK』(以下『カプエス』)シリーズの初代および『PRO』のノーマル版と『カプエス2』で使用。
咲桜拳〔しょうおうけん〕
「昇龍拳」に相当する技で、大きく前進した後ジャンプアッパーを放つ。本家のように無敵時間や対空迎撃能力はないが、相手に向かって突進し、多段ヒットしてから上昇するため、連続技用として優れる。
『MARVEL VS.』シリーズではコマンドが異なりリュウの「波動拳」と同じコマンドになり、飛び道具を相殺する衝撃波を纏いながら突進する技となっている。ヒットしなかった場合はダッシュを止めて技を中断するため飛び上がらない。こちらは空中でも使用可能。
以下は「咲桜拳」と同様の形態を持つ必殺技である。
紅桜拳〔こうおうけん〕
「咲桜拳」同様に相手に向かって前進して多段ヒットするが、最後が飛び上がらずに単なるアッパーになっている。初代『カプエス』および『PRO』のノーマル版で使用。
咲桜傘〔しょうおうさん〕
『ポケットファイター』のレベルアップ対応必殺技(黄)。「咲桜拳」とほぼ同様だが、閉じたを持ちながら前に突き出して突進し、技後の降下中に傘が開く。レベルアップするたびに威力とヒット数が上がるが、動作や隙も大きくなる。
春風脚〔しゅんぷうきゃく〕
「竜巻旋風脚」に相当する。放物線を描くように飛び上がり、横回転しながら蹴りを繰り出す。すぐに着地してしまう分、「竜巻旋風脚」ほど飛距離は長くないものの隙は少なめ。
『ZERO2』と『ZERO2 ALPHA』以外の作品では空中でも出すことが可能。
春風連脚〔しゅんぷうれんきゃく〕
「春風脚」の後に、追加入力をすることで着地後に蹴りを出す。厳密には「春風脚」の部分も含めて、この技名になっている。初代『カプエス』および『PRO』のノーマル版と『カプエス2』で使用。『ストIV』におけるEX版「春風脚」はこの技と同じ。
さくら落とし〔さくらおとし〕
さくらのオリジナル技で、『ZERO2 ALPHA』以降から登場。飛び込んだ後、追加入力をすることでダブルチョップを最大三連続で出す。また、飛び道具を跳び箱のように飛び越すこともできる。初出の『ZERO2 ALPHA』では追加入力を出した場合、着地時のスキが非常に大きく、出さなかった場合はスキが小さい。『ZERO3』以降はこれらが逆になり、追加入力を出さないとスキを残すだけとなる。
『私立ジャスティス学園』では、空中から両手で相手を打ち落とす同名の特殊技が存在する。
桜華脚〔おうかきゃく〕
これもオリジナル技で、『カプエス』以降から追加された、空中からの急降下蹴り。形態としては豪鬼の「天魔空刃脚」とほぼ同じ。モーションは初代『カプエス』および『PRO』ではそれまでのジャンプ強キックのものが流用されていたが、『カプエス2』以降は新たなものに変更された。
あはは
先述した通り、さくらの挑発は相手に向かって指を差して笑うものだが、この指先にわずかながら攻撃判定がある。この技名で『EX』シリーズでは必殺技になっている。作品によっては「クスクス」と笑ったり、「へーんなの」と相手をからかったりする。『私立ジャスティス学園』では挑発に攻撃判定がないが、ゲームシステム上、挑発には動作中は熱血ゲージが増加するという効果がある。
春火襲倒〔しゅんかしゅうとう〕
『ポケットファイター』のレベルアップ対応必殺技(青)。手足をジタバタさせながら相手に突進する。
阿修羅閃空〔あしゅらせんくう〕
豪鬼または殺意に目覚めたリュウの持つ技と同様、分身を残しながら無敵状態で前後に滑る移動技。元々は後述の日焼けしたさくらが使用していたものだが、通常のさくらも『ハイパーZERO』の赤S-ISMでのみ使用できる。こちらは豪鬼のものとほぼ同性能。

スーパーコンボ/ハイパーコンボ/ウルトラコンボ/完全燃焼アタック

真空波動拳〔しんくうはどうけん〕
「波動拳」数発分を一度に出すスーパーコンボ。ただしリュウと異なり、飛距離が遠くなるにつれて威力は下がってしまう。『MARVEL VS.』シリーズでは斜め上に向かって大きな「波動拳」を数発乱れ打つ。「スパIV」ではウルトラコンボ(2)として実装。
以下は「真空波動拳」と同様の形態の技である。
真空天仰波動拳〔しんくうてんぎょうはどうけん〕
斜め上に向けて「真空波動拳」を放つ。『私立ジャスティス学園』で使用。また「スパIV」ではウルトラコンボ(2')として実装。
真空蒼空波動拳〔しんくうそうくうはどうけん〕
空中から斜め下に向けて「真空波動拳」を放つ。形態としては豪鬼の「天魔豪斬空」とほぼ同じ。『私立ジャスティス学園』で使用。
熱血波動拳〔ねっけつはどうけん〕
『ストリートファイターEX3』のメテオコンボ。弾速が非常に速く、体力を半分奪う超強力な「波動拳」を放つ。
乱れ桜〔みだれざくら〕
「咲桜拳」を連続で出すスーパーコンボ。ケンの「昇龍裂破」に相当。
『MARVEL VS.』シリーズでは技の内容が全く異なり、ダッシュで突進して相手をロックした後に通常技を乱れ打ち、「咲桜拳」でフィニッシュする乱舞技。初段の突進がガードされるとそのまま跳ね返り、乱舞が発動しない。
乱れ春雨〔みだれはるさめ〕
『ポケットファイター』のマイティコンボ。傘を使った「咲桜傘」を連続で放つ。
春一番〔はるいちばん〕
「春風脚」のように回転しながら地面を這う足払いを連続で出して、最後に横蹴りで締めるスーパーコンボ。
『MARVEL VS.』シリーズでは技の内容が全く異なり、「春風脚」を繰り出しながら垂直に舞い上がって最後に空中で連続攻撃を決めて叩き落す技になっている。
春一旋〔はるいっせん〕
「春一番」とほぼ同様だが、最後が横蹴りではなく上段蹴りになっている。初代『カプエス』および『PRO』のノーマル版で使用。
春爛漫〔はるらんまん〕
『ポケットファイター』のマイティコンボおよび『ストIV』のウルトラコンボ(1)。ただし、技の内容はそれぞれ異なる。
『ポケットファイター』
さくらの掛け声とともに、画面外からビキニパンツのみを着用した謎のマッチョマン2人組が現れ前方に突進。相手を捕まえて、そのまま走り去った後、画面外で袋叩きにしてダメージを与える。技の形態はフェリシアの「プリーズヘルプミー」に近い。
画面外でどのような攻撃が行われているのかは不明だが、食らった相手は男女関係なく恍惚の表情を見せるのが特徴。
『ストIV』
「春一旋」で相手を打ち上げた後に自身も跳び上がり、馬跳びパンチ(ジャンプ強パンチ)で叩き落とし、そのまま踏みつける。
春獄殺〔しゅんごくさつ〕
『ストリートファイターEX plus α』で初登場。前方に走って相手を掴んだ後、一瞬で無数の打撃を叩き込む移動投げ技。豪鬼の持つ「瞬獄殺」のパロディ技。本家とは違い、初登場の『EX plus α』ではゲージ1つのみで使用できるが威力は低めで、攻撃終了後は桜の花びらが舞っていた。
後に、後述する『MARVEL VS.』シリーズの「日焼けしたさくら」も使用した。また、『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』の隠し必殺技、『ハイパーZERO』の赤S-ISMでも、通常のさくらがこの技を使用する。これらの作品ではゲージを全て消費する。
『私立ジャスティス学園』では「愛と友情のツープラトン」に設定されており、こちらはプレイヤーキャラクターが相手を羽交い絞めにした後、パートナーのさくらが「春獄殺」を放つ。
元気一番〔げんきいちばん〕
『ストリートファイターEX3』の隠しメテオコンボ。前進して相手に近付き挑発「あはは」を行う。指先はガード不能かつ大ダメージを与える。前進中は飛び道具に対してのみ無敵である。
日焼けさくら変身〔ひやけさくらへんしん〕
『マヴカプ2』のハイパーコンボ。3ゲージを消費して、後述の「日焼けしたさくら」に変身する。また、日焼けした状態で同じコマンドを入力すると、3ゲージ消費して通常の「さくら」に戻る。
メテオタッグコンボ・さくら&リュウ
『EX3』でリュウがパートナーの時に発動可能なメテオタッグコンボ(個別の技名はない)。さくらが「春獄殺」のように相手に近付いて掴む移動投げ。さくらが相手を羽交い締めでロックした状態でリュウが打撃を連発した後に、挟み撃ちした敵めがけて互いに「真空波動拳」を放つ。

日焼けしたさくら(バリエーション)

『マヴスト』には、『ZERO』シリーズの隠しキャラ「殺意の波動に目覚めたリュウ」のパロディとして「日焼けしたさくら」が登場する。通称「日焼けさくら」で、北米版やPS版『EXエディション』では「DARK SAKURA(ダークさくら)」と呼ばれている。見た目と技の性質が豪鬼や殺意リュウに近いものへと変化している。『マヴカプ2』ではハイパーコンボゲージを消費して任意に「日焼けしたさくら」に変身する事ができる。

勝利後の台詞が若干物騒になっているが、リュウほどの劇的な変化は見られない。

『マヴスト』のCPU戦では条件を満たすと豪鬼とのタッグで乱入してくる。

技の解説

通常のさくらにない技、ならびに通常と性能が違う技のみ解説する。

必殺技

波動拳
『MARVEL VS.』シリーズのさくらの「波動拳」は斜め上に飛ぶが、日焼けしたさくらの「波動拳」は前に飛ぶ。同作に登場するノーマル版さくらとは違い、こちらは従来シリーズの「波動拳」のコマンドと同じである。また、強で出した場合は途中で消えることがない。
咲桜拳
『MARVEL VS.』シリーズのさくらの「咲桜拳」は前方にバリアが付いているが、日焼けしたさくらには付いていない。こちらも従来シリーズの「咲桜拳」のコマンドに変わっている。
阿修羅閃空
豪鬼または殺意に目覚めたリュウの持つ技と同様、分身を残しながら無敵状態で前後に滑る移動技。ただし、『MARVEL VS.』シリーズの日焼けさくらのものは本家と違い技後の硬直時間が存在しない(隙が全くない)ため、終わり際に技を重ねられてもガードが間に合う。

ハイパーコンボ

真空波動拳
これも通常のさくらとは異なり、リュウの「真空波動拳」と同様に前方へビーム状に放つ。
春獄殺
豪鬼または殺意に目覚めたリュウの持つ「瞬獄殺」のパロディ技。動作や性能は本家とほぼ同じ。
元々は前述の通り『ストリートファイターEX plus α』の通常のさくらが使用したものが初登場。

主な登場作品

その他

  • 企画の船水紀孝が、あきまんに新キャラクターの製作を依頼したところ、「何やってもいい」という約束を取り付けた結果、上がってきたキャラである。後の1997年に発行された『ゲーム批評』のインタビューでは「ファンに媚び過ぎていた」「これ以上波動昇龍を増やすのも」などと船水自らコメントした。
    他に当時常務だった岡本吉起も違う月の『ゲーム批評』においてさくらを出した事に対してかっこ悪いと述べており、『セーラームーン』と『コギャル』が流行っていた事もあり、本来は没キャラであったが岡本と船水の両名が押してゲームキャラクターになったとの事である。又このキャラクターを好きになったファンになってくれた人が多かったが、結果は良くてもこのキャラクターを出し、媚びた自分達が許せなかったと語っていた[13]
  • 船水紀孝はさくらについて、「『ストII』シリーズにも『ストIII』シリーズにも入れられないが、『ZERO』だったら入れられるキャラ」とも評している[14]
  • マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』のエンディングでは、結婚して家庭を持った将来のさくらの様子が描かれ、さくらの息子も登場している。この息子が手にしている写真にはアポカリプスを倒した時のさくらが写っている。このエンディングは『ストII』シリーズでのダルシムのエンディングのパロディ
  • 家庭用『スーパーパズルファイターIIX』には、「ストリートパズルモード」の隠し要素の1つとしてさくら(笹本優子)が歌うテーマソング「この思いを伝えたい」が収録されている。これは『ZERO2』でのさくらステージのBGMをアレンジして歌をつけたもの。この曲は、『ストリートファイターZERO ファイターズ ジェネレーション』にも再録されている。
  • ブレス オブ ファイアIII』では観客としてゲスト出演。漢羅強烈大武会という大会の決勝戦で、主人公リュウがガーランドと対決する際、一瞬だけ観客席にその姿を見ることができる。
  • 『NAMCO x CAPCOM』では神月かりんとのペアユニットで登場。かりんと息を合わせて強力な合体攻撃を行える。また、戦闘後にダンの真似をしてかりんから呆れられたり、安駄婆から何かしてもらえると聞いて「超必殺技伝授」かと口走ったりもしている。
  • 実写映画『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』の本編終了後に、スタジオ4℃製作、森本晃司・総監修の、さくらが主人公のショートストーリーアニメが放映された。現在このアニメは『ストIV』公式サイトの「スペシャルトレーラー」のページで見る事が出来る。

漫画

中平正彦著。元は「コミックゲーメスト」(新声社)連載作品で、後に単行本が発売された。

担当声優

脚注

  1. ^ 『CAPCOM VS. SNK ミレニアムファイト2000 公式ガイドブック』および『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001 公式ガイドブック』より。
  2. ^ 『ストリートファイターIV ~新たなる絆~』より。
  3. ^ 『ストリートファイターIV オリジナルアニメーション3.feat.さくら 』より。
  4. ^ スーパーストリートファイターIV・オフィシャルブログ「質問に答えちゃうシリーズ(11)」より。
  5. ^ 『ストリートファイターIV/スーパーストリートファイターIV オフィシャルコンプリートワークス』インタビューより。
  6. ^ ゲーメストムックVol.81『ストリートファイターIII ファンブック』のオフィシャル回答より。
  7. ^ 非公式ではあるが、作者の中平自身が出した同人誌『さくらがんばる!最終章・卒業』の劇中において、さくらが何気ないきっかけで教師としての夢を見出すという『がんばる!』最終話を補完するようなシーンが描かれている。
  8. ^ 『私立ジャスティス学園』より。
  9. ^ 『ALL ABOUT ストリートファイターZERO2』より。
  10. ^ ゲーメストムックVol.47『ギャルズアイランド スイートメモリー』より。
  11. ^ 『私立ジャスティス学園 熱・血・大・全』より。
  12. ^ 『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』より。
  13. ^ ゲーム批評1998年1月号 『総力特集 ゲーム業界、ここがカッコわるい?!』 「カッコいい人に聞く、カッコわるいコト」の「CREATOR INTERVIEW-1 カプコン開発本部長岡本吉起氏 そんなにカッコ悪い業界なら、無理して居なくてもいいんじゃないかな」より。
  14. ^ 「頂上対談 船水紀孝 vs 安田朗」『ストリートファイター15周年 最強読本』宝島社、2003年9月26日、ISBN 4-7966-3545-9、p35より。

参考文献

関連項目