郡拓也

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郡 拓也
読売ジャイアンツ #37
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 東京都三鷹市
生年月日 (1998-04-25) 1998年4月25日(25歳)
身長
体重
179 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手内野手外野手
プロ入り 2016年 ドラフト7位
初出場 2017年10月5日
年俸 880万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

郡 拓也(こおり たくや、1998年4月25日 - )は、東京都三鷹市出身[2]プロ野球選手捕手内野手外野手)。右投右打。読売ジャイアンツ所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

三鷹市立南浦小学校時に連雀スパローズで兄と同様に野球をはじめ、三鷹市立第一中学校入学とともにシニアリーグの武蔵府中シニアに加入する[3]帝京高等学校進学後は、中堅手二塁手やリリーフとして出場もあるが[4]、捕手にコンバート。全国大会の出場はないが、高校3年時の東東京大会では同一回に二盗、三盗、本盗を続けて決める「パーフェクトスチール」を達成、その走塁が話題となった[5]。帝京高校時代は1学年後輩に佐々木俊輔が在籍していた。

2016年10月20日に行われたドラフト会議では、北海道日本ハムファイターズから7位指名を受け、契約金2000万円・年俸480万円(金額は推定)で契約した[6]。背番号は60

日本ハム時代[編集]

2017年3月24日、二軍イースタン・リーグ千葉ロッテマリーンズ戦で死球を受け左手関節尺骨形状突起亀裂骨折で全治4週間となる怪我を負った[7]。その後復帰を果たし10月5日に初めて一軍登録されると、同日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初出場。プロ初打席も経験した(結果は増田達至から見逃し三振)。

2018年は、7月12日のフレッシュオールスターに日本ハムより西村天裕清宮幸太郎と選抜され、捕手として無失点と打者として1打席で二塁打を放った[8][9]。一軍での出場はなかったが二軍戦では98試合に捕手として出場した[10]みやざきフェニックス・リーグでは、捕手以外に高校2年生以来の外野手としても試合出場を果たした[10]

2019年は、5月4日に一軍登録され、同日のロッテ戦に「9番・捕手」でプロ初のスタメン出場。第1打席でプロ初安打を記録した[11]。この年は一軍で2試合に出場し、みやざきフェニックス・リーグでは内野守備に挑戦した[12]

2020年は、10月9日のオリックス・バファローズ戦に「2番・左翼手」で初めて外野手として一軍公式戦に出場した[13]。この年は3度の登録抹消を経験し、一軍では9試合に出場したが6打数ノーヒットであった。また昨秋から引き続き内野守備に取り組んでおり、イースタン・リーグでは二塁や三塁の守備に就く機会も多かった。

2021年は、4月10日に一軍登録されると翌11日のオリックス戦に代打で出場し、宮城大弥から適時二塁打を放ちプロ初打点を記録[14]野村佑希の離脱があり、4月16日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦では「7番・三塁手」でスタメン出場。一軍で初めて三塁守備に就くと、その後は「1番・三塁手」でのスタメン起用が多くなり、打率.282と結果を残していたが、新型コロナウイルス陽性で5月2日に登録抹消となった[15]。5月21日に一軍復帰を果たすと同日の西武戦に「2番・一塁手」でスタメン出場[16]、8月15日の福岡ソフトバンクホークス戦では「6番・二塁手」でスタメン出場[17]、9月7日の楽天戦では「7番・右翼手」でスタメン出場し[18]、一軍で初めて一塁・二塁・右翼の守備にも就いた。

2022年、7月21日の対オリックス戦で竹安大知から初本塁打を記録[19]

巨人時代[編集]

2024年3月11日、若林晃弘とのトレード読売ジャイアンツに移籍することが発表された。背番号は37[20][21]

選手としての特徴[編集]

本職の捕手に加え、一塁、二塁、三塁、外野をこなすユーティリティープレイヤー[22]。肩が強く、高校時代には遠投120mを記録[23]。50m走で6秒0を記録した俊足も武器としている[24]。打撃の確実性を課題とする[25]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2017 日本ハム 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
2019 2 4 4 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .250 .250 .250 .500
2020 9 7 6 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 .000 .143 .000 .143
2021 33 77 69 4 13 3 0 0 16 4 1 1 1 0 6 0 1 23 1 .188 .263 .232 .495
2022 26 63 56 2 7 1 0 2 14 6 1 1 2 0 4 0 1 16 0 .125 .197 .250 .447
2023 7 15 15 2 4 1 0 0 5 0 1 0 0 0 0 0 0 1 0 .267 .267 .333 .600
通算:6年 78 167 151 9 25 5 0 2 36 10 3 2 3 0 11 0 2 44 1 .166 .232 .238 .470
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]

捕手守備


捕手






















2017 日本ハム 1 1 0 0 0 1.000 0 0 0 0 ----
2019 2 6 2 0 0 1.000 0 1 1 0 .000
2020 8 10 2 0 1 1.000 1 3 3 0 .000
2021 10 13 7 0 0 1.000 1 6 4 2 .333
2022 10 32 7 0 3 1.000 1 8 7 1 .125
通算 31 62 18 0 4 1.000 3 18 15 3 .167
内野守備


一塁 二塁 三塁




































2021 日本ハム 1 6 0 0 2 1.000 2 2 4 0 0 1.000 10 6 12 1 0 .947
2022 - - 5 3 7 3 0 .769
2023 3 7 1 0 1 1.000 1 0 0 0 0 ---- 1 0 0 0 0 ----
通算 4 13 1 0 3 1.000 3 2 4 0 0 1.000 16 9 19 4 0 .875
外野守備


外野












2020 日本ハム 1 0 0 0 0 ----
2021 5 3 0 0 0 1.000
2022 8 12 1 1 0 .929
通算 14 15 1 1 0 .941
  • 2023年度シーズン終了時[注 1]

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 60(2017年 - 2024年3月10日)
  • 37(2024年3月11日 - )

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 捕手成績における2021年度以降の企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照。

出典[編集]

  1. ^ 日本ハム - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年11月23日閲覧
  2. ^ 【報道発表】日本ハムファイターズに入団した郡拓也選手が市を表敬訪問します 三鷹市 2016年12月27日 2017年7月27日閲覧
  3. ^ 阪神 高校生捕手指名へ 現有7人の平均年齢28歳、将来見据え」Sponichi Annex、2016年10月17日。2017年8月8日閲覧
  4. ^ 東海大菅生vs帝京」『高校野球ドットコム』2016年4月16日。2024年3月11日閲覧
  5. ^ 【東東京】“走る捕手”帝京・郡 1イニング二盗&三盗&本盗達成」『スポーツニッポン』2016年7月17日。2024年3月11日閲覧
  6. ^ 日本ハム7位郡が仮契約「人の模範となるように」」『日刊スポーツ』2016年11月16日。2024年3月11日閲覧
  7. ^ 日本ハム・ドラ7郡が左手骨折 実戦復帰まで4週間 2軍戦で死球受け」『スポーツニッポン』2017年3月25日。2024年3月11日閲覧
  8. ^ 「プロ野球フレッシュオールスターゲーム2018」に西村、郡、清宮の3選手が選出」『北海道日本ハムファイターズ』2018年6月29日。2024年3月11日閲覧
  9. ^ 試合速報」『日本野球機構』。2024年3月11日閲覧
  10. ^ a b 肩と足◎日本ハム郡拓也捕手、有事に備え外野も挑戦」『日刊スポーツ』2018年11月8日。2024年3月11日閲覧
  11. ^ 日本ハム郡、プロ初安打 快足生かし、しぶとく出塁」Sponichi Annex、2019年5月4日。2021年9月9日閲覧
  12. ^ 日本ハム郡が内野に挑戦「捕手としての幅も広がる」」日刊スポーツ、2019年10月8日。2021年9月9日閲覧
  13. ^ 日本ハム・郡捕手が外野手でスタメン「2番・左翼」」サンスポ、2020年10月9日。2021年9月9日閲覧
  14. ^ 日本ハム郡がプロ5年目で初打点「素直にうれしい」今季初出場で代打二塁打」日刊スポーツ、2021年4月11日。2021年9月9日閲覧
  15. ^ 【セパ公示】(5月2日)日本ハムが郡拓也、ロドリゲスを特例2021対象で抹消」スポーツ報知、2021年5月2日。2021年9月9日閲覧
  16. ^ 西武、1~7番まで4試合連続で同じ並び 日本ハム戦スタメン発表」西日本スポーツ、2021年5月21日。2021年9月9日閲覧
  17. ^ ソフトバンク・スチュワート―日本ハム・バーヘイゲン…スタメン発表」スポーツ報知、2021年8月15日。2021年9月9日閲覧
  18. ^ 日本ハム・伊藤大海―楽天・早川隆久…スタメン発表」スポーツ報知、2021年9月7日。2021年9月9日閲覧
  19. ^ 日本ハム 郡がプロ初本塁打 左越え先制2ランでチームの20イニングぶり得点刻む」デイリースポーツ online、2022年7月21日。2022年7月22日閲覧
  20. ^ 北海道日本ハムファイターズとのトレード合意について」『読売ジャイアンツ』2024年3月11日。2024年3月11日閲覧
  21. ^ トレード電撃発表!巨人若林晃弘と日本ハム郡拓也 両球団が発表」『日刊スポーツ』2024年3月11日。2024年3月11日閲覧
  22. ^ 巨人・若林晃弘と日本ハム・郡拓也の電撃トレード成立…阿部監督就任後3件目」『スポーツ報知』2024年3月11日。2024年3月11日閲覧
  23. ^ 郡拓也(帝京高・捕手) 遠投120mを誇る強肩強打の捕手 | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』2016年7月4日。2022年5月8日閲覧
  24. ^ 【球界ここだけの話(791)】日本ハムD7・郡拓也、帝京高時代に残した伝説とは」『サンスポ』2017年1月19日。2024年3月11日閲覧
  25. ^ 郡 拓也 - 北海道日本ハムファイターズ - プロ野球」『スポーツナビ』。2022年5月8日閲覧

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]