バンコク・スカイトレイン
| バンコク・スカイトレイン | |
|---|---|
| 路線総延長 | 30.95 km |
バンコク・スカイトレイン(タイ語:รถไฟฟ้าเฉลิมพระเกียรติ 6 รอบพระชนมพรรษา、英語:Bangkok Skytrain)はタイの首都・バンコクの高架鉄道システムのことである。
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概要[編集]
正式名称を和訳すると「国王陛下ご生誕6周支(72歳)記念高架鉄道」といったものになるが、一般にタイではロットファイファー (รถไฟฟ้า) (ロット (รถ) =車、ファイファー (ไฟฟ้า) =電気)とよばれる。また運営会社のバンコク大衆輸送システム社 (Bangkok (Mass) Transit System) の頭文字を取ってBTSともよばれる。親会社の名前をとってタナヨン電車とも呼ばれることもあった。
モノレールではなく通常軌道の鉄道である。なお、タイ国有鉄道の路線と違い、軌間は標準軌 (1435mm) である。電化方式は、直流750 Vによる第三軌条集電方式である。
地下鉄とは異なり、乗車時におけるセキュリティ・チェックは行われていない。また、乗車券は磁気式カードであり、自動改札機への投入の際には日本で例えるとテレホンカードのように挿入する方向が決められている(表裏左右を間違えると投入できない)。
各駅ともに終日、各ホームに最低1人ずつ、保安要員が配置されている。全駅でトイレの設備はない。
現在、スクムウィット線は3両編成、シーロム線は4両編成で運行されているが、スクムウィット線も全編成とも中間車1両を増備して4両編成化される(後述)。
2011年8月12日に新規開業したスクムウィット線バーンチャーク駅 - ベーリング駅の各駅においては、運転士用後方確認カラーモニターとホームエレベーターが設置されている(それ以外のほぼ全ての駅では上りエスカレーターのみ)。
計画と建設[編集]
この計画が正式に持ち上がったときは、カナダのバンクーバー・スカイトレインの技術を導入し、建設する予定であった。後に計画が変更され、ドイツのラヴァリン・スカイトレインの技術を導入することに決め、1992年4月9日(タイ仏暦2535年)に正式に計画が成立した。
当時、バンコク都庁および政府に資金がなかったことから、BOT方式(Build-Operate-Transfer)によって建設を行った。建設は1995年(タイ仏暦2538年)に開始され、サービス開始は1998年12月(タイ仏暦2541年)のアジア大会に間に合わせる予定であったが間に合わず、翌年1999年12月5日の開業となった。
歴史[編集]
- 1999年12月5日 【開業】モーチット駅 - オンヌット駅(スクムウィット線)
- 1999年12月5日 【開業】サナームキラーヘンチャート駅 - サパーンタークシン駅(シーロム線)
- 2009年5月15日 【開業】サパーンタークシン駅 - ウォンウィアン・ヤイ駅(シーロム線)
- 2011年8月12日 【開業】オンヌット駅 - ベーリング駅 5.3km(スクムウィット線)
- 2013年1月12日 【開業】ウォンウィアン・ヤイ駅 - ポーニミット駅(シーロム線)[1]
- 2013年2月14日 【開業】ポーニミット駅 - タラートプルー駅(シーロム線)[1]
経営[編集]
経営主体はバンコク大量輸送システム社(BTS)である。直下の道路を走る路線バスより運賃が割高のため、サービス開始当初から乗客数が伸びず、負債を返済できない状態が続いていたが、競合する路線バスの減便や割引回数券の導入で通勤客の利用が増加し、2002年に初めて黒字を記録した。
車両[編集]
配色にはタイ国旗を思わせる白・赤・青が使われている。車内にはエアコンが完備され、また左右側とも扉間にビデオモニターが設置されており、画面上部でCMが放映され(日本とは異なり音声も出る)、最下部で次駅または現在停車中の駅の表示が出るようになっている。なお、シートはプラスチック製で駅のベンチのように固くて冷たい。
先頭車に運転室を有する有人運転仕様であり、ワンマン運転を行っている。 高架上にあり、よく目に付くため、広告ラッピング車両が多く走っている。
ドイツ製車両[編集]
3両編成(Mc,T,Mc)×35本 = 105両 (スクムウィット線にて使用)
車両はドイツのポルシェ・デザインとシーメンス社が共同で開発した、開業当初より使用している車両である。
3両編成はラッシュ時の混雑が激しいため、新たに中間車(T車)35両を導入(既に2012年8月末にはタイへ海上輸送されている)し、2012年10月以降に35編成全てに1両ずつ組み込みMc,T,T,Mcの4両編成にする予定である[2]。
中国製車両[編集]
4両編成(Tc1,M1,M2,Tc2)×12本 = 48両(主にシーロム線にて使用)
2010年に、長春軌道客車製[3]の車両が導入された。新型車両は前面のデザインの変更と、車内ではLED照明の採用、扉上の路線マップがLED併用へと細部が変更されている。
ルート[編集]
路線はスクムウィット(スクムヴィット)線とシーロム線に分かれる。両者はサイアム駅(CEN)で相互に乗り換えが可能である。
スクムウィット線[編集]
順序は北から
| 駅番号 | 駅名 | タイ語駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 備考 | 所在地 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| N8 | モーチット駅 | หมอชิต | -km | 0.0km | 地下鉄チャトゥチャック公園駅と接続 | チャトゥチャック区 |
| N7 | サパーンクワーイ駅 | สะพานควาย | -km | km | パヤータイ区 | |
| N6 | セーナールワン駅(予定駅) | -km | km | |||
| N5 | アーリー駅 | อารีย์ | -km | km | パヤータイ区 | |
| N4 | サナームパオ駅 | สนามเป้า | -km | km | パヤータイ区 | |
| N3 | アヌサーワリーチャイサモーラプーム駅 (戦勝記念塔駅) |
อนุเสาวรีย์ชัยสมรภูมิ | -km | km | ラーチャテーウィー区 | |
| N2 | パヤータイ駅 | พญาไท | -km | km | エアポート・レール・リンクと接続 | ラーチャテーウィー区 |
| N1 | ラーチャテーウィー駅 | ราชเทวี | -km | km | ラーチャテーウィー区 | |
| CEN | サイアム駅 | สยาม | -km | km | シーロム線と接続 | パトゥムワン区 |
| E1 | チットロム駅 | ชิดลม | -km | km | パトゥムワン区 | |
| E2 | プルンチット駅 | เพลินจิต | -km | km | パトゥムワン区 | |
| E3 | ナーナー駅 | นานา | -km | km | ||
| E4 | アソーク駅 | อโศก | -km | km | 地下鉄スクムウィット駅と接続 | スクムウィット通り-ソイ21(ソイアソーク) |
| E5 | プロームポン駅 | พร้อมพงษ์ | -km | km | ||
| E6 | トンロー駅 | ทองหล่อ | -km | km | スクムウィット通り-ソイ55(ソイトンロー) | |
| E7 | エカマイ駅 | เอกมัย | -km | km | 東バスターミナルに隣接 | スクムウィット通り-ソイ63(ソイエカマイ) |
| E8 | プラカノン駅 | พระขโนง | -km | km | ||
| E9 | オンヌット駅 | อ่อนนุช | -km | km | ||
| E10 | バーンチャーク駅 | บางจาก | -km | km | 2011年8月12日開業 | プラカノーン区 |
| E11 | プナウィティ駅 | ปุณณวิถี | -km | km | 2011年8月12日開業 | プラカノーン区 |
| E12 | ウドムスック駅 | อุดมสุข | -km | km | 2011年8月12日開業 | バーンナー区 |
| E13 | バンナー駅 | บางนา | -km | km | 2011年8月12日開業 | バーンナー区 |
| E14 | ベーリング駅 | แบริ่ง | -km | km | 2011年8月12日開業 | バーンナー区 |
シーロム線[編集]
順序は北から
| 駅番号 | 駅名 | タイ語駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 備考 | 所在地 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| W1 | サナームキラーヘンチャート駅 (国立競技場駅) |
สนามกีฬาแห่งชาติ | -km | 0.0km | パトゥムワン区 | |
| CEN | サイアム駅 | สยาม | -km | km | スクムウィット線と接続 | パトゥムワン区 |
| S1 | ラーチャダムリ駅 | ราชดำริ | -km | km | パトゥムワン区 | |
| S2 | サラデーン駅 | ศาลาแดง | -km | km | 地下鉄シーロム駅と接続 | バーンラック区 |
| S3 | チョーンノンシー駅 | ช่องนนทรี | -km | km | バンコクBRTと接続 | バーンラック区 |
| S4 | スックサーウィッタヤー駅 (予定駅) |
ศึกษาวิทยา | -km | km | ||
| S5 | スラサック駅 | สุรศักดิ์ | -km | km | サートーン区 | |
| S6 | サパーンタークシン駅 | สะพานตากสิน | -km | km | チャオプラヤエクスプレス(水上バス)と接続 | サートーン区 |
| S7 | クルン・トンブリー駅 | กรุงธนบุรี | -km | km | 2009年5月15日開業 | クローンサーン区 |
| S8 | ウォンウィアン・ヤイ駅 | วงเวียนใหญ่ | -km | km | 2009年5月15日開業 タイ国鉄メークローン線とは徒歩連絡(徒歩15分程度) |
クローンサーン区 |
| S9 | ポーニミット駅 | โพธิ์นิมิตร | -km | km | 2013年1月12日開業[1] | トンブリー区 |
| S10 | タラートプルー駅 | ตลาดพลู | -km | km | 2013年2月14日開業[1] バンコクBRTと接続 | トンブリー区 |
| S11 | ウターカート駅 | วุฒากาศ | -km | km | 2013年12月開業予定 [1] | トンブリー区 |
| S12 | バンワー駅 | บางหว้า | -km | km | 2013年12月開業予定[1] | パーシーチャルーン区 |
ホームドアの設置[編集]
バンコク・スカイトレインの9駅(サイアム駅、アソーク駅、オンヌット駅、サラデーン駅、パヤタイ駅、アヌサーワリーチャイサモーラプーム駅、チットロム駅、プロンポン駅、チョーンノンシー駅)にホームドアが設置されることになった。将来的には、全駅での設置を目指している[4]。
ダイヤ[編集]
平日ダイヤ、土曜ダイヤ、日曜・祝日ダイヤがそれぞれ定められており、各線ごとに時間帯により運行間隔が異なる(平日ラッシュ時は最短2分半程度、早朝・深夜は各線とも8分間隔)。但し駅には具体的な発車時刻は掲示されておらず、ホーム上に掲示されている「●●線の●曜日の●時〜●時の時間帯は●分間隔での運行です」という表記が参考になる程度である。ホームページ上でも各駅ごとの初電・終電と運行間隔は確認できる[1]。
運行時間は06:00より01:00前まで。初電はベーリング駅を除く各線始発駅(モーチット駅、国立競技場駅、ウォンウィアン・ヤイ駅)06:00(ベーリング駅は06:03)だが、実際にはそれより多少早い場合もあるようである。終電は各始発駅00:00すぎ(国立競技場駅は00:24)である。
乗車券の種類と使用期限[編集]
- ラビット・カード : 乗車運賃の割引がある。
- スカイパス:100B 手数料30B デポジット30B (チャージ可能なIC型乗車券、最初に使用してから5年間有効。2年間使わなかった場合はチャージされていた金額が0Bになる。2012年5月、ラビット・カードの発行と同時に新規発行を停止)
- 50回乗車券:1,000B(30日以内に50回距離に関係なく乗車できる)
- 40回乗車券:840B(30日以内に40回距離に関係なく乗車できる)
- 25回乗車券:575B(30日以内に25回距離に関係なく乗車できる)
- 15回乗車券:375B(30日以内に15回距離に関係なく乗車できる)
- 1日乗車券:130B(1日以内に距離に関係なく最終便まで利用できる)
購入はBTS各駅か、1日乗車券であれば、アジアホテル(Asia Hotel 、ラーチャテーウィー駅に通じている)Marriott Resort and Spaで購入できる。
延伸計画[編集]
着工済みだが開業日未定の区間
- スクムウィット線
- シーロム線
上記以外に、以下のファイル、英語版wikipediaにも詳しい記述がある。
- the System Map of Bangkok Rail Transit Network (PDF,英語)
- the Master Plan of Bangkok Transport Network (GIF,英語)
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 『王国の鉄路 タイ鉄道の歴史』(柿崎一郎著、京都大学学術出版会、2010年)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Bangkok Mass Transit System Public Company Limited. オフィシャルサイト(タイ語/英語)
- タイ・バンコクBTS観光ガイド BTS全23駅周辺の観光案内
- BTS(スカイトレイン)-「アジアの地下鉄・都市鉄道」内