横川凱

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横川 凱
読売ジャイアンツ #62
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 滋賀県坂田郡山東町
(現:米原市
生年月日 (2000-08-30) 2000年8月30日(23歳)
身長
体重
190 cm
98 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 ドラフト4位
初出場 2020年11月4日
年俸 1700万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

横川 凱(よこがわ かい、2000年8月30日 - )は、滋賀県坂田郡山東町(現:米原市)出身のプロ野球選手投手)。左投左打。読売ジャイアンツ所属。

経歴[編集]

野球を始めたきっかけはWBC[2]、小学2年生から野球を始め、米原市立大東中学校時代は湖北ボーイズに所属、ボーイズリーグ選抜「野茂ジャパン」に選ばれるほどの逸材だった[3]。ボーイズ時代の後輩に土田龍空がいる。

高校は強豪校である大阪桐蔭高等学校に入学。1年秋からベンチ入りし、2年春夏~3年春夏に計4試合に登板[3]。3年時には同級生の根尾昂藤原恭大柿木蓮らとともに甲子園春夏連続優勝に貢献した[4]。投手として、柿木、根尾に次ぐ3番手であった[5]。高卒後の進路をプロ志望か大学進学か悩んでいるときに高校に母校訪問していた先輩に相談し金言をもらって迷いは消えた[6]

2018年10月25日に行われたドラフト会議では、読売ジャイアンツから4位指名を受け、契約金4000万円、年俸555万円で入団した(金額は推定)[7][8]。背番号は62[7]。根尾、藤原、柿木もドラフト指名され、同一高校から同時に4人がドラフト指名されたのは、2001年日大三高以来17年ぶり5校目となった[9]

巨人時代[編集]

2019年は、主に三軍でプレーし、二軍での成績は4試合登板、1勝1敗、防御率6.00だった。オフには台湾ウィンターリーグにNPB WHITEとして参加し、2勝を挙げた[10]。オフに、25万円増の推定年俸580万円で契約を更改した[8]

2020年は、二軍で7試合に登板し、1勝1敗、防御率3.48の成績を残し、11月1日にプロ入り初の一軍昇格[11]。11月8日の東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初先発し5回1失点と好投し勝利投手の権利を持って降板したが、リリーフした田中豊樹が逆転を許し初勝利はお預けとなった[12]。オフに、50万円増の推定年俸630万円で契約を更改した[13]

2021年は、一軍で2試合に先発し、0勝1敗、防御率3.38を記録[14]。11月15日に育成契約への移行を前提として自由契約とすることを通告された[15]。12月9日に20万円増となる推定年俸650万円で育成選手として再契約した[16]。背番号は062に変更された[17]

2022年、4月11日に支配下復帰を果たし、背番号は62に戻った[18]。オフには再び育成契約となり、推定年俸は10万円増となる660万円となった[19]。12月14日、背番号が再び062に変更されることが発表された[20]

2023年、昨秋から取り入れた新フォームで春季キャンプ中に評価を受け、3月9日には再び支配下復帰となり、背番号は62に戻った[21][22]。先発として3度目となった4月23日の東京ヤクルトスワローズ戦にて5回59球・5安打2失点でプロ初勝利を挙げ[23][24]、チーム歴代で日本人左腕投手の最長身勝利となった[25]。柿木、根尾よりも早くプロ初勝利を挙げたことについて「高校3年間一番下だった。一番になりたいと思っていた」「先に勝てたとは思っておらず、皆が活躍できるように切磋琢磨したい」と話した[2][26]。最終的に20試合に登板し、4勝8敗、防御率3.95を記録[27]。11月30日、1040万円増となる推定年俸1700万円で契約を更改した[27]

選手としての特徴[編集]

上述のように2022年秋からフォームの変更に取り組み、グラブを高く上げて左手を振り下ろす反動をつけて投球することで球威がより強くなり、球速も130km/h台から140km/h台中盤に上がった[28]。キャンプ中には、長身も相まってより高い位置から振り下ろす姿を見て原監督が「タワーマン」と名付けた[29]

また2022年オフには中日に移籍した涌井秀章の自主トレに参加し、従来のトレーニング方法とは変えて投手としてフォームのみならずマウンドでの立ち方や目線などを細かく指導されたという。涌井曰く「一軍の先発投手は感覚の良い球を8割、9割投げないと通用しない」という[30]。23年1月23日には動作解析施設のネクストベース・アスリートラボでは、スローで指の動作などを確認したところ球に良い回転をかけられていないことが判明したため、以降は指のウォーミングアップも取り入れて指先の感覚にも進化を求めている[26]

人物[編集]

  • 名前の由来は、戦いに帰ってくる「凱旋」から名付け、「パリの凱旋門は四方八方に道が開けている」ことから色々な可能性が広がっているという意味が込められている[3]。この由来による母の激励から寮生活では部屋に凱旋門の絵が飾られていたという[3]
  • 性格は穏やかだが、その一方で負けず嫌いで、子供の頃には試合で負けると隠れて悔し涙を流したこともあった[3]。大人になり手に取った本で見た「目先の快楽・結果だけをみるのか、先を見据えて考えるのか」という内容から、野球においてもその考え方を重ねて、家計簿もつけるようになり、物事を突き詰めて考える性格でもある[26]
  • 人生で初めて購入したグラブはダルビッシュ有のモデル[3]
  • 小学2年時に母に贈った手紙には、「メジャーリーガーになりたい、ジャイロボールを扱えるようになりたい」、毎日食事などの世話をしてくれる母に対して「ママの子に生まれてよかった」と感謝の言葉と共に綴られている[31]
  • 少年時代の好きな言葉「3年後に変わるんじゃない、明日になったら変わるんじゃない、今変わるんだ。努力したら変われる」[3]
  • 父親は阪神タイガースが好きで、甲子園伝統の一戦を何度も見たことがある大の野球ファンで、プロ初勝利の試合も両親が観覧をしていた[3]
  • 2023年時点の趣味はMLB投手の動画鑑賞で、球の軌道などを見ているという[3]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2020 巨人 2 1 0 0 0 0 0 0 0 ---- 20 5.2 4 1 1 0 0 2 0 0 1 1 1.59 0.88
2021 2 2 0 0 0 0 1 0 0 .000 37 8.0 9 2 2 0 0 9 0 0 4 3 3.38 1.38
2022 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 17 3.0 7 0 1 0 0 0 0 0 5 5 15.00 2.67
2023 20 16 0 0 0 4 8 0 0 .333 348 84.1 79 10 24 0 4 46 2 0 38 37 3.95 1.22
通算:4年 25 20 0 0 0 4 10 0 0 .286 422 101.0 99 13 28 0 4 57 2 0 48 46 4.10 1.26
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手












2020 巨人 2 0 0 0 0 ----
2021 2 0 1 1 0 .500
2022 1 0 2 0 0 1.000
2023 20 6 23 1 1 .967
通算 25 6 26 2 1 .941
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
投手記録
打撃記録

背番号[編集]

  • 62(2019年 - 2021年、2022年4月11日 - 同年終了、2023年3月9日 - )
  • 062(2022年 - 同年4月10日、2023年 - 同年3月8日)

登場曲[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 巨人 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年11月30日閲覧。
  2. ^ a b 待望初勝利!巨人・横川凱は大阪桐蔭で根尾らと同期 190センチ長身、原監督命名「タワーマン」”. スポニチアネックス (2023年4月23日). 2023年4月23日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i 【巨人】横川凱「自分を信じて、いろんな人に助けられて初勝利」2度育成落ちも「凱旋門」の名前由来通り、道開いた”. スポーツ報知 (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  4. ^ 【ドラフト】巨人4位 横川凱(大阪桐蔭高) “銀河系軍団”の隠れた大型サウスポー/プロ野球ドラフト会議”. 週刊ベースボールONLINE (2018年10月25日). 2020年7月26日閲覧。
  5. ^ 巨人から「ビックリ」4位指名 大阪桐蔭の“未完の大器”がプロ入りに賭けた理由”. Full-Count (2018年10月26日). 2021年3月25日閲覧。
  6. ^ 巨人・横川、大阪桐蔭〝最強世代〟も「自信なかった」 先輩・福本翼さんの後押しでプロ入り決断”. サンスポ (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  7. ^ a b 巨人・ドラ4横川 契約金4000万円で仮契約「(根尾らに)負けない」背番号62”. デイリースポーツ (2018年11月15日). 2021年3月25日閲覧。
  8. ^ a b 巨人1年目の横川凱25万円増 来季への課題は直球”. 日刊スポーツ (2019年11月18日). 2021年3月25日閲覧。
  9. ^ 大阪桐蔭から高校史上最多タイ4人が指名 01年日大三以来5校目”. スポニチ (2018年10月25日). 2021年3月25日閲覧。
  10. ^ 【巨人】台湾から帰国、横川「投手としてのレベルは上がった」”. スポーツ報知 (2019年12月16日). 2020年5月13日閲覧。
  11. ^ 巨人、陽岱鋼&湯浅&横川が1軍昇格”. サンスポ.com (2020年11月1日). 2021年2月14日閲覧。
  12. ^ 初先発巨人横川が初勝利逃す「レベルアップせねば」”. 日刊スポーツ (2020年11月8日). 2021年2月14日閲覧。
  13. ^ 巨人横川、1軍初登板果たし50万増の630万円”. 日刊スポーツ (2020年12月5日). 2021年3月25日閲覧。
  14. ^ 第100回甲子園ヒーローに「プロ3年目の明暗」が出始めた? “吉田輝星や根尾昂より先に好成績”の日本ハム野村佑希〈週刊セパ記録〉(4/4)”. Number Web (2021年9月7日). 2022年4月11日閲覧。
  15. ^ 巨人田中豊樹、鍬原拓也、ウレーニャら12選手が自由契約、育成で再契約方針”. 日刊スポーツ (2021年11月15日). 2021年12月5日閲覧。
  16. ^ 【巨人】横川凱が年俸650万円でサイン 来季は育成から再出発も「やることは変わらない」 目標は「1軍のローテで活躍」”. スポーツ報知 (2021年12月9日). 2021年12月27日閲覧。
  17. ^ 巨人 支配下5選手の背番号変更を発表 レギュラー定着へ吉川尚輝が2、松原聖弥は9”. デイリースポーツ (2021年12月27日). 2021年12月27日閲覧。
  18. ^ 【巨人】横川凱の支配下復帰を発表 「支配下登録は通過点」”. スポーツ報知 (2022年4月11日). 2022年4月11日閲覧。
  19. ^ 【巨人】育成契約で再出発の横川凱660万円で契約更改 涌井に“弟子入り””. スポーツ報知 (2022年11月22日). 2024年2月15日閲覧。
  20. ^ コーチ、選手の背番号追加・変更について”. 読売巨人軍 (2022年12月15日). 2022年12月15日閲覧。
  21. ^ 育成選手の支配下契約について”. 読売巨人軍 (2023年3月9日). 2023年3月9日閲覧。
  22. ^ 【巨人】横川凱&堀岡隼人が支配下登録復帰 4戦10イニング無失点のタワーマン&最速155キロ右腕”. スポーツ報知 (2023年3月9日). 2023年3月9日閲覧。
  23. ^ 巨人・横川凱、プロ5年目で初勝利 チームの6カードぶり勝ち越し呼んだ5回59球2失点”. サンスポ (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  24. ^ 巨人・横川凱「魂込めて投げようと」 両親の目の前でプロ5年目初勝利 3発7点援護に感謝”. スポニチアネックス (2023年4月23日). 2023年4月24日閲覧。
  25. ^ 【巨人】身長190センチの横川凱、チーム歴代日本人左腕最長身勝利”. スポーツ報知 (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  26. ^ a b c 【巨人】2度の育成落ち経て横川凱プロ1勝 中日涌井の言葉体現へ、指先の感覚磨き細部を追求”. 日刊スポーツ (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  27. ^ a b 【巨人】横川凱が1040万円増の1700万円で契約更改「1軍で2ケタ勝利」”. スポーツ報知 (2023年11月30日). 2024年2月15日閲覧。
  28. ^ 【巨人】横川凱&堀岡隼人が支配下登録復帰 4戦10イニング無失点のタワーマン&最速155キロ右腕”. スポーツ報知 (2023年3月9日). 2023年4月24日閲覧。
  29. ^ 【巨人】横川凱豪快新フォーム、原辰徳監督「迫力が出たね。タワーマン(ビルのような男)」”. スポーツ報知 (2023年2月6日). 2023年4月24日閲覧。
  30. ^ 巨人・横川 中日・涌井からのフォーム助言を記したノートが力に”. スポニチアネックス (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  31. ^ 【巨人】横川凱「メジャーリーガーのピッチャーになるから。ママの子にうまれてよかった」小学2年時に母に贈った手紙”. スポーツ報知 (2023年4月24日). 2023年4月24日閲覧。
  32. ^ 【巨人】横川凱、5年目で悲願の初勝利「やっと勝てた」「苦しいこともあった」」『スポーツ報知』、2023年4月23日。2023年4月23日閲覧。
  33. ^ 【巨人】先発・横川凱プロ初打点で自らを援護」『スポーツ報知』、2023年5月18日。2023年5月18日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]