太田出版

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株式会社 太田出版
OHTA PUBLISHING COMPANY
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
160-8571
東京都新宿区愛住町22 第3山田ビル4階
設立 1985年11月25日
業種 情報・通信業
法人番号 1011101023136 ウィキデータを編集
事業内容 書籍・雑誌の発行及び販売業務
代表者 代表取締役社長:岡 聡
資本金 24,000千円
売上高 715,427千円(2007.10~2008.9)
従業員数 24名(2009年4月現在)
関係する人物 周防正行(監査役)
外部リンク http://www.ohtabooks.com/
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株式会社太田出版(おおたしゅっぱん)は、東京都新宿区にあるサブカルチャー系の出版社

概要

1985年、お笑い系芸能事務所太田プロダクションに所属していたビートたけしの本を出版する目的で、太田プロダクション出版部から有限会社太田出版として独立し、後に株式会社になる。サブカルチャー系の書籍や漫画を中心に出版しており、特に『QuickJapan』や『批評空間』は1990年代のサブカルチャーを代表する雑誌である[要出典]

また、『完全自殺マニュアル』(1993年)『自殺直前日記』(1996年)『バトル・ロワイアル』(1999年)『永遠の0』(2006年)『自殺サークル』(2008年)『絶歌』(2015年)など、他社からは敬遠される題材を扱った先鋭的な作品にも精力的に媒体を提供して、世の中に輩出している。その結果、社会規模の論争が起こり、有害図書指定を受けるなど「問題作」となった書籍も存在する[要出典]

定期刊行物

Web雑誌

出版物一覧

  • たけしの挑戦状攻略本(1)』(1987年)
  • 『たけしの挑戦状攻略本(2)』(1987年)-攻略本(1)を再編集した改訂版[注釈 1]
  • 『174,140円の教訓』(末井昭 1989年)
  • 『気弱なギャンブラー』(蛭子能収 1990年)
  • 『なんとかなるかも』(蛭子能収 1993年)
  • 『東京サイテー生活-家賃月二万円以下の人々』(大泉実成 1993年)
  • 完全自殺マニュアル』(鶴見済 1993年)[注釈 2]
  • 全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路』(松本修 1994年)
  • 『無気力製造工場』(鶴見済 1994年)
  • 『完全失踪マニュアル』(樫村政則 1994年)
  • 『ぼくたちの「完全自殺マニュアル」』(鶴見済 1994年)
  • 『人格改造マニュアル』(鶴見済 1996年)
  • 電波系』(根本敬+村崎百郎 1996年)[注釈 3]
  • 自殺直前日記』(山田花子 1996年[注釈 4]
  • 『怪談人間時計』(徳南晴一郎 1996年)
  • 『消えたマンガ家』1巻-3巻(大泉実成、1996年-1997年)
  • 『爆音に焦がれて 森且行の挑戦』(大泉実成 1997年)
  • 『孤客』(徳南晴一郎 1998年)
  • 『檻のなかのダンス』(鶴見済 1998年)
  • バトル・ロワイアル』(高見広春 1999年4月21日)
  • アストロ球団』復刻版(1999年 集英社から移籍出版)
  • 『駅前花嫁』(駕籠真太郎 2000年)
  • 『実録企画モノ』(卯月妙子 2000年)
  • 『新家族計画 Vol.1』(卯月妙子 2001年)
  • 『と学会年鑑2001』(2001年1月 と学会
  • 『トンデモ超常現象56の真相』(2001年8月 と学会)
  • 『トンデモ本の世界R』(2001年10月 と学会)
  • 『と学会年鑑2002』(2002年2月 と学会)
  • 『カリクラ―華倫変倶楽部 (上)』 (華倫変 2002年4月)
  • 『カリクラ―華倫変倶楽部 (下)』 (華倫変 2002年5月)
  • 『高速回線は光うさぎの夢を見るか?』 (華倫変 2002年9月)
  • 『新家族計画 Vol.2』(卯月妙子 2002年)
  • 『大葬儀』(駕籠真太郎 2002年)
  • 『と学会年鑑BLUE』(2003年5月 と学会)
  • 『喜劇駅前虐殺』(駕籠真太郎 2003年)
  • 『駅前浪漫奇行』(駕籠真太郎 2003年)
  • 『封印作品の謎』(安藤健二 2004年)
  • ゲームセンターCX』(2004年)
  • 『トンデモ本の世界S』(2004年6月 と学会)
  • 『トンデモ本の世界T』(2004年6月 と学会)
  • 『スエイ式人生相談』(末井昭 2004年)
  • 『奇人画報』(駕籠真太郎 2004年)
  • 『かすとろ式』(駕籠真太郎 2005年)
  • 『封印作品の謎2』(安藤健二 2006年)
  • 永遠の0』(百田尚樹 2006年)
  • ライチ☆光クラブ』(古屋兎丸 2006年6月)
  • ドヒー!おばけが僕をぺんぺん殴る!』(押切蓮介 2006年)
  • 『ゲームセンターCX2』(2006年)
  • 『ゲームセンターCX3』(2007年)
  • おばけのおやつ』(押切蓮介 2007年)
  • 『封印歌謡大全』 (石橋春海 2007年)
  • 自殺サークル』(2008年 古屋兎丸)
  • ピコピコ少年』(押切蓮介 2009年)
  • 『ピコピコ少年TURBO』(押切蓮介 2011年)
  • 『ぼくらの☆ひかりクラブ 上(小学生編)』(古屋兎丸 2011年11月29日)
  • 『ぼくらの☆ひかりクラブ 下(中学生編)』(古屋兎丸 2012年4月19日)
  • 『輝け!大東亜共栄圏』(駕籠真太郎 2013年)
  • 『殺殺草紙 大江戸無残十三苦』(駕籠真太郎 2013年)
  • 『殺殺草紙 大江戸奇想天外』(駕籠真太郎 2013年)
  • 『超動力蒙古大襲来』(駕籠真太郎 2014年)
  • 『ピコピコ少年SUPER』(押切蓮介 2015年)
  • 絶歌』(元少年A 2015年)[注釈 5]

注釈

  1. ^ 関係者インタビューによると、当時本作の攻略本を制作した太田出版には、「攻略本を読んでも解けない」との苦情電話が、問い合わせのものと合わせて一日400件も殺到したという。対応に追われ辟易した当時の編集者は、「担当者は死にました」と虚偽の回答をしていたそうである。1冊目がほとんど攻略本として役に立たなかったことから「攻略本の攻略本」として2冊目が出版された。この本の後書きで、たけしが「これで解けないからといって、間違っても傘と消火器を持って太田出版に殴りこまないように」と書いている。
  2. ^ 10代から20代の支持を受けてブームを巻き起こし、100万部以上を売上げるミリオンセラーとなったが内容をめぐり賛否両論が起こり、都道府県では青少年保護育成条例有害図書指定を受けた(本書が主たる原因とされる自殺事例は確認されていない)。しかし、記載内容は読者に自殺を促す項目も扇動する項目も、それを阻止する項目もなく、極めて客観的に書かれており、むしろ海外の新聞、雑誌では批判的な論調は少なく、アメリカの文芸誌『ハーパーズ』は「日本のジェネレーションXのための最後の出口」というタイトルで本書の抄録を掲載するなど、新しい時代の人生観として捉えられた側面が大きい。
  3. ^ 特殊漫画家の根本敬と鬼畜系ライターの村崎百郎によるアウトサイダーの人々を研究した書籍。その後も村崎は虚実交えた「電波系」の寄稿を行った末、そのような表現にひきつけられた読者により2010年に殺害された。
  4. ^ 夭逝の特殊漫画家山田花子が残した20冊以上に及ぶ日記、膨大なメモの多くを再編集した書籍となっており、彼女がどのような葛藤の末、飛び降り自殺をするに至ったかを知ることが出来る。
  5. ^ 1997年に発生した神戸連続児童殺傷事件の加害者男性による手記。幻冬舎の没企画を拾いあげる形で太田出版より出版されたが、世間の非難が殺到し、社会問題にまで発展した。

関連項目

外部リンク