マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ

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マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ

マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチMoney in the Bank Ladder Match)は、アメリカのプロレス団体WWEで行われるさまざまな試合形式のうちの一つである。

基本は6人のレスラーで天井に吊るされているアタッシュケースを奪い合うラダー・マッチであるが、アタッシュケースの中にはWWE王座もしくは世界ヘビー級王座に挑戦できる契約書が入っているというのが大きな特徴である。契約書の内容は、契約書を獲得したレスラーが試合が行われた日から1年以内に好きな時に1度だけ王座に挑戦可能という物である。2010年までは3月〜4月に開催されるWWEの最大イベントレッスルマニアで、それ以降は7月のPPVWWEマネー・イン・ザ・バンクで試合が開催され、勝者はMr.マネー・イン・ザ・バンクMr.Money in the Bank)と称される。 しかし、この権利が行使されるのは、王座保持者が激しい試合をおこなって疲労困憊している時や負傷した時であるのが常であり、観客に著しく卑怯な印象を与えてしまう。このため、この権利を獲得する者は元々ヒールである場合が多い。この権利の行使を期にヒール転向する者も居る。

歴代勝者[編集]

2007年の優勝者であるケネディは、唯一王座挑戦権を行使しないまま権利をエッジに奪われてしまったが、とはいえ2011年12月現在までは、歴代全てのマネー戦でかけられた権利で王座に挑戦した選手は、100%世界王座を奪取していた。しかし2012年に権利を獲得したジョン・シナの挑戦失敗により100%成功神話は崩れた(シナはCMパンクとの一騎打ちを望んだが乱入したビッグ・ショーにより失敗した。なお一騎打ちを望んだのはロブ・ヴァン・ダム以来二人目)。

歴史[編集]

  • 2005年

2005年2月28日に開催されたRAWクリス・ジェリコが発案したのが始まりである。翌週の3月7日に開催されたRAWで当時RAWのGMであったエリック・ビショフがこの案を採用。WrestleMania 21での試合が決定された。出場者は発案者のジェリコに加え、エッジ、クリス・ベノワクリスチャンシェルトン・ベンジャミンケインの6人。試合ではエッジが勝利した。WrestleMania 21終了後、ヒールであったエッジは契約書の入っているアタッシュケースを常に持ち歩き、試合では凶器として使用していた。

  • 2006年

1月8日に開催されたニュー・イヤーズ・レボリューションのメイン戦、エリミネーション・チェンバー・マッチ終了後に、エッジは契約書の権利を発動。エリミネーション・チェンバー・マッチを戦い抜いて疲労困憊状態のWWE王者ジョン・シナと対戦し、王座を奪取した。その後、エッジは同月の1月29日に開催されたロイヤルランブルで再びシナに王座を奪取されている。

2月20日に開催されたRAWでカリートが再びマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチの開催を提案し、翌週に受理された。今回は出場者をRAW所属レスラーだけではなく、SmackDown!所属レスラーからも募り、両番組内で予選試合が開催された。RAWからは、ロブ・ヴァン・ダム、リック・フレアー、シェルトン・ベンジャミン、SmackDown!からはボビー・ラシュリーマット・ハーディーフィンレーが出場した。前年と同じくWrestleMania 22で試合が行われ、ロブ・ヴァン・ダムが勝利した。契約書を獲得したロブ・ヴァン・ダムは、同年6月11日に開催されたECW ワン・ナイト・スタンドで契約書の権利を発動。WWE王者のシナと対戦し、王座を奪取した。

  • 2007年

2007年4月1日に開催されたWrestleMania 23においてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、ミスター・ケネディが勝利し翌年のWrestleMania XXIVにて権利を行使すると予告するが、腕を負傷した状態で5月のRAWにて防衛戦が行われエッジが勝利し権利移動、その週のSmackDown!において世界ヘビー級王座を防衛したジ・アンダーテイカーが直後のマーク・ヘンリーからの不意打ちを受けて既にボロボロになっているのを見て契約書の権利を行使してテイカーと対戦し勝利。エッジが世界ヘビー級王座を獲得した。

  • 2008年

2008年3月30日に行われたWrestleMania XXIVにおいてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、CMパンクが勝利した。6月のRAW ドラフトにてCMパンクがRAWへ移籍、翌週のRAWにおいてバティスタの襲撃によりグロッキーになっていたエッジに対し契約書の権利を行使し、世界ヘビー級王者となる。

  • 2009年

2009年4月5日に行われたWrestleMania XXVにおいてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、CMパンクが2年連続で勝利した。その後ドラフトにてCMパンクがSmackDown!に移籍。移籍後、契約書の権利を行使しようとするが乱入に会う。6月のエクストリーム・ルールズでは自身が試合をした後、世界ヘビー級王座戦でのエッジとジェフ・ハーディーのラダー・マッチ後に乱入し、契約書の権利を行使し、新王座になったばかりのジェフ・ハーディーに勝利し、世界ヘビー級王者となる。

  • 2010年

2010年3月28日に行われたWrestleMania XXVIにおいてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、ジャック・スワガーが勝利した。そしてその週のSmackDown!オープニングにてクリス・ジェリコがエッジのスピアーを受けた直後、契約書の権利を行使しクリス・ジェリコに勝利、世界ヘビー級王者となる。

2010年7月18日に行われたPPVマネー・イン・ザ・バンクでもマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、勝者には所属する番組の王座(ロウはWWE王座、スマックダウンは世界ヘビー級王座)に限定された権利が与えられる。 スマックダウンはケインが権利を獲得、同日に行われたレイ・ミステリオ対ジャック・スワガー戦終了後にスワガーに暴行を受けたミステリオに挑戦権を行使し、世界ヘビー級王座を奪取。 ロウはミズが権利を獲得。11月22日、ネクサスの袋叩きで負傷した上にウェイド・バレット戦で大ダメージを受けた直後のランディ・オートンに挑戦権を行使してWWE王座を奪取。

  • 2011年

2011年7月17日に行われたPPVマネー・イン・ザ・バンクにおいてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、スマックダウンはダニエル・ブライアンが権利を獲得。同年12月18日TLC:Tables, Ladders and Chairs 2011にて試合後イスにDDTをうけたビッグ・ショーに挑戦権を行使し、世界ヘビー級王座を獲得。 ロウではアルベルト・デル・リオが権利を獲得し、8月14日サマースラムにてWWE王座を統一したが直後ケビン・ナッシュのジャックナイフ・パワーボムを受けたCMパンクに権利を行使し、WWE王座を獲得した。

  • 2012年

2012年7月15日に行われたPPVマネー・イン・ザ・バンクにてマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが行われ、ロウではジョン・シナが獲得しその後ロウの1000回目(7月23日)の放送にて権利を行使しCMパンクとの一騎打ちに挑むも、終盤ビッグ・ショーの介入で反則負け。初めてマネー・イン・ザ・バンクの失敗者となった。スマックダウンではドルフ・ジグラーが獲得したものの行使せず権利を持ったまま年をまたぐことになった。

  • 2013年

しかしレッスルマニア翌日のロウにてアルベルト・デル・リオが2対1のハンデキャップ戦で疲労困憊になったところでドルフ・ジグラーが権利を行使し、世界ヘビー級王座を獲得した。2013年7月14日に行われたPPVマネー・イン・ザ・バンクではランディ・オートンが権利を獲得、その年のPPVサマースラムで王者ジョン・シナを破ったダニエル・ブライアンに権利を行使、レフェリーのトリプルHと共謀してWWE王座を獲得した。世界王座の権利を獲得したダミアン・サンドウはPPVヘル・イン・ア・セルで世界王者になったジョン・シナに、翌日のロウで権利を行使した。結果的に一騎打ちの構図となったが、力及ばず敗北した。

  • 2014年

2014年5月に首を負傷し手術を受けていたWWE世界ヘビー級王者ダニエル・ブライアンの早期の復帰が見込めなくなったため、6月9日に彼の王座が剥奪された。これに伴い、本来は王座挑戦権を賭けておこなわれるマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチが、今回に限りWWE世界ヘビー級王座そのものを賭けたタイトルマッチとして開催されることが決まった。 その後、6月20日には、王座戦とは別に、王座挑戦権を賭けた本来のマネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチも行われることが発表された。 6月29日のPPVでは、このような経緯により2つのラダーマッチが開催された。

王座挑戦権を賭けたラダーマッチでは、元シールドのディーン・アンブローズセス・ローリンズが激しい攻防を演じるが、乱入したケインの助けを受けたローリンズが王座挑戦権を獲得。

WWE世界ヘビー級王座を賭けたラダーマッチでは、ここでも再びケインがローマン・レインズらを退けランディ・オートンの王座獲得を支援するが、最終的にはジョン・シナがケインとオートンを倒し王座を獲得。

最多出場者[編集]

最多出場者(2014年現在)はケインクリスチャンで、6度の出場経験がある。

(ただし、2014年のWWEマネー・イン・ザ・バンクにおいて、直前に空位となったWWE世界ヘビー級王座を賭けて急遽行われた特別なラダー・マッチを計算に入れるならば、ケインが7度の出場で最多出場者となる。)

エッジとの因果[編集]

エッジは2010年まで何らかの形でマネー・イン・ザ・バンクに関わっている。初代勝者として王者になり、ロブ・ヴァン・ダムの時には王者になる手助けをする。ミスター・ケネディからは権利を奪い、自らが王者になる。CMパンクには権利を行使されてしまう。CMパンクが二度目に行使する時にはジェフ・ハーディーの対戦相手だった。ジャック・スワガーが行使した際にはクリス・ジェリコにスピアーを食らわしている。権利を行使し、行使され、奪い取り、現場に居合わせるなどである。(ちなみにジェリコは発案者でありながら一度も獲得経験がなく、それどころか権利を行使されている。)

試合結果[編集]

マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ[編集]

エッジ vs クリス・ベノワ vs クリス・ジェリコ vs シェルトン・ベンジャミン vs クリスチャン vs ケイン
ロブ・ヴァン・ダム(RAW) vs リック・フレアー(RAW) vs シェルトン・ベンジャミン(RAW) vs フィンレー(SmackDown!) vs マット・ハーディー(SmackDown!) vs ボビー・ラシュリー(SmackDown!)
ミスター・ケネディ(SmackDown!)vs エッジ(RAW) vs ランディ・オートン(RAW) vs CMパンク(ECW) vs フィンレー(SmackDown!) vs マット・ハーディー(SmackDown!) vs キング・ブッカー(SmackDown!) vs ジェフ・ハーディー(RAW)
CMパンク(ECW) vs クリス・ジェリコ(RAW) vs ミスター・ケネディ(RAW) vs カリート(RAW) vs MVP(SmackDown!) vs ジョン・モリソン(ECW) vs シェルトン・ベンジャミン(ECW)

(当初はジェフ・ハーディーも出場予定であったが、禁止薬物の使用のため謹慎、出場停止となる。そのため7人での対戦に変更された。)

CMパンク vs クリスチャン vs ケイン vs コフィ・キングストン vs シェルトン・ベンジャミン vs フィンレー (w/ホーンスワグル) vs マーク・ヘンリー (w/ トニー・アトラス) vs MVP
ジャック・スワガー vs クリスチャン vs ケイン vs コフィ・キングストン vs シェルトン・ベンジャミン vs エヴァン・ボーン vs ドルフ・ジグラー vs MVP vs ドリュー・マッキンタイア vs マット・ハーディー

(史上最多の10人で開催)

ケイン vs ビッグ・ショー vs クリスチャン vs マット・ハーディー vs コフィ・キングストン vs コーディ・ローデス vs ドルフ・ジグラー vs ドリュー・マッキンタイア
  • RAW
ザ・ミズ vs ランディ・オートン vs クリス・ジェリコ vs エッジ vs ジョン・モリソン vs テッド・デビアス(w / マリース) vs マーク・ヘンリー vs エヴァン・ボーン
ダニエル・ブライアン vs ケイン vs コーディ・ローデス vs シェイマス vs ウェイド・バレット vs ジャスティン・ガブリエル vs ヒース・スレイター vs シン・カラ
  • RAW
アルベルト・デル・リオ vs レイ・ミステリオ vs ザ・ミズ vs Rトゥルース vs コフィ・キングストン vs ジャック・スワガー vs エヴァン・ボーン vs アレックス・ライリー
ドルフ・ジグラー vs ダミアン・サンドウ vs タイソン・キッド vs クリスチャン vs サンティーノ・マレラ vs テンサイ(w / サカモト) vs コーディ・ローデス vs シン・カラ
  • RAW
ジョン・シナ vs ケイン vs クリス・ジェリコ vs ビッグ・ショー vs ザ・ミズ
ダミアン・サンドウ vs ウェイド・バレット vs コーディ・ローデス vs ディーン・アンブローズ vs ファンダンゴ(w / サマー・レイ) vs ジャック・スワガー(w / ゼブ・コルター) vs アントニオ・セザーロ(w / ゼブ・コルター)
  • RAW
ランディ・オートン vs ロブ・ヴァン・ダム vs CMパンク vs ダニエル・ブライアン vs シェイマス vs クリスチャン
セス・ローリンズ vs ディーン・アンブローズ vs ドルフ・ジグラー vs コフィ・キングストン vs ロブ・ヴァン・ダム vs ジャック・スワガー(w / ゼブ・コルター)

(当初はバッド・ニュース・バレットも出場予定であったが、怪我の為出場できなかった。そのため6人での対戦に変更された。)

マネー・イン・ザ・バンク防衛戦[編集]

エッジ vs マット・ハーディー
(敗者のマット・ハーディーはRAW追放。SmackDown!へ移籍)
シェルトン・ベンジャミンIC王座) vs ロブ・ヴァン・ダム(マネー・イン・ザ・バンク保持者)○
(ベンジャミンが勝てばRVDのマネー・イン・ザ・バンクを獲得。RVDが勝てばベンジャミンの保有するIC王者を獲得するWinner Take All方式であった為、RVDはマネー・イン・ザ・バンクの防衛と共にIC王座も獲得した)
ミスター・ケネディ vs エッジ
(マネー・イン・ザ・バンク防衛戦で初の権利移動)
ドルフ・ジグラー vs ジョン・シナ
(ジグラーが防衛)

マネー・イン・ザ・バンク・ラダー・マッチ予選[編集]

ロブ・ヴァン・ダム vs トレバー・マードック
シェルトン・ベンジャミン vs チャボ・ゲレロ
リック・フレアー vs カリート
ボビー・ラシュリー vs フィンレー
フィンレー vs ボビー・ラシュリー●(ランバージャック・マッチ
マット・ハーディー vs ロード・ウォリアー・アニマル
出場者決定バトルロイヤル優勝者 ボビー・ラシュリー
以下出場者一覧 ボビー・ラシュリー、ジョイ・マーキュリージョニー・ナイトロタタンカポール・バーチルスーパー・クレイジーシコシスポール・ロンドンジェイミー・ノーブルブライアン・ケンドリックオーランド・ジョーダンシルヴァンフナキサイモン・ディーンジェイク・ジムナイジェシー・ジムナイナンジオキッド・キャッシュスコッティ・2・ホッティロード・ウォリアー・アニマル