沖永良部与論沖縄北部諸方言

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国頭語
山原言葉/ヤンバルクトゥーバ
話される国 日本
地域 琉球諸島北部
話者数 5,000人 (2004年)
言語系統
日本語族
言語コード
ISO 639-1 なし
ISO 639-3 各種:
xug — 国頭方言
okn — 沖永良部方言
yox — 与論方言
Boundaries of the Okinawan Languages.svg
  国頭語
消滅危険度評価
危険 (UNESCO)
Status-unesco-definitely.svg
 
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沖永良部与論沖縄北部諸方言(おきのえらぶよろんおきなわほくぶしょほうげん)は、琉球語(琉球方言)の内、沖縄諸島北部(沖縄島北部と伊江島伊是名島伊平屋島[1]古宇利島屋我地島瀬底島水納島)、および鹿児島県奄美群島与論島沖永良部島喜界島南部で話される方言(言語)の総称である。主に旧北山王国の領域で話される方言である。2009年2月19日にユネスコが消滅の危機にある言語と発表したが、その際にはKunigami language(国頭)という呼称が使われた。

音韻[編集]

沖縄方言と同じi、u、e、o、aの5母音体系である。日本語本土方言のoがuになり、eがiになっている。また、本土方言の「か・け・こ」の子音kがhに変化している。ハ行子音がpのままの地域が多い。

文法[編集]

動詞[編集]

沖永良部島の田皆方言と沖縄諸島の本部町瀬底方言の「書く」の活用を示す[2]

田皆方言
  志向形 未然形 条件形 命令形 禁止形 連用形 連体形1 終止形 連体形2 du係結形 ga係結形 準体形 接続形
書く hakkaː hakka hakki hakki hakku hakki hakku hakkimu
hakkin
hakkinu
hakkin
hakkiru hakkira hakki hattʃi
主な接辞 mu(否定)
n(否定)
ʃimu(せる)
rimu(れる)
ba(条件)
ja(条件) na buʃaʔaːmu
(たい)
ntane(まで)
kaja(かしら)
ka(か)
瀬底方言
  志向形 未然形 条件形1 条件形2 命令形1 命令形2 連用形 連体形1 条件形3 終止形 連体形2 du係結形 ga係結形 禁止形 準体形 接続形
書く hakaː haka haki hakeː haki hakeː haki haku hakura hakun hakun hakuru hakura haku haku hatʃi
主な接辞 n(否定)
sun(せる)
riːn(れる)
ba(条件)
ba(条件) jo(よ) buʃeːn
(たい)
gariː
(まで)
ba na mi(か)
sa(さ)

形容詞[編集]

沖永良部島の田皆方言と沖縄諸島の本部町瀬底方言の「高い」の活用を示す[3]

田皆方言
  連用形1 条件形 連用形2 終止形 連体形 du係結形 ga係結形 準体形 接続形
高い taːku taːsaʔari-ja taːsa taːsaʔan taːsaʔanu taːsaʔaːru taːsaʔaːra taːsaːʔaː taːsaʔatti
瀬底方言
  連用形1 未然形 条件形1 条件形2 連用形2 終止形 連体形 du係結形 ga係結形 準体形 接続形
高い takaku takaʃeːra-ba takaʃeːri-ba takaʃeːreː takaʃeː takaʃeːn takaʃeːnu takaʃeːru takaʃeːra takaʃeː takasati


他の方言群[編集]

北琉球方言
南琉球方言(先島方言群)

参考文献[編集]

  • 内間直仁(1984)『琉球方言文法の研究』笠間書院

脚注[編集]

  1. ^ 伊是名および伊平屋に関しては、琉球王府の直轄地であった関係で首里方言の影響も強い。
  2. ^ 内間(1984)「動詞活用の記述的研究」
  3. ^ 内間(1984)「形容詞活用の記述的研究」

関連項目[編集]

外部リンク[編集]